ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~ 作:疾風海軍陸戦隊
ED「虹の音」
サーニャの部屋
「………ん」
今回夜間哨戒が休みだったサーニャが目を覚ます
「エイラ………?」
いつもなら、隣に寝巻き姿の大親友が居るはずなのだが、
「いない……?」
そうエイラが部屋にいなかった。部屋に戻ってきた痕跡すらない。まだ夜間哨戒から戻ってきていないのか?そう思い、時計に目をやると、もうすぐ起床ラッパがなりそうな時間だった。サーニャはベットから起きエイラを探しに行こうとした瞬間。
「ん?」
彼女の思考をさえぎられるように起床ラッパが鳴り響きサーニャは
「…ご飯食べよう」
そう言い、エイラを探すのを後にし食堂に向かうのだった。因みに食堂はやっと工事が終わってできてたためサーニャはそこに行くのだった。…
食堂
「おはようございます」
「おはよう、サーニャさん」
「サーニャちゃん、おはよう!」
食堂にはエイラと疾風とアイそれにハルトマンを除いた皆が揃っていた。するとバルクホルンが
「あ、サーニャ。来る途中で、アイを見なかったか?」
「アイちゃんですか?見てませんが…?」
「…あいつ、まだ寝てるな」
「いいじゃ~ん、寝かしといてあげろよ」
「そう言うわけにはいかんリベリアン。夜間哨戒だった疾風やエイラはともかく、アイは起きるべきだ。寝坊ばっかりしていたらやがてハルトマンのようになってしまうぞ」
「それはハルトマンに失礼では?」
「すっかり伯母さん風吹かせてるな・・・・・」
バルクホルンの言葉にエミリアがジト目で見てシャーリーは苦笑いしていた。
「(あ、そっか。エイラ夜間哨戒だったんだ・・・じゃあ多分…疾風さんの部屋で寝ている ・・・)」
普段のサーニャなら男女二人が同じ部屋で寝るのは風紀的によろしくないと思うが、
「(まっ・・・大丈夫かな?二人ともヘタレだし…)」
そう言い気にも留めなかった。
「ずいぶんとご執心だな~、バルクホルン」
「あいつにもそろそろ規律というものを教えねばならんな…伯母として起こしてくる」
椅子から立ち上がり、廊下に出る サーニャは自分の席につこうとしたが、
「(あれ?アイちゃんって、疾風さんと相部屋だったよね……とするとまずい!)バルクホルンさん!待って!」
そう言い、サーニャはバルクホルンを追いかけるのだった。もしも男女二人が寝ている姿を見たらまずいことになるからだ。するとシャーリーやエミリアも立ち上がり
「あれ?エミリアさんシャーリーさん何処に行くんですか?」
「「ん?なんか面白そうなことが起きそうだからついていく」」
そう言い彼女たちも食堂を出てそれを見たルッキーニも一緒についていき結局はみんながついていくことになったのだった。そして肝心の疾風の部屋では・・・・・
「「「zzz~」」」
サーニャの思った通り、エイラは疾風の部屋にいた。疾風とエイラは抱き合って寝ている状態でそしてアイはその真ん中で挟っっている状態だ。つまり川の字状態で寝ていたのだ。
「うん……?」
すると先にエイラが目を覚ます。そして目の前には恋人の顔が
「(あ、あれ?なんで私ここにいんダ?)」
確か疾風と一緒に夜間哨戒を終えて基地に帰ったところまでは覚えているがその後の記憶がない。エイラがなぜこうなったか考えていたんだが
「疾風やアイの寝顔…やっぱかわいいな・・・・」
疾風の寝顔を見て考えるのを止めた。そしてエイラは疾風の顔を突っついたり髪を触ったり、そしてアイの頭を優しく撫でたりとしていた。
「やっぱ・・・家族って言うのはいいものダナ・・・・」
と、そう呟き至福の時を過ごしていたのだが・・・・・
「アイ。起きろ!起床時間だぞ!」
と、バルクホルンがドアをドンドンと叩き、そう言う
「(ま、まずい・・・・・)」
この状況を見られたら確実に勘違いされる。しかもエイラの今の格好は下着姿。もし見つかったら言い逃れはできない。どうすればっと思ったが・・・
「ま、待ってください大尉。あの、今は入っちゃダメ…と言うか…」
と、サーニャの声が聞こえバルクホルンを止めた。まさに助け船だった
「ん?ああ、疾風のことなら問題ない。起こすのはアイだけだからな」
「いえ…そうではなくて」
ドア越しで二人の声が聞こえエイラは
「(頼むサーニャ神様…この窮地を救ってください!)」
と、内心祈っていたのだった。すると・・・
「う、う~ん・・・・・・なんだか騒がしいな・・・・・」
疾風が眠たい目をこすりながら起きる
「は、疾風・・・・」
「ん?エイラ?なんか外が騒がしいけど何かあったのか?」
と、寝癖頭をかきながらエイラにそう言う
「う、うん・・・・実はバルクホルン大尉が・・・」
「義姉さんが?・・・・仕方ない・・・」
そう言い疾風はベットから起きコートオブミッドナイトを羽織ってドアの方へと向かう
「疾風?」
「安心しろエイラ・・・・穏便に追い返すだけだから。」
とあくびをしながらエイラにそう言い、ドアを開ける。
「あ、疾風さん・・・・」
「疾風すまん。起こしてしまったか?・・・・」
「ええ・・・それよりも二人とも・・・・」
疾風が頭をかき眠たそうな顔で言うと二人はきょとんとした顔になりそして・・・
「エイラが寝てるんで静かにお願いします」
「バカーー!!///」
「ふぼぉ!!」
疾風の言った言葉にエイラは驚きのあまり、ベッドから跳ね起き、そして疾風に飛び蹴りをし疾風は倒れた。
「なっ!///エイラ!疾風の部屋で何をしている!その格好はなんだ!///」
「やっぱり…」
案の定、バルクホルンは怒りだしサーニャはやっぱりこうなったっというような顔をする。すると飛び蹴りを喰らった疾風はむくっと起きだし
「…あれ?俺、何かまずった?」
「まずってるわ、このバカ!」
「うおっと」
エイラが疾風の枕を投げつけるが、寸でのところで回避されてしまう。
「エ、エイラ!?落ち着けって!!」
「これが落ち着いていられるかぁー!!バカ!バカ!!バカ!バカ!バカァー///!!!」
と、エイラが顔を真っ赤にしてクッションやら枕やらいろいろ投げていき疾風は慌ててそれをよける。するとそこへみんなが来る
「お、なんか面白いことになってる」
「まるで夫婦喧嘩ね・・・」
「あれ?エイラさん?なんで疾風さんの部屋に…しかもその格好…」
「///」
「疾風さん…」
「ん?・・・・・げぇ!?」
疾風はミーナさんの方を見るとそこには不動明王のような顔をしたミーナさんと坂本少佐の姿だった
「ミ、ミーナさん?笑顔が、笑顔が怖いです…」
「疾風・・・・・いくらエイラとは恋仲だとは言えこれはまだ早すぎるんじゃないかな?」
「さ、坂本さん・・・・・」
「ちゅ、中佐・・・・少佐・・・これにはいろいろとわけがあってだナ・・・」
と、二人はいつの間にか正座をし二人にそう言うが・・・・・
「ほほう・・・どんなわけかな?」
「詳しく聞きたいわね?二人ともちょっと隊長室まで来てちょうだい」
「「は・・・・はい・・」」
ミーナさんの黒いオーラで二人は反論できず、隊長室に連行されてきつーいお説教をされたのだった。
あれから翌日・・・・
「はぁ・・・・昨日はえらい目にあったな・・・・」
「ああ・・・・散々だったな疾風・・・・」
朝、俺は今エミリアと廊下を歩いていた。
「で、どうだったんだエイラ中尉と一緒に寝た時の感想は?」
「ああ、結構あったか・・・・・て、なに訊いてるんだよ!?」
「いいじゃない…私とあんたの仲じゃないのよ…ほら覚えている前に新型3Ⅾゲームの発売日の時もめたの覚えている?」
「ああ・・・あれか・・・てかあの時お前、ファミコン買いに行ったんじゃなかったけ?」
「え?ああそう言えばそうね・・・・まさかファミコンの時代が終わったとは思わなかったわ。あの時はもうマリ〇に会えないと思ったわ。」
「それどころか、もうはや3Ⅾになって飛び出してるよあの配管工のおっさん。・・・・」
そう話しながら俺たちは食堂につく。するとそこには宮藤とリーネがエプロンを付け始めていたところだった。
「おはよう宮藤、リーネ」
「おはようね
「あ、疾風さん。エミリアさん。おはようございます。今からご飯を作りますからね」
俺とエミリアは二人に挨拶すると、宮藤たちは笑顔でそう言い疾風たちは椅子に座る。そして宮藤はご飯を作ろうと米袋を持つが
「あれ?」
妙に米袋が軽い宮藤が米袋を逆さにし振ってみると、米粒が一つ落ちるのであった。
「ん?どうしたんだ宮藤」
「疾風さんお米が・・・・」
「米?・・・・・あ、一粒しかない・・・」
「ほんとね・・・米がないわね・・・」
「どうしよう・・・まだどこからも補給来てないよ?」
と、エミリアと疾風が米袋を覗くとさっきの一粒以外に米は入ってなかった。するとそこへ坂本少佐がやってきて、宮藤は坂本少佐に気付き声をかけた
「坂本さ~ん!お米無くなっちゃいましたぁ!!」
「え?一挙に全員集まるとは思わなかったしな・・・・それは困った・・・」
それを聞いた坂本少佐は困った顔をするするとそこへリストを手に持ったミーナさんがやって来た。
「丁度、いろいろ備品が必要だから買い物に行ってくれるかしら?」
「「買い物?・・・・・はい!!」」
ミーナさんの言葉に宮藤とリーネは嬉しそうに返事をするのだった。
今回はあの買い物話の前話として書きました次回もお楽しみに!