ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~ 作:疾風海軍陸戦隊
扶桑皇国、横須賀NAC本部
「・・・・・」
「隊長。何を見ているんですか?」
ある日、疾風は椅子に座り写真を見ているところ副隊長の宮辺がやってきてそう訊き、写真を見るとそこには小さな女の子の写真だった
「その子は・・・・」
「ああ、俺の娘だよ」
「え?隊長。娘さんがいるんですか!?」
「養子だけど、俺にとってほんとの娘だと思っているよ」
「そうですか・・・・今は何処に?」
「今は502統合戦闘航空団のいるペテルブルグ基地に恋人のエイラと一緒にいるよ・・・・」
そう言うと疾風はアイの写真を見て少し寂しそうな顔をする
「会いたいのですか。その子に?」
「ああ、早く仕事を終えて、彼女たちのいる場所に戻りたいよ。ま、今は小笠原にいるネウロイを何とかしないとな・・・・さてそろそろ時間か」
「はい。ボートの準備。そして港に着いた時の東京行の車を手配しておきました」
「すまない大尉。その間の留守を頼む」
「いいえ、仕事ですので。お気を付けて」
「ああ。でも行く前に少し寄り道をするけどな」
「また宮藤診療所ですか?まああそこの医者は永琳先生も行った方がいいとは言っていましたが、なるべく相手を待たせないようにしてくださいね」
「了解した」
そう言い疾風は杖を突いて部屋を出る。そして歩く間に疾風はペテルブルグにいる愛娘と最愛の人を思い浮かべるのだった
「(エイラやアイは元気にしているかな・・・・・)」
一方、ペテルブルグ
「♪~♪~♪」
ペテルブルグの森の中で一人、鼻歌を歌いながら散歩する女の子がいた。
その子の名前はアイ。疾風とエイラの養子であり、心優しい人型ネウロイである。
そんな彼女が朝早く。森の中を散歩している。いつもは一人ではなく母親であるエイラと一緒なのだが、今日はエイラは夜間哨戒後のため部屋で寝ており。今は一人で基地の周辺の森を散歩していた
「・・・・・・きゅ?」
森を歩いていると、近くの茂みがざわざわと動き出し、アイは立ち止まりその茂みを見る。すると茂みから何かが現れたのだった・・・・・・
「アイちゃんの様子がおかしい?」
「そうなんだよ。この頃上の空というかなんて言うかさ・・・・・」
数時間後、談話室でエイラがニパたちと話をしていた。話の内容はこの頃アイの様子がおかしいということだ
「そう言えば、確かにぼ~とすることが多いいな?」
「確かに今朝の朝食もちゃんとは食べたんですけど、何か考え事をしていたような顔をしていましたね?」
管野と下原もアイの様子がおかしいことに少し心配気味に言う。すると
「もしかしたら病気になったんじゃ!?ど、どうしよサーニャ!?疾風に連絡!?いいやそれよりも医者を!?」
「エイラ・・・落ち着いてまだそうだって決まったわけじゃないから」
エイラが慌ててそう言う中、サーニャはエイラを落ち着かせる。するとひかりは
「あ、でもアイちゃん。この頃一人で散歩に行くことが多いいですよね?」
「そう言えば…確かに……ちょっとアイのところに行って何があったか訊いてくる」
「その方がいいと思います」
エイラはアイが何か悩んでいると思い合いと話をするべく、アイのところに行くのだった
「あれ?そう言えばクルピンスキーさんは?」
ひかりはあたりを見渡しそう言うのであった
「はぁ・・・・・」
一方、アイは自分の部屋にいて窓の外を見ていた。すると
コンコン・・・・・
「だれ?」
突然とを叩く音が聞こえアイは誰かか訊くと
「僕だよ。アイちゃん。入ってもいいかな?」
「クルピンスキーおねえちゃん?うん。いいよ」
声の主はクルピンスキーだった。アイがそう返事すると、入ってきたのは花束を持ったクルピンスキーだった
「アイちゃん。この花束プレゼントだよ」
「ありがとう・・・きれいな花」
クルピンスキーは花束をアイちゃんに渡すとアイは嬉しそうな顔をする。プレゼントを気に入ってもらえてクルピンスキーは微笑むと
「それでアイちゃん・・・・僕は君に訊きたいことがあるんだよ」
「私に?」
「そうだよ~アイちゃんこの頃元気がないってみんな心配しているんだよ~特にエイラ君が」
「お母さんが?」
「うん。何か悪い病気になったんじゃないかってね?」
「私・・・どこも悪くないよ?」
「じゃあ、何か悩んでいることはあるかい?」
クルピンスキーに聞かれてアイは何か思い当たることがあるような顔をする
「その顔から見てあるようだね~お姉さんが相談に乗るから行ってみて」
そう言いクルピンスキーはアイに近づくとアイは
「あ、クルピンスキーおねえちゃん。そこの床外れかかってるからつまずきやすいよ?」
「大丈夫、大丈夫って・・・・てうわっ!?」
「クルピンスキーおねえちゃん。危ない!」
アイに言われた矢先につまずき倒れそうになるクルピンスキーをアイが受け止めそのままベッドに倒れる
「お姉ちゃん?大丈夫?」
「う、うん。アイちゃんのおかげで助かったよ。ありがとうね」
そう話したとき
「アイ~何か悩み事があるなら母ちゃんが相談に乗るゾ~!!」
と、そこへエイラがニコニコとした表情で入ってきた
「最近悩みがない・・・・・・・っ!?」
部屋に入ってきたエイラの目に入ったのはクルピンスキーがアイをベッドに押し倒している姿であった
「・・・・・・・」
「え、エイラ君?い、いやお母さん。こ、これはね?」
クルピンスキーが慌てた表情で言う中エイラはにこにこした表情でクルピンスキーに近づき
「ふんぬっ!!」
「あべしっ!!!!」
見事なアッパーカットでクルピンスキーを殴り飛ばし、クルピンスキーは天井に突き刺さる。そしてエイラは
「アイ~お昼寝してたのか?そろそろ起きないと眠れなくなるゾ?」
「お母さん・・・なんかすごい音が聞こえたよ?」
「気のせいだゾ?それにしてもなんか肩が今世紀最大の害虫を殴り飛ばしたかのように痛いな~最近機関銃ばかり持ってたせいかな~」
と肩を回してそう言うエイラにアイは首をかしげる
「え・・・えっと・・・エイラ君これはだね?」
天井から脱出したクルピンスキーだがかなりのダメージだったのか?這った状態でエイラに話しかけようとしたとき・・・・・
「ふぎゅっ!?」
エイラがクルピンスキーの頭を踏む
「おっと・・・・こんなところに娘に近づく、でかいゴキブリを見つけたんだナ~~~##」
「ひっ!?」
笑顔でも目が笑っていない状態で眉間に青筋をし指をぽきぽきと鳴らしたエイラがクルピンスキーに威圧を込めた声でそう言いクルピンスキーは顔を青ざめる
「うちの娘を押し倒して何しようとしてんダ?事によっちゃ。基地の湖に沈めて魚の餌にするゾ!!」
「ひ~~!!ち、違います誤解ですお母さん!!!」
「誰がお前のお義母さんだっ!!!」
「ちょっと何の騒ぎですか!!」
そこへ騒ぎを聞きつけて、502のメンバーが勢ぞろいするのだった
数分後・・・・・
「落ち着いたエイラ?」
「まあな・・・・・でもな~」
数分後怒りが収まり落ち着いたエイラだがじろりとクルピンスキーを見るクルピンスキーは誤解が解けたとはいえ、日ごろの行いのせいか皆から白い目で見られていた。そして首には『私は、幼い子供に手を出そうとしたロリコンです』とかかれた札を首にかけて正座させられていた
「よかったですね偽伯爵さん。もしここに疾風大尉がいたら完全に体をバラバラにされていたわよ」
「あれは事故なのに・・・・・」
「本当に事故で良かったですね。もし故意であの子に手を出していたら真冬のシベリアで死ぬまで強制労働してもらいましたよ」
「サーシャちゃん。そんなゴミを見る目で見ないでおくれよ~~~」
頭にたんこぶができたクルピンスキーは涙目でロスマンとサーシャに説教をされていた。
「それでアイちゃん。何を悩んでいるの?」
ひかりはアイの目線までしゃがみそう訊くとアイは
「実はね・・・・私恋というか・・・・・ちょっと気になる子ができたの・・・」
「「「「「っ!?」」」」」
その言葉に皆は衝撃を受けるのであった