ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~   作:疾風海軍陸戦隊

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あけましておめでとうございます
今年初の投稿です!


第206話「麗央の見たものと扶桑に降りる女」

ある日のこと、太平洋沖にて小型ネウロイの反応をレーダーで探知した観測班の知らせにより、NAC隊員である鳳、虹野、犬走、そして戦闘隊長である宮辺が出撃した。

鈴仙は夜間哨戒後のため自室で就寝しており、森と隊長である疾風は基地で待機していた。

 

 

 

「敵小型、数機発見!これより交戦する」

 

「「「了解!!」」」

 

新型のジェットストライカーユニット『アロー』で出撃した彼女らは、数キロ先に偵察に出てきたのだろうか、5,6機のサイコロのようなネウロイを発見し、攻撃をする。そして攻撃されたさいころ型ネウロイは一機が撃破され白い破片となり会場へと落ちる、残った小型は仲間の仇討だとばかりにビームを放ち応戦する

それを宮辺たちはシールドを張って防御しつつ攻撃をする

 

「また小型のネウロイですね?」

 

「はい!これで10回目です!こんなのあの足の速いネウロイが出て以からずっと現れてます!!」

 

そう言いながら椛とゆりかは機銃を撃ちながらそう言う。ナックアローのテスト飛行のときに現れた高速型ネウロイが現れていこう、毎日のように小型のネウロイが数機ほど扶桑に接近してきてはこうして迎撃しているのだ。

そして4人は小型を撃ち落とすと残ったネウロイが逃げ出す。

 

「あっ!逃げた!?」

 

「私が行きます!!」

 

逃げ出した生き残りのネウロイを見て麗央は追いかける。そしてどんどん距離を縮めそして機銃をネウロイに構え引き金を引こうとした瞬間・・・・

 

「・・・・・え?」

 

急に麗央は引き金を引くのを止めてしまった。その時、彼女の目には周りの風景がまるで川の流れのような。何かの流れのようなものが見えたのだ

 

「こ、これって・・・・・」

 

それを見た麗央は驚きのあまりに動きを止めてしまう。そして追いかけていたネウロイはそのまま逃げようとしたが、上空から銃弾が降り注ぎネウロイを撃破する。そして

 

「鳳さん!何をしているんですか!」

 

と、そこへ宮辺が上から降りてきて麗央に言う。先ほどのネウロイを撃破したのは宮辺だった。

 

「す、すみません・・・・・」

 

「はぁ・・・・・でも怪我がなくてよかったわ・・・・」

 

宮辺に叱られて落ち込む麗央に宮辺は彼女に怪我をしなかったことに安堵する。そして宮辺は以前、にとりが開発した腕時計型通信機で基地に連絡をする

 

「こちら、宮辺。本土に接近してきた小型ネウロイを全機撃墜しました。これより基地に帰投します」

 

そう連絡すると、宮辺は麗央たちを率いて基地に帰投するのであった。そして帰投する中、麗央は

 

「(さっき見た渦みたいなの・・・・・いったい何だったんだろう?)」

 

 

NAC基地

 

「はぁ・・・・・」

 

「そんなに気にすることないよ」

 

「虹野さんの言う通りです。誰にだって間違いはありますよ鳳さん」

 

基地に帰った後、麗央はため息をつく。理由は先ほどのネウロイを撃ち漏らしてしまったことだ。自分でとどめを刺すと言いながら結局壁はできずに宮辺大尉にやってもらったことに麗央は恥ずかしかったのだ。

 

「まあ、でもユニットは壊してないですからいいじゃないですか?体も無事ですし」

 

「椛さんの言う通りですよそこでユニットを壊してたらナツオさんにスパナで殴られてますよ?」

 

「そうだけどさ・・・・・」

 

椛たちの言葉に麗央はため息をつく。ユニット整備の責任者であるナツオは結構、気が短いところがあり。無茶な運転をしてユニットを派手に壊しようものなら、スパナでぶん殴ることもあった※ただし故意じゃなかったらゲンコツ一発と説教で済ます

そのため他のウィッチたちはなるべく無茶な操縦はしないようにしている。

 

「どうしたんだよ?そんなところで、みんな何を話しているんだ?」

 

「あ、森さん」

 

「森中尉」

 

そこへ森があくびをし頭を掻きながらやってくる

 

「ん?鳳軍曹。なんかしょげてるけど。どったの?」

 

「じ・・・・実は」

 

麗央は先ほどの戦闘を森に話すと

 

「なんだ?そんなことか。呆れたね・・・・」

 

「え?」

 

森が呆れたように言うと麗央は森の顔を見ると森はこう続けた

 

「別に失敗なんて誰にだってある。熟練のウィッチだって失敗する時だってあるんだから。大切なのは失敗を次に活かすことだよ。疾風少佐だってよく言っていたじゃないか?」

 

「それはそうですが一機でも本土に侵入して攻撃されたら・・・・・」

 

麗央がそう言うと・・・

 

「なら、仲間とともに力を合わせて敵を倒せばいい」

 

「あ、隊長」

 

そこへ疾風が杖を突きながらやってくる

 

「麗央・・・・・お前は一人で戦っているんじゃない。このNACのみんなで戦っているんだ。確かにお前の気持ちもわからなくはない。だがチームワークや友情も大切にしなければいけないよ。たとえ一人の力が強くてもチームワークがなければ強い相手には勝てない。そう言うものだぞ・・・・麗央」

 

「隊長・・・・」

 

疾風の言葉に麗央は静かに頷き納得した。すると

 

「あ、隊長。なんでここに?」

 

森がなんでで疾風がここに来たか訊くと

 

「ああ、実は森中尉に手紙が来てたんだ。管野からだ」

 

「え!?菅野から!?ほんとですか?」

 

「ああ、ほら。あ、あと虹野。犬走にも家族から手紙が来ているぞ」

 

「「え!?ほんとですか!?」」

 

「ああ」

 

そう言い疾風は三人に友人や家族から来た手紙を渡すとみんな嬉しそうな顔をする。そして疾風は

 

「麗央。ちょっといいか?」

 

「あ、はい」

 

そう言い疾風は麗央を連れてその場を後にする。そしてついた場所は隊長室であった

 

「あ…あの隊長?」

 

「麗央。俺が訊く質問に答えてくれないか?」

 

「あ・・・はい」

 

「お前はさっきの戦闘で動きが止まったと宮部さんから聞いたが、なぜだ?」

 

「そ、それは・・・・」

 

いつもの穏やかな顔ではなく真剣な顔つきで麗央に訊く疾風を見て麗央は少し緊張してしまう

 

「別に緊張する必要はない。正直に言ってくれ・・・・お前はあの時なにを(・・・)を見た?」

 

「え?」

 

疾風の言葉に麗央は驚く。今、疾風は彼女に対し何を見たと訊いた。それはネウロイではない何か別なものを見たのかという質問だった。

 

「答えろ・・・・お前はあの時、何を見たんだ?」

 

「あ…あの実は」

 

疾風は静かな口調で麗央に訊くと麗央は疾風に話した。戦闘の最中、謎の渦のような川の流れのようなものを見たと

 

「私にもわからないんです。なぜあんなのが見えたのか・・・・・あの時、みんないたんですけど誰もそんなものを見てない雰囲気でした。隊長。信じてもらえないと思いますけど・・・・・」

 

「(やはり・・・・)・・・・そうか」

 

「あ、あのそれで隊長・・・・私はどこか悪いのでしょうか?」

 

「いや。いたって正常だ。だが、来るべき時が来たってことかもしれないな」

 

「え?」

 

「いや。なんでもない。また同じのが見えたら報告してくれ。質問は以上だ。すまないな時間を取らせて」

 

「あ…いえ?では失礼します」

 

そう言い麗央は疾風に敬礼をすると、部屋を出る。そして疾風と入れ違いにこの基地に滞在している記者シーモアが入ってきた

 

「隊長さん。失礼しますよ」

 

「ああ。シーモアさん。それで?話を聞いていましたね?気配で感じてましたよ?」

 

「アハハ…ばれてましたか。さすがは元ウルトラエースのウィザードだけありますね?」

 

シーモアの言葉に疾風は少し微笑みお茶を入れる

 

「どうぞ」

 

「ありがとう少佐・・・・それで疾風少佐。先ほど話していた鳳軍曹の見たもの…何か心当たりがおありのようで?」

 

「ええ・・・・かなり思い出深いものがね」

 

そう言い疾風はシーモアにそう言う。

 

「(麗央が見たものは、恐らく肉眼では見えない風の流れだ・・・・・アレを見たとすれば、俺もとうとう教える日が来たな。あの大技の『燕返し』を・・・・)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、横須賀港では

 

「ここが扶桑か・・・・・欧州とは違い少し田舎な風景だな」

 

民間船を降りそう言う、金髪の外国人らしき女性がそう言うと船員が

 

「あんたもこの時期に旅行なんてもの好きだね?ああそうだお嬢さん。さっき扶桑警察から聞いた話なんだけどよ。最近夜中に女性が次々と殺されているらしいから夜はあまり歩かない方がいいぞ?」

 

と、そう言うと女性は船員に振り返り

 

「merci・・・だが心配はいらないよ」

 

そう言い彼女は船を降りる

 

「さて・・・・・まずは挨拶に行かなければな・・・・・ガリア我が喜び・・・」

 

【挿絵表示】

 




前回、銭形刑事とその殺人事件の犯人を書くという予告を書いてしまいましたがすみません。尺の都合と言いますか、書ききれないため次週書きたいと思います

さて、扶桑にやってきた女とはいったい?
次回も頑張って書きたいと思います

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