ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~   作:疾風海軍陸戦隊

208 / 244
第193話「大沈没!扶桑列島最後の日」

扶桑海軍やNACの防衛網を掻い潜り、突如、静岡県の下田に現れた。

下田の町に警報が鳴り、町の人たちは慌てて避難をする。

二体の中型ネウロイは、赤いビームを出すのと同時に、青白い光を出すとその瞬間、大きな波が現れ、そしてその波が大きな津波となり、下田の港町を飲み込む。

その中で二体の中型ネウロイは進路を変えて東京へと向かいそして中型に付いて来ていた小型ネウロイが多数、ビームを放ち下田の町を攻撃する。

そして高台では、扶桑陸軍の高射砲がはなたれ弾幕を張り数機の小型ネウロイが撃ち落されるが、数機によって放たれるビームで破壊される。

その中、襲撃の知らせを聞いた宮辺大尉ら、NACの隊員と厚木基地から、緊急発進した数名のウィッチが到着し、

 

「NACの宮辺久大尉です!」

 

「横須賀航空隊所属の樋口です!」

 

「我々は小型、中型ネウロイを迎撃します!ほかの皆さんは市民の避難誘導、および我々とともに迎撃態勢をお願いします!」

 

「了解!」

 

宮辺の言葉にウィッチがうなずき、そして二手に分かれて一般は避難民の誘導をそして宮辺らは下田を攻撃する小型ネウロイの攻撃すつつ、中型ネウロイを追う

 

「いよいよNACの初陣ね!」

 

「ええ!腕が鳴るわ!」

 

椛と鈴仙がそう言い鈴仙は九九式13ミリ機銃を、椛はホ103機銃を撃つ。そして森も

 

「こんなところまで来やがって。覚悟しなネウロイども!」

 

そう言い機銃を撃ち小型機を迎撃する中、ゆりかは・・・・・

 

「大尉!麗央さんがいません!?」

 

「なんですって?確か私たちより先に出撃したはずよね?・・・・・・・まさか!!」

 

そう言い、宮辺は中型ネウロイのいた方角を見ると、

 

「うおぉぉーーー!!」

 

そこには麗央がたった一人で中型を攻撃していた。しかもまだ避難誘導が完了していない地域で戦っているのだ。

 

「麗央さん!」

 

「一人じゃ無理だ!」

 

そう言い、ゆりかと森は麗央の援護に行こうとしたが小型ネウロイに邪魔される。

そして小型機は宮辺たちにビームを放ち宮辺たちはシールドを張って防ぐ。すると

 

「これじゃ先に進めない!!」

 

宮辺はシールドで防ぎつつ、中型ネウロイと戦っている麗央を見るのであった

 

 

 

 

 

一方、麗央は暴風雨が吹き荒れる中、自分の故郷を奪った二体の中型ネウロイに向けて攻撃をしていた。しかし装甲が削れるだけでコアを露出させるほどではなかった。

そして二体のネウロイは強力なビームを放ち麗央はシールドを張る。

その瞬間、二体のネウロイは合体し回転し始めるそしてそこから大竜巻が発生し、水没している町を破壊する

 

「ぐっ!!」

 

あまりの強風で麗央は吹き飛ばされそうになる。しかしシールドでそれを耐えるが、その状態では攻撃はできない。

 

「(そうだ。上空はがら空きだそこから攻撃するしかない!!)」

 

そう言い麗央は素早く上空に上がると、麗央の思惑通りに合体した二体のネウロイの樹上はがら空きであり、そして二体の上にある竜巻の中から、二つの赤い結晶体が合体したまま見えていた

 

「コアだ!!」

 

ネウロイの弱点であるコアを見つけた。そして麗央はコアのある竜巻の中心へと急降下し、銃撃する。しかし、突如、竜巻による強風が激しくなりコアに向かって飛んでいた銃弾が、押し返され舞い上がる。そして

その銃弾は麗央へと向かって飛んできた

 

「っ!?」

 

麗央は慌てて、シールドを張り、銃弾を防ぐ、その瞬間ビームが四方八方から、飛んできて、麗央の腕や足を掠る

 

「くっ!?」

 

回避しようにも強風のためバランスが取れず、麗央はネウロイのビームに徐々にダメージを受ける。

そしてその姿を、基地から市民の避難誘導をするため下田に来た疾風が麗央たちの戦闘を見ていた

 

「まずい!このままでは麗央がやられる・・・・・」

 

そして疾風は宮辺たちを見ると無数にいる小型機に苦戦しているせいか、麗央の援護に行けないことを知ると

 

「このままでは、麗央はおろか町の人たちが危ない‥‥‥‥ならば!!」

 

そう言い、疾風は杖を放り投げ、そして両腕をクロスさせ何かを念じる。それはガリアの戦いでの後、扶桑に向かう際、編み出しウィザードで無くなった疾風がほんの残りわずかに残った魔法力を使った大技の念力技であった。

この念力は疾風の二刀流技により出される自身の精神状態と闘気そして体内にわずかながらに残った魔力を合わせて疾風が生み出した技である。

しかし、相手の動きを封じるこの技は、禁じ手の技である二刀流と同じく、自身の精神力や気力を大幅に下がり長時間続ければ、自分自身の寿命を著しく削る技なのだ

 

そして疾風の必死に放った念力は合体した中型ネウロイの攻撃を抑える。そして、とうとう二人の動きが完全に止まる。その時、念力により体力の限界が来たのか疾風は苦しそうな表情をし倒れる。

 

そして麗央は動きが止まり暴風の竜巻を発生させた中型ネウロイに向けて銃弾を放つが銃弾はコアを掠るだけで、撃破することができなかった。

 

これに中型ネウロイは慌てて元の二体へと分離し、そして慌てて太平洋へと逃げ、そして宮辺たちを襲撃していた小型ネウロイたちもあわてて逃げ出すのであった

 

「逃げ出した・・・・?」

 

「追い返したの?」

 

「でも町が・・・・・

 

鈴仙とゆりかが逃げ出した小型ネウロイを見てそう言うが、ゆりかは中型ネウロイによって発生した津波と竜巻により壊滅した下田の町を見る

 

「・・・・・」

 

森もこの状況に何も言えず宮辺も

 

「(また・・・・また私は守りきることができないの・・・・)」

 

と、悲しい表情をしていた。

そして麗央は

 

「やったの?私は‥…でもなんで急にあいつの動きが・・・・・・」

 

そう言い麗央はそうつぶやくと、海岸で疾風が倒れているのが見えた

 

「っ!?隊長!!」

 

麗央は慌てて、その浜辺へ通り、ユニットを脱いで、疾風のそばに駆け寄る

 

「隊長!隊長大丈夫ですか!?」

 

そういうと疾風は

 

「麗央‥…お前はなんで俺の忠告を無視して単独であいつらと戦ったんだ?」

 

「でも、私はあいつらを追う払うことができました!」

 

「麗央‥…お前は自分の故郷を奪われた憎しみだけで戦ったんじゃないのか?」

 

静かに、そして強い言葉で疾風がそう言うと麗央は

 

「それのどこがいけないというんですか!!」

 

そう言った瞬間

 

馬鹿野郎っ!!

 

「っ!?」

 

今までにない怒声に麗央は驚くと疾風は砂浜に倒れる

 

「隊長!?」

 

苦しそうに右足を抑える姿に麗央は起こそうとすると、疾風は

 

「麗央・…お前にこの足の痛みがわかるか?・・・・お前は…お前は危うく命を落とすところだったんだぞ?」

 

「私が命を・・・・・・」

 

「お前一人だけであいつらを退けたと思っているのか?」

 

「じゃあ、あのネウロイの動きが止まったのは、隊長が‥‥隊長が助けてくれたんですか?」

 

「言うな!!」

 

そう言い疾風は杖を取り起き上がる、

 

「麗央‥‥ネウロイとの戦いの基本は民間人の安全の確保だ。そして俺たちウィッチは民間人が無事に避難できるように戦い足止めをするんだ。それが済んで初めて本格的な戦闘に入る。なのにお前は、本来守るべき扶桑の人たちを巻き添いにしたんだぞ!」

 

「そ、そんな・・・・私は・・・・」

 

疾風に言われ麗央はショックを受ける。守っていたはずが逆に自分だ第二の故郷して愛していた扶桑の人たちを巻き添えにしてしまったのだと、麗央は驚愕しショックを受けたのだ。そして疾風は

 

「麗央…今の俺たちの戦いは絶対に負けてはいけない戦いだ。俺たちは扶桑の人たちの安全と平和を守る盾なんだ。もし、次に俺たちが過激派ネウロイたちに敗北するようなことが起きたら・・・・・・・・扶桑は沈没する!!!

 

「っ!?」

 

疾風の言葉に麗央は驚愕し、疾風を見ると疾風は倒れた

 

「っ!?隊長!!隊長しっかりしてください!!隊長!!」

 

倒れた疾風に麗央がそう言うと

 

「あっ!!ここにいた!!」

 

「鳳軍曹!疾風少佐!!」

 

「少佐!?大丈夫ですか!!」

 

そこへ宮辺たちが駆け付け、疾風は宮辺たちによって基地の診療所に連れていかれるのであった。

 

NACの最初の戦いはネウロイを撃退はしたものの、下田の港町は壊滅し、黒潮島、大津島を含め多くの犠牲者が出たのであった・・・・・・・




次回予告
押し寄せる大津波、吹き荒ぶ烈風!
扶桑列島最後の日は迫る
立て麗央!
ウィザード疾風の亡き後の地球を救う者は誰だ
NAC隊のウィッチたちが飛ぶ
次回もお楽しみに!















最初は剣士として書いていた疾風が念力技を使って・・・どんどん人間離れして別の何かのようになっている‥…なぜこうなった?
次回も頑張って書いていきたいと思います
感想をいただけたらとてもうれしいです

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。