ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~   作:疾風海軍陸戦隊

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OP「private wing 」

ed「シルシ」


第113話「雨のち晴れ」

レインとの話し合いから数時間後、ペテルブルグは突然雨が降り始めた。しかもただの雨ではない。激しくもましては弱くもない雨。一見見れば普通の雨に見えるが俺には別のものに見えた。その雨はまるで・・・・

 

「まるで空が泣いているみたいだな・・・・・」

 

俺はアイと話した後、俺は一人窓の外を眺め、そう呟く。すると・・・・

 

「ここにいたか疾風。」

 

「あ、アウロラさん・・・・」

 

と、そこへアウロラさんがやって来た。するとアウロラさんは

 

「アウロラさんっと呼ぶのはよせ。お前と私の仲ではないか。遠慮せずお義姉さんと呼んでもいいんだぞ。義弟よ」

 

「あ、いやその・・・その呼び名は///」

 

いたずらっぽい笑みでそういうアウロラさんに俺は恥ずかしそうに言う。まあ確かにエイラと結婚すればアウロラさんは俺にとってもう一人の義理の姉になる。だが、いざエイラの姉であるアウロラさんを義姉さんというのは正直言って少し恥ずかしい。するとアウロラさんは笑い

 

「ははは。無理に言う必要はない疾風。まあ気が向いたら呼んでくれればいいさ。それよりも疾風聞いたか?」

 

「え?何をですか?」

 

「聞いていないのか?まあ、その知らせは今来たばかりだから無理もないか。お前ガランド少将のことは知っているか?」

 

「ガランド少将?あのカールスラントウィッチ総監殿ですよね?」

 

「ああ、なんだ疾風。お前は少将のことを知っているのか?」

 

「一度だけヴェネチアでな」

 

そう言えば少将に会ったのはちょうどトライヤヌス作戦の前日だったけな・・・・・そう言えば少将は前に俺とアイが連合軍の上層部に連れていかれた時、アイの処遇について上層部のお偉いさんがアイを実験所へ送ってしまへとかすぐに殺すべきだと言った時、その場にいた彼女が必死に反対し、アイの保護を訴え続けそして今に至る。もしガランド少将が協力してくれなければ俺はそいつらを斬り殺していたかもしれない。例えそれをしなくてもそいつの顔面をボコボコにしていただろう。その点を考えればガランド少将には大変感謝している

 

「それでアウロラさん。そのガランド少将がどうかしたのか?」

 

「ああ、そのガランド少将が今日この基地を訪問するらしい」

 

「え?今からですか?」

 

「そうだ。それを聞いてさすがの私やグンドュラも焦ったよ。まったくアポなしで来るとはさすが少将といったところだな」

 

「あはは・・・・」

 

と、アウロラさんはため息をつき、俺は苦笑するのだった。すると突然・・・・・

 

ウウウウー!!!

 

「「っ!?」」

 

敵の襲撃を知らせるサイレンが基地中に鳴り響いた

 

「なっ!?こんな時にネウロイか!?アウロラさんちょっと行ってくる」

 

「ああ、行ってこい」

 

と、そう言いわれ俺は急いでブリーフィングルームへと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「動物型のネウロイですって!?」

 

ブリーフィングルームに着くとみんながいて俺はラル少佐の話を聞いていたラル少佐の話によればペテルブルグの森で大型級の獣型ネウロイが現れたという。そしてラル少佐たちはその獣型ネウロイの写真をスクリーンに映し出す。そのネウロイは一言で言えば骸骨百足であった。

 

「そうだ。先ほど観測班が発見し。そしてそのネウロイは現在この基地へ向かっている」

 

「じゃあ、すぐに倒さないと!」

 

と、ひかりがそう言った瞬間。

 

『聞こえるか地球人共・・・・』

 

急にどこからか声が聞こえる。その声はみんなにも聞こえたのか驚いた顔をしていた

 

「その声はレインか!?」

 

俺がそう言うがレインは無視し

 

『我々ネウロイは改めて命を奪われた同胞の賠償を要求する。現在我々が占領している地域の他、地球の大陸部の30%を我らに割譲せよ』

 

「さ、30パーセント!?」

 

「そんなことできるわけねえだろう!!」

 

ジョゼは驚き菅野は否定の声を上げるまあ確かにそうだ。ただでさえヨーロッパはネウロイの手に落ちているところが多い。それに加え30パーセントもネウロイに割譲されたら。もはやそれは人類はネウロイの傘下に入るということになる。レインの強引な要求を突っぱねるとレインは

 

『ならばこちらのやり方でやらせてもらうわ』

 

そう言い声はしなくなった

 

「どうします隊長?」

 

「・・・・・・」

 

サーシャさんの言葉にラル少佐は無言だったがやがて

 

「14年前の事件は二度と繰り返してはいけない。あの事件は人間の無知と恐怖が生み出した悲劇だ。我々も二度と同じ過ちを繰り返さないためにも改めなければいけないな・・・・・だが、だからといってこのままにはしておけない」

 

「それじゃあ隊長・・・・・」

 

「疾風、クルピンスキー、サーシャ、エミリア、、ユーティライネン中尉とリトヴァク中尉はそのネウロイの迎撃し基地に近づけるな。アイ、雁渕、下原、ニパとジョゼと菅野は革新派ネウロイのレインを探し出し確保、互いに武器を捨てもう一度話し合おうと説得しろ」

 

「「了解!!」」

 

と、みんなは敬礼しブリーフィングルームを出た。

 

「大変なことになりましたね隊長」

 

「ああ、そうだな・・・・・」

 

部屋に残ったロスマンやラルがそう言うと・・・・

 

「何やら大変なことになっているみたいだなラル少佐、ロスマン曹長・・・・」

 

と、部屋から誰か入ってきてそう言う。二人はその人物を見て目を丸くする。

 

「あなたは・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方ペテルブルグの森の中では百足型のネウロイが502基地へと向かっていてそれを阻むかのようにオラーシャ軍のT34/85戦車やT34/76戦車がそのネウロイに向かって砲撃をしていた。だがその攻撃はむなしくもそのネウロイには効かず、百足型ネウロイの両手のビームでできた鎌で真っ二つにされ次々と撃破される。そしてネウロイはまるで何もなかったかのように素早くペテルブルグの基地へ向かう。そしてそれと同時に

 

「いたぞ、あそこだ!!」

 

「うわ、でっかいわね~」

 

と、そこに疾風たちが到着する。そしてサーシャが

 

「基地に向かっている。なんとしても防ぐわよ!」

 

「「了解!!」」

 

そう言い俺とエミリアは返事をしクルピンスキーとともに百足型ネウロイに向かって攻撃をするのであった。一方ひかりたちはアイと一緒にレインを探していた。

 

「いませんね。ネウロイの姿だからわかると思ったんですけど」

 

「確かにそうですね・・・・・」

 

「早く見つけないと・・・・・」

 

と、下原やひかり、二パがそう言う中、菅野は

 

「まったく世話のかかる奴だな・・・・・・ん?どうしたんだよアイ?」

 

と、菅野はアイの方を見てそう言う。アイは何やら向こうの森の方を見る

 

「はい。向こうの森の奥にレインさんの気配がします」

 

「なんだって!?本当アイちゃん?」

 

「はい。私のコアが何か引き付けられるような気がするんです」

 

「共鳴反応ってやつか?」

 

「とにかくそこに行ってみましょう。アイちゃん案内できる?」

 

「はい!」

 

そう言いアイはひかりたちを連れて森の奥へと走り出すのであった。そして一方そしてて森の少し小高い丘の上で疾風たちが百足型ネウロイと戦う姿を見ているものがいた。その人物はレインであった。彼女は怪我をした腕を抑え

 

「くっ・・・・疾風大尉。この世界に関係のない異世界人の貴様が私の邪魔をする気か!!」

 

と、憎しみを込めた言葉でそう言うと・・・・

 

『ん?誰かが来る』

 

人の気配を感じレインの体は光りだし、そして光が収まると髪の長い少女の姿へと変わる。すると・・・・

 

「こっちかアイ?」

 

「はい。あそこの丘の上に人がいます!レインさんです!!」

 

と、そう言いレインは声のする方へ振り向くとそこにはアイたちがいた。そして・・・アイは

 

「レインさん!お願いですもう止めてください!地球人とネウロイはきっと仲よくすることができます!今からでも遅くありませんお互いに武器を捨て、何度でも話し合いましょう!!」

 

「そうです。話し合えばきっとわかります。だからあのネウロイを止めてください!!」

 

と、アイとひかりは必死に説得しようとするがレインはそれをあざ笑うかのように手を振りかざすと百足型ネウロイは口から極太のビームを放ち、迎撃に疾風たちに襲い掛かる。疾風たちはシールドを張り何とか防ぐ、そしてえいらとさーにゃは後方から攻撃をし疾風たちを援護するが百足型には効いていないのか空にあがっているウィッチたちに襲い掛かる

 

「お父さん!お母さん!」

 

と、アイは叫びレインは

 

「ふっ!人類軍の精鋭部隊も大したことないわね」

 

「おい、お前あのネウロイを止めろ!!」

 

と、皮肉を込めた笑みを浮かべそう言うと菅野がそう言うがレインは

 

「ふっ、無駄だ野蛮な地球人どもめ、あのネウロイ、『ザ・スカルリーパー』は私の脳波と同調している。私の怒りと憎しみがある限り、決して破壊と戦いを止めないし倒せやしないわ!」

 

憎しみを込めた目でそういうレインにジョゼが

 

「そんなに人間が憎いんですか?」

 

「ああ、憎いわね」

 

「14年前に殺された仲間の復讐?」

 

二パが訊くとレインは

 

「仲間・・・・・・仲間以上よ」

 

と、どこか懐かしむような目をし、レインはキッとひかりたちを睨み

 

「14年前に人間どもに虐殺された同胞は・・・・・・私の母だ!」

 

『っ!?』

 

その言葉にひかりたちは驚きそれと同時に菅野も彼女の意図がわかった。殺された身内の仇討ち。菅野もかつて502結成前の戦いで多くの友人を目の前で失った。そしてそれ以来、死んだ友人たちの仇を討つため強くなりネウロイを駆逐しようと考えた時があった。だからこそわかる。その感情がどれだけ深く人の心に残り、人を蝕んでいくのかを・・・・・

 

「さあ、どうする?あのネウロイを止めたければ、私を殺すしかないぞ。それともまだ私を説得しようなどバカな考えを持っているのか?」

 

と、そう言う中、ひかりたちは何もできずにいた。すると・・・・・

 

「なるほど・・・・・14年前にカールスラントの廃墟に住んでいた人は貴殿の母上か・・・」

 

「ガランド少将!?それに隊長も!?」

 

急に放たれた言葉の先にはカールスラントウィッチの総督であるガランド少将とその後ろにラル少佐とロスマン曹長がいた。そしてガランド少将はゆっくりとレインに近づく

 

「ガランド少将危ないですよ!?」

 

と、下原がそう言うが彼女は片手を出して制止し

 

「大丈夫だ。問題ない」

 

と、そう言い少将はレインの前に立つレインは警戒した目で見るがガランド少将はまるで離れ離れになった身内と再会したかのような目で彼女を見ていた

 

「・・・・似ているな貴殿の母君に」

 

「え?」

 

いきなりの言葉にレインは目を丸くする。そして少将は

 

「・・・・・もう一度訊く。14年前にカールスラントの廃墟に住んでいたのは貴殿の母君なのか?」

 

「・・・・・・それがなによ?」

 

「では、これは知っているか?貴殿の母君がその廃墟で一人の少女と一緒に暮らしていたのを?」

 

「そんなこと上層部の記録で知っているわ。それがどうしたって言うのよ!!」

 

と、そう言うとガランド少将は

 

「その14年前に貴殿の母君と一緒にいた少女とは・・・・・・・私のことだ」

 

「なっ!?」

 

その言葉にレインは驚き言葉を失う。そしてガランド少将はゆっくりと語り始めた

 

「私は幼い頃、両親を事故で失って、祖母の所に引き取られてな。だが、生まれながら魔法力を持つ私に村の皆は冷たかったよ。今ではウィッチは世界を守る守護者みたいな感じだが、当時のウィッチは一部の村とかでは他の人と違う能力を持った異形な存在として変な目で見られていた。私もそのことで近所の子供たちに虐められていたよ。そのことを祖母に心配させないようにしてきた私だが、我慢できずに私が泣きついたのは廃墟に住んでいた女性であるシオンさん・・・・そう、貴殿の母君だ」

 

「・・・・・・」

 

「祖母が亡くなった後、私はあなたのお母さんと一緒に暮らした。そして彼女からいろんなことを聞いた。自分が人間ではないことを、住んでいたた故郷のことも地中に隠した宇宙船のことも・・・・そして、あなたのこともね・・・・あなたのお母さんは言っていたわ「もし出会えば、あなたの妹になる」ってね・・・・多分だが、あなたの母君は自分の故郷に帰れないことを覚悟していたのだろうな・・・・・」

 

と、そう言うとガランド少将は空を見上げ懐かしむように目を細めた

 

「私にとってシオンさんはもう一人の母親同然だった。例え村の人らに虐められてもシオンさんがいてくれればそれでいい。何度でも耐えられる。そう思ったよ・・・・・・でもシオンさんは私を助けるために・・・・・」

 

「助ける?」

 

と、レインはそう言うと少将は頷くと目を閉じあの出来事を思い出す

 

『ほら来い!怪異の化け物め!!』

 

『やだよ!離して!誰か助けて!!お姉さん!!』

 

『待って頂戴!!その子は怪異じゃないわ!怪異は私よ!!その子はただ私を守っててくれただけなのよ!!さっ!その子を解放してあげて!!』

 

『お姉さん。なんで出てきちゃったのよ!』

 

『もう、いいのよアドルちゃん・・・・もういいのよ・・・・』

 

「そうだ。あの時あの村では怪異の者が降り立ったなんて噂が広がっていた。そこで村の連中は魔法力のある私がその怪異の者だと言われ連れて行かれそうになった時、シオンさんは私の代わりに・・・・・」

 

その言葉にみんなは黙る。みんなはあの事件の子細までは知らなかったのである。

 

「そ、そんな・・・・は、母はあなたを助けるために命を落としたというのか・・・・・」

 

「ああ・・・・だから、私は君に言わなければいけないことがある」

 

と、そう言うとガランド少将は頭を下げた

 

「人間を・・・・人類を許してくれ」

 

その行動と言葉に、レインは理解できないようにたじろぎながら首を振る。

 

「な、なぜだ。なぜあなたが謝らなければいけないのだ?あなたは母と一緒に暮らしていたというなら、母を殺した人間らを恨み憎んだはずだ!」

 

と、そうレインはそう言うが

 

「ああ、確かに私はあの時人間を憎んだ。今思えばあの時、自分と異なるものを迫害しようとした人間こそが怪異に見えたよ」

 

「だったら・・・・」

 

「だが最後にシオンさんの言葉で私は人を恨む心をなくすことができた」

 

「母の?」

 

「そうだ。あの時シオンさんは死ぬ間際にこう言ったのだ『優しさを失わないで、あなたたち人間は奇麗な花を作り出せる力を持っているのよ。だからあなたは人に刃を握ることではなく、花を作れることを教えてやってほしい…』と、そう言われたよ・・・・」

 

と、そう言う。実際ガランド少将はウィッチとして軍に入った時もその言葉を仲間や教え子にも聞かせ、そしてネウロイが襲撃しに来た時はすぐに迎撃するのではなく話し合おうことを優先にするべきだと上層部に訴えたこともあったのだ。

 

「母が・・・・・そんなことを・・・・」

 

「だから私は二度とこんな悲劇を生まないようにウィッチたちを・・・・仲間や教え子たちにただ銃を持つ武器ではなく優しい心を持ち奇麗な花を作れる手を持つ人を育てている。それがシオンさんと交わした大切な約束であり、せめてもの罪滅ぼしだと思っている・・・・・だからこそ、あの事件の全てを知り、地球人でもあり、原因の一つでもある私に謝罪させてほしい……本当に、すまなかった」

 

と、頭を下げてそう言うガランド少将にレインは・・・・

 

「・・・・それがあなたの頼みなんですか・・・・・姉よ・・・・・」

 

「ああ、そうだ。本当にすまなかった妹よ・・・・」

 

と、そう言い両者は互いの顔を見つめる。するとアイがレインに近づき

 

「レインさん。もう一度、人間を信じてください。確かに人間には悪い人もいます。でもそれでも私は人がいつか武器を捨てて、そしてきれいな花を育てる心の優しい人になることを信じています。ですからお願いです」

 

「私からもお願いします!」

 

「私もです」

 

アイに続いてひかりたちもそう言う中、レインは・・・・・

 

「この星の人間たちが・・・・・優しくなるですって・・・・」

 

と、雨が激しく降る中レインは丘の向こうで戦う疾風たちを見てそして疾風たちが戦っている相手ザ・スカルリーパーを見ていた。

 

「私の母の残した遺産・・・・・」

 

と、そう呟く中、彼女の目から一筋の涙が流れる。そしてレインは空を見上げ

 

「母さん・・・・・あなたは許すって言うの?そこまでこの星の人のことを信用しているの・・・・・・母さん・・・」

 

と、彼女は泣き顔でそういう。その問いに誰も答えずただただ激しい雨が降り注ぐ。そして・・・・・レインは

 

「母さん・・・あなたが信用し愛したこの星の人間を・・・・もう一人の姉を信用しないわけにはいかないわね・・・・・」

 

と、そう言い彼女は泣きながらもまるで何か彼女に憑りついたものが払われたような清らかな笑みを見せそう言うのであった。そしてそれと同時にザ・スカルリーパーの動きが急に鈍くなった。その様子を疾風たちは見逃がさず機銃をスカルリーパーに叩き込む。そして装甲がはがれスカルリーパーの胴体の中からコアが見える

 

「見えたわ!コアよ!」

 

「私がやります!!」

 

と、そう言いサーニャがコアに向かってフリーガーハマーを撃ち、放たれたロケット弾はコアに命中するそしてスカルリーパーは爆散するのであった。そしてそれと同時に降り続けた雨は止み、代わりに曇り空に穴が開き、そこから太陽の光が降り注ぐのであった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

ペテルブルグの基地の屋上、レインは晴れた青空に浮かぶ虹を見ていた、

 

「奇麗ね・・・・この星は・・・・」

 

と、そう呟く中後ろでは疾風たちがいた。そしてレインは振り向き

 

「さて、私はそろそろ戻るよ。上の連中が私の報告を待っているから・・・・・」

 

「そうか・・・・・」

 

そう言いラル少佐は近づき手を差し伸べようとするがレインは首を横に振り

 

「いや、友好の握手は母や地球の姉であるガランド少将の育てた花が咲くのを見届けてからにします少佐。・・・・・それと私は戻った後、過激派や主戦派の連中を何とかして説得して見せるわ。母の愛したこの星を壊すわけにはいかないから」

 

「そうか・・・・」

 

そしてレインは疾風やアイそしてエイラの方へ向き

 

「大尉、中尉、そしてアイ。私はあなたたちが微笑ましいです。その絆、ずっと消さず大切にしてくださいね」

 

「ああ、もちろんだ」

 

「当たり前ダロ?アイと疾風は大切な家族なんだからナ」

 

「うん」

 

と、三人は笑顔でそう答えると、レインは笑顔を見せるするとレインはガランドの方へ向き

 

「また会いましょう。アドルフィーネ・ガランド・・・・・地球の姉さん・・・・」

 

「ああ、今度会う時は人類とネウロイが仲良く共存する時代だといいな。レイン・・・・ネウロイの妹よ」

 

と、そう言うと彼女は嬉しそうに笑顔を見せる。そしてレインは再度、疾風の方へ見て近づく。そして小声で

 

「大尉。この世界にはまだ邪悪な怨念がいます。くれぐれも気を付けてください」

 

そう言うと疾風は一瞬きょとんとするが

 

「・・・ああ、わかった気を付けるよ」

 

と、そう言うと、レインは彼から離れ、そしてにっこり笑い

 

「ではさよなら、皆さん・・・・」

 

そう言いレインは光りに包まれそして姿を消すのであった。そしてそれを見たひかりが

 

「いつか、戦争が終わってネウロイと仲良く共存できる日が来るといいですね。アイちゃんや疾風さんエイラさんみたいに」

 

「そうだな・・・・いつかその日が来るといいな」

 

とひかりと菅野は疾風たちを見てそう言うのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、別の場所の森の中では先ほどの白衣を着た女性が

 

「・・・ち、役立たずが・・・・・せっかくのチャンスを無駄にしやがって・・・まあいいこれも想定内だ。疾風・・・・必ず復讐は果たすぞ。ヤプールの怨念けして消えないからな」

 

と、そう言いその女性はそう吐き捨てるとまた森の奥へと消えるのであった。

 

 


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