ゲス提督のいる泊地   作:罪袋伝吉

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 手抜きごめん。

 ブルーノ隊長は苦労人ですよ。

 タグ増やさないとねぇ。


【オマケ】ブルーノ隊長の困惑と古参艦娘達とオマケ。

 パラオ泊地の陸軍憲兵隊隊長ブルーノ大尉は非常に困惑していた。

 

 青葉とかいう艦娘がバラ撒いているタブロイド誌に、自分とゲシュペンスト提督の中身が写っている写真が掲載され、憲兵隊の詰め所にそれを見た大勢の艦娘がやって来ては、本当にこの写真の人物がゲシュペンスト提督なのか?と聞いてくるのである。

 

 はっきり言って仕事の邪魔でしかなく、それでなくとも厳戒態勢が発令されたせいで治安出動やら住民の避難勧告、様々なトラブルの発生でもうてんやわんやなのだ。出来れば相手などしたくない。

 

(だいたいなんだこれは。写真の目のところに黒い線を入れてプライバシーは守りましたよ、とかアホか。憲兵の制服に薄くなった頭髪に、それに白人なんざこのパラオにゃ俺しかいねぇじゃねぇか!!つか、近頃は昔の事とか全く取り沙汰にされなくなって、平和そのものだったってのに、要らんトラウマ思い出しちまうじゃねぇか!)

 

 ブルーノはかつてアメリカの某市の刑事だったのだが、その刑事時代に様々なトラブル……主に大規模なテロ事件……に巻き込まれ、散々な目にあった事がだいたい計三回ほどあった。

 

 その全てを彼は解決はしたものの、そのおかげでニュースを賑わせたといえば良いが、マスコミ連中に面白おかしくデマや批判を書かれて私生活さえも暴かれ、市民団体……主に左派……の糾弾やら人権無視やら、さらには莫大な損害額を税金でまかなうのはおかしいとか、なんやらかんやらと叩かれたりし、さらには妻には離婚を申し立てられ、愛する子供達とも会えなくなり、とろくでもない目に遭ってきたのだ。

 

 それに比べれば、このような学級新聞のようなペラペラの新聞などどうということは無いはずなのだが、しかし、考えても見てほしい。

 

 彼はこの数日、ほとんど寝ていないのだ。寝ないで様々な仕事を処理して、今だってカフェインやら栄養ドリンクで無理矢理に起きてる状態で、やたらとイライラしているときたもんだ。

 

 そこへ年若い(外見。軍艦だった頃からの年齢は考えないようにしようね?)女の子達がピーチクパーチクキャーキャーと黄色い声上げて、まるでアイドルがこのパラオに来ているのを知った熱狂的ファンのように提督の中身について聞いてくるのだ。

 

 とてもじゃないが、やってられない。

 

 とはいえ、おそらくあの提督があの機械の中にずっといたと言うのは、なにかしら彼にも理由があり、出来れば誰にも知られたく無いのではないか、と思えば艦娘達にバラすような軽率な事はしたくなかった。

 

 そもそも、あのゲシュペンスト提督はブルーノが見た限りではかなりの人物だと思えたのである。

 

 自分の市警時代の上司が彼ならばどれだけ自分の仕事は楽だっただろうか、と思えるほどである。

 

 部下に無茶をさせない。部下の不始末を自分の失態ととらえ、まず自分がその処理をし、さらには部下を罰するにも出来るだけその情状酌量出来る部分を探す。危険な任務には必ず自ら出て行き、しかし部下をフォローしつつ成長させるよう促す。部下をまず信頼し、可愛がり、見守る。

 

 理想的な上司ではないか。

 

 そんなゲシュペンスト提督は確かに艦娘達に人気があったのは確かであるが、しかし、彼がロボットであることで艦娘達は特に男性であると意識はしていなかった。

 

 第一、その手のスキャンダルも……無いとは言い切れないが、大半が特定の艦娘達によるものであり、司令室で朝を迎えたと言ってもあの提督はずっと執務室で仕事をしているのである。

 

 中身が人間だってのに、いつ寝てやがんだろうな、とはブルーノも思うのだが。

 

(まぁ、艦娘の恐ろしさというのは、あの『コンドーの大将』を見てればわかるが、しかしなんなんだろうな、あの兄ちゃんは)

 

 故にブルーノは単に。

 

『イラコが混んでてたまたま開いてた席の隣が写真の兄ちゃんだったんだ。ゲシュペンスト提督?いや、ここのカスクードサンドが旨いんだって言う話はしたが、提督の話はしてねぇな』

 

 と誤魔化した。

 

 これで騒ぎが収まればいいんだがなぁ、と思いつつ。

 

……しかし、ブルーノの発言とは裏腹に……確かに、建造されて間もない艦娘達はそれで誤魔化せたのだが……古参の艦娘達はもう、確信していた。魂の質、色、そして性質を見る事の出来る者達は、ゲシュペンスト提督の変質を敏感にとらえ、そして、すでに動き出していたのである。

 

 

 

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 オ・マ・ケ。

 

 

 

【金剛型の場合】

 

『テイトクのハートを掴むのはァ、こぉの金剛っ、デース!!』←(任務に出てから中身があることを確信した御隠居)

 

『あの、お姉さま、その、は、榛名も大丈夫ですか?!いえ、むしろ姉妹揃って……』

 

『……カレー、三倍、いや切りよく不吉な13倍で。金曜日……(ブツブツブツブツ)。離婚カッコガチバツ1ですし……(ブツブツブツブツ)ホッケーマスク……』←(とりあえずアレな薬品をカレーに仕込んでいる離婚カッコガチ経験者なヤンデレな人)

 

『あの、お姉さま達、その、提督がお困りになるような事は、その……でも、提督と……(ぽっ。)』←(まんざらでもない)

 

 

【飢えた狼さんの場合】

 

『この足柄っ!行き遅れなんて誰にも言わせないわっ!がるるるるるっ!!』←(もはやおねぇさんキャラ崩壊)

 

『『『嫁入り早よ!』』』←(痛ましいものをみた姉妹達の悲痛な願い)

 

 

【高雄姉妹・長女・次女の場合】

 

『愛宕、いきまーすぅ(お嫁に)うふふっ。提督はぁ、おっぱい星人だって私わかってるからぁっ!!ぱんぱかぱーん、ぱんぱーぱぱーん♪(ウェディングマーチ)』

 

『……そう、提督は、お、おっぱい星人……(ぽにょん、ぽにょん)』←(じつは奥手)

 

『なぁ、なんか最近、ねぇさん達が変なんだけど、なんかあったのかぁ?』

 

『わからないけれど、触れない方がいいことだけはわかるわ』

 

 

【深海五大艦+1の場合】

 

『……ワタシが深海棲艦デモ、ダイジョウブダロウカ。クルナとか言ワナイダロウカ……?』←(やる気満々)

 

『港湾さんならダイジョウブ。ワタシもダイジョウブ。おっぱい好キダカラ。アノヒト』←(意外にやる気)

 

『テイトク、レップウ、クレタ。ウレシい』←(無邪気)

 

『……鳳翔サン、遅い』←(あまり興味無し)

 

『飛ベタノ、ワタシ、輸送機デ飛ベタノヨ……!』←(意味不明)

 

『カツドゥン!!オイシイ!!オイシイ!!コンナの食べルノ、ハジメてダヨ!!提督サン、イイヒト!!臭イ辛イ豆出さない!オイシイ物食べサセテクレル、イイヒト!!好きっ!!』←(素直に協力して敵ではないとわかったので釈放され、計らずとも餌付け中)

 

 

【天龍型姉妹の場合】

 

『天龍ちゃん?どうしたの?』

 

『……なんでもねぇ(……提督は、人間だったのかよ)』

 

『ん~、提督さんの事、考えてる?』

 

『……マゴロクブレード。なんでアイツは昔、俺にこんなモン寄越したんだろなって考えてた』←(深読み過ぎ)

 

『刀の意味なんてどうでも良いのよぉ。自分の気持ちがどうか、でしょう?』←(正論)

 

『…………』

 

『大丈夫よぉ、もしダメなら……。私の薙刀が、斬りたくてうずうずしちゃうだけだからぁ』←(気に入ったものを斬りたい性癖)

 

『ちょまっ、ダメだかんな?!それっ?!』

 

『うふふふっ、わぁっ♪』←(ヤンデレモード突入)

 

 

【潜水艦娘達の場合】

 

『でっちっちっち……。今こそスク水嫁計画を発動するでち。というか、付き合い長いのに出番が無いでち!!』←(ノリだけでものを言う奴)

 

『イク、(お嫁に)イクのぉーーーっ!』←(かなりノリ気)

 

『……ドイツ人だと思ってたのに。まぁ、いいですけど』←(実はどうでもいい)

 

『嫁入りの持参金はこぉんなにあるんだからっ!!』←(めちゃノリ気。なお、潜水艦娘達のアジトには、かなりの資材が溜め込まれてます)

 

『あの、ゆーはどうしたらいいですか?』

 

『……日焼けスク水嫁にジョブチェンジ?』

 

『……えと、まだ……レベル足りてません』←(新入り故に練度まだ足らず。まだノリ気ではない)

 

 

【空母勢の場合】

 

『加賀さん、一航戦の誇り、見せるときが来たわね』←(鳳翔にそそのかされやる気)

 

『……鎧袖一触です』←(密かに提督ラブ勢)

 

『……ダイエット、しなきゃ』←(二航戦のぽちゃな方)

 

『多聞丸……』←(特に興味無し)

 

『……一航戦って……そうなの?』←(ズイズイの噛みつく方。中の人を察知出来ず、変なものを見るような目で見ている)

 

『……素敵な方、ですけど、競争率高いわよね』←(ズイズイの姉の方。中身察知済み)

 

 

【ドイツ艦娘勢の場合】

 

『戦略的には、第一夫人に扶桑、第二夫人には山城をまず推したい。そして友好的に我等が三、四、と続くのだ。扶桑に頼んで、我等の誇りたるシャルンホルストの艦魂を呼び、建造をだな……』←(やたらと戦略的思考なドイツ魂)

 

『間違ってU-17とかUBー65とか来たら……』←(シャレにならない事を言う)

 

『……潜水艦は、潜水愚連隊の管轄。問題ない』←(どのみち空母勢に入っているので関わりがないと思っている奴。なお、ビスマルクの言うことを聞く気無し。夜戦出来る空母は流石に……げふんげふん)

 

 

【論外】

 

 

『スラッシュ・リッパー』

 

 ズバッ!ズバッ!

 

『スザク・ブレード』

 

 ザシュッ!ザシュッ!

 

『ここはどこなのだ。それにこの敵は……。私は破壊された筈ではないのか?それにこの大気の組成、エンドレスフロンティアではない、のか?』

 

『ピアレス・アックス』

 

 見知らぬ廃墟になったなんらかの軍事施設の中で。深海棲艦を切り刻み、破壊していく何者か。

 

 おりしもそこはゲス提督が次の調査地とした『集積地棲姫』の集積地のある島であった。

 

『最終戦闘モード起動。キリンアサルト』

 

 冷徹かつ機械的な声が地下に響く。彼女はどうやら某元アホワカメのように記憶喪失になっていたり性格に変化が起こったりはしてはいないようだ。

 

『敵の数が多すぎる。……出口を発見し、一時撤退、するにゃ。……言語回路に異常発生しまくりやがり……ゴホン。早く直さねば』

 

 言語回路に異常発生は、お約束のようではあるが。

 

 

 




 最後に出た謎の人物。

 不幸に不幸を重ねた、あのキャラが参戦。

 多分、スパロボの系列では一番不幸なキャラでは無いかなーと思うんですよね。というかコードDTD搭載してたらすんごいと思うんだ。布面積的に。

 

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