メタルギアの世界に一匹の蝙蝠がINしました   作:チェリオ

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 待たせたな!
 
 本当に長らくお待たせいたしました。
 本日より投稿を再開致します。
 ペースとしては週一投稿を目指しておりますが、まだ暑さによる体調不良が続いている為、二週間に一回になるかも知れませんがどうかご了承下さい。
 ではピースウォーカー編、スタートです!!


METAL GEAR SOLID:Peace Walker
蛇は森へ戻り、蝙蝠は舞い降りる


 世界は二度も核の危機に瀕した。

 一度目はヴォルギンの野望の下、ソコロフが開発した新兵器“シャゴホット”。

 二度目は祖国を裏切り反旗を翻したジーンによる核を搭載した弾道メタルギア。

 その危機から救った英雄“ビッグボス(BIG BOSS)”ことスネークは祖国アメリカを離れ、国家や思想や組織に囚われ固執することなく、軍事力を必要とする者に必要なだけ提供し、戦場でこそ生きる事の出来る兵士達の理想郷―――“国境なき軍隊(MSF)”を設立し、共に進む仲間と共にこの世界を闊歩していた。

 

 1974年の11月。

 雨が降りしきるコロンビアバランキア港沿岸にMSFが拠点にしている一件の建築物があり、スネークは広間にて葉巻を吸おうとジッポを擦っていた。

 苛立ちや今抱える悩みを一旦整理する為にも葉巻を吸いたいのだが、ジッポは擦れる音ばかりで一向に火がつかない。

 

 「悪い話では無いと思う」

 

 擦り続けるスネークに声を掛けたのはカズヒラ・ミラーという日本人。

 彼、通称“カズ”とは二年前戦場で出会った。

 元自衛隊所属で目立った実戦経験もなかったカズは、米国に渡って南下して反政府勢力の教官として一個小隊を指揮。当時政府側に付いていたスネークの部隊と戦闘になり、自身を置いて部下は全滅。政府軍により囚われの身となる。

 そこにスネークがスカウトしに手を差し伸べたのだ。

 決してスムーズでは無かったが交渉(脅し込み)に幾度かの勝負を経て、共同経営者としてMSFに加わった。

 実践能力こそスネークに劣るが彼は事務や指揮、話術に優れており、瞬く間にMSFにて欠かせない人物の一人となった。

 

 その彼が言う“話”というのは外でずっとこちらを見つめ、立ち続けている二人からの依頼の件だ。

 片や上等そうなロングコートから覗くはこれまた上等そうなスーツを着こなし、後へと撫で上げた髪には白髪が混じり、しわが刻まれた顔は余裕のある笑みを浮かべた国連平和大学で教鞭をとっているガルベス教授。

 片やガルベス教授の教え子でふんわりと癖のある髪を靡かせる幼さの残る十六歳の少女、パス・オルテガ。

 傍から見れば戦争屋にしか見えない俺達に、それもこんな雨が降り注ぐ夜中に訪れるような者ではない。

 無論“表上の肩書”の意味であるが。

 

 依頼はコスタリカに現れた謎の武装勢力の排除。

 簡単なようでそうではない。

 コスタリカは軍を持たない国家で、謎の武装勢力は正規軍でもニカラグアから逃れた反政府組織(FSLN)の連中でもない。

 当のコスタリカ政府はコスタリカ開発公社(CODESA)に雇われた“多国籍企業の警備員”と言ったが、教授が言うには装備が整い過ぎている。

 銃器や設備は全て最新のものを持ち込み、戦車や戦闘ヘリまで持っているのだとか。

 さらに教授は資金源は恐らくCIA(ラ・シーア)が関与していると言ってきた。

 報酬としては政府との協力体勢を敷いた事で、カリブ海沖にある洋上プラントに輸送用のヘリなどが用意できるそうだが割に合わない。

 下手をすれば俺達はアメリカと戦う事になる。

 

 兎も角、依頼は断わってお帰り願ったのだが、諦めきれないのかまだ雨の中居座っている。

 

 「良いじゃないかスネーク。ここ(コロンビア)もヤバくなってきたところだ。腰を落ち着けるにもMSFを拡大するにも傭兵ビジネスに本格的参入するにも丁度良い。願ったり叶ったりじゃないか」

 「俺達に安住の地はいらない。腰を落ち着ければ戦争屋と何ら変わらない」

 

 俺達は戦争屋ではない。

 何処かに腰を落ち着ければその国の事情に関わらざるを得ないと言う事に他ならない。

 未だに付かないジッポを擦りながら否定した。

 

 「俺達は放浪者(ノーマッド)でも良い。だが兵士全員がそういう訳にもいかんだろう」

 

 が、パイソンが割り込んで来た。

 ジーンが起こした事件では敵であったパイソンは、味方になってからはMSF立ち上げにも参加し、今は教官として技術が未熟な奴らに指導をしている。

 一応液体窒素入りの戦闘服は用意しているので戦闘にも出れるが、暑い地域が多くなった上に補給が間に合わない場合を考えて実戦は控えている。

 パイソンからの後押しを受けたと思ってカズは「そうだ。そうだ」と大きく頷く。

 ここで勘違いが一つ。

 確かにパイソンはスネークの否定に待ったをかけたが、それは兵士達の落ち着ける場所などの事であって今回の依頼を受ける云々ではない。何故ならパイソンも俺と一緒で気付いて(・・・・)いるからだ

 

 「何も戦争をしようと言う訳ではないんだ。警備会社とやらの正体を突き止めるだけでも良い」

 「いや、調べるまでもないだろう」

 「間違いなく背後に居るのはCIAだろう」

 「何?……となると…」

 

 カズは馬鹿ではない。

 ここまでの俺とパイソンの様子と会話からガルベス教授の事を察した。

 ソ連の諜報機関“KGB”であることは間違いないだろう。

 そりゃあキューバに近いコスタリカでCIAが動いているとなると放っておくわけはない。

 つまり俺達はアメリカの諜報機関とソ連の諜報機関のいざこざに武力介入することになるのだ。

 割りに合わないどころか本当に戦争屋になってしまう。

 だから余計に受けない。

 

 「もう少し話だけでも聞いてあげれないかしら?」

 

 そう言ったのはエルザだった。

 彼女もジーンの事件では敵側であったが味方となり、共にジーンと戦った仲間だ。

 事件解決後は帰るべき場所もなく、強力な超能力を保持している事からいろんな研究機関から狙われるのは目に見えていた。

 なので彼女の身柄を護るべく共に行動をしている。

 ただ“働かざる者食うべからず”と言う事で医療スタッフとしてMSFの一員として従事して貰っている。

 

 ガルベス教授は依頼内容以外にパスの事も語っていた。

 パスは幼くして母親を亡くし、祖父母も内戦で失った事で強く戦争を憎み、人一倍平和を望んでいるのだと。

 今回の件にはまったく関係ないようであったが、彼女は行方不明の友人を探して、武装勢力の施設内に入り込み、見つかって囚われてしまった。

 なんとか自力で逃げ出す事に成功したが囚われている間、酷く乱暴されたという…。

 勿論想うところはあるが、それだけでこの任務を受ける訳にはいかない。

 俺達は戦争屋でも正義の味方とやらでもないのだから。

 けどエルザは俺達よりも想うところがあったのだろう。

 

 理解したスネークは大きなため息を漏らす。

 

 「…葉巻に火が付かないな。エルザ、珈琲を淹れてくれ。六人分だ」

 「スネーク、後戻りは出来ないんだぞ」

 「解っている。とりあえず“教授”本人から聞くとしよう。カズ、呼んできてくれ」

 

 立ち上がりつつそう指示を出したスネークは入り口付近で立ち止まる。

 カズに呼ばれて建物に入ったパスはびしょ濡れになった制服のスカートの裾を絞り、その後エルザに渡された珈琲を飲んで冷えた身体を温めた。

 ガルベスは建物に入るとスネークに近付いて義手である右手を向け、親指の先がカパッと開いて中より火が立った。

 まだ火を付けれずにいた葉巻を近づけて火を貰い、ようやく煙が上がる。

 

 「以前はヘビースモーカーでね。書記長閣下から勲章と共にこの義手も頂いたのだが、肺を患って煙草をやめてからは使う事がなかった。伝説のBIG BOSSの役に立ったようでなによりだ」

 「…で、KGB(ツェントル)から来た教授様は本当は何が目的で来たんだ?」

 「フッ、それなら話が早い」

 

 国連平和大学の教授ではなく、KGBとして彼は語り出した。

 KGBは北米大陸と南米大陸を繋ぐ中米に社会主義国を作り、生産に流通、軍事戦略徒を奪うべく南北アメリカを分断したいらしい。その為に親米派のソモサ政権を転覆させるべく半ソモサ世論に拍車をかけ、半ソモサ勢力“サンディニスタ(FSLN)民族解放戦線”の支援をしている。

 つまり謎の武装勢力とはKGBの工作を妨害すべくCIAが送り込んだ軍隊。

 やはりというか当然と言うかKGBとCIAの冷戦を巡るいざこざである。

 

 関わるべきではないだろう。

 ここまでならそう判断できた。

 しかしガルベスが取り出したカセットテープによって、スネークに逃げ道を失わさせた。

 パスが探していた友人が録音したと思われるテープには二人の音声が入っていた。

 一人はしらないが一人は聞き覚えがある。

 聞き覚えどころかそれが誰なのか理解したスネークは、目を見開いてあり得ないと脳内で叫ぶ。

 なにせその声とはスネークが殺害したザ・ボス。

 間違える筈がない。

 けれど彼女はスネークが確実に殺した。

 

 受けるべきではない仕事であるが、耳にしたカセットテープの声に心が動かされて葛藤する。

 決断を見守っていたエルザにパイソンにカズ。

 しかしガルベスだけはそんな選択肢を取らず、カセットテープを義手の親指に近づける。

 葉巻に火を付けた様に親指から火が出して「これはもういらない?」とニヤリと試すように笑い、カセットテープを近づけて行く。

 ゆらゆらと揺らぐ火がカセットテープを撫でるほど近づけられた所で、身体がかってにカセットテープを引っ手繰っていた。

 

 「パスの…パス(平和)の為だ!!」

 

 そう叫ぶとガルベスの条件を良しと思っていたカズは嬉しそうに笑う。

 ただガルベスにはほっと安堵したような雰囲気も含まれていた。

 

 「いやぁ、これで彼の要望も応えられました」

 「彼?俺達以外にも雇ったってのか?」

 「えぇ、貴方達は良く知っている方ですよ」

 

 言葉に疑問を覚えたカズの問いに当然のように答えられ、カズだけ(・・)が首を傾げた。

 俺もパイソンもエルザも一人の人物が頭に過っていた。

 彼と言う事から雇われたのは組織ではなく単体。

 そしてよく知っている人物となれば思い当たるのは一人しかいない。

 

 「BIG BOSSと共に核の危機から世界を救った英雄ですよ」

 

 あー…やっぱりかと俺とパイソンはため息を漏らし、カズは「まさか…あのバット(蝙蝠)か!?」と驚き、エルザは突然姿を消した一件から来る怒りを帯びていた。

 

 

 

 

 

 

 依頼より六日後のコスタリカカリブ海沿岸。

 スネークは最低限の武器を手に無事上陸して大き過ぎるため息を吐き出す。

 あの馬鹿(蝙蝠)に会えるという喜びより呆れと同情から洩れたものだ。

 なんとバットは教授の最初の説明を受けた段階で引き受けたとの事。

 報酬の話もせず、背後関係も考えず、危険度も何も度外視してパスの身に起こった話に激昂して即決。

 身支度もせぬまま跳び出そうとしたバットを制止するのに教授が苦労したのだとか…。

 苦労のおかげで教授とバットの間には連絡手段があり、そして報酬ではないが作戦に当たって俺、スネークの協力要請を願ったのだと言う。

 何処か抜けているどころか本当にアイツは馬鹿だったのかと頭が痛い。

 

 が、腕は確かな事は俺が良く知っている。

 すでに敵軍の中に入り込み、数名を味方に引き入れて、俺の到着を待っているらしい。

 バットから教授に提供された情報を基にコスタリカカリブ海沿岸ボスケ・デル・アルバからプエルト・デル・アルバにある拠点に潜入する。

 遠くに指揮所を兼ねた二階建ての建物が見え、そこまでの道のりには検問の類は無く、警備兵がうろついているだけ。

 周囲にはコンテナが置かれており、遮蔽物には困る事は無い。

 すぐに建物に向かう事無く周囲の警備兵に気を配る。

 

 じっくりと観察し、捲った制服の袖より蝙蝠の入れ墨が描かれた兵士を見つける。

 足音を立てずに近くのコンテナを指示通りにノックすると、その兵士は気付いたのか音の方向に近づいて折り畳まれた紙を落として、何事も無かったように警備に戻る。

 

 「呆れるほど手際が良いな」

 

 バットが味方に引き入れた兵士(連絡員)を陰から見送ると、簡単な地図が描かれていた。

 ザっと目を通して目的地を叩き込み、ジッポで紙を燃やすと警戒しつつ建物に侵入する。

 敵が侵入するとも考えていないのか中には通信兵が一人。

 これが一人だけの潜入なら情報を得るために襲うところだが、今回は情報をバットが持って待っているので気付かれないように通り過ぎて行く。

 途中拷問を受けて殺されたらしき男が一室で縛られていた…。

 ぽたりぽたりと傷口より血を流す彼をジッと眺め、スネークは建物より出て先へと向かう。

 建物の先はコスタリカ・リモン東エル・セナガルという地域で、海岸沿いとは打って変わって木々が生い茂るジャングルとなっている。

 そして連絡員から渡された地図によるとこの辺りにバットの仮拠点があるらしい。

 敵の見張り小屋の近くに作るかと思いもするも、灯台下暗しという言葉が東洋にあるらしく、敵もそんなところに拠点を構えているとは思わないだろうと感心の様な呆れの様な感情を抱く。

 感情は置いておいて注意深く周囲を観察し、覚えた地図通りに歩いて行くと僅かに人が通った跡があり、そこを抜けて行くと一台のトラックが停車していた。

 周りに溶け込むようにカモフラージュを施され、目に付かないように手入れを施されている事からここが拠点かと当たりを付けつつゆっくりと近づく。

 トラックの中から人の気配を薄っすら感じ取り、銃口を向けながら歩み寄ると周辺の草木が揺らいだ。

 咄嗟に振り向くとギリースーツ(迷彩服の一種)を来た兵士達が銃口を向けて茂みより立ち上がっていた。

 兵士達は警戒の色が強く、撃つのではなくこちらを無力化しようとしているのか何名かはナイフに手を伸ばしながら接近してくる。

 どう切り抜けるかと考えているとトラックの荷台より銃口が突き付けられた。

 仕方が無いと両手を上げて無抵抗の意思を伝える。

 すると銃口を突き付けた者が口を開いた。 

 

 「動くな手を上げろ(・・・・・・・・)

 

 懐かしい声に懐かしいセリフ。

 思わず頬が緩んでしまった。

 

 「待たせたな―――バット」

 「お久しぶりですねスネークさん」

 「さんはいらないと言った筈なんだがな」

 「年上の方を呼び捨てするのはちょっと…」

 「本名ではないんだが…」

 

 初めての出会いから十年…。

 当時十八歳だったバットも今や二十八歳。

 前にも増して大きくなり、大人びた青年となっていた。

 黒のロングコートを風で靡かせ、迷彩模様の戦闘服とホルスターに収まっているモーゼルC96とエングレーブ入りSAAが覗く。

 

 「隊長(・・)。そちらは?」

 「大丈夫。彼は味方だよ」

 

 警戒していた兵士達はにっこりと笑うバットの一言に、警戒心を僅かに残しつつ銃口を降した。

 何が数人だと鼻で嗤い、二十人以上いる兵士を見渡してバットに視線を戻す。

 

 「お前が突然居なくなった事でエルザがどうだったとか言いたい事は山ほどあるが、まずは本題に入ろう」

 「あー…今から胃が痛くなりそう…」

 

 苦笑いを浮かべお腹を押さえたバットはトラックの荷台へと入って行った。

 続いて入って行くと物資の詰まった木箱以外に通信機や地図、多少ながらの銃器が格納されており、その中から通信機と電子機器が詰め込まれた箱、それと何処で手に入れたのか拠点地図をまず渡される。

 これで通信が出来ると音声位相を反転する回路を取り付け、カズへと通信を試みる。

 待ってましたと言わんばかりに出たカズは即座に探知されないように周波数も定期に変えると言って準備を進める。

 その間にバットは最奥に腰降ろして空箱に詰まった書類の類を漁る。

 

 「何が知りたいです?」

 「奴らの目的からだな」

 

 背中を向けたままのバットにそういうと困ったように頬を掻き、少し唸ってため息を零した。

 

 「目的までは掴んでません。さすがにたった数日では一個小隊(48名)ほど仲間にするしか」

 『それでも凄いんだがな…』

 

 無線機より話を聞いて驚きと呆れを抱いたカズがぼそりと漏らすも、エルザもパイソンも驚くよりも苦笑いを浮かべる程度だろう。二人の表情が容易に思い浮かぶよ。

 情報は得れなかったのは残念だが敵地内で味方を得たのは心強い。

 そう思ったスネークに対し、「けど」とバットは続け一枚の資料とフィルムバッチを突き出した。

 フィルムバッチとは放射線の被爆量を測定する物…。

 何故そんなものを…と不安を抱きながら資料に目を通す。

 資料には湿地帯より西のイラスへ物資の運搬ルートが記されており、中には艀で“(スピア)”を運ぶとあった。

 被爆量を検束するフィルムバッチに“槍”と呼称される物…。

 嫌な予感が脳内で警告を鳴らす。

 

 「まさか奴らは…」

 「どうも僕達は縁深いようですね」

 『どういう事だ?何があった?』

 

 資料を目にする事の出来ないカズが問う。

 確かに俺とバットにとって縁深いものだ。

 特に俺はマーシャル諸島も加えて四度ほど関わってしまっている…。

 言葉にするのも忌々しいが、重い口を開いて伝える。

 

 「核だ。おそらく奴ら核を持ち込んでいる!!」

 『なんだって!?』

 

 驚くのは当然としても核が運ばれたと解ってはゆっくりしている時間は無い。

 バットの言った縁深い核関係となればメタルギアも当てはまる訳だがまさかな…。

 

 「これからどうする?」

 「今までと違って兵器の質も高くて早々突破は難しいですよ。人員も足りませんし…」

 『KGBの“教授”が言うにはFSLN(サンディニスタ)に協力を取り付けているそうだ。まずはそちらの司令官と接触してくれ。ただしKGBは裏で支援しているだろうから、純粋な革命を信じている彼らがKGBの支援を受けている自覚があるかは疑わしいが』

 「下手に名前を出さない方が得策か…。バット、FSLNと会いたいのだが場所分かるか?」

 「一応場所は分かってますよ。行きますか?」

 「勿論だ。案内を頼む」

 

 バットはニカリと笑ってスネークと共に並んで戦場に向かう。

 戦場に向かう者にしては二人の雰囲気は明るく、嬉しそうであった。


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