ULTRAMAN~the other universal story~   作:アンギラスの息子

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三連休だからね、どんどん書いていかなくちゃ、ということでデガンジャ編…ですが、タイトル通り、いろんなキャラが出てきます。原作からぶっ飛んでるのでご注意ください。

では、どうぞ!


第十五話「神と虫と鏡と鋼鉄」

荒野を走る車がいた。右側の座席から半身を出して、マシンガンを乱射する密猟者たち。

 

密猟者A「ハッハー! サイコーだぜ!」

 

密猟者B「あまり射つな。弾代がかさむぞ。」

 

そういって荒野を走る。すると、木が乱立してる場所から弾が跳ね返る音がした。

 

密猟者A「止まれ!何かに当たった。」

 

そういって車から降りて散策する。そこには石を積み上げてできた腰くらいの高さのピラミッドのような物があった。

 

密猟者A「なんだ、金目の物じゃねぇのか…」

 

そう言うと、マシンガンをピラミッドに向かって乱射し、車に戻った。 これが災いを呼び起こすとも知らず。

 

 

 

 

密猟者B「少しいいか?この風景を撮影したい。」

 

密猟者A「別にいいぜ。」

 

そして運転してた方は降りて、撮影をはじめた。 そして──

 

密猟者A「ん?…なんだありゃあ…!?」

 

後ろから竜巻が来るのがバックミラーから見えた。密猟者はあわてて車を発進させた。

 

密猟者B「なんだあれ…?」

 

片割れを残して。

 

竜巻は凄まじいスピードで車に近づく。そして遂に車を巻き上げた。車は抵抗する事も出来ず、地面に叩きつけられ、爆散した。

 

 

 

 

翌日、とあるホテルにて──

 

女性「北部の荒野で車の横転事故があったそうよ!すぐに向かって、取材しにいくわよ!」

 

男性「はいはい…人使いが荒いなぁ…」

 

 

 

 

 

 

アーサー「──という事があった。生存者の映像通り、竜巻が車を追いかけて破壊した。ゴーデスが関わっている可能性もある。この調査にロイドとジャクリーンで行ってもらいたい。」

 

ロイド「わかりました、隊長!」

 

ジャクリーン「了解です。」

 

ロイドは敬礼をするが、すぐに右腕をおろす。

 

アーサー「ロイド…その癖は直せ。頼んだぞ、二人とも。」

 

二人は準備を始める。数日かかるとすれば、サバイバルキットや寝袋が必要だ。そこにジーンがやってきた。

 

ジーン「調査に行くんでしょ?はい、これ。昼食のサンドイッチ。」

 

ジャクリーン「ゴミ箱はないよ?」

 

ジーン「大丈夫、微生物分解できる素材で作ったの。」

 

ジャクリーン「それはすごい。 ありがとう、ジーン。」

 

そして二人は調査のためにサルトップ3号で出撃した。

 

 

 

 

ロイドとジャクリーンの乗ったサルトップが田舎町を走っていく。周りは雨がそんなに降っていなさそうだ。

 

ロイド「現地には俺の大学時代の友人がいるんだ。あいつなら良い現地ガイドになってくれるはずだ。」

 

ジャクリーン「なら、まずはその人と合流しなきゃね。」

 

ロイド「ああ、だがあいつはどこにいるかわからないんだ。」

 

ジャクリーン「…探すところからね。」

 

 

 

 

やがて小さな飲み屋が見えてきたので、二人は休憩がてら情報収集のために店に入る。

 

ロイド「水を二杯たのむ。」

 

無愛想な店員が二人に水をだし、訪ねる。

 

店員「あんたら、余所者だね。どこから来たんだい?」

 

ロイド「国際機関のUMAから、謎の竜巻を調査しに。何か心当たりはないか?」

 

店員「いや、何も。」

 

そう言うと食器洗いに専念し始める。二人は水を飲み干したあと、店をでた。

 

ジャクリーン「あまり歓迎されてないみたいね。」

 

ロイド「地方は大体そんなもんさ。」

 

そう言ってサルトップに乗ろうとしたとき、竜巻が道路を走ってきた。ロイドが竜巻を攻撃しようとしたとき、男性が彼を止めた。

 

男性「止めろ!やり過ごすんだ!」

 

すると竜巻はそのまま通り過ぎていった。

 

ロイド「お前…ムジャリか!」

 

ムジャリ「ロイドか! 久しぶりだな!」

 

ジャクリーン「ロイドー?この人は?」

 

ロイド「あぁ、紹介しよう。シャーマン(祈祷師)の家系出身のムジャリだ。」

 

ムジャリ「はじめまして、ムジャリです。民族学を専攻してました。」

 

ジャクリーン「私はジャクリーン・シンドーです。元アストロノート(宇宙飛行士)で、UMA専属の科学者をしています。」

 

女性「おーい!ムジャリさん!今のが例のやつですか!?」

 

すると、店の中から、日本人とおぼしき男女が出てきて、ムジャリに話かけた。

 

ジャクリーン「あなた方は?」

 

京子「あぁ。はじめまして、鏡 京子です。フリーの新聞記者です。」

 

ナオ「俺は彼女の専属ドライバー兼パイロットの立花 ナオだ。よろしく。」

 

そうして五人はお互いに持っている情報を交換しあった。

 

ロイド「つまり、壁画にヒントがあるっていうことか…」

 

京子「行ってみましょう!まずは行動に移してから!」

 

ロイド「そうだな!行こう!」

 

そうして五人は壁画のある洞窟に移動した。

 

 

 

 

ムジャリ「ここだ。ここにデガンジャについて書いてある。」

 

ジャクリーン「これね。」

 

ナオ「いまいち分かんねーな。」

 

京子「このタスマニア…なんとかみたいなのがデガンジャで…これは…ウルトラマン?」

 

ロイド「ここは予言でも書いてあるのか?」

 

それぞれ感想を言っていく。ムジャリ曰く、デガンジャとは自然を破壊する者が現れた時に怒り、竜巻となって人類を滅ぼす、天候をつかさどる風の神と呼ばれる存在だそうだ。暴れはじめた原因は、祭壇に銃弾が撃ち込まれた事のようだ。

 

ロイド「ならば、倒さなければ!」

 

ムジャリ「あれは神の怒りだ!人間みたいにやすやすと倒せない!むしろ従うべきだ!」

 

ロイド「あれに滅ぼされるのを待ってろと!? 俺はひとを守るために戦っている! 一人だけになっても奴と戦うぞ!」

 

ジャクリーン「はいはい、続きは明日!もう寝ましょう!」

 

京子「そうね…はやく寝ましょう。」

 

 

 

 

 

その夜、ムジャリがサルトップに細工をし、無線機を破壊してしまった。

 

 

 

 

そして、事故のあった荒野にて――

 

ロイド「なんで無線機を壊したんだ!?」

 

ムジャリ「デガンジャを倒そうなんて事を考えさせないためだ!」

 

ロイド「だがほおっておけば被害がでる!目の前で人が死ぬ所を見たいのか!?」

 

ムジャリ「…そんなにいうなら、多少は協力する。俺だってシャーマンだ。」

 

そう言って五人で儀式の準備をはじめる。石で魔法陣を作り、その中心にムジャリがたつ。京子とナオは民間人のため、安全な場所まで避難させた。 やがて、デガンジャがやってきた。ムジャリが呪文を言うと、デガンジャが壁に阻められたように急停止し、竜巻の勢いが弱くなった。そして、本体が姿を表した。

 

ロイド「ようし、一気に倒してやる!」

 

そう言うとロイドはUMAガンで攻撃し始めた。

 

ジャクリーン「グレート、私達も行こう。」

 

グレート『ええ、任せて。』

 

人格を変わり、デルタプラズマでウルトラマングレートに変身し、デガンジャと対峙する。

 

グレート「はぁっ!」

 

グレートが正面から殴りかかるが、拳を受け止められ、逆に殴り返されてしまう。掴みかかるも、拘束から力づくで逃げられ、逆に抑えられる。さらに悪い事が起きた。

 

 

 

ジーン「隊長!ゴーデスの反応がさらに二つ!」

 

アーサー「なんだと!?」

 

 

 

さらなる怪獣、マジャバが飛来したのだ。それを遠くから見守る人が二人いた。

 

京子「三対一は卑怯じゃない?」

 

ナオ「それだけあのウルトラマンが強いってことだろう。だが、助けに行かなきゃな。」

 

京子「そうね。」

 

そういうと京子はナオのバックミラーに自分の姿を映し、ナオは愛車のジャンカーZに乗り込む。

 

京子「ミラースパーク!」

 

ナオ「ジャンファイト!ツーダッシュ!」

 

京子はミラーマンへと変身し、ナオはジャンカーZをジャンボーグ9に変形させた。

 

 

 

グレート「三対一…さすがにマズイわ…!」

 

ジャクリーン『このままじゃあ…!』

 

そこにジャンボーグ9が突っ込んできて、デガンジャを跳ね飛ばしてグレートを助けだした。そこにミラーマンも合流する。

 

ミラーマン「大丈夫?ウルトラマン。」

 

グレート「あ…あなた達は?」

 

ミラーマン「私は鏡の戦士、ミラーマン。」

 

ナオ「俺はジャンボーグ9だ。」

 

ジャクリーン『あれ…京子さんにナオさん!?』

 

ミラーマン「…! まさか、ジャクリーンなの?」

 

ナオ「こりゃあたまげた。今は一緒に戦おうぜ!」

 

グレート「賛成。いくわよ!」

 

ナオ「おう!」

 

ジャクリーン『了解!』

 

ミラーマン「任せて!」

 

 

 

ミラーマンはマジャバの雄と戦っている。軽い身のこなしで両手の鎌をよけつつ、的確に蹴りを当てていく。マジャバ雄が我慢ならないと言わんばかりに突っ込んできた。

 

ミラーマン「ふっ!」

 

だが、ジャンプで避けられ、後ろから蹴り飛ばされる。

 

ミラーマン「とどめ…ミラーナイフ!」

 

両手からミラーナイフを連射し、マジャバを倒した。

 

 

 

ジャンボーグ9はマジャバ雌と戦っている。マジャバ雄より大型で、パワーも強いが、ジャンボーグ9は真正面から戦いを挑んだ。

 

ナオ「さぁ、来いっ! ジャンボーグ9が相手だ!」

 

マジャバ雌は両手の鎌で攻撃するが、ジャンボーグ9の堅い装甲に全て無効化され、逆に殴られ続けられている。なんとか反撃するも、装甲で無効化されはるかに上のパワーでねじ伏せられ、意味がない。

 

ナオ「終わりだ!ブーメランカッター!」

 

ジャンボーグ9の頭部のブーメランカッターが飛んでいき、マジャバ雌をバラバラにする。残るはデガンジャだけだ。

 

 

 

グレート「はあああああああ!」

 

グレートがデガンジャに連続で蹴りと拳を当てるが、全て防がれてしまう。さらに、デガンジャの両手から出る光線に怯み。距離を取られてしまう。

 

グレート「しまっ…きゃあああっ!」

 

距離を取られてここぞと言わんばかりに連続で光線を当てていく。カラータイマーがなり始め、十発以上もの光線を受けてしまう。だが――

 

ジャクリーン『こ…こんなところ、かな?』

 

グレート「これだけの光線の増幅…自分の光線でやられなさい!」

 

グレートは全て吸収し、増幅させていた。それをデガンジャに打ち出した。

 

グレート「もう一発!」

 

追撃に増幅した残りの光線も撃つ。

 

グレート「最後!」

 

さらに正拳突きの型で光線を撃ち、デガンジャを倒した。そして三人の戦士はそれぞれ元の姿に戻っていった。

 

 

すると、デガンジャの倒された場所から雨雲ができ、一帯に雨を降らしはじめた。

 

 

 

 

ロイド「ムジャリはここに残るんだな?」

 

ムジャリ「ああ。ここでやることがまだある。」

 

二人は旧友同士話し合っている。ジャクリーン達は…

 

ジャクリーン「…と言うことよ。」

 

京子「ゴーデスね…私達も協力するわ。」

 

ナオ「いざという時はかけつけるさ。」

 

ジャクリーン「ありがとうございます!」

 

新たな仲間ができたようだ。そして五人は別れた。つぎ会う時は、人類の危機か世界が平和になったときか…。




ウルトラ怪獣講座~!

ゼアス「今回は二体ですので、一部省略します。」

風魔神デガンジャ

簡単にいえば神様です。神様のデガンジャにゴーデス細胞がついたことで覚醒し、実体化させた怪獣です。ウルトラマングレートは何かと神様や伝説と戦ってるな…

ゼアス「神様を怪獣に…怒られなかったのが幸いです。」

デガンジャ回はティガやガイアのメインライターの小中氏のデビュー作です。このデガンジャ、百体怪獣ベリュドラの一部になってるとか、ウルトラ銀河伝説でべリアルに復活させられた怪獣の中にいたとか色々聞きますが、自分はまだ確認できてません。


昆虫怪獣マジャバ

本編では、違法農薬によって突然変異をしたイナゴですが、本作ではゴーデス細胞で変異したイナゴとしてます。出さないっていったのにこのざまです…

ゼアス「イナゴというよりカマキリに見えるのは僕だけですか?雄のほうが小さいし…」

むしろ自然界じゃそっちのほうが普通なんだよ。カマキリだって交尾したら雄食べるし。

ゼアス「ひゃっ…!? カマキリじゃなくて良かった~…」

本編のマジャバは雄がハマーに撃ち落とされ、雌は卵を産んだ後にグレートと対決し、負けてます。


さて、次回はUF‐0編を予定しています。では、次回またお会いしましょう!

ゼアス「ではでは~、です!」

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