ULTRAMAN~the other universal story~   作:アンギラスの息子

21 / 36
ゼアス「第十三話はじまりますよ! 今回も原作から大改変してるので注意です!」

パワード「作者さんはどうしました?」

ゼアス「シンフォギアの十連ガチャで奏さんが出なかったと引きこもってしまって…」

スコット「なんだよ、だらしねぇなぁ…」

ジョーニアス「そう言ってやんな。お前だってアイマスとかゆうので、好きな子が出ないって嘆いてたじゃないか。」

スコット「なんでその事知ってんだ!?」


ゼアス「…えっと、それではどうぞ!」


第十三話「怪獣と少年」

ジーン「ウルトラマン…ですか?」

 

アーサー「そうだ。」

 

アーサーによって集められたメンバーにアーサーとジャクリーンからウルトラマンに関する説明が行われていた。それに加えてゴーデスの説明も行われた。

 

チャールズ「んで、俺とジャクリーンで作った傑作のゴーデスセンサーだ!」

 

ジャクリーン「これがあればゴーデス細胞に感染した生き物を見つける事ができます。」

 

こうしてUMAはゴーデス討伐を当面の目標と決定した。

 

 

 

 

 

突然だが、キム・シャオミンは孤児だった。親の顔は覚えていない。物心のついた頃から孤児院で育ち、子供と接してきた。孤児院には度々顔を出すし、子供は大好きだ。そして今日もサルトップ1号で孤児院まで来ていた。

 

子供たち「わーい!キムだー!」

 

キム「はいはい、元気にしてたか?」

 

キムは面倒見が良く、子供からなつかれており、孤児院のスタッフからの評判も良かった。

 

スタッフ「ねぇ、キム。頼み事があるんだけど…」

 

キム「? どうしたんです?」

 

 

 

 

 

キムはとある子供の部屋まで来ていた。子供の名前はジミー。彼女もジミーの事はよく知っていた。頼み事とは、彼を元気付けてほしいとの事だった。

 

キム「ジミー、居るか?」

 

キムがジミーの部屋のドアをノックすると、中から物音がした。しばらくすると、物音が止み、「どうぞ」と短い応答が聞こえた。

 

キム「…入るぞ。」

 

入ると、少し散らばった部屋のなか――ベッドの上にジミーはいた。

 

ジミー「キム姉…どうしたの?」

 

キム「いやー…お前が元気がないっつてたから、様子を見に来たのさ。どうしたんだ?」

 

キムが部屋を見回すと、奇妙な事に気づいた。ジミーはトカゲを飼っているのだが、普段トカゲの入っている水槽にトカゲがいないのだ。

 

キム「おまえ…そうか、ペットのトカゲを…」

 

ジミー「! ほおっておいて! 今は誰にも会いたくない!」

 

図星のようだ。トカゲがいなくなってしまい、落ち込んでいたのだ。

 

キム「…そうか。なら、深く関わりはしないさ。だけどジミー、辛くなったら頼りに来い。あたしはお前の味方だからな。」

 

そう言うとキムは部屋から出ていった。

 

 

 

 

ジミー「ごめん、キム姉…」

 

そう言うとジミーはベッドの下から緑色の石を取り出した。彼の隠し事はこのことだったのだ。石を拾ったのは数日前…

 

 

ジミー「ガス…どこいっちゃったの…?」

 

ジミーはペットのトカゲ──ガスを探していた。だが、街中であるため、とても見つからない。探しているうちに彼は建設中のアクミタワーに入っていた。

 

「? これは…」

 

そこで彼は謎の化石を見つけた。化石に近づき、手に取った瞬間──

 

 

「─あれ?」

 

気絶し、起きた時には孤児院に戻っていた。そして、その手には化石ではなく、緑に輝く石を持っていたのだ。あまりにも綺麗だったので、ジミーはお守りとして持っていたのだ。 もし、この石が願いをかなえる魔法の石なら、もう一度ガスに会いたいと思うのだった。

 

 

 

 

 

 

──その思いが怪獣を生み出す事を知らず。

 

 

 

 

その夜、ジミーは急に孤児院を抜け出した。はたしてどこに行くのか。虚ろな目の先に何があるのか。

 

 

 

 

 

 

ジーン「アクミタワー付近にゴーデスの反応を感知!」

 

アーサー「ロイドとチャールズはハマーで待機‼キムとジャクリーンはサルトップで調査に向かえ!」

 

 

キムとジャクリーンがアクミタワーに到着する。

 

キム「この中だな…」

 

ジャクリーン「どんな罠があるか分からない。用心して行こう。」

 

二人はアクミタワーを調査して行く。一階、二階の全フロアを念入りに調べる。建設中故に明かりはついておらず、懐中電灯だけが頼りだ。 そして三階を調べている最中だった。

 

ジャクリーン「子供の声が聞こえる…苦しんでいるような声だ。」

 

キム「この声…まさか‼」

 

そういってキムは声のする方に走っていった。そこには緑色の結晶のようなものが鎮座し、中にはジミーが閉じ込められていた。

 

ジャクリーン「これっていったい…?」

 

グレート『ゴーデス細胞でできた繭…といった所ね。とことん下衆な奴…!』

 

キム「クソッ!ジミー!」

 

キムがジミーを助けようと繭に駆け寄り、拳をぶつける。だが、ひび割れすらはいらない。UMAガンで射撃をしても傷つかない。ジャクリーンも駆け寄る。

 

ジャクリーン「ジミー君!ゴーデスの言うことを聞いちゃだめ‼」

 

キム「このっ!このっ!壊れろ‼壊れろってんだよ!」

 

キムがUMAガンで攻撃し、ジャクリーンが励ます。だが、その時

 

ゴーデス『邪魔ヲスルナ…小娘ェ!』

 

グレート『!ゴーデスだ!離れて‼』

 

ゴーデスの念動力で二人は弾き飛ばされかけるが、グレートのおかげでジャクリーンはキムを抱いて後ろに飛び、なんとか圧殺される事から逃れることはできた。だが、ジミーの入った繭が発光を始める。ついに、ジミーは怪獣になるのだ。

 

キム「ジミー!ジミーッ!」

 

ジャクリーン「近づいては駄目‼危険だ!」

 

キム「それじゃあジミーが!」

 

次の瞬間、繭は凄まじい閃光を放って消えた。

 

キム「…ジミー…嘘だろ…?」

 

すると、爆発音がタワー内部に響き渡る。

 

ジャクリーン「屋上に行こう!何が起きてるか確認しなきゃ!」

 

そういってジャクリーンはキムを無理やり連れて屋上まで上がった。そこには、緑色の石を持ったジミーが立っていた。

 

ジャクリーン「…様子が変だ。」

 

すると、ビルの陰から怪獣が飛び出した。四本の前足の間の皮膜で空を飛ぶ怪獣──ゲルカドンだ。

 

グレート『あれからジミーって子の意識を感じる…前にいる子供はゴーデスの作ったクローンよ。』

 

ジャクリーン「まさか、ジミーが怪獣を操っているの!?」

 

キム「そんな…!ジミー!」

 

キムがジミーを説得しに行く。ジャクリーンは本部に連絡をいれた。

 

 

アーサー「怪獣は人間の子供だと!?」

 

ジャクリーン『はい。キムが説得してますが…』

 

アーサーは戸惑っていた。ロイドとチャールズをハマーで出撃させてしまっていたのだ。

 

アーサー「ロイド!チャールズ!威嚇攻撃だけにしろ!キムが説得するまで耐えるんだ!」

 

 

 

 

ジャクリーンもグレートに人格を変わるか迷っていた。

 

グレート『…彼を殺させはしない。絶対に助けましょう。』

 

ジャクリーン「もし、助けられなかったら?どうするの!?」

 

グレート『キムを信じましょう。それに、あなたも説得するの。』

 

ジャクリーン「私が…?できるの?」

 

グレート『勿論。』

 

ジャクリーンの決心はついた。彼女はグレートに人格を変わり、ウルトラマンへと変身する。

 

グレート「ジャクリーン!あなたはジミーに呼び掛けて!」

 

ジャクリーン『分かった!』

 

そうしてジャクリーンは説得に専念し、グレートはゲルカドンと戦闘を開始した。

 

 

 

 

ジャクリーン「ジミー君…ジミー君」

 

ジミー「…あなたは?」

 

ジャクリーン「キムの同僚、かな。」

 

ジミー「キム姉の?」

 

ジャクリーンとジミーは精神世界とも言うべき、不思議な場所にいた。

 

ジャクリーン「ねぇ、聞こえない?君を呼ぶ声…」

 

ジミー「僕を呼ぶ声?」

 

耳を澄ますと、確かに聞こえてくる。キムが必死にジミーの名を呼んでいる。

 

 

 

キム「なぁ、ジミー。辛いよな…大事なやつを失うっていうのは… だけどな、事実から逃げてたら、もっと大切なものを失うんだ!あたしらは孤児だ。失うものは無いと思ってるかもしれないが、よく考えてみろ、お前のまわりにいる人達の事を!お前は…それを…大切な仲間を!友人を失いかけてる!お願いだ、ジミー!元のお前に戻ってくれ‼」

 

 

 

ジミーの心は揺れている。そこにゴーデスの新たな命令がジミーに与えられる。だが、ジャクリーンが彼を諭すように話す。

 

ジャクリーン「ジミー君、生きていく中で辛いことや、悲しいことがあると思う。だけど、優しさを失ってはいけないの。優しさを失うってことは、人をやめてしまうことに等しいんだ。ジミー君、戻ってきて。お願い。」

 

ジミーは決心した。キムを、友人を守るために──

 

 

 

 

ジミーのクローンが動きだした。右手に持っている石を持ち上げ、

 

キム「ジミー…?」

 

思い切り叩きつけて割ったのだ。

 

 

 

 

グレートとロイド達の闘いは限界に近づいていた。カラータイマー(警告灯)が鳴り響き、体力は限界にちかかった。 ジャクリーンから言われたのだが、地球は環境汚染が激しく、太陽のエネルギーがあまり届かない。そのため、グレートのバーニングプラズマエネルギーの供給が出来ず、3分しか活動できないのだ。

 

グレート「急いで…ジャクリーン…!」

 

残りエネルギーは少ない。それでもジャクリーンを信じて闘っている。飛んでくるゲルカドンに正拳を打つように光線を放ち、的確に相手の光線を弾く。 高度を上げようとした瞬間にロイド達のハマーが威嚇射撃をする。

するとゲルカドンの動きが止まった。

 

ジャクリーン『多分大丈夫だよ!』

 

グレート「分かった!これで!」

 

そして右手にエネルギーを溜め、ゴーデス細胞を的確に撃ち抜いた。ゲルカドンは、ジミーは完全にゴーデスの呪縛から解き放たれた。

 

ジャクリーン『あ…あれ。』

 

ジャクリーンがゲルカドンの背中を見る。それはキムにも見えていた。

 

キム「それが、お前の選択か?ジミー…」

 

ゲルカドンの背中にジミーが乗っていた。そして、ゲルカドンは夕日を背に大空へと羽ばたいていったのだった。




ということで、ウルトラ怪獣講座~!

ゼアス「生き返ったんですね!よかった~。」

火炎飛龍 ゲルカドン

ゲルカドンはジミーのガスを失ったことによってできた怨念と、爬虫類のゲルカドンの化石が合わさってできた怪獣です。

ゼアス「なんだか、妄想ウルトラセブンみたいですね。マイナスエネルギーの塊みたいな…」

こっちは実体があるからね…本編では遊園地で初出現してます。なぜかメリーゴーランドを動かしてました。

ゼアス「ちょっと微笑ましいかも…」

ちなみに、着ぐるみは無く、全部パペットで撮影してました。パペットは後に内部機構をぬいて日本にきました。

ゲルカドンはジミーと合体後はビルを燃やして破壊してと滅茶苦茶やってましたが、TV版ではジャックに、劇場版ではキムに説得され、ゴーデスの支配から逃れ、大空に去っていきました。

ゼアス「…あれ?ジミーは?」

お星さまになったのよ(違)


さて、次回はデガンジャ編…の前に、

ゼアス「リュグロー編をします!」

次回また、お会いしましょう!

ゼアス「ではでは~、です!」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。