ULTRAMAN~the other universal story~   作:アンギラスの息子

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ゴーデスの攻撃でカラータイマーを破壊されたアリア。このままではバーニングプラズマが暴走し、アリアの体が爆発してしまう!打つ手はないのか!?アリアを助けて!ウルトラムァァァァァァァァァァ!



お楽しみください。


第四話「闇の決意」

ガシャン!

 

アリアのカラータイマーがゴーデスによって破壊されてしまった。カラータイマーはバーニングプラズマをコントロールするために必要な物で、残量管理などの機能を備えている。それが破壊されたということが何を意味するか―すなわち、暴走である。

 

アリア「あああああああアアアアアアアアア!」

 

マリーメイア「マズイ!このままじゃ…!」

 

グレート「アリアァ!」

 

とっさの判断だった。グレートは自身の変身を解除、そしてアリアのスーツを無理やり解除して自身のスーツを着せた。

 

 

 

アリア「グウゥ…ぅう」

 

グレート「良かった…」

 

 

 

まさに危機一髪であった。グレートのスーツのカラータイマーが即座に働いたことで暴走を抑えることができたのだ。

 

 

アリア「…父さん…?スパークアーマーが…早く、私が着てるのを――」

 

グレート「聞きなさい、アリア。今の私たちでは奴に太刀打ちできない。だからアリア、お前だけでも逃げてくれ。」

 

アリア「え―父さん? やだよ…そんなの。やだよ!」

 

グレート「この宇宙を、頼んだぞ。」

 

そう言うとグレートは生身でゴーデスに突っ込んでいった。

 

アリア「父さん!父さん!!」

 

マリーメイア「よせ!グレートのおっさんの言うことは聞いたろ!?さっさとお前はにげろ!」

 

アリア「嫌だ!私も残ってゴーデスと―」

 

マリーメイア「バカ野郎!」

 

 

マリーメイアがアリアの頬を思い切りぶん殴った。

 

 

マリーメイア「おっさんの言うことが、あたしらの言うことが聞けないのか!?上官命令だ!さっさと逃げろってんだよ!」

 

アリア「嫌です!絶対に嫌!」

 

マリーメイア「人の話を聞けェ!」

 

アリア「!!」

 

マリーメイア「いいか、おっさんはお前に最後の希望を託したんだ。この宇宙にはお前より強いやつが五万といる。特にウルトラマンって奴らは格別らしい。お前はそいつらに協力を頼むんだよ。そうすれば奴により確実に勝てるってわけだ。わかるか?」

 

アリア「わからない…わかりたくないよ…」

 

マリーメイア「…少し我慢しろよ。」

 

 

マリーメイアがアリアの腹を殴り、気絶させる。そして、ウルトラ念力でアリアを宇宙まで放り投げた。

 

 

マリーメイア「頼んだぜ…あたしらの最後の希望…」

 

ゴーデス「遺言はそれだけで十分か?」

 

いつの間にか理性を取り戻し、グレートを吸収したゴーデスが近づいてきた。

 

マリーメイア「どうかね。あんたこそ、その一言が遺言にならないようにきをつけな!」

 

ゴーデス「抜かせぇぇぇぇ!!」

 

マリーメイア「いくぜ!ナメクジ野郎!」

 

 

マリーメイアが両手にエネルギーブレードを精製しゴーデスに向かっていく。そして――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリア「――――う。」

 

母星から少し離れた所に彼女は浮かんでいた。まだ母星が目視できるほど近い。ただし、意識が混濁していてはっきりと何をしていたのか思い出せない。

 

アリア〖たしか、ゴーデスとかいうのが出てきて―教官と父さんと一緒に戦ってて〗

 

アリア「そうだ!父さん!マリーメイア教官!」

 

意識が覚醒し、今まで何をしていたのかを思い出し、母星へと飛んでいく。そこで彼女の目に映ったものは―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―変わり果てた故郷の姿だった。平和のシンボルだった銀河平和安全維持局本部のタワーは半壊していた。町も所々破壊され、人々が逃げ惑った跡があった。だが、命をかんじない。何もいないのだ。ネズミおろか、羽虫一匹すらも。

 

アリア「うそ…父さん?マリーメイア教官?」

 

二人を見つけようと誰もいない町(ゴーストタウン)を歩いていく。すると、いつの間にか自分の家にたどり着いていた。

 

アリア「母さん…?」

 

誰か居てほしい。そう思ったが、やはり誰もいない。あるのは、三人分の食事だけだ。どれもアリアの好物だ。グレートとアイリスと三人で食卓を囲んで――

 

 

アリア「うぅ…くうぅぅ」

 

アリア「うああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

泣いたところでどうにもならない。今まで通りの生活が戻ってくるわけでもなく、みんなが甦るわけでもない。それでも泣くしかできなかった。彼女の心を絶望と悲しみが支配していたからだ。

 

アリア「ああああああああ!うああああああああああああ!」

 

だが、ふつふつと別の感情が浮かび上がる。 明確な怒り、憎しみ、とてつもなくどす黒い感情が彼女の心を急速に支配し始めたのだ。

 

 

怒れ!奴を殺せ!ゴーデスの肉片一つたりともこの世に残してはならない!ash to ash dust to dust(灰は灰に 塵は塵に)だ!奴を皆殺しにしろ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

決して奴を許すな

 

 

 

 

 

 

 

 

覚悟を決め、アリアは母星を飛び出す。だが彼女の心は闇に覆われ、その決意はどす黒く澱みきっていた。だが彼は死してなお信じているのだろう。彼女が再び優しい心を取り戻してくれると…




これにてグレート(過去編)は終了となります。憎しみに満ちたウルトラマングレートことアリア。彼女を止めることが、優しい心を取り戻させることができる人がいるのだろうか?

とゆうわけでグレート、アイリス、マリーメイアの三名はこれにて出番終了、退場となります。ありがとうございました。 いや、名前は出たりするかな? まあ、これだけ書いて終了というのも個人的に嫌ですし。 UMAに入隊した後にまた名前は出すと思います。というか、マリーメイアのモチーフは「キム・シャオミン」ですし。

それでは次回またお会いしましょう!

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