ULTRAMAN~the other universal story~   作:アンギラスの息子

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ついにゴーデスが出現!アリア、マリーメイア、そしてグレート。三人のゴーデスとの戦いが今!始まります!では、お楽しみください!



本家様第10話にてこの小説を紹介していただきました。この場で感謝の言葉を言わせていただきます。ありがとうございます。三途リバーさん!これからも頑張っていきたいと思います。


第三話「絶望」

プラズマ放射装置―ウルトラ戦士になるために必要なエネルギー「バーニングプラズマ」を体全体に浴びることで超人的なちからを手に入れることができる装置だ。この装置のある部屋に一人の研究員が入っていった。だが何やら様子がおかしい。体の至るところが緑色に変色し、目が虚ろで正気とは思えない。

 

プラズマ放射装置に近づこうとしたその時だった。

 

ウルトラ戦士「おーい。そこで何をしてるんだ?」

 

たまたま通りかかったのだろうウルトラ戦士が研究員に話しかける。だが、それが彼の運の尽きだった。

 

ウルトラ戦士「今日のメンテナンスはもう終わって…」

 

言葉が途中で途切れた。いや、そこから先は言えなかった。突然、研究員の体から触手が生え、ウルトラ戦士の頭を吹き飛ばしたのだ。飛んでいった頭は壁にぶつかり、全力投球したトマトの如く粉砕し、赤いシミを壁に着けた。首から上を無くした体は機能を停止したロボットのように首から血飛沫を上げながら力なく倒れる。

 

研究員?「フフフフフ…ハハハハハ…」

 

不気味な笑い声と装置を起動させる音だけが部屋に鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな頃、アリア達は─

 

アリア「ん~♪おいしー♪」

 

マリーメイア「それ3つめだぞ…あと何個食う気だ?」

 

食堂てアイスを食べていた。アリアに関しては3つめである。頭が痛くなったりしないのか…

 

アリア「お腹に入るまでですよ。甘いのは好きでしたよね?どうしたんですか?」

 

マリーメイア「いや、さっきのカプセルのことだ。なんだか嫌な予感がする…」

 

アリア「あれですか…確かに邪悪な気配はしましたけど、細胞だけの状態では何も出来ませんよ。仮に何かあったとしても、ぱぱっと倒しましょう!」

 

マリーメイア「…だな。」

 

ヴィー‼ヴィー‼『プラズマ放射装置にて高エネルギー確認‼職員はただちに対処に向かえ!繰り返す!─』

 

アリア「…! マリーメイア教官!」

 

マリーメイア「言ってる側から!行くぞ‼」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マリーメイア「…なんだこりゃあ。」

 

大惨事と言っても過言ではない。プラズマ放射装置のあった部屋は跡形もなく吹き飛び、周囲にはいくつかの鞭のようなもので叩かれたような傷跡が壁にできていた。

 

アリア「これだけ激しい戦いだったのに…なんで死体がないの?」

 

マリーメイア「わからん…だが、向こうに行ったことはわかる。さっさと行って止めるぞ!」

 

傷跡のできている通路の方へ二人は駆けだした。その先で見たものとは―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリア「見えました!」

 

マリーメイア「なんだありゃ…でっかいナメクジか?」

 

アリア「でも油断はできません!全力で行きましょう!」

 

マリーメイア「おうとも! てめぇ、こっちむけやぁ!」

 

マリーメイアがナメクジの親玉のような怪獣に飛び蹴りを食らわせ、アリアがそれに続き背中に連続でパンチを決める。すると怪獣がこちらを向く。その見た目はとてつもなくグロテスクだった。鞭のような巨大な触手。むき出しの脳みそ。役割を果たせなさそうな口。

 

アリア「…気持ち悪い。」

 

マリーメイア「同感だ。」

 

怪獣「…失礼な小娘だ。」

 

アリア「しゃべった!?」

 

怪獣「不思議なことでもあるまい。自己紹介しておこう。『これから滅びる下等種』ども。」

 

マリーメイア「あ″あ″!?あたしらが下等種だとぉ!?」

 

怪獣「それ以外に聞こえたか?私の名はゴーデス。宇宙を平穏へと導く者だ。」

 

アリア「宇宙を平穏に?こんなことをしておいて何を!?」

 

ゴーデス「貴様らのような争いを止めぬ愚か者共に存在する価値などなかろう。いや、貴様らだけではない。この宇宙は争いで満ちている。この宇宙全てを吸収し、全ての争いを終わらせる。それがたった一つの救済なのだ。」

 

アリア「それは違う!生きてるものは必ず分かり合える!今までそうやって戦ってきた!」

 

ゴーデス「綺麗事はいくらでも言える。言い訳も後からどれだけでも言える。だが所詮それまでだ。そう言って現実からにげ、見て見ぬふりをしてきたのだろう?」

 

アリア「くっ…」

 

マリーメイア「こいつとまともに話し合おうとするな!根本的に話があわねぇし、分かり合う気なんざさらさら無い!」

 

ウルトラ戦士「マリーメイア教官!アリアさん!」

 

マリーメイア「! 無事だったか!?」

 

ウルトラ戦士「気をつけてください…!そいつ、仲間をみんな吸収しやがって…!」

 

マリーメイア「なに!?」

 

ゴーデス「なに、すぐに再会できるさ。いや、再会させてやろう!」

 

ゴーデスがアリアとマリーメイアに接近する。二人はゴーデスの横を通り過ぎる際に手からエネルギーブレードを精製し、ゴーデスを切り付ける。さらに再び接近し、右ストレート、左アッパー、連続蹴りとひたすら殴打していく。

 

マリーメイア「へっ!どうだ!」

 

ゴーデス「ぬうぅ…やるようだな…だが―滅びる運命に変わりはない!」

 

突如ゴーデスの体が光始める。

 

アリア「!! まずい!」

 

マリーメイア「やっば!」

 

二人がとっさに距離をとった瞬間――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グレート「おい!二人とも大丈夫か!」

 

アリア「う…」

 

マリーメイア「あ…ああ。なんとかな。」

 

グレート「よかった…」

 

アリア「…他の人達は?」

 

グレート「…みな、吸収されてしまった。」

 

マリーメイア「なっ――」

 

アリア「そんな!?」

 

グレート「奴は町に出てしまった。何としても食い止めるぞ!」

 

アリア「はい!」

 

マリーメイア「ああ!弔い合戦だ!」

 

そう言うと三人は町に向かって飛んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつもなら平和で様々な人々で賑わっている町。だが今はゴーデスの手によって絶望と悲鳴が支配していた。手あたり次第に住人を吸収していくゴーデス。蹂躙、殺戮、いやそれよりもひどい状況だった。そこに三人―グレート・アリア・マリーメイアが到着する。

 

グレート「待て、ゴーデス!貴様の野望もそれまでだ!」

 

マリーメイア「さっさと退治されな!」

 

アリア「絶対に…絶対に許さない…!」

 

三人が一気にゴーデスに向かって駆けだす。

 

ゴーデス「ふん!」

 

グレート「はあっ!」

 

マリーメイア「なめんな!」

 

アリア「ふっ!」

 

腕の触手で薙ぎ払うも三人は飛び越え、しゃがんで避け、前転して回避しつつ接近していく。

 

グレート「ふんっ!」

 

マリーメイア「てりゃあぁ!」

 

アリア「はあああ!」

 

グレートがゴーデスを殴り飛ばし、マリーメイアがすかさず手から発生させているエネルギーブレードで切り付ける。そこにアリアが両手を突き出し、最大火力の光線をはなつ。

 

ゴーデス「GAAAAAAAAAAAAAAAA!!」

 

グレート「くっ!」

 

マリーメイア「あぶな!?」

 

アリア「きゃっ!」

 

ゴーデスが怒りに任せて触手を唸らせる。やたらめったらにそこらじゅうを打ち付ける。そして触手が突きを繰り出し――

 

 

ガシャン!

 

 

アリア「―は?」

 

グレート「なっ―」

 

マリーメイア「あ…」

 

アリアのカラータイマーを貫いた。




宇宙警備隊本部―

ウルトラ戦士「ジャックさん!」

ジャック「どうしたのですか?」

ウルトラ戦士「謎のSOSを受信しました。発信地点の特定も完了しています!」

ジャック「わかりました。付近にいるウルトラ戦士はいますか?」

ウルトラ戦士「スコット・チャック・ベスのチームが一番近いです。」

ジャック「では三人に連絡をお願いします。」

ウルトラ戦士「はっ!」

ジャック「…地球ではマイナスエネルギーが蔓延してるし、別の場所ではこの騒ぎ…うう…頭が痛い…どーしよー兄さんー…」

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