GATE 幻想郷防衛軍彼の地にて斯く戦えり 作:にょろ35106
今回はネタ回で短いですがお付き合いください。
設定なんてガバガバだよぉ。
第二ゲート・紅魔館。
「気に入って貰えたようね」
「ええ、美味しい紅茶ね」
アリス・マーガトロイドは館の主人であるレミリアの対面に座り紅茶を飲んでいた。
「で、“魔法使い”の私の意見を聞きたいと?」
「ええ、吸血鬼に見えて魔法使いに見えない、もしくはその逆もありえると考えたのよ」
「そうね、ざっと見た感じだけど例の外界の“自衛隊”の人間の中にも多少は魔力を持っている人はいるわね。でも使い方を知らないから本人は“疲れにくい”や“勘が鋭いだけ”と思っているわ。まぁ、それでも訓練して浮くぐらいが関の山の魔力量しかないようだけど」
「あっちの方の感じ方は私と同じね。じゃあ、この異界の方は?私には魔力がかなり薄いと思えるんだけど」
「それは貴方が吸血鬼だからでしょ。幻想郷と比べれば薄いけれど、この異界の方が広いから薄まってるんじゃないかと思うわ。幻想郷は博麗大結界と紫の結界で閉ざされているから魔力が外に向かって拡散しないで止まっているからね」
「アリス、貴方の見立てではこの世界の魔法使いはどのレベルかしら?」
「全滅した兵士達の中には少し使うのはいたけど、恐らく初歩中の初歩ね。魔法使いとして研究しているのがいれば話は別だけど、異界の調査がある程度進まないと何とも言えないわ」
「あら、慎重なのね?」
「私は慎重で確実な時にしか大胆にならないわ。長生きの秘訣よ?」
「ふふっ、吸血鬼に長生きの秘訣よって、あなた・・・・ふふふ」
レミリアは笑いながらもアリスを観る。
彼女の体からは無数の魔力の糸が伸びている。
一本は彼女の傍の人形に繋がっている。
無数の糸は室外に伸びており、そのまま館の外へ。
館の外に出た魔力の糸は更に枝分かれを繰り返し数百体もの上海人形、蓬莱人形に。
ふよふよと館の周囲を漂う数百体の人形が見たもの、聞いたものはそのままアリスに流れ込む。
膨大な視覚・聴覚情報を魔力で強化された彼女の脳が平然と処理して行く。
「少し、悪戯してみたら?」
クスクスと笑いながら吸血鬼が言う。
「嫌よ、上海と蓬莱達に汗臭さと埃臭さが移ってしまうじゃないの。でも、そうね・・・」
クスリと、アリスが少し笑った。
「た、隊長・・・・人形が、人形がぁ・・・」
「え、ええい、わかっているっ・・・。この間、皆で決めただろうが、常識など捨ててしまえと・・・」
そう言いながら双眼鏡を再び覗き込む。
今朝からこの館の周囲を無数の人形が浮きながら色々なことをしているのだ。
屋敷の四方に配置されているワイバーンを撃ち落した対空レーザー砲と思われる機械の操縦席に立って砲台を動かしている人形、門番の中華服に飲み物や食べ物を差し入れる人形。
「むっ・・・・?」
「ひ、ひぃぃぃっ、人形がこっちに向かってる・・・・」
「狼狽えるな、いいか、早まるなよ?落ち着け、落ち着くんだ」
部下に指示しながらも自らに言い聞かせるように言う偵察隊隊長。
ピタリと、人形が数メートル手前で止まる。
草むらに隠れている偵察隊隊員はゴクリと唾を飲み、高機動車の運転手はいつでもエンジンを掛けられるよう待機しながらも窓越しに数体の人形を見る。
『『『『『『貴方達、埃と汗臭いわ。ちゃんとお風呂入ってるの?』』』』』』
同じ声で人形が声を出した。
「「「しゃ、喋ったあぁぁぁっ!!?」」」
パニックに陥る偵察隊。
人形達はそれだけ言うとふよふよと館に戻っていく。
「た、隊長!人形がしゃ、しゃべっ、しゃべ・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「た、隊長・・・・?」
「・・・・・・」
バタッ。
「た、隊長が気絶してるーー!?え、衛生兵!衛生兵!」
「メディック!メディーックッ!」
「も、もうだめだぁ、おしまいだぁ・・・・・」
数分後意識を取り戻した隊長は任務継続を指示しつつ、却下されるだろうが転属願い出そうかと考えたとか考えなかったとか。
え?
何で短いのかって?
シンフォギア面白いよシンフォギア。
一期から見続けてよかった。
ええ、気付けば録画をループ再生で見ています。