GATE 幻想郷防衛軍彼の地にて斯く戦えり   作:にょろ35106

11 / 54
戦闘描写がこれほど難しいとは・・・・・・。
偉大な先人達を尊敬します。

お、お気に入りが70件突破・・・・UAも7000越え・・・・だと?
こ、こんな駄文に・・・・・?






うっ・・・・胃が・・・・・。

なお、勇儀さん達の河童印の翻訳機は伊丹達の持っているものよりバージョンアップしています。


盗賊達に合掌

「ちっ・・・・胸糞悪いねぇ・・・・」

 

暗視ゴーグル越しに見える光景に勇儀は気分を害した。

 

幾人もの男達が無抵抗な二人の女を嬲っていた。

 

「せっかくの酒が不味くなる」

 

ぐぃっと盃に残っていた酒を飲み干す。

 

「おい、地獄鴉。あたしをあいつらの所に降ろしな」

 

「うにゅ?」

 

「あの外道共、見過ごすわけにゃあいかないんでね」

 

眼科の光景には下っ端と思われる連中の所に向かってる鎌のような武器を持った少女が向かっているのが見えた。

 

ならこっちは女二人を嬲っている方とばかりにお空に降ろす場所を伝える。

 

 

 

「ぷはーっ。へへっ、久々の上物だったな。もう少ししたらあいつらにも楽しませてやるか」

 

盗賊団首領の男がワインをラッパ飲みしながらお楽しみ中の配下を見ながら言う。

 

そろそろ下っ端連中にも楽しませてやらにゃ不満が溜まるだろうと考えていた。

 

「おいお前ら、そろそろ下っ端共と交代してやりな」

 

「へぇ、あんたが首領かい?」

 

頭上から声がし、何事かと首領を始め盗賊団の面々が声の聞こえた方を見る。

 

ドスンッと音がし、反射的にそっちを見る。

 

身長が二メートルはあるかと思われる大柄な女がそこにいた。

 

「おおっ、すげぇ・・・・」

 

一人の盗賊が勇儀の胸に目を取られていた。

 

「そんな目であたしを見るんじゃないよ!」

 

怒気を含めた声。

 

だが盗賊団首領を始め戦闘慣れしている一部の者は勇儀の頭部に大きな角が生えている事に危機感を感じ戦闘態勢に入る。

 

「はっ、やる気かい?そう来なくちゃ面白くないけどね」

 

鬼に付き物の金棒を肩に担ぐ。

 

「さぁ、かかってきなよ」

 

盗賊団を挑発する。

 

 

 

「ひ、ひぃぃぃっ!!」

 

仲間の頭が胴体と泣き別れ地面に転がる様をまざまざと見せつけられる下っ端達。

 

「そ、その格好は・・・・エムロイの神官服!十二使徒の一人、死神ロゥリィ!?」

 

多少知恵のある一人が盗賊の一人をたったいま殺した巨大なハルバードを軽々と振るう少女の姿を見て叫んだ。

 

「マジかよ!」

 

「んな化け物とやり合えるかよ!?」

 

蜘蛛の子を散らすかのようにバラバラに逃げ出す下っ端一同。

 

「あらあら、駄目よぉ、逃げてはいけないわぁ」

 

跳躍し、一人、また一人と盗賊を屠って行く。

 

「あらぁ?」

 

死者の魂はエムロイの神に召される為にロゥリィの体を通ってエムロイの元へ行く。

 

今自分が屠った以外の魂がすぐ側から流れ込んできたのをロゥリィは感じた。

 

それを好機と殺された仲間達とは別方向に逃げていた集団がこのまま逃げるべく死に物狂いで走り出す。

 

「逃げちゃ駄目だよ?」

 

空から声がしたかと思えば急に逃げ道が炎に覆われた。

 

バサッバサッと音がし、見れば黒い烏の様な翼の生えた少女が目前に降り立つ。

 

「ひぃぃっ!?ロゥリィって奴の仲間か!?」

 

ごしゃっ!

 

隣にいた盗賊の一人がハルバードによって真っ二つにされる。

 

「うにゅ?ろーりー?それ誰?あなたの事?」

 

お空は少女に聞く。

 

「ええ、私はぁ、ロゥリィ・マーキュリー。あなたはぁ?」

 

その場で回転する様にハルバードを振り回し周囲の盗賊を屠る。

 

「わたし?わたしは霊烏路 空!よろしくね?」

 

バサッと飛び上がり、何事かとロゥリィは興味を持つ。

 

「もう!逃げちゃダメってさっき言ったじゃん!」

 

生き残っていた一人が逃げ出したのを見つけたからと理解した。

 

捕まえようとするが盗賊は運良くちょこまかと動き回り逃れようとする。

 

「もう!消し飛んじゃえ!」

 

イライラしたお空は逃げようとした盗賊を核融合で発生した超高熱で消し炭にしてしまった。

 

高熱の余波がロゥリィにも届いた。

 

「あらぁ、あの子凄いじゃない。あんなのぉ、初めて見たわぁ」

 

お空が降り立ち、歩いてくる。

 

一歩、二歩、三歩。

 

ピタッと歩みを止め

 

「うにゅ?あなた誰だっけ?」

 

鳥頭ぶりを発揮した。

 

 

 

時は戻り、勇儀が盗賊団首領達と対峙している所まで戻る。

 

「はっ!なっちゃいないねぇっ!」

 

斬り掛かってきた盗賊の剣を金棒で砕く。

 

「そうらっ!歯ぁ食いしばりなっ!」

 

ぶんっ!

 

勇儀の握り拳が盗賊の顔面に炸裂し吹き飛ばす。

 

もろに直撃した結果、盗賊の一人は歯が全部折れただけでなく顔面が凹んでいた。

 

周りの盗賊は瞬時に理解した。

 

この角の生えた女は素手で仲間を、それもたったの一発で殴り殺したと。

 

「あん?向こうも騒がしくなってきたねぇ」

 

その言葉に首領は下っ端達のいる方からも悲鳴が上がっているのに気付く。

 

盃にトクトクと酒を注ぎ、ぐぃっと飲み干す。

 

「ぷはぁーっ。体も温まってきたし、あたしも本気を出そうかねぇ」

 

ぶんっ!と金棒を振り回す。

 

 

 

「て、てめぇらっ!一斉に掛かれば勝機はあるっ!」

 

首領の飛ばした檄に一斉に剣を構える。

 

ジリジリと異様な大女を囲む陣形になる。

 

盗賊なれどもこの道十年近い猛者達ばかりだ。

 

そう自分達に言い聞かせ、首領の命を待つ。

 

「掛かれーーーっ!」

 

首領の声と同時に部下達は一斉に突撃した。

 

「ふんっ!」

 

金棒を大きく振り回す。

 

めきゃっ!

 

バキバキバキッ!

 

グシャッ!

 

勇儀の金棒がある盗賊の頭を砕き、ある盗賊の上半身を下半身を引き千切り、あっという間に肉塊と臓物の塊にして行く。

 

金棒の一振りで勇儀に向かってきた盗賊達は全員死んだ。

 

最後まで一縷の望みを持って勇儀に立ち向かってきた盗賊達。

 

外道だが、その最期の度胸に勇儀は敬意を払って殺した。

 

「ギリッ・・・・」

 

勇儀が噛み締めた歯が軋む。

 

そう、目の前の死体達は外道だが生き延びようと必死に抗った最期の姿には敬意を払えた。

 

だからこそ許せなかった。

 

部下に死ねと命令した張本人・・・・真っ先に背を向けて逃げ出した首領を。

 

「この・・・・外道がぁっ!」

 

ズンッ!

 

地面を思い切り踏みつけた。

 

勇儀を中心に地面が割れ、それは逃げ出した首領まで届き転倒させた。

 

ダンッ!

 

思い切りジャンプし、さらに逃げ出そうと悪足掻きをする首領の前に着地する。

 

「どこに行く気だい・・・?」

 

酒を飲んで陽気だった勇儀の姿はそこにはない。

 

まさに鬼という言葉がピッタリの雰囲気を出していた。

 

やはり異界でも卑怯な人間がいるのかとかつて地上を捨て地下に移り住んだ時の苦い記憶が蘇った。

 

ぶんっ!

 

勇儀の拳が首領の腹に炸裂し首領の身体が吹き飛ぶ。

 

「楽に死ねるとは思わない事だねぇ・・・」

 

今の勇儀の目を直視できる者はいないだろう。

 

地獄の閻魔の四季映姫・ヤマザナドゥですら目線を逸らしてしまうかもしれない。

 

それほど怒りに満ちていた。

 

 

 

その光景をロゥリィとお空が見ていた。

 

「あー、勇儀が激おこだよ」

 

「ゆ、勇儀ってあの角の生えた女の人のことかしらぁ・・・?」

 

少し顔色の悪いロゥリィが聞き返す。

 

三歩歩く度に何度名前を教え直してもお空の鳥頭ぶりが発揮された。

 

ようやく名前を覚えてもらったころには亜神の身になって初めて胃痛と言うものを経験した。

 

人の身だったなら胃に大穴が開いていただろう。

 

勇儀の怒りが収まるころには日が昇り始めていた。

 

死んだ母娘含め盗賊団はお空のお友達の地獄鴉達がわざわざ旧地獄から駆けつけて美味しく頂きました。




お空が死体を食べる描写はおいらには無理っす・・・・・。
なので地獄鴉さん達に出張ってもらいました。

盗賊さん達、原作では数人程度みたいでしたが本作品では合計20人近い大所帯を想像してください。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。