「愛里ちゃん駄目ですよ~。目上の人と話すときは頭巾をとらないと。」
「あぅあぅ 朱里ちゃん返してぇ~ 雛里ちゃんたちゅけて~」
「愛里ちゃん可愛い。でもツナヨシ様は良い人だから大丈夫だよ。」
「こら!!薫ちゃん いつも言っているじゃない。そんな顔をしたら誤解されるって。」
「そうですよ~~。相手も身構えてしまうかと~~。風みたいにニコーと。」
「なにをする!?ひょっぺをちゅまみゅな!」
ツナは司馬懿の笑みに違和感を感じるが、声をかける前に徐庶には愛里と雛里が、司馬懿には桂花と風が絡みに行っていた。今日は基本ができている軍師組が水鏡先生の元で勉強会を開いていた。
「えっと~稟、みんなは知り合いなの?」
「そうですね。朱里と雛里に関しては水鏡先生の元で勉強をしていたので、そこで徐庶とも仲が良かったらしいです。司馬懿に関しては面倒見のいい桂花が馴染めていないのを心配したのが始まりで、反応が面白かったらしく風がよくからかいに行っています。」
「フハハハハハハハ 放したなバカめが!!お返しだ!」
「やれやれ・・・・ならこちらは最強のバリアを。」
「ちょっ風!?薫ちゃんもその高笑いも誤解されるから止めなさいって!」
「姑息な真似を!ならば!こちらも・・・バリアだ!!フハハハハハハハ これで桂花はなにもできまい。」
「ひょわわ~~~」
「くッ 愛里ちゃんは卑怯よ!あ~~泣かないで、愛里ちゃんは悪くないのよ。」
ツナは近くにいた稟に関係性を質問する。もともと水鏡先生の元で勉強をしていた三人に関してはすぐに納得できた。司馬懿に対して聞いている最中にも桂花と風、司馬懿が楽しそうに騒いでいたため納得することができた。
「ごめんなさいね。徐庶は恥ずかしがり屋なのよ。自分から素顔を見せるのは家族か朱里と雛里くらいかしら。司馬懿は優秀なのだけど怪し・・・いえ人間関係にちょっと問題が・・・・桂花ちゃんや風ちゃんのおかげで馴染んできてはいるんですよ。」
「あれを見れば悪い子ではないことはわかるので大丈夫ですよ。」
「ちなみに元は曹操殿の元にいたそうですよ。でも折り合いが悪くなり離れたそうです。」
「稟も曹操殿の元に行こうとしていたんだっけ?どんな感じか話は聞いた?」
「いまはここに来た選択に感謝しています。私は警戒されているのかあまり話は聞けていないですね。たぶん・・背格好が同じじゃないと打ち解けにくいのかもしれません。ほら・・・あそこにいるのは全員小さいですから。」
「稟ちゃ~~~~ん。聞こえていましたよ~~。もうトントンしてあげませんからね~~。しかもお兄さんに寄り添うように立つなんて、愛人気取りですか~~~?」
「私が・・・・ツナヨシ殿の愛・・人・・」ブシャアアアアアアア
「ちょっ汚いわね!ちぃが汚れたらどうするのよ!」
「ちい姉さんそれどころじゃない。はやく手当てしないと。」
「救急箱とってくる!」
「それよりも医務室に運んだ方が速いですね。三人共手伝ってください。」
稟が呟いた小さいという部分に対して風が怒ったのか、わざと鼻血が出ることを想像させて稟を医務室送りにした。その間にも司馬懿達は和気あいあいと騒いでいる。
「薫ちゃん!愛里ちゃんをいじめちゃダメです!」
「来たな朱里。今日こそは完膚なきまでに負かせてやろう。お前もだ雛里!誰が先生の一番弟子か思い知らせてやろうではないか。」
「私は遠慮したいでしゅ。一番は朱里ちゃんじゃないかな~。」