大空の恋姫無双   作:ばすけばすけ

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20話

張三姉妹は明命とツナに案内されて住民や旅芸人用の娯楽施設に来ていた。(場所が場所ということと、人数が多すぎるため護衛は一人のみである)

 

「ここの通りは届出をしてもらえたら大道芸を自由にしていい場所なんだ。」

 

「ちょっとツナヨシ!あそこで喧嘩してるけど大丈夫なの?」

 

「うわ!本当だ〜。意外と治安悪いのかな〜?」

 

「姉さん達ちゃんと見て。口で争ってるけどお互いの芸を見せ合ってる。まるで芸を競い高めあってるみたい。」

 

「にゃ〜にゃにゃにゃ!」

 

「うん。あれは喧嘩ではあるけどよくあることだから。お互いの芸をぶつけ合って場所取りをしてる感じかな。最後にはお互いの芸を褒めあって握手をした後にお酒を飲むのが流儀になってるみたいだよ。明命はナッツと戯れるのもいいけどちゃんと周りに注意は向けてね。」

 

「にゃい丈夫です。ちゃんとお猫様はお守りします!」

 

「ちい達のことも守ってよね!」

 

施設と言っても区画のメイン通りを大道芸をできるようにして普通の道よりも幅を広くとり屋台を中心とした飲食店も多数出店されている場所である。武力を用いての争い事は禁止だが、お互いの芸を見せ合うことでの争いは黙認していた。場が盛り上がることと切磋琢磨することは悪いことではないと判断されたようである。

 

五人が目指しているのはメイン通りの行き止まりにある建物で、ここはこの区画の取り締まりの役目を担っている場所でもある。中に入ると役員達が忙しそうに仕事をしており、軽い挨拶を交わしながら最上階へと足を進める。

最上階は広い部屋一室のみであり、そこでは女性が壇上にあがり弁をふるっていた。

 

「あら?沢田さんがいらしたようね。今日はここまでにしましょうか。ではまた来週お待ちしております。」

 

「水鏡先生。お疲れ様です。この度はこちらのお願いをきいていただきありがとうございます。」

 

「いいんですよ。この老いぼれの力がまだ必要とされているのは嬉しいですから。でも朱里や雛里の成長には驚きました。それに桂花ちゃんやねねちゃん、風ちゃんみたいな才能ある子にも教えるのは楽しいですし。大喬ちゃんや小喬ちゃんみたいな手のかかる子も生活に刺激が出てきますから。」

 

「次からはこの三人にも生徒として通ってもらうことになるのと、水鏡先生の補佐としてここへの配属になりますのでよろしくお願いします。」

 

「張角です。勉強は苦手ですが頑張ります!」

 

「張宝よ。歌って踊れるアイドルだけど、そこに頭もいいが加わるのね。」

 

「張梁です。姉たちがすいません。よろしくお願いします。」

 

「あらあら また濃い三人組ね。ちょうどいいから今朝合流した二人のことも紹介しようかしら。沢田さんとも初めてになりますので。いらっしゃい二人とも。」

 

「「はい!」」

 

パレードの後に朱里と雛里の紹介で水鏡はツナヨシと紫苑との顔合わせをしており、その際に二人から文官として力を貸してほしいと頭を下げて頼まれたことから拠点を移していた。

その水鏡を追って二人の門下生も楽成城にきていた。

 

「徐庶 元直でしゅ。よく噛みまちゅが気にしゅないでほしいのでしゅ。」

 

「司馬 仲達と申します。沢田様のお噂は聞いております。同じ戦場を駆け抜けるのを楽しみにしております。」

 

前者は顔を頭巾で覆っており表情をよみとることはできないが、後者は不敵な笑みを浮かべていた。




徐庶と司馬懿が三国無双で好きなんです。
なんで恋姫無双にでないのか不思議なんですよね。

二人とも背丈や年齢は朱里や雛里と同じだと思ってください。

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