賢者な英霊(仮)はとにかくヤりたい(真顔)   作:おき太さんかわゆい

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今回は第4特異点『ロンドン』の話(前編)です
相変わらず内容は下品ですが、近いうちに投稿予定の(後編)よりは恐らくマイルド(今回が綺麗とは言ってない)


PBMについて考えてみる(迷走)

 

 

 

 

 

 

 

 

 うっ! …………くっ、…………ハッ! ………………ッ…………………………………………ふぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 実戦を積むのは大事だが、やはりシミュレートでの訓練も馬鹿にできないな。

 もっと精進せねば。

 

 うん? 脳内フレンズ(我 が 同 胞)よ。何を勘違いしているんだ? 今は自主的に戦闘訓練を行っていたに過ぎないぞ。

 

 

 ……もしかしてまたナニをしてるのかと思ったのかね?

 心外だなー。

 我が同胞よ。アンタらの心薄汚れてるんじゃないの?

 

 俺だって戦闘訓練をしたりもするさ。何せ元は一般人で実際サーヴァントとしての戦闘経験はろくに無いんだからな。

 

 

 まあ、だからと言って戦闘中に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ナニもしていなかった訳じゃないさ(戦闘時に抜くのは常識、古事記にもそう書いてある)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いつも通りで安心したかね、我が同胞よ。

 だがこれが俺だ。

 俺はこうしていなければ生きていけないからね仕方ないね。

 

 俺の普通は世間で見れば普通ではない。

 

 自覚してるからこそ真名も経歴も明かしてない訳ですしおすし。

 

 

 

 

 いや、まあ本当の理由はマスターが女の子だったからってのが大きいんだけどね!

 

 マスターが男だったらわりかし開幕から本性開放してた可能性も否めないんだよな。

 

 でも女の子なマスター、しかもあんな可愛い子に、初っぱなからドン引きされるのはちょっとキツくない? いや、ご褒美感もパナイけど一時の感情に流されて、本来の目的から遠ざかるのは愚の骨頂。というか本性出したら童貞卒業から圧倒的に遠ざかるじゃん?

 だから隠してるんだよね、わざわざ全力でスキル使ってまでして。

 

 

 

 その点、黒髭氏ってすごいよな。最初から(評価)底辺だもん。

 

 

 

 うん? いや、でもそれって最初っから底辺な黒髭氏は良いことをしまくれば評価が上がる未来しかないってことじゃないか……?

 

 対する俺は変にスキル・秘蔵の封印で猫かぶってるせいで、あんまり悪印象持たれてないだろうから、本性晒した瞬間に評価は下がる一方……。

 

 

 なんてこった……あの髭、まさかそこまで考えて……!?

 

 やはり大海賊エドワード・ティーチの名は伊達じゃなかったのか! なんという策略家だ!(買い被りすぎです)

 

 しかも童貞じゃねーしなあの野郎!

 女性経験豊富だしな! 

 だが海賊的な所業というか財宝目当てで寄ってきて抱いた女とかノーカンだから!(謎理論)

 やはりどうせヤるなら、ラブラブな愛のある合体を実現せねば卒業とは言えねぇぜ!(高望みが過ぎる)

 

 

 

 にしてもクッソー、童貞捨てるまでは俺は自分の本性を墓まで持っていく覚悟でヤるしかないってことかよ!

 

 ふん! 良いもんねー、こっちはこっちのアドバンテージを利用して女の子に近付き、良い雰囲気に持ってってベッドインすれば俺の勝ちなんだか……やべっ、まずは女子に触れたら強制フルバーストする体質どうにかしないと、どうにもならねぇの忘れてたわ…………。

 

 

 

 あ! 『お前、鳥頭かよ』って思っただろ我が同胞!

 

 違うんだよ! ただスキル・忘却補正(曲解)で脳内フォルダに可愛い女の子達の姿を記録するのに夢中で……!

 え? 最近で一番良かったのはって?

 

 

 フッフッフッ……! よくぞ訊いてくれたな我が同胞よ!

 

 

 ブーディカママンのエプロン姿! しかも霊基再臨したおかげで伸びた髪が料理を作るのには邪魔だってことで、ポニテにするために、口で結ぶためのゴムを咥える姿! 所謂咥えゴム! あ!? もちろんコンドーさんのことではないぞ! ヘアゴムのことな! してもらいたくないか、してもらいたいかって言われたら、そりゃしてもらいたいけども! もちろん使用済みの咥えゴムな! ってそんな話じゃなくてだな。その格好の最大の特徴がなんと言っても、髪を結うために両腕を後ろに回すだろ? すると、なんということでしょう! 両腕が上がった体勢によりあの巨大な2つのメロンが無防備に解放され、強調されたような体勢になるのだよ!

 当然色っぽいうなじもさらけ出される。さらにエプロン装備のおかげで正面からメロンを直接拝むことはできない。だがしかし! 山ははっきりわかるのだ! 布1枚隔てているのだと言うのにも拘わらず。わざわざ手を下さずにして大きさを実感するのにこれほどわかりやすい光景もそうはないんじゃないかな? その上、上手くいくとB地区が強調された姿を拝むことも可能! さらに横から見た姿は逆にエプロンによって圧迫されて、はみ出ている肉まんを視界に収めることができるのだ! 最高だろ? 惜しむべくは彼女の服装の関係上脇チラを拝めないことだろうな。霊基再臨前の一番最初の姿もドエロくて堪らないが、最終再臨も見方次第でどんな風にも料理できるのさ! つまり女の子はやっぱり最高だぜ! ってこった。

 

 

 あん? 熱意が強すぎかつ語りすぎ? ぶっちゃけキモい、だと……まあ、是非もナイヨネ!

 

 ブーディカママンを視姦してた俺に、カルデア料理長のエミヤ(オカン)から何かしら気付いたのか厳しい視線もらったりもしたし。

 ……ありゃ、そういえばある意味エミヤもママ系サーヴァントじゃね? これからは心の中でエミヤママンって呼んで上げた方が良い……ッ!?

 

 ファーッ!? 今、ゾッとしたんだけど!? なんか白黒の剣のオーバーエッジで俺の首が跳ねられたのを幻視したんだけど!? ……エミヤは今まで通りオカン呼びにしておこうかね(オカンなら良いのかよ)

 

 

 

 さて、いくらイレギュラーでサーヴァントになったからって、俺は一応まだ生きてる。

 なので睡眠はちゃんと取っておいた方が良い。

 本来の意味での睡眠が必要なくても、魔力温存って意味なら必要だろ?

 それに今は夜中なのだよ。

 

 いやー、やっぱ独りに慣れてたせいで、シミュレートによる訓練も独りの方が気が楽なんだよな。

 

 だからマスターやマシュが寝入った後に、こうして自主トレに来てた訳だが。

 

 そんじゃまあ、ベッドに転がりながらでもこの体質治す為の策を考え出さねば!

 

 

 

 

 と、思いながら廊下を歩いていたのだが……まだ人が起きている気配を俺は感じ取った。

 これはサーヴァントの気配ではない。

 しかも、どうやら自室でただ眠れなくて起きているとかではなくきっちり活動しているようだった。

 

 こんな夜中にナニをしているのか?

 

 俺はスキル・秘蔵の封印の応用で自らの存在、痕跡を隠し、問題の場所へと赴いた。

 

 

 

 

 

 中央管制室。

 

 そこにあるのは疑似地球環境モデル・カルデアス。

 そして。

 そのカルデアスを観測する為の装置である近未来観測レンズ・シバ。

 

 そのシバのメンテナンスを一人の青年が行っていた。

 カルデア医療部門トップであり、現在は所長代理を務めるゆるふわな優男。

 

 こんな深夜にもかかわらず起きていて、なおかつ作業をしていたのはDr.ロマンことロマニ・アーキマンだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 ボクはロマニ・アーキマン。

 みんなからはドクターロマンと呼ばれている。

 

 

 裏切りの教授、レフ・ライノールが引き起こした爆破事件によって所長はおろか、カルデアの所員60名以上は失われ、世界中から集めた48名のマスター候補達はたった一人を除いて全員が危篤状態となった為、ギリギリ死なせない応急策としてコールドスリープさせることとなった。

 そんな危機的状況にもかかわらず、さらに恐ろしい事態が引き起こされた。

 

 

 人 理 焼 却。

 

 

 特別な磁場で守られているカルデア以外が、まとめて滅びを迎えてしまった。

 人理の崩壊に伴い出現した特異点事象を解決し、黒幕を打倒しなければこの先の未来は訪れない。

 そんな重荷全てを、訓練期間も何もない本当に素質だけの数合わせの一般人・藤丸立香ちゃんに背負わせなければならなくなった。

 

 マシュを含めて49名いたマスター候補。

 なのに動けるのは二人だけ。

 マシュはデミサーヴァントとして、藤丸立香ちゃんは人類最後のマスターとして戦ってもらわなければならなくなってしまった。

 

 正直心苦しい。

 

 ……こんな状況になってしまった責任の一端はボクにある。

 時計塔時代から知っているレフ・ライノールの思惑に気付けなかった自分の至らなさ。

 オルガマリー所長は急に死去した実父であるマリスビリー前所長の後を、急遽継ぐことになったため余裕がまるで無かった。

 色々と追い詰められていた彼女はレフ・ライノールに依存していたから、気付けるはずもない。

 

 だがボクは違った。

 気付くチャンスは残されていたはずなんだ。

 全容までは把握できずとも、疑ってその上で対策を考えるくらいはできた。

 元々ボクは誰が敵かわからない状況だったから、疑うこと自体はしていた。

 でも、誰とも深く関わろうともしなかった。

 それが仇となったんだ。

 

 もしもレフを疑いながらももっと深く関わっていれば、違和感に気付くことができたかもしれないのに。

 ボクはそれを怠った。

 

 何せレイシフト用のコフィンの下や床に爆弾を設置するという行いだって、レフの動向を警戒していれば、早期に発見しレイシフトを一時中止にすることだって可能だったはずなのだ。

 

 だからこそ今はボクにできることを、ボクにしかできないことをとにかく全力でやるしかない。

 

 シバのメンテナンスを一人で行えるのも今やカルデアにはボクしかいない。ならやるしかない。

 常人でしかないボクが色々と成し遂げるには、寝る間も惜しんで取り組む他ないのだから。

 

 

「……夜中だというのに精が出るな。ロマニ・アーキマン」

 

「うわぁっ!?」

 

 

 そんな風に考えながら眠気を堪えつつ、メンテナンスをしていた最中のことだ。

 突拍子もなく真横に出現した彼が声をかけてきたのは。

 ボクは驚きのあまりメンテナンスに使用していたタブレットを上に放り投げてしまった。

 

 

「っと!? おっとっとっとっ!」

 

 

 だが何とか無事にキャッチすると、安堵の溜め息を吐きつつ元凶をジトッと睨み付けた。

 

 

「ふぅ…………あ、危ないじゃないか賢者くん! 急に現れないでくれるかな!?」

 

「……それは失礼した。見たところ機材の点検か?」

 

「悪びれもしない謝罪をどうも……そうだよ。こまめに点検しておかないと、特異点へのレイシフトで何か不具合が発生してもらったら困るからね」

 

 

 突然姿を現した彼は、立香ちゃんが召喚した中でも新顔のサーヴァント、真名不明のアヴェンジャー。

 立香ちゃんが呼び出した『賢者』という名がいつの間にか定着していたので、ボクも今はその名で彼のことは呼ばせてもらっている。

 ……正直、彼には怪しさしかない。

 何せ霊基に登録はされたものの、閲覧可能な情報があまりにも少なく、彼の正体は未だまるで掴めていないのだ。

 それにもかかわらず、即戦力として最初からそれなりに使える程に彼は強い。

 だから正体不明なのに今やエースのような役割……いや、オールマイティーに活躍できるその戦闘力と、未だ謎だらけな彼はジョーカーと呼ぶのが的確かもしれない。

 

 ここまでの強さを有しているのに、どんな英霊なのか絞ることさえできない。

 これは明らかにおかしいのだ。

 ある程度英霊であるならその特徴から、幾つかの候補を導き出せる。

 しかし、伝承や文献からいくら探しても、このアヴェンジャーと一致する人物がまるで浮かび上がらない。

 英霊の強さは知名度も関わってくるから、これだけの強さがあればほとんどの人が知っていてもおかしくない。

 それなのに未だ彼の全貌は判明しない。

 どう見ても矛盾している。

 だから現カルデアにおいて賢者くんは抜群の怪しさなのだが……。

 

 

「……そうか。だが、こんな真夜中まで働いていて体は大丈夫なのか?」

 

「ボクは万能の天才なんかじゃないんだ。多少の無茶はして当然。現地に出向く二人に比べれば大したことじゃないよ。ボクは所長代理として、立香ちゃんとマシュを、できるだけ安全かつ確実に目的の特異点へ送り届ける義務がある。せめてそれくらいは保証してあげないと、特異点で戦う彼女達に顔向けできないからさ」

 

「キミの気持ちはわかった。……だがほどほどにな。その無茶が祟ってキミが倒れたら目も当てられない。レイシフト先のマスターやマシュをモニターしている最中に倒れたら本末転倒だろう?」

 

「うっ、確かにそうだね……」

 

「……何よりキミが倒れたら彼女達は悲しむ。適度な息抜きは大事だぞ。抜ける時に抜いておけ。出したい時に吐き出しておけ。……我からは以上だ。邪魔したな。……あと餞別だ。どうせこれだけ言ってもまだ作業は続けるのだろう? これでも飲んで疲れを和らげるといいさ」

 

「……! あ、ありが……って、もういない」

 

 

 基本的に寡黙で何事にも無関心に見える彼から、まさかの労いからの助言。

 正直、暫し唖然としてしまった。

 なんというか彼は怪しさは相変わらずなのに、害意をまるで感じない。

 それどころか、あくまで二人の為なのかも知れないが、ボクなんかの心配をして栄養ドリンクまでわざわざ置いていってくれる始末だ。

 どうしたって毒気が抜かれる。

 怪しいサーヴァントなのは間違いないが、立香ちゃんやマシュの敵ではないと、ボク自身確信しつつあった。

 

 何せ彼が二人を見るときの目が、すごく穏やかで優しい色を帯びているのをボクは知ってしまったから。

 まだ怪しすぎて信頼はしていないけど、ボク自身、今は味方だと信用している。

 

 だから今はあの謎のサーヴァントが、敵に回るような出来事が起きないことを祈るばかりだ。

 

 

 

 賢者くん、ボクが倒れたら彼女達は悲しむと、言ってくれたね。

 でもね、キミが敵に回ったり立ち去ったら、彼女達はボク相手なんかよりきっと酷く悲しむんだ。

 

 真名も経歴も明かせない理由はわからない。

 キミが何を抱えているのかもわからない。

 ボク自身、隠していることがあるから強くは言えない。

 でも、望むくらいは良いだろう?

 

 どうか彼女達を泣かせる結末だけは避けて欲しい。

 彼に直接伝えた訳でもない身勝手な願いだが、本当にそう思ってるよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 あのなよなよ優男は、ゆるふわっとした空気感からは考えられない程、陰の努力家だ。

 彼はあれで30歳独身らしい。

 

 そして、最も大事な情報は俺と同じ臭いがすることから彼が童貞だということだ。

 

 

 

 俺と同じ童貞だということ。

 

 

 

 俺と同じ童 貞(しつこい)

 

 

 

 

 即ち俺にとってドクターロマンは、同志の一人であり若き後輩であり家族のような存在なのだ(一方的な仲間意識)。

 

 

 

 

 俺が『男』として認識している中で、気にかけている数少ない男性の一人なのさ彼は。

 あ、もちろんアンデルセンも入ってるぜ。

 俺は同類には優しいからな! たとえ男でも!

 あ? リア充? 奴らのことなんざ……盛大に祝ってやる! 童貞を卒業し幸せを掴んだ者達に嫉妬するほど、俺は青くないのだ。祝福してやる気概くらい持ち合わせている。

 

 

 ただしヤリチン、テメーはダメだ。

 貴様らは童貞の敵だ! 一人の女の子じゃ飽き足らず、とっかえひっかえに息子を出し入れする所業。しかも用が済んだらポイ捨てという男の風上にも置けない悪行。

 万死に値する!

 

(カリ)首を出せぇい!!

 俺が直々に断ち切ってくれる!

 

 キミの股間に、さよならバイバイ。お前の股間は(冥界に)旅に出る。ピカッ(刃物が閃く様)アッ────な展開にしてやるぜ!

 

 

 

 

 まあ、一割未満な(九割程は)冗談(本気)だが横に置いておく。

 それよりもドクターロマンの体の方が心配だ。

 彼は根を詰め過ぎている。

 

 一応助言として、抜ける時に抜いておけってのと、出したい時に吐き出しておけって伝えはしたけどな。

 

 

 ん? ロマニのロマニがアーキマンしてロマン出すんだよ、あくしろよ。

 

 

 ってことだよ。言わせんな恥ずかしい。

 今回は同志に向けてだったから直球で言ったし恐らく伝わっただろう。

 疲れている時こそオナるべし、これ超越した童貞にとって鉄則。

 将来、俺の仲間入りする奴は覚えておくと良い言葉だ。童貞昇級試験に出るからね。

 えっ? 受けたくない? ……デスヨネー!

 知 っ て た。

 

 

 何はともあれこれでドクターロマンの容態は一時的だが改善されるっしょ。

 俺が魔力を込めた特別製の栄養ドリンクも渡したかんな。あれ飲めば疲労は吹き飛ぶから大丈夫さ。

 いやー、男にまで親切にするとか俺、良い奴過ぎない?

 ご褒美に童貞卒業相手を貢いでくれないかなー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……まあ、精力剤の効果も含んでるから二重の意味で元気になっちゃうんだけどな。だからあんなアドバイスしたんだけども。たぶんパオーンしちゃってマンモスが暴れだすことになるけど、処理すれば問題ないしね!

 疲労全快なんて無茶苦茶な効果なんだから、副作用がない訳ないやんけ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝、ブリーフィング時にロマニ・アーキマンは若干前屈みだった。

 恨みがましい視線をもらった気がするが……俺は何も言わなかったし、目も合わせなかった。

 ……処理を済ませればってのも、俺基準での話だったことを忘れていたのだ。

 常人は1日に100回以上出す程度は当たり前、ではないことを思い出した。

 つまり配慮が足りなかった。

 

 すまない……童帝神にとって100回程度は朝飯前で、本当にすまない……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 気を取り直してイッてみよう!

 新たな特異点が観測されたってよ!

 今度の舞台はロンドンだぜ!

 まあ、最初から同行すんのは今回が初めてなんだがな!

 

 前回はオケアノス、だったか?

 俺が呼ばれたタイミングは、その特異点事象がもうほぼ解決してて、その後処理に少し付き合ったくらいだ。

 だから今回みたいに一番最初から人理復元のため、同行するのは初めてだったりする。

 

 オラ、ムラムラすっぞ!! あ、間違え……! でもないわ。

 新たな特異点ということは、新たな女の子と出会う機会も訪れるっちゅー訳だしな。

 人理修復の旅なんてのは、俺にとっちゃ飾り! メインは新たな女の子との出会い!

 

 

 そう、特異点巡りとは即ち合コンのことだったんだよ(迷言)

 

 

 さぁ! 新しい女の子との出合いを求めて! いざ征かん我が卒業道!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 初っぱなから既知の女性サーヴァントだった件。

 いや、まあ正確にはカルデアにいる彼女と、この特異点にいる彼女は同一人物であって別人な訳だけども。

 なんというか、意気込んで合コンの会場に出向いたのに、いつもつるんでる面々しかいなくて、出鼻挫かれたような感じだ。

 ……今まで合コンに誘われたこともなければ、誘ってくるような友人もいなかったからこの例自体おかしいかもだが(泣)

 

 

「まさか最初に出会うのがモードレッドだとは思わなかった」

 

「ああん? オレじゃ不満だってのか? ケンカなら買うぞ?」

 

「いや、不満など無いさ。……ただカルデアにいるキミとはそれなりに仲が良いものだから、初対面のキミとはどう接したものか悩んでるだけで」

 

「んだそりゃ。……あっちのオレと仲良くやってんなら、同じ感じにしろよ。堅苦しいのは嫌いだしよ」

 

「……そうか。じゃあそうさせてもらうとするよ」

 

 

 お言葉に甘えますかね。

 正直、毎度堅苦しい口調とかあと女性への気遣いを忘れない精神とか、疲れるかんね!

 その点、モーさん相手だとだいぶ自然体でいられるから気が楽っちゃ楽だ。

 …………あ!? 流石に本性をオープンな姿勢全開とかはしてないからね?

 それやったらTake That, You Fiend! 待ったなしどころか、御嬢ヤクザキックを股間にダイレクトアタックされそうだしな……モーさんなら平然とやりかねないとこが怖いねん(ガクブル)

 

 だ、だから不用意に性欲塗れの童貞魂を解禁するなんて真似はしないぜ! 俺はあくまで紳士だからな!

 ちゃんと紳士の嗜みとして、女性に出会ったら見イキするようにもしてるし。

 あの伝説の紳士代表なクマの方が後世に伝え残した必須事項の一つさ!

 

 初対面の女性に会ったらまず挨拶と同時に感謝の射精。

 複数の初対面の女性と出会った場合は、感謝精一斉掃射。

 あなたは魅力的だという気持ちが自然とこもるため、自然な笑顔で挨拶ができるから重宝するぜ!

 

(※童貞ではあっても童帝以上の方以外は決して真似しないで下さい。賢者モード時の応用技なので高難度です)

 

 

 にしても、敵にも知り合いの女の子が現れたんだよなー。

 ついこの前も種火狩りで一緒だったジャックちゃんだ。

 みんなは彼女の保有スキル・情報抹消の影響でうろ覚えのようだが、俺は覚えている。

 スキル・秘蔵の封印は元々大事なものを隠し通し『守り抜く』性質を持つ。

 当然、記憶が失われるような事態には早々なりえない。

 

 だが、正直やりにくい。

 相手の正体も能力も知り尽くしてるという面では大きなアドバンテージだが、カルデアでは仲間な上、彼女の外見は可愛らしい幼女でしかない。

 ぶっちゃけ性的な意味で襲うのはヤル気満々だけど、武器をこの手に襲いかかるのは正直ノリ気になれないんだよなー。

 おかげで取り逃がしちまった。

 できる限り傷つけずに無力化する策を練らねばな……。

 

 そんな風に思考の底に沈みこんでいたら、モーさんがおずおずと声をかけてきた。

 

 

「んでよ。ちょ、ちょっと聞きたいんだが……」

 

「なんだモードレッド?」

 

「アレって、その、父上だよな?」

 

 

 モードレッドが指を差す先には、全体的にラフな格好で青いマフラーを巻き帽子をかぶった金髪のサーヴァント。

 サーヴァント・ユニヴァースより来たりし、対セイバー決戦兵器コードネーム・AーX。

 またの名を謎のヒロインX。

 いったい、ナニトリア・ペンドラゴンなんだ……。

 

 

「あー、彼女はキミの父上と同じ存在ではあるんだろうが、根本的に別世界の住人だ。たぶん普通に会話自体は交わしてくれると思うぞ」

 

「本当か……!? 無視されない?」

 

「……恐らくな」

 

「そ、そうか。じゃ、じゃあ、仕方ねえから行ってくっかなー! これでも円卓の騎士だし? 王に挨拶しないってのはおかしいもんな! ま、まあ? 父上なんか本当はどうでもいいんだけど? そこのマスターと一緒に来たってことは共闘する機会もあるかもだしな、うん」

 

 

 モーさん、ウキウキ気分が盛大に漏れてますよ。……あ、ヒロインXに馬鹿息子って言われて満更でもない顔してらぁ、ほほえまー。

 和むねー。まあ、ブルマに体操服のエックスちゃんに馬鹿息子って俺が言われたら、俺の息子もエクストリームしちゃうだろうから、モーさんの気持ちもよくわかるぜ(ナニをイッてるんだコイツ)

 

 

「先輩、体の方は大丈夫ですか?」

 

「うーん、少し気持ち悪さはあるけど、大丈夫だよ。濃い霧にも慣れてきた、かな?」

 

「そりゃ何よりだぜ。マスターの調子が悪いと、こっちもいざって時に存分に戦えねぇからよ。まあ、オレの槍捌きは早々鈍るもんでもねぇがな」

 

「……頼もしい限りだ。今回のメンバーなら我の出番はないんじゃないか?」

 

「「「「それはない」」」」

 

「よ」「です」「な」「でしょう」

 

「サイデスカ。……って、モードレッドと話してたはずのエックスからもツッコミをもらうとはな」

 

 

 おっと、そういえば今回カルデアからこの特異点に来たメンバーを紹介してなかったな。

 

 我らが人類最後のマスター・藤丸立香。

 彼女の相棒兼後輩系デミサーヴァントなマシュ・キリエライトは当然のメンバーとして、今回は俺を含めて3人のメンバーが加入している。

 

 一人目は先程紹介したばっかのヒロインXちゃん。いつか彼女のブルマケツに顔を突っ込みたいです(真顔)

 

 二人目はみんなの頼れる兄貴、ランサーのクー・フーリン。ただしちょいとセクハラ気質な部分もあんだよな。だから卒業候補のマシュの体は俺が守る。……最悪の場合は粉末状にした犬の肉を口の中に捻じ込むつもりだ(ゲッシュで死ぬ)

 

 三人目は童 帝 神(ザ・ヴァージニティ)こと賢者な俺だ。俺については語るまでもないな。神の名を冠するただの紳士さ。

 

 

「なんだ? もしかしてソイツ、そんなに有能なのか?」

 

「うん。賢者さんはすごいんだよ!」

 

「はい。モードレッドさん。賢者さんは万能な上、宝具の発動速度が異様に早く、さらに仲間のサーヴァントの宝具の発動も短縮してくれるすごい人なんです」

 

「ああ。オレ達サーヴァントからすりゃ都合のいい便利屋みたいなもんだな。正直、重宝するぜ」

 

「鬼畜なマスターの元に召喚されていたなら、過労死させられるくらいには働かされるんじゃないでしょうか。それくらいには有能です」

 

「…………」

 

 

 やめて! や め て!! 俺褒められ慣れてないの!?

 性能面だけだとしても、褒められるのはヤバいって! うれションもというれドピュしちゃうから!

 うっ! …………ふぅ。あー、宝具(オムツ)履いてて良かった。マジで心底そう思う。

 てかみんな、いくら俺の宝具で自身の宝具発動を早められるからってどんだけ俺にブッカケられたいのよ。

 

 変 態 か!(おまいう)

 

 実状を知らないとはいえ、皆さん俺の白濁光線に信頼置いてくれてるのね。そんなに期待されると股間がムクムクして巨大芋虫になっちゃうぞ☆

 兄貴にまでブッカケる趣味、俺には無いけどな。

 つーか、この何とも言えないむず痒い空気、なんか居心地悪くて嫌ですわー。

 よし、流そうそうしよう。

 

 

「……モードレッド、拠点に案内してくれ」

 

「ふーん? お前見かけによらず万能なんだってな。魔術師みたいな格好してるが、もしかして剣も使えたりすんのか?」

 

「モードレッドさん、よくわかりましたね!」

 

「流石の直感力だよ!」

 

「へへっ! だろ?」

 

 

 ちょっとぉー!? マシュちゃん? 立香ちゃん? その流れはカルデアのモーさんとほぼ同じやり取りだよね? ってことはこの後の展開もほぼ同じになる可能性が高いよね!?

 

 

「賢者さんは剣の腕もなかなかなんだよ! 我流らしいから正確な剣術ではないみたいだけど、それでも並みいる猛者をバッサバッサと……!」

 

 

 立香ちゅわーん!? 自慢気に話してくれてるところ悪いけど、色々と勘弁して!? 恥ずかしいから! めちゃくちゃ恥ずかしいから!! なお顔は秘蔵の封印のおかげでポーカーフェイスな模様。ありがとう、我がスキルながら本当に便利!

 でも立香ちゃんのおかげでこの後の展開予想余裕デシタ(嬉しくない)

 だから返事は事前に用意しておく。

 

 

「へぇ……じゃあ、後で手合わせしてくれるなら案内してやっても良いぜ?」

 

「なら、自力で探す」

 

 

 スタコラサッサだぜぇ!!

 まあ、ただ早歩きしてみんなよりも前を歩くだけなんですけどね!

 それ即ちごり押しスルー。

 

 

「オイ! ったく、つれねぇー奴だな!」

 

「無駄ですよ馬鹿息子。彼はむやみに戦おうとはしません」

 

「ゲッ!? 父上!」

 

「ゲッとは何ですか。カリバりますよ?」

 

「それは勘弁……。けど、あの条件で拒否るか普通」

 

「あーいう奴なんだよあの野郎は。オレが勝負しようぜってしつこく吹っ掛けた時も全てドライな対応で流しやがったからな。戦闘を好むタイプじゃねぇんだろうよ。……ただし他の勝負事なら乗ってくれることもあるがな」

 

「お? 例えばどんなだよ?」

 

「オレ相手の時は釣り勝負とか狩猟勝負とかならやってくれたぜ? 何匹釣れたか、どっちの獲物が大きいかって感じでな」

 

 

 オイ、兄貴改めクソ狗! 何をいらん助言を与えてくれてるんですかね!? ありゃアンタがしつこくしつこく俺に勝負を持ちかけて来たから、仕方なく妥協しただけでしょうが! この根っからのバトルジャンキーめ! 犬の肉じゃなくて犬の糞を顔面にスパーキングしてやろうか!? アァン!?

 

 

「そうかそうか。オイ、賢者!」

 

「なんだ?」

 

「このロンディニウムで、オレとお前。どっちがより多く敵をぶっ潰せるかで勝負ってのはどうだ?」

 

 

 あー、そうくるよねー! 何となくわかってた!

 だが断る! めんどい!

 

 

「ことわ」

 

「その条件を呑んでくれんなら今すぐオレの拠点に案内してやるよ」

 

「…………わかった」

 

 

 うん! スキル・二次元シミュレーションで拠点を見つけ出そうとしてはいたけど、正直無理!

 様々なゲーム知識に頼ることである程度の場所は絞れても、やっぱり時間がかかりすぎる!

 それに思考を予測するったって限度があるしな! 何より俺は女性の思考を読み取るのは得意でも、モーさんみたいな思春期の男子中学生みたいな思考を読み取るのはあまり得意ではっと!?

 

 

「……なんのつもりだ?」

 

「いや、なんかムカつくこと言われた気がしてよ」

 

「気のせいだ。剣を収めてくれ」

 

 

 直感怖っ!? てか、何なの? 秘蔵の封印はちゃんと機能してるのに、英霊の皆さんの俺の思考察知能力高くない? いや、オカズ方面の思考はなんだかんだバレてないっぽいけどさ。

 

 

「モードレッド! あなたが思っただけで確証もないのに彼に剣を向けるとは何事ですか!?」

 

「ち、父上……! わ、悪かったよ賢者」

 

「気にしていないさ。それより承諾はしたんだ。案内してくれ。いくら毒耐性(仮)があるとしても、マスターを魔霧にずっと晒しておくのはまずいだろう」

 

「賢者さん……」

 

 

 フッ、決まった……! 気遣いのできる男は好かれやすいらしいからな!

 このまま好感度を上げまくって童貞卒業を確実なものにしてやるぜ!

 ……なお、本性を明かした瞬間、好感度がマイナスに大暴落する可能性大なので気は抜けないがね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 そっからなんだかんだで拠点に着き、ヘンリー・ジキルとかいうモーさんの尻に敷かれまくっている残念イケメガネと出会ったり……って、モーさんの尻に敷かれるだと!? 物理的にオナシャス(キモい)

 

 メッフィーとかいう、口が×の白い兎に喧嘩売ってそうなあだ名の爆弾魔を容赦なくぶちのめしたり。

 

 フランちゃんを確保したり。彼女、前髪上げて目を見えるようにすれば、アイドルも夢じゃないくらい可愛らしい顔立ちしてんだけどね。目もオッドアイだし。もったいないけど、知ってるのはごく一部の奴らだけでも良い気がするのも否めないんだよなー。所謂秘密のマスコット的なね。

 

 童貞のアンデルセンも仲間にした。童貞の! 他に言うことはない!

 

 シェイクスピア? 俺、オッサンに興味ないからソイツどうでもいい。

 

 

 

 

 そして、手に入れた新たな情報。

 この特異点で起きている魔霧計画とやらの主導者に「P」、「B」、「M」という連中がいるという情報だ。

 いったい何者なんだ……。

 ぶっちゃけ俺が思い付いたのは以下の通りだ。

 

 

 

 

 

 

 

 P。

 パンストと。

 

 B。

 ブラジャーだけの。

 

 M。

 マゾヒスト。

 

 

 

 

 

 

 

 P。

 パイパイが。

 

 B。

 バインバインな。

 

 M。

 マダム。

 

 

 

 

 

 

 

 

 P。

 プリティーで。

 

 B。

 ビューティフルな。

 

 M。

 メイドさん。

 

 

 

 

 

 ってとこだ。

 は? 黒幕だぞ? 命を落としたヴィクター爺さんの情報通りに、3人の名前の頭文字だとかそんな安直な訳がないだろいい加減にしろ!(偏見)

 

 本命はパンストとブラジャーだけのマゾな痴女。

 次点はおっぱいがバインバインなマダム。

 大穴は可愛くて美しいメイドさんだ。

 

(※これでも彼は真剣に考えています)

 

 

 

 

 

 いや、待てよ。もしかして!

 

 

 

 

 

 

 

 

 P。

 パンティと。

 

 B。

 ブルマだけの。

 

 M。

 モードレッド。

 

 

 

 なのでは? いやそうであってくれ(懇願)

 

 あ、黒幕でもなんでもないじゃねーか! ってツッコミは無しな。

 だってさー脳内フレンズ(我 が 同 胞)もぶっちゃけ見たくない?

 ミソなのは、ブルマとパンティしか着用してないって点だ!

 即ち胸は手ブラ! 手ブラってナニも持ってない手ぶらのことじゃねーよ? 手をブラジャー代わりにしてるってことな。

 

 顔を赤くして恥じらいながらもこっちを睨んでくるモーさん(若干涙目)とか、見たくない? めちゃくちゃ見たくない? しかも履き慣れてないブルマによって無意識にモジモジしちゃって、内股気味になってる姿とかウヒョー!! ってなるのが男のサガってもんじゃんか!(妄想が過ぎる)

 

 だから望む! 違うかもしれない(絶対違う)けど、もし違うならその時は! 今回手に入れる予定の聖杯に叶えてもらうしかないな!(欲望はあるが実行に移せるかは別)

 

 よっしゃ! やる気出てきた! さぁ、お楽しみはこれからだぜ!

 

 

「なっ! 賢者の野郎、急に動きが機敏に……ってなんだと!? オレが狙ってた獲物までまとめて細切れにしやがった! チッ、まだやっぱ本気じゃなかったってことかよ!」

 

「当然です。彼はサーヴァントユニヴァースに訪れていた時は剣も使ってませんでしたが、それでも凄まじい戦闘力を秘めていましたから」

 

「えっ? ちょ、ちょっと待ってエックスさん。賢者さんと元々知り合いだったの!?」

 

「ああ、マスターには言ってませんでしたね。実際、会話をしたことはありませんでしたから、知り合いという程でもないのでしょうけど、私が学園に通ってた頃に、何回か見かけたことや名前を聞いたことならあるんです」

 

「え、賢者さんの名前……?」

 

「確か……流浪の賢者Vって名乗ってたはずです」

 

「「えっ」」

 

 

 マスターとマシュがハモり固まった。

 そして、敵を全滅させた末に、その会話を途中から聞いていた俺も固まっていた。

 

 やっぱり知ってたのねエックスちゃん!?

 今まで何も言って来なかったから油断してたわ!

 てか、俺の黒歴史的な名前をさらっと公開しないでもらえますゥ!?

 サーヴァントユニヴァースでは、あの名前の方が目立ちにくいと思ったんだよ!

 い、いや! だがまだ誤魔化せる!

 サーヴァントユニヴァースにいた流浪の賢者Vは同一人物ではあるが、別世界の住人だってことにすれば大丈夫だ、問題ない。

 

 

「えっ? じゃあ、賢者さんはエックスさんと同じ出身なんですか!?」

 

「それは我であって我ではない。出身も当然違う」

 

「フッフッフッ……賢者君。出身が違うのは間違っていないのでしょうが、私の目は誤魔化せませんよ」

 

「なに?」

 

 

 何? 知っているのかエックス!?

 

 

「あなたが使っている剣が何よりの証拠です! あなたの剣からはアルトリウムに似た何かを感じます! その剣に使われている技術はどう考えても私の剣やえっちゃんと同じです! つまりそれこそがサーヴァントユニヴァースに立ち寄ったことがある証です!」

 

「……ッ!?」

 

 

 し、しまったァ!?

 俺が扱う性剣『天我裸ティン(TENガラティーン)』はサーヴァントユニヴァースで盗み見た技術を元に、俺独自の力で創造した代物だ。

 

 当然、まったく同じ訳ではないにしろ、似通った技術が使われてるのもまた事実。

 

 なるべくエックスやえっちゃんには見せないようにしていたはずなのに、今回モーさんと競争するはめになったから、普通にブオンブオンと音を立てる剣を振り回してたわ!!(即ちただの阿呆)

 おかげで少し動揺しちまった! あとちょびっと白いの出ちまったわ!(汚い)

 

 

「えっ、ですが出身が違うと確信できる理由は?」

 

「それは賢者君がサーヴァントユニヴァース出身者特有の、コスモ時空の法則(コメディなので死なない)をまるで受けていないからですね」

 

 

 コスモ時空の法則ってなんぞ!?

 けどそんな雑な説明でマスターもマシュも納得して頷いちゃってるところを見ると、二人とも順応力高いな……!

 

 

『流浪の賢者Vってことは……これからはVくんって呼んだ方が良いのかな?』

 

「黙っててくれるかなドクターロマン」

 

『久々に喋ったのにVくん辛辣ゥ!』

 

「……カルデアに向けて宝具を開帳しても構わないか?」

 

 

 さっきまでほぼ無言だったのにロマニの奴、急に口開いたと思ったらこれだよ!

 いくらアンタが俺と同じ誇り高き童貞でも黒歴史を弄るのはNGだぜ!? 

 黒歴史を他人に語られて弄られるのって、ぶっちゃけオナってる最中に母親が現れた時みたいな気まずさがあるから!!

 ……悪い、誇張表現だったわ。その事態に比べればマシだね。

 だが、二重の意味で萎えるって面では一緒さ。

 二重の意味で立ち上がれなくなるから、これ以上そのネタで弄るのはやめてもらおうか。

 

 

『ロマニにだけにしてくれるかーい? 私や他のスタッフまで巻き込まれるのはちょっとなー』

 

「ダヴィンチか。善処しよう」

 

『ちょっとぉ!? 悪かったよ賢者くん! けど、これくらいの意趣返しは許容して欲しいかな! 今朝は本当に大変だったんだぞぉ!? キミがくれたドリン────』

 

「わかった」

 

 

 ナニを言い出すんだこの人は!?

 その話はダメだってマジで! こんなとこでパオーン案件話したら、俺の今までの努力全て水の泡だから!!

 

 

「わかったからドクター仕事しろ。この先に敵性反応はあるのか?」

 

『────あーもう! 文句くらいは最後まで言わせて欲しいよ。酷いな賢者くんは! 敵性反応はないよ、うん! はい仕事しましたー!』

 

「ふん…………。マスターやマシュもこの話を蒸し返すのは無しだぞ。そんな興味津々な目を向けてきても我は答えないからな」

 

「えー! せっかく賢者さんのことを知れるチャンスだと思ったのになー」

 

「……残念です」

 

 

 そんな残念そうな顔してると、ポロッと本性公開しちゃうぞ☆(やめれ)

 だが、まだ明かす気は無いぜ! カルデアのみんなの夢を守るためにな!

 

 

 

 

 おっと!? 唐突にまたP、B、Mについて思い付いたぞ!(急に話題を変える)

 

 

 

 

 

 

 

 

 P。

 ペロペロ。

 

 B。

 ベロベロ。

 

 M。

 モミモミ。

 

 

 

 

 

 とか。

 

 

 

 

 

 P。

 パイパn────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 [禁則事項に抵触しました。汚染を防ぐため、数日後まで閲覧権限をロック致しました]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────P、B、M。

 

 全員、男だったよ(絶望)




綺麗すぎる純水は人間には毒
ある程度汚い水こそが人間にはあってるんだ


……自分は何を言ってるんでしょうね?


本当は短編なので1話完結スタイルのつもりだったのですが、書いてる最中の時点で2万字を超える事態になってしまったため、あえなく分割しました
後編はそう遠くないうちに投稿できると思います

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