賢者な英霊(仮)はとにかくヤりたい(真顔)   作:おき太さんかわゆい

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Q:何故続いたし?

A:意外にも続きを思い付いてしまったから


はい、まさかの続きです
相変わらずの下ネタですが、元々一発ネタのつもりだったので1話目に比べると恐らくクオリティは落ちてます

期待はせず、頭の中を空っぽにしてお読み下さい

代わりに内容の汚さとシリアル度はたぶん増してます


ヤるしかないか(迫真) だったら見せてやるよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はい、やって参りましたよ!

 この前ほぼ無意識下で取り付けたマスターとのお部屋デートォ!

 人生で初めて(五百年以上生きてきて初)のデートだぜ、ヒャッハー!!

 

 マスターと二人っきりとか、なんてビッグチャンス。

 こうなりゃヤるしかねぇだろ!

 

 童貞を捨てる覚悟は当にできてんだ! ヤッてやる。絶対にヤッてやるぞ!

 見ててくれ脳内フレンズ(お ま え ら)。俺の雄姿を!!

 待っててくれよなマスター! 必ずやキミを淫靡なる世界に俺の息子が連れ出して見せるから!

 イクぜ!!

 

 

 腹上死上等ッ!(どうせ死亡直後異空間に飛ばされるし)

 

 

 テクノブレイク本望ッ!!(同上)

 

 

 見せてやるよ俺の息子が轟き爆ぜる瞬間を!!!

 

 

 しかとその目に童貞卒業を焼き付けよッ!!!!

 

 

 

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 うっ! ……………………………………………………ふぅ。

 

 マスターをヤる? 馬鹿言っちゃいけない。あんないたいけな少女の処女を食って良いはずがないじゃないか。

 

 普通に一緒に映画を見て、普通に昼寝したよ。

 極めて健全なお付き合いさ。

 まあ、彼氏彼女の関係でもないし、今の関係は祖父と孫娘ってとこだろうね。年齢的に見ても。

 

 やれやれ、そんなに俺の隣は居心地が良かったかい? お腹を出して寝てたら風邪を引くぞ。

 ……仕方ない、タオルケットをかけてやろうか。

 

 人類最後のマスターとしての責務は大変だろう。

 だから今はゆっくりおやすみ。

 

 それにしても寝顔まで可愛いな、我がマスターは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 やっぱり大賢者には勝てなかったよ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の日。

 

 

 

 

 

 ア ホ か。

 

 いや、本当に。

 何が見ててくれお前ら。俺の雄姿を! だよ。

 無様な散り様しか見せてねぇよ!?

 玉砕もいいとこだよっ!?

 

 しかも即落ち2コマだったよ! 俺が!

 普通、逆だろ! マスターが俺の性剣でヨガって即落ち2コマが通説じゃねーのかよ!?

 なんでおじいちゃん目線になってんだ大賢者! 微笑ましい空気を出してんじゃねーぜよ! 出すなら出すもん中に出せよ(最低)

 

 

 つーか、弾切れ早すぎんよ! ただオカズを使って抜いてる時は『残弾永続・無限の如く』ってレベルで尽きることなんざねーってのに! ……アサ新に怒られそうだこれ。自重しましょうそうしましょう。

 

 

 

 クソッ、結局チャンスをモノにできなかった。

 ただほのぼのな1日をマスターと一緒に過ごしただけじゃねーか!

 いや、無駄な時間とは言わないよ?

 今回のでマスターとの親密度はさらに上がったと思うし。

 でも、でも! せっかく童貞を卒業できると思ったのに!

 

 

 

 チクショウ……にしても、今回も童帝の神オムツ(ヴァージナル・ダイアパー)が大活躍だったわ。 

 コイツがいなきゃ終わってた。

 社会的に。

 

 

 ちなみにこのオムツは俺の宝具の一つだ。

 

 能力は俺の棒が吐き出した俺達を受け止める役割……だけじゃ当然ない。

 

 その真の力は俺が生み出した、元々の俺の住居である異空間を維持する為の魔力に、出したオタマジャクシを変換し供給する役割を持つ。

 ぶっちゃけ糞尿も魔力変換してくれる優れものさ。俺はそれらはトイレに出したい派だから関係ないけど。

 

 

 だからオムツの中は直ぐに綺麗な状態になるんだぜ! 

 コイツのおかげで、俺は毎日いつでもどこでも出したい時に出し放題! すごく重宝してる宝具なんだよね。

 

 たぶん要介護のじいさんばあさんに大好評間違いなしだぜ。

 俺とは用途が全然別だがね。

 

 

 

 まあ全弾発射の場合、直ぐには全部魔力変換できないせいで若干のイカ臭さが漂ってしまうのが玉に瑕だが。

 時間がある程度経過すれば、魔力に全部変換できるし、臭いもだいたいは消臭効果があるから何とかなるんだけどな。

 

 

 

 ……正直マスターと部屋で映画見てる最中に、手と手が触れ合う事故があってね。

 

 瞬間に果てちゃってね、真っ白に燃え尽きたんだよね。 

 

 その上、量が多すぎるせいで多少漏れ出た臭いがマスターに指摘されないか気が気じゃなかったぜ……。

 

 

 スルメのおつまみ食べながら映画を見てたから何とかなったがな。

 

 

 

 

 

 結局最初の計画はご破算って訳だ。……ハサンちゃんも良いよなー。あ、静謐ちゃんとか、百貌ちゃんのことね。

 えっ? 静謐ちゃんは致死性の毒があるだろ、無理じゃん、だと?

 

 馬鹿野郎! 俺の体液(意味深)が毒なんかに負ける訳がねーだろ! いい加減にしろ(理不尽)

 

 てか、百貌ちゃんってさ、セルフ林間(誤字)プレイできるよね。なんて高度なオナニストなんだ(偏見)

 

 

 

 

 話が逸れた。

 

 

 

 

 さて、次はどうする? 俺。

 候補の順番を未だに決めかねてるからなー……というか今回で全てを終わらす気満々だったしね。

 俺はいつだって本気だからなっ(即ち無計画)

 

 うーむ、どうしたものか……。ん?

 

 

「あっ、賢者さん。ここにいましたか!」

 

「おや……マシュか。どうしたんだいそんなに慌てて。我に何か用事でも?」

 

「はい、先輩からのお誘いです。一緒に種火狩りに行きませんか? と。無理はしなくても良いそうです」

 

 

 種火狩り、か。大した労力ではないし。それに現状頭が煮詰まって候補を決めかねている。気分転換も必要だよな。

 

 

「ふむ、わかった。直ぐに準備しよう。先に行って待っててくれるようマスターに伝えてもらえるかな?」

 

「はい、了解です。それでは後程。今日もお願いしますね」

 

「ああ、任せたまえ」

 

 

 やはりマシュ嬢も一緒か。

 となると…………うん、野外プレイも一考だよね☆

 初めてが野外ってのもなかなかに乙じゃないか?

 

 

 よし、早速種火狩りに出掛ける。後に続けお前ら!

 

 まあ、俺は種火狩りじゃなくて種付けにイクつもりなんですけどねっ(ヤる気満々)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 マシュ・キリエライト。

 それがわたしに与えられた名前だった。

 

 唐突に人理は焼却され、わたしの16歳の誕生日にわたしは命を落としかけた。

 

 そんな絶望的な状況から救い出してくれたのが、その日にやってきたばかりのマスター・藤丸立香先輩と、わたしの中にずっと留まってくれていた名も知らない英霊さん。

 

 

 心を救ってくれた先輩と、体を救ってくれた英霊さん。

 

 

 二人のおかげでわたしは今も生きています。

 せっかく拾った命。

 戦うのはやっぱり恐いけど、マスターの為に、力を貸してくれた英霊さんの為にも、デミ・サーヴァントとしての力を精一杯使いたい。

 

 その気持ちを胸に今日まで戦ってきました。

 特異点で様々な出会いと別れを繰り返しながら。

 

 

 

 おかげさまでまだ戦う恐怖がない訳じゃないですけど、戦闘自体には慣れて来ました。

 

 

 そんなある日のこと。

 カルデアに新たなサーヴァント、真名不明のアヴェンジャーが召喚されました。

 

 彼は真名を明かさなかったので、先輩が外見から賢者さんと呼ぶようになり、皆さんもそう呼ぶようになっていきました。

 

 

 初めてパーティを賢者さんと組んだ時は、その強さに驚かされました。

 霊基の強化もあまりされていないのに、たった一人で数多くの魔物を屠ったのです。

 わたしの出番なんてほとんどありませんでした。

 

 

 まだ召喚されてきて間もないはずの賢者さんは非常に優秀で、その後も多数の敵をものともせず軽く一掃する実力から、正直最初の方は彼1人で充分なのでは? わたしいらない子なんじゃ……とも、考えてしまいました。

 

 

 恐らくあの時のわたしは焦りを覚えていたんでしょう。

 

 

 今まで先輩と共に駆け抜けてきた特異点での戦いで、少しはシールダーとしての自信を持ち始めていたわたしの前で、わたし以上に敵の攻撃を完璧に防御する賢者さんを見てしまったから。

 

 さらに賢者さんはわたしを庇って強力な攻撃を防いでいる最中にもかかわらず、いつものクールで余裕そうな表情で、わたしのことをこわれものを扱うかのように接してきたのです。

 いくらデミ・サーヴァントとはいえ、こんなお荷物のような扱いには、わたしも流石に怒りを覚えたものです。

 

 

 その上どんな戦場でも活躍できる強さを備えた彼が羨ましかったんです。たぶん、あの時わたしの中で渦巻いていた感情が嫉妬だったのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 でも、賢者さんが来てから3日程経った頃、彼はマスターと一緒にいたわたしに言いました。

 

 

『マシュ。キミは我の強さを羨んでいないか? 杞憂なら良いのだが、そうであるならやめた方がいい』

 

 

 図星だったわたしは思わず反論しようとしました。

 しかし、今まで寡黙だったからか仏頂面だった彼がわたしに向けた表情は、あまりにも穏やかなのに、眼光だけは異様に鋭かったのです。まるで獲物を睨む猛獣のような。

 その目を見たら何も言えなくなってしまったんです。

 賢者さんは続けました。

 

 

『我のこの力は歪んだモノだ。我にはどうしても捨てたいモノがあった。だがそれは我にとって簡単に捨てられるモノではなかった。人によってはあっさり捨てられたであろうそれを、捨てる為に捨てられなかった妄執の果て。それこそが我が振るう力だ』

 

 

 彼は遠い目をしていました。恐らく過去に思いを馳せていたのでしょう。

 

 

『捨てたいモノを捨てる為に捨てられなかった想い……故に他のモノは全て捨て去った。ただ捨てたいモノを捨てる為に他の捨ててはならないモノをたくさん犠牲にしてきた。最終的に我はずっと独りだった。結局最後まで残ったのは、捨てたくても捨てられなかったモノだけ。それ以外は全てを失ってしまった』

 

 

 彼の独白は続く。

 

 

『そうやってずっと捨てられず五百年以上独りでいたよ。その永い永い年月を経て凝り固まった力を今振るっているに過ぎない。目的は未だ達せぬまま、欲しいとはまるで望んでいなかった力だけを得た。…………つまり我の力を羨むということは、大切なモノを全て犠牲にした上で、目標とした願いは叶えられないままの人生を目指すということだ。マシュはそれでもこの力が欲しいかい?』

 

 

 悲しげな笑みを浮かべた賢者さんからそう告げられました。

 

 わたしはなんて愚かなのだろう。

 人の身であれほどの万能な力を得るには、出生や境遇に何かしら特別なものがないのであれば、自ら普通でなくなるしかない。努力するだけでは足りず、犠牲をものともせず邁進しなければ得られない。

 

 

 常識から外れた力を得るなら、常軌を逸した行動を取るほかない。

 

 

 賢者さんはそれを体現したが故に、英霊へと至ったのだろう。

 

 彼は召喚された時、自らを『世界への反逆者』と名乗った。

 

 それは彼の生き様そのものが世界への反逆だからに他ならない。

 

 

 わたしはこの時悟りました。

 賢者さんはきっとわたしに後悔して欲しくなかったのだろう、と。

 出会って間もないわたしに、ぼかした内容とはいえ自分自身の過去を語ってくれたのは、彼の本質が優しさに溢れているから。

 

 そして、わたしを庇ったりこわれものを扱うかのような態度や、他のサーヴァントの皆さん以上に力を振るう真意を、この後言った彼の本音で知ったのです。

 

 

『我はずっと独りだった。でも、今はそれで良かったのだと思えている。英霊崩れへと至ったおかげでカルデアに呼ばれ、素敵なマスターとサーヴァント達に出会えた。……だからもう二度と我は手放さないと誓ったのだ。今度こそは必ず……!』

 

 

 ……賢者さんはただもう二度と失いたくないだけなんですね。

 そして、彼にとって大切なものの中に先輩はもちろんのことわたしもいる。ただそれだけだった。

 

 

 そう理解したら、すぅーっと、わたしの心の中でもやもやしていたものが晴れていくのを感じたんです。

 

 

 そこで隣を見ると、嬉しそうに笑う先輩と目が合いました。

 アイコンタクトで先輩もわたしと同じことを思っていることに気付いたわたしは、賢者さんの右手を両手に包んで言ったのです。

 

 

『うっ! ………………な、何を』

 

『大丈夫です。わたし達はあなたがここにいる限り勝手にいなくなるつもりはありません』

 

『そうだよ賢者さん! 私達はもう仲間なんだからさ』

 

『賢者さんはわたしのことも守ろうとしてくれます。それはわたしが元人間だから、わたしがいなくなったら先輩が悲しむから、そう考えてくれているのかもしれません。ですが、今のわたしはデミ・サーヴァントです! あなたと共に戦うサーヴァントの一人なんです! 確かにあなたに比べれば未熟なのは否めません。でも、一緒に戦えます! 賢者さんがわたしのことを仲間と認めてくれているのなら、どうかあなたの背中も守らせて下さい!』

 

『頼りないマスターかもしれないけど、バックアップは任せてよ。全部一人でやろうとしないで。賢者さんはもう一人じゃないんだから。仲間に頼って良いんだよ』

 

 

 その言葉と気持ちが届いたのか前屈みな体勢でうつむいていた賢者さんが顔を上げました。

 

 

『…………ふぅ、キミ達には敵わないな。流石は人類最後のマスターと、相棒のサーヴァントだ。……ありがとう』

 

 

 その天に召されたのかと錯覚するような彼の笑顔をわたしは一生忘れない気がしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから数日間で、賢者さんとの仲は出会った頃とはだいぶ変わりました。

 サーヴァントとしては、戦いでも徐々に頼られるようになり、シミュレーションでの自主訓練に1日中付き合ってくれたりしました。

 逆に完全なプライベート時では、今までの特異点での出来事をわざわざわたしに聞きに来たり、わたしが男性サーヴァントから、その……セクハラ紛いのことをされかけたところを、さりげなく庇って頂いた時も何回かありましたね。

 正直最後のに関しては本当に助かっています。

 

 そうやって毎日を過ごしました。

 

 そして。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「賢者さんは後退! ジャックちゃんは回避! マシュ! ガードお願い!」

 

「はいっ! 任せてくださいマスター!」

 

 

 今はサーヴァントの霊基を向上させる為、日課の種火狩りに出掛けてる最中です。

 

 

 

 メンバーはわたしとジャックちゃんと賢者さんです。

 

 先輩の指示のもと、防御と敵を引き付ける役割をわたしが、ジャックちゃんが接近戦を仕掛ける係で、賢者さんは遠距離からの支援攻撃をメインとして担当してくれています。

 

 ただしあくまでメインが、です。

 賢者さんはサブとして、状況により近接戦闘、味方の守護、ステータスを向上させる補助能力など、凄まじく万能なサーヴァントなのです。

 

 来たばかりの頃はなんでも一人で同時にこなしていた賢者さんでしたが、実は今までかなり無茶をしていたらしく、わたしと先輩の言葉を聞いてからは、ちゃんと頼ってくれるようになりました。

 今もわたしの背後に隠れて、盾の防御をあてにしてくれてますし。

 

 彼に頼られているんだと思うと、なんだか感慨深いものがありますね。

 

 

「マスター。再度、宝具はいつでも使用可能だ」

 

「えっ、もう!? わかった。マシュとジャックは一度下がって!」

 

「了解です!」

 

「わかったよおかあさん」

 

 

 マスターの指示通り二人で後退しながらわたしは賢者さんを見ていました。

 それにしても相変わらず凄まじい宝具の回転率です。

 ついさっき別の黎明の腕に放ったばかりなんですよ?

 すごく魔力を使っているように見えたのに、どうやってあんな早さで宝具を連発できるんでしょうか?

 

 歴戦の戦士を思わせる賢者さんの背中を見つめながらそんなことを思っていると。

 刹那、彼の全身から迸る白く濁った光。

 

 

「真名封鎖、擬似宝具展開。……濁りきった白き極光」

 

 

 周囲に散らばっていた白濁の光が収束する。

 

 

「これは全てを塗り潰し、子孫繁栄の意志を呼び覚ます。種の存続への渇望!」

 

 

 彼の下半身全体を覆うように光がまとわりつき。

 そして、

 

 

「魔を統べる神の祝福を今ここにっ!!」

 

 

 濁りきった白い光線が敵に向かって解き放たれました。

 まばゆい光に目が眩みます。

 それと同時にわたし達の元には光の雨が降り注いできました。

 これについては初めての時は驚きましたが、今は慣れたものです。

 何せ魔力の雨なのでわたし達が浴びれば容易に自分達の宝具を展開する手助けになってくれるからです。

 

 暫くして視界が晴れた時には、もう黎明の名を冠する魔物達の姿は消え去っていました。

 

 全滅です。

 ほぼ無傷の状態から一撃で滅ぼしてしまいました。

 まだまだわたし達にも余力が有り余ってる状況での余裕の勝利です!

 

 

「さっすが賢者さん! 頼りになるぅ!」

 

「本当にすごいです。わたしももっと頑張らなくては!」

 

「おかあさん、わたしたちはー?」

 

「ジャックちゃんもよくやってくれたよ、ありがとね!」

 

「わーい!」

 

 

 あ、ジャックちゃんが先輩に撫でられてます。

 む~、わたしもなで……いや何でもないです。

 ……そういえば、賢者さんはどうしたんでしょう?

 先程から何もしゃべっていないような……。

 

 そう思って振り向けば、そこには。

 

 

 どうやら褒められなれていないのか、照れた様子で前屈みのままテンパる賢者さんが。

 

 

 無愛想とも取れる程、普段はクールな賢者さんのレアな姿に驚きで目を見開いていると、凝視されていることに気付いたのか、ハッとして取り繕ったのがバレバレな姿を晒した彼は足早に背を向け踵を返した。

 

 

「ちょっと、待ってください賢者さん!」

 

「マシュ? って賢者さんどうしたの?」

 

 

 わたし達の呼びかけに立ち止まると、暫し無言を貫いた後、背を向けたまま賢者さんは口を開いた。

 

 

「…………我が頼りになるように見えたり、すごいと思えるのなら……それはキミ達がいたからだ」

 

「えっ?」

 

「それは、どういう……」

 

「…………キミ達がいなければここまでの力は発揮できなかった。キミ達のおかげで我は強くいられる。……それを言いたかっただけだ」

 

 

 賢者さん……。

 あの賢者さんがこんなことを言ってくれるなんて!

 こんなに嬉しいことはないです。

 賢者さんはひねくれたりはしてないですけど、口数が少ないので本心を口にすることはかなり少ない。

 実際、本音が垣間見えたのは過去の話を語ってくれた時くらいでした。

 

 

「柄にもないことを口走った。忘れてくれ」

 

 

 そう一方的に告げて賢者さんは光に包まれてその場から消え去りました。

 

 賢者さんは忘れてくれって言ってましたけど……。

 

 

「……忘れられる訳ないよね? マシュ」

 

「……はい! わたしも同じ気持ちです先輩」

 

 

 賢者さん、必ずあなたの隣に堂々と並び立てるようなサーヴァントになってみせます! 待っていて下さいね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 童貞を捨てる。

 ただそれだけの為に学歴も内定も家族の縁も全部まとめて捨て去った男がいるんだってー。いったい誰だろうねー?

 

 

 

 

 

 悪かったな、俺だよ(逆ギレ)

 

 

 

 

 

 てか、何なんだよこの体たらくは!

 せっかく、

 

 

『……だからもう二度と我は(卒業のチャンスを)手放さないと誓ったのだ。今度こそは必ず(童貞を捨ててみせる)……!(キリッ』

 

 

 的な感じで数日前に啖呵を切ったばかりだってのに。

 結局童貞卒業できてないじゃないですかーやだー。

 

 

 まだ大賢者モードになってないから、残弾はある。

 それなのに野外プレイせずにおめおめ一人で帰ってくるとかただの馬鹿じゃん?

 

 

 

 

 でもね、言い訳させてくれ。

 

 

 いくら俺が超が付く程の絶倫でも、賢者モードのインターバルが人よりは遥かに短かろうとさ。

 やっぱり出した直後の数分は賢者モードが持続しちゃうんだよなー。

 

 

 

 俺の宝具の一つ、真名を明かした場合の正式名称は『性欲魔神(エンドレスブート)』。

 

 

 

 さっき使ってた白濁の光線を放つ宝具のことだ。

 ぶっちゃけあの白い光線って、俺の息子が出すオタマジャクシを攻撃と回復に転じたモノなんだよね☆

 

 

 つまり俺の股間は宝具そのものだったりする。

 

 

 魔力供給には合体(意味深)が効果が高いって話聞いたことないかな?

 その際に体液の中でも男が出す体液(意味深)には高濃度な魔力が秘められているんだが、俺の宝具はその性質を最大限利用した代物なのさ。

 

 

 強力な魔力の塊を圧縮し光線として射出することで、かの有名な聖剣『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』に匹敵、俺の性欲の昂りによってはそれ以上の破壊力を平然と叩き出す上、性欲を高めさえすれば直ぐに再装填(リチャージ)ができる。

 

 さっきマシュの後ろに隠れたのも、盾で防御してもらうのがメインの目的じゃなくて、彼女のお尻や足、匂いをオカズにして宝具発動の短縮をはかっただけに過ぎない(変態)

 

 

 

 最後らへんに彼女達に向けて言った、

 

 

『…………キミ達がいなければここまでの力は発揮できなかった。キミ達のおかげで我は強くいられる。……それを言いたかっただけだ』

 

 

 ってのもあながち間違ってないんだよなー。

 パーティメンバーに女子が多ければ多い程、俺のオカズが増える。

 即ち性欲を維持できる=宝具の連発を可能にする。

 

 マシュの胸やお尻には何度世話になったか……。

 やべ、思い返しただけでおっきした。抜こ。

 ……うっ! ……………………ふぅ。

 

 そして俺はロリだろうが熟女だろうが差別はしない(つまり見境がない)。

 ジャックちゃんのお腹やおへそも堪能したし、特に鼠蹊部では念入りに興奮を高めすぎて宝具とは関係なしに三回くらい素でイッたしな。

 

 

 

 

 ん? なんの話してたんだっけ?

 ……ああ、俺の宝具(こかん)の話だったか。

 

 

 

 

 つまり威力も回転率も申し分ない。

 

 

 なおかつ味方には束ねず雨のようにぶっかけを行うことで、極めて効率の良い魔力回復を可能とする優れものだ。

 

 宝具をぶっぱなすだけで仲間の宝具の回転率も補助できるのさ!

 

 

 

 あ、当然臭いとかベタつきとかは無いぜ? あくまでも元がアレなだけで変換後の光はアレとは別だし。

 無垢な女の子に無断で粘ついた液体をぶっかけるとか、男とか女とか以前に最低だからな!(お前が言うな)

 

 

 

 ……宝具の正体や白い光線の真実を知らせたら、女性陣に袋叩きされた挙げ句、去勢されること間違いなしだろうから、明かす気は無いけども!

 

 童貞を卒業する前に息子との離別とか、もう生きる意味なくなっちゃうしね☆

 

 

 

 まあ、そんなとんでも宝具でも使用直後の数分は賢者タイムがある訳。

 大賢者モードみたいな常時悟り開いたレベルまではいかなくても、賢者モード時は性欲を多少失う。

 

 つまりメンタル面が若干無防備になるんだわ。

 

 

 そんな状態で、今までの人生で貶されることは多々あっても褒められるなんて、まずありえないこの俺に。

 マスターとマシュから称賛の言葉が耳に届いたらどうなると思う?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 A:悶絶しかけ、嬉しさと恥ずかしさでイク。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だからそそくさと帰ってきたんだよね。

 野外プレイまで持ち込むための頭脳戦を繰り広げたくとも、頭が熱でショートしちゃったからどうしようもなかったし。

 

 

 

 ……はぁ、なんだか間が悪いなー。

 だがまだまだ人理修復までの道のりは遠い。

 ヤるチャンスはたくさんある。

 

 

 俺は童貞を捨てることを絶対諦めねぇ!!

 応援してくれてる脳内フレンズ(お ま え ら)の為にも必ずヤり遂げてみせる!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まあ、今日はちょっと一方的に顔会わせ辛いし、ヤる気も低下しちゃったからいつも通りオナニーに興じるとするか!

 

 

 

 

 あ、そういえばお前ら。

 宝具ってなんで直ぐに撃てないか知ってる?

 あ? いきなり全然話関係なくないか? って?

 

 ノンノンノン!

 

 宝具を放つには莫大な魔力を圧縮して貯めなくちゃいけないだろ? それを限界まで貯めて解き放つ。

 

 これってなんかに似てないか?

 

 

 

 一気に高めてから、解き放つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そう、射精だ(直球)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今まで敢えて避けてきた言い回しを解放するのって気持ちが良いよねっ(出たんだよ察しろよ)

 

 

 

 

 そう、オナってエクスタシーするのと、宝具をチャージしてぶっぱなすのは極めて似ている。

 

 いや、否。

 

 

 

 

 同じと言っても過言ではない(暴論)

 

 

 

 

 

 俺の宝具はド直球でアレだから嫌悪されるのだろうが、こういう風に考えれば、他のサーヴァントもところ構わず絶頂してるってことだろ?

 

 一緒じゃん(全サーヴァントに喧嘩を売っていくスタイル)

 

 

 

 

 

 ッ!? な、なんか悪寒が……この話はやめよう。

 

 

 

 

 

 こ、ここは性欲魔神(エンドレスブート)の真名を開帳した場合の詠唱を公開してお茶を濁そう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 股間は宝具で出来ている。

 

 子種は(タマ)で、陰部は銃身(バレル)

 

 幾度の戦場で抜いて腐敗。

 

 ただの一度も自重はなく、

 

 ただの一度も我慢できない。

 

 彼の者は常に独り(ボッチ)、異空間で絶頂に至る。

 

 故に、回数に意味はなく。

 

 その股間は、きっと宝具で出来ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まあ、実際は詠唱必要ないんだがね。

 

 てか、うん……公開したらエミヤ(オカン)からクレーム待ったなしどころか、赤い通り魔エミヤマンになって滅多刺しにされそう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その日、何故か俺の飯だけ抜きになった。

 

 仕方がないので一晩中自室で抜いた。




錬鉄の英雄「……何か酷い侮辱を受けた気がする。…………よし、奴の晩飯は無しだな」





……なんつーかすいませんでした(汚いし、無駄に長いし)

正直、この作品が思った以上に評価されていて真面目にビビってます


続きは思い付く限り、時間と気力次第ですね

何はともあれここまでお読みいただきありがとうございました


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