謎のプリンスまで終わったらしばらく休載する可能性があります。死の秘宝を買ってこなくてはならないので。
七月。新しい教師が発表された。ギルデロイ・ロックハート。一言で言うなら詐欺師である。俺としては、あいつの記憶なんてどうなってもいい。と言うか、なくなった方が世のためになるかもしれない。
八月。ロックハートがやって来た。が、俺達屋敷しもべ妖精が彼に会うことはなかった。誰も厨房やしもべ妖精用の部屋の存在は教えなかったようだ。
ついでに、とある魔法具を作っておいた。効果は
発動タイミングはテスト三日前──五月二十九日の正午過ぎ。試験は六月一日から始まるそうだし、逆算するとこの日にジニーが攫われることになる。あとは、魔法具をどうにかしてバジリスクに持たせればバジリスクをホグワーツから出すことができるし、ハリーもバジリスクと戦わなくて済む。ついでに、少し保険をかけておこう。原作通りに行かずに、直接バジリスクの眼を見てしまう者が居ないように。
蛇語は話せないので、狭い水路を無理やり通って秘密の部屋に侵入。秘密の部屋は水浸しなんだから、どこかしらから入ることができる。最悪、湖に潜るって手もあったけど。
サングラスをかけて、眠っているバジリスクの前に立つ。手には魔法具と鏡二つ。鏡一つで死を与える魔眼が石化に変わるのなら、鏡二つなら麻痺程度で済むだろう。サングラスをかければほぼ完璧に防げる。よって、俺は二つの魔法具を無事に装着させることができた。二つで一つの魔法具だ。
問題は、どうやってバジリスクをおとなしくさせるかなんだよなぁ……。
九月。ハリー・ポッター並びにロン・ウィーズリー、空飛ぶフォード・アングリアでホグワーツに襲来。同時に暴れ柳大惨事。
これに対してのポッター夫妻のコメントが以下である。
「これは……ハリーは拳骨を貰いたいみたいね?」
「流石僕の息子。ただ、暴れ柳は無事で居て欲しいな。あれは僕らの思い出の木なんだ」
「あなたも説教が必要みたいね?」
「え、ちょっと、落ち着くんだリリー!待て、話せばわかる!」
できる屋敷しもべ妖精はこのタイミングでその場を離れる者だ。数分後には魂の抜けたようなジェームズの姿があった。
ロックハートが居ない隙に部屋を掃除していたら、捕らえられたピクシー妖精達が居た。ロックハートによる直接的な被害は屋敷しもべ妖精には来ていないが、間接的な被害はある。よって、報復を仕掛けることにした。俺が忠誠を誓ってるのはあくまでダンブルドア校長とホグワーツだ。ロックハートはその対象には入っていない。
後日聞いた話によると、グリフィンドール二年生の授業でロックハートが大変な目にあったそうだ。なんでも、ピクシーの被害が全てロックハートに集中したらしい。他の生徒達には目もくれず、哀れロックハートはパンツの死守には成功したそうだ。
いやー、なんでこんなことがおこったんだろーなー。