とある転生屋敷しもべ妖精の努力話   作:零崎妖識

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ハリー、入学

八月、ダンブルドア校長から使ってない教室を掃除してくれと頼まれた。おそらく、『みぞの鏡』を置くのだろう。

 

 

九月。ハリー・ポッター、ロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャー、ネビル・ロングボトム、ドラコ・マルフォイらが入学した。嬉しいことに、ハリーは俺が作ったブレスレットをつけてくれていた。今年の特製ケーキはいつもよりちょっとだけ豪華になった。

 

 

一ヶ月ほど後、マクゴナガル教授が嬉しそうに、ハリーをシーカーにすることを話してくれた。教授はジェームズ達のことを知っているから、彼らにも一緒に。

 

「あらあら、ハリーがシーカーに?ジェームズと同じで活躍しそうね」

 

「そうだね。それで、ハリーの素質はマクゴナガル先生から見てどのくらいなんですか?僕は最高だと信じているけど」

 

「十五メートルもダイビングして、小さな球を掴みました。彼は過去におもちゃの箒に乗っていたことを覚えていません。あなたやチャーリーと同じぐらい、良いシーカーとなるでしょうね」

 

「ギヴァー!今夜は赤飯だ!ご馳走を頼む!」

 

マクゴナガル教授の話を聞いて、ジェームズが興奮して叫ぶ。直後に貧血を起こしてぶっ倒れた。全く、無茶をする。

 

「今夜だけでございますよ。まだジェームズ様とリリー様の体は本調子ではないのですからね」

 

その夜は、箒を誰が買うかで議論になった。ニンバス2000を買うことは決定したが、マクゴナガル教授もジェームズもリリーも、全員が自分が買ってやると言って聞かない。三人がギャーギャー争っている間に、俺がコツコツ貯めてきた金で注文しておいた。それから数週間は三人にジト目を向けられた。

 

 

ハロウィーンの夜、マクゴナガル教授が興奮した様子で隠し部屋に入って来た。ハリー達がトロールを倒したようだ。

 

「彼らはいい仲間になるはずです。それに、運も良い。大人の野生トロールと対決できる一年生はそうそういませんからね。あなた方でも無理だったでしょう、悪戯仕掛け人?」

 

「出来なくはないだろうけど、大怪我するかも。いやはや、さすが僕とリリーの子供だ!」

 

あ、またジェームズが倒れた。これからは縛っておこうかな?

 

 

十一月のとある土曜日、いつものようにマクゴナガル教授がやって来た。内容はもうわかるので、ジェームズが倒れてもいいように点滴を用意しておいた。

 

「ハリーは最初の試合でスニッチを取ることに成功しました。取る、と言うよりは飲み込んだと言った方が適切でしょうが、手に入れたことには変わりありません」

 

今回は何か叫ぶ前にジェームズが倒れた。リリーは笑ってないで彼を止めなさい。




次かその次あたりで賢者の石は終了かも。

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