努力家と天才の茨道〜歌姫を添えて   作:椿姫

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いつしかのネトゲイベント…書くっきゃないと思いました。
それと後書きにて重要なお知らせがあります。

紗夜「一体何かしら…まさか私と羽沢さんとの婚約発表!?」
日菜「和都くーん!おねーちゃんが浮気してる!!」
和都「浮気って大袈裟な……さよつぐ、いや、つぐさよか?」


episode22 「Neo Fantasy Online」

バレンタインから数週間たったある日、俺達はカフェテリアにいる。いつもだったらSPACEで練習を終えてからは各自解散で家に直行するのだが…

 

「ふぅ……次のスタジオ練の予約できたぞ、友希那」

「和都、お疲れ様」

「おつかれワト〜。ごめんね、いつもならアタシが予約しに行ったりするのにうっかりしちゃって☆」

「別にいいけど次からは忘れんなよ?」

 

リサは、わかったわかったと言って席に座った。…あいつこの場に乗じて次からは俺に押し付ける気じゃねぇだろうな?後で聞いとくか…。

 

「全く…今井さん、和都にあまり負担をかけてはいけないわよ?」

「は〜い♪」

 

紗夜がリサに注意すると当の本人は軽く聞き流していた。まぁ別に無理にやれっていうわけでもねぇし俺がやってもいいんだけど……

 

「それはそうと…宇田川さん、ちょっといいかしら?」

「へ?なんですか、紗夜さん?」

 

あこが紗夜に質問されてちょっとだけたじろぐ。

 

「あ、そこまで大層なことではないので。…今日の練習の時、ドラムパートの部分が走っていたので」

 

そこは俺も気になっていた。Bメロが終わってからのサビは特に走っていて途中から修正はしてた。けど全体的に全速前進だ!みたいになってたからな…

 

「あこ、なんかあったのか?普段あそこのパートは出来てたんじゃ?」

 

俺がそう聞くと、「実は…ちょっと気になることがあって」と言った。

 

「気になってることとか問題があるなら早く解決した方がいいわ。私達も手伝うわよ、あこ?」

 

友希那の言ったその一言であこは目を光らせる。

 

「ほんとですか!?あこのお願い聞いてもらってもいいですか?」

「お願い?何かしら…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あこと一緒に……NFOしてください!!」

 

あこの放った言葉に友希那と紗夜、リサはぽかーんとしていた。

 

「……NFO?」

 

紗夜が完全にわからないって顔をしていると燐子さんが出てきて説明する。

 

「……Neo Fantasy Onlineって言う…わたしとあこちゃん…華宮くんがやってるオンラインゲームです…」

「実は今、友達紹介キャンペーンやってて、新しく始めた人と一緒にパーティ組んでクエストクリアすればカッコイイ武器が貰えるんですっ!」

「クエスト?武器?あこが何を言ってるのか分からないわ…和都、説明して欲しいのだけど」

「何故俺なんだ!?まぁいいけど……」

 

突然矛先向けてきたのは驚いたが俺は淡々と説明する。

 

「まぁつまり、友希那や紗夜達と一緒にゲームをすれば良いもんが貰えるんだよ…つまり、そういう事だろ、あこ?」

「はい!そうなんです!!」

「……それと今日の演奏でドラムが走っていたことと、何か関係があるの?宇田川さん」

「あこ…ずっとその武器が欲しくて気になっちゃって……えっと…」

「そりゃソワソワしない方がおかしいな……そういうわけだからよ友希那、紗夜、リサ!俺からも頼む!あこの為に協力してくれねぇか?」

 

手を合わせて頼み込む。

 

「断るわ」

「私も湊さんと同意見です。ゲームとバンドは何も関係がありません、練習の時は練習に集中するべきかと。いくら和都も頼んでるからと言って今回ばかりは無理があるわ…」

「そ……そこと何とか…わたしからもお願いします……」

 

燐子さんも頼むが却下されてしまう。

 

「いやーでも、」

 

リサが口を開く。

 

「気になることがあっていてもたってもいられないって気持ちは分かるよ?だから…アタシはやってもいいよ♪」

「リサ姉〜ありがと〜!」

「今井さん…ありがとう…ございます」

「サンキュー、リサ。友希那、紗夜……どうしてもダメか?一応補足事項として言っておくがそんなに時間は取らねぇよ。難しいクエストに行くわけじゃないからな、初期のエリアのクエストだし」

「友希那さん…紗夜さん…!」

 

あこが友希那と紗夜を見る。

 

「で、でも……」

「し、しかし……」

 

2人ともなにか引っかかるのか吹っ切れてないのか少し考えていた。

 

「あこ、俺が説得するからちょっと下がってて」

「え?あ、はい…」

「友希那」

 

俺は友希那の耳元で囁く。

 

「(もしやってくれたら…今日は猫の動画をいつもなら1つだが……大奮発の5つ送ってやる。もちろん全部種類別でなぁ)」

「(にゃんですって/////!?)」

 

次は紗夜の耳元で囁く。

 

「へ?わ、和都?」

「(ジャンクフードの有名店チケット&ポテト無料券1ヶ月分、それと今度の休み、もしどこか行きたいところあれば……)」

「(っ!?)」

 

俺はあこたちの方に戻る。

 

「ワト〜、友希那と紗夜になんて言ってたの〜?」

「確実に協力してくれる条件を出しただけだ」

 

友希那と紗夜は俺に近づいて「その話は本当?」と言わんばりの目で見てくる。俺は軽く頷く。

 

「…あこ、協力するわ」

「宇田川さん、私もお手伝いします」

「ほ、ほんと!?やったー!」

「良かったね、あこちゃん……」

 

この時の友希那と紗夜の顔がめちゃくちゃ生き生きしていた…そんなに欲しかったのかよ…。

 

「ただし、終わったらちゃんと練習すること」

「はい!では早速明日!ネカフェにレッツゴー!!」

「ちょっと待てあこ」

 

帰ろうとしているあこの肩を掴む。

 

「な、なんですか…?」

「ネカフェだと混雑するし明日はその店、なんか違うやつのイベントあるからなおさらだ。だから明日は俺の家に全員で来い。ゲーム専用部屋があるからそこを提供する」

「げ、ゲーム専用部屋ぁ!?ほ、ほんとですかっ!?」

 

うをっ!?めっちゃ食いついた…

 

「ホントじゃなかったら言わねぇから……ってあこ?」

 

いつの間にか全速力で走って帰っていた。

 

「早っ!?」

「あこちゃん…と、取り敢えず、集合場所は…華宮くんの家で…いいですか?」

「アタシはオッケー☆」

「私もそれでいいわ」

「では明日、和都の家に集合ということにしましょう」

 

そんなわけで今日は解散となった。

 

 

紗夜side

 

 

「湊さん、和都に耳打ちされてましたけど何か言われたんですか?」

「えっ?」

 

みんなが帰ったあと、私と湊さんはカフェテリアに残り食事をしている。

 

「わ、私は……別に何もなかったわよ…」

「…何でそんなに慌ててるんですか?」

「そ、そう言う紗夜こそ和都に何か言われていたみたいだったけど…」

「わっ!わたひ…私は特に!ええ!何も無いですよ!?」

「そんなに動揺しなくても……まぁいいわ。私はそろそろ家に帰って自主練するわ。お疲れ様」

「ではまた明日」

 

私も席から立ち会計を済ませて家に戻った。部屋に入ってギターを置いた私はそのままベッドにダイブしてスノウの頭をゆっくりと撫でる。

 

「キャウン?」

「何でもないですよ……」

 

ふぅ……どこか行きたいのかって言われたらまるでで、デートみたいですね…まさか和都から告白されるとか?…いや、和都に限ってそれはないですね…

 

「いや…でも仮にそうだったら…」

 

考えると頭から湯気が出てしまいそうになった。

 

「……ない、わよ…ね?」

 

 

 

 

 

和都side

 

 

「ゲーム専用部屋に入るのは久々だな…」

 

俺は明日友希那達を招くゲーム専用部屋にいる。パソコンが少なくとも100台近くはあるかな?テレビもあるし腹が減った時のこともあってかクッキーとかの菓子をもステンバーイしてっからな…

 

「さて…ちゃちゃっと準備しちまうか」

 

俺は爺やと執事を呼んで準備に取り掛かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

家の門の前で待っていた友希那達を迎え入れて部屋に案内する。

 

「相変わらずワトの家広いね…もしかして今から行くゲーム部屋含めてワトの部屋だったり?」

「ばーか、親父と母さんと使用人の部屋以外は全部俺の部屋だ」

『うそーん……』

「ほら、ここだ」

 

そう言って部屋を開ける。あこと燐子さんは部屋に入るとめっちゃくちゃ目を光らせていた。

 

「す、すごいよりんりん!?こんな部屋見たことないよ!?」

「…………ゲームとパソコンがいっぱい……」

「あー!モニターとかもある!?華宮先輩!!あれ何!?」

「あぁ、そこのモニターは今日ネトゲするためだけに設置した。全員分の動きを把握できるようになっている」

「秘密基地みたーい!!」

「っ!?……華宮くん…こ、このゲーム…やりたい」

 

今度は燐子さんが今までにないくらいに食い付いてきた。って近い近い!!あんたの豊満な胸が当たりそうになってるから1回離れろぉ!?

 

「あ、あの…白金さん?宇田川さん?目的、忘れてませんよね?」

『あ!…危なかった…』

 

あこと燐子さんが声を揃える。助かったぞ紗夜…

 

「和都、私達はここでネットゲーム…をすればいいんですよね?」

「あぁ、全部のパソコンにはNFOがインストールされてるから大丈夫だぞ」

「キャラ作成はどうします?アバター作れますけど…」

「あこ、和都」

「どうした友希那?」

「アバター…って何?」

 

友希那がとんでもないことを質問してくるから思わず声を上げてしまう。

 

「は、はあぁっ!?おま、ちょ…」

「………アバターって新しいバターかしら?」

「違ぇよっ!!ホンットてめぇは音楽と猫以外に興味ねーのな!?」

 

それから友希那に説明をして漸くネトゲを始めるために奮闘した。役職はリサがヒーラー、紗夜がタンク、友希那が吟遊詩人。これ決めるのにもちょっと戸惑ったのはカットする。……あ、ここからはネトゲの世界に入った的なノリで見てくれよ読者諸君!!…正直友希那の最初の下りの時点で上手くいくとは思えないが…やるしかねぇよな…

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

〜Neo Fantasy Online〜

 

 

〜旅立ちの村〜

 

 

リサ『ほえ〜、ここがゲームの中なんだ……っあ!お〜い友希那ー!紗夜ー!』

 

ユキナ・サヨ『………………………』

 

リサ『あれ?2人とも?』

 

Flower『……キーボード使えばチャットは出来っから何かしら打ち込め』

 

サヨ『なるほど、こうやれば良かったのね…』

 

Flower『紗夜は何とかなったな…友希那、お前はどうだ?』

 

ユキナ『くぁwせdrftgyふじこlp』

 

Flower『初っ端からダメな気しかしねぇ!?さてはキーボード適当に打ったな!?……んあぁ!しゃらくせェ!ちょっと待ってろ!』

 

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友希那side

 

 

あれ?変な風に文字が打ち込まれたわ?

 

「友希那ァ!」

「和都?どうしたの?」

「ここのボタン押して打ち込めば日本語変換出来るから!適当にはやめてくれ!」

 

私の座ってる席に来た和都は色々あれこれやってチャットできるようにしてくれた。

 

「ふぅ…これで大丈夫だ、いいか?慣れねぇかも知んねぇけど変なことするなよ?」

「た、助かったわ…」

 

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サヨ『大丈夫ですか、湊さん』

 

ユキナ『……あ、喋れたわ』

 

Flower『これだけで時間は掛けたくねぇよ…』

 

サヨ『ところで…宇田川さんと白金さんは?』

 

そう言いながら紗夜が周りを見渡す。

 

RinRin『あ、あこちゃん!みんないたよ!』

 

聖堕天使あこ姫『ほんとだ!おーい!』

 

声のした方を向くと燐子さんとあこが来た。

 

サヨ『宇田川さん……その名前は…』

 

聖堕天使あこ姫『ふっふっふー、深淵の闇より出でし悲哀の翼。え、えぇっと……生命の理を超えてババーンと舞い降りた聖堕天使、あこ姫!!』

 

リサ『へーカッコイイね、あこ☆』

 

Flower『俺は最初オフ会で聞いた時は驚いたけどな…』

 

ユキナ『それよりもここは何処で、私達は何をすればいいの?』

 

RinRin『あ、そうですよね。わたしが説明します(`・ω・´)ゞここは旅立ちの村といってNeo Fantasy Onlineの始まりの場所で小さな村なんですけど初めてゲームをする人が絶対に通る思い出の詰まった大切な場所で…………』

 

このあと燐子さんの説明は長々と続く。燐子さんはキーボードを打つのがめっちゃくちゃ早いんだよ…半端ないほどの文字量が送られた時は俺も雄天も度肝を抜かしたぞ…

 

RinRin『……それでも悲願だったモンスターのいない平和な世界を作るためにこの小さな村からわたしやあこちゃん、華宮くんの様な冒険者を何万人と送り出して支援して……』

 

燐子さんめっちゃ説明してるなぁ…まぁ、ネトゲ初心者3人も居りゃあそうなるか。

 

RinRin『奥にはちょっと危ないモンスターもいたりするのでちょっとだけ気をつけながらみんなで頑張りましょうね(≧∇≦)』

 

Flower『あ、燐子さん。説明終わりましたか?』

 

RinRin『うん……終わったよ(๑•̀╰╯-)و.。.:*✧バッチリ』

 

Flower『ぃよっし!じゃあちゃちゃっとクエスト終わらせ……って友希那、紗夜、リサ、どうした?』

 

サヨ『あ……えっと、その…白金さんがこんなに沢山話すのは珍しかったので…』

 

リサ『アタシも…びっくりした』

 

RinRin『え、ええ?(º ロ º๑)』

 

まぁ普段あまり喋らないからか異常なほどのギャップがあるからな…寧ろ練習する時とかもっと喋ってもいいくらいだと思うが、そこは本人が苦手っていうかな…。

俺達は燐子さんが説明の中で言ったジェイクに手紙を受け取ってロゴロ鉱山にいるリンダに届ける。簡単な配達系クエストだからすぐ終わるだろ。

 

サヨ『では、そのジェイクさんの所へ行きましょうか…』

 

紗夜がそう言って行動しようとすると突然歌スキルが流れてきた…ってことは…

 

ユキナ『あら?なんでかしら?』

 

Flower『友希那あぁぁ!!』

 

ほんとに大丈夫じゃないかもな……なんだろう、涙が出てきそうだ……

 

ユキナ『わ、和都!』

 

Flower『今度はなんだ!?』

 

ユキナ『どうやって歩くの?』

 

RinRin・あこ姫・Flower『……………( ´ºωº` )ポカーン』

 

それからはクエストを受けるまで地獄のような時間を過ごした。ジェイクに手紙を貰うまではよかったんだが、紗夜が何度もNPCに話しかけたり友希那が歩くのガチガチで鉱山とは反対方向に行こうとしてたしリサは、まぁ、ヒーラーだからなのかあこに教えてもらった回復薬の調合にハマり出して……

 

リサ『はい、みんなに回復薬あげる。作りすぎちゃった☆』

 

RinRin『あ、ありがとうございます…バッグが回復薬でいっぱいです(´・ω・`)』

 

Flower『……いつになったら鉱山につくんだろうな』

 

そんなこんなを話してる内に俺達はロゴロ鉱山につく。

 

リサ『ここがそのロゴロ鉱山……かな?』

 

RinRin『到着です\( ´・ω・`)┐シュタッ』

 

RinRin『ではみなさん…行きましょう!』

 

俺達は鉱山の中に入っていく。しっかし懐かしい…始めた頃はここら辺にでてくるコウモリ系モンスターとかに手こずった記憶あるな…ま、今じゃ俺の剣で粉砕だけどな♪そういえばここってレアモンスターが出るって聞いたことあるな。ま、出現率は低いだろうから気にしてはねぇが。

進んでいくに連れてスケルトンとかのモンスターが襲ってくるが俺や燐子さん達で蹴散らしていく。途中で友希那がはぐれて探して見つけるとヘルスケルトンソルジャーを連れてこっちきたり、ボスモンスター的なイベントもあったが何とかそれはすり抜けて俺たちは見事、リンダに手紙を渡すことが出来た。

 

Flower『やっと終わった…』

 

サヨ『この後はどうすれば?』

 

RinRin『あとはジェイクさんの所へもどるだ……ってあれ?』

 

あこ姫『どうしたのりんりん…ってあ!キラぽんだ!?』

 

Flower『はぁ!?き、キラぽんだとぉ!?』

 

サヨ『和都、き、キラぽんってなんです?』

 

Flower『へ?あぁ、ロゴロ鉱山にしか出ないレアモンスターだ。けどめちゃくちゃ早く逃げるんだよ。だからそっと近づかないと……ってあこ!?』

 

あこ姫『我が最大奥義で倒してくれるっ!デットリi』

 

言い終わる前にキラぽんは●ョセフ・ジョー●ターのとてつもない速さで逃げて行った。

 

あこ姫『あっ!逃げた!待てー!!』

 

RinRin『あ、あこちゃん待って(/>ㅂ<)そっちはフィールドボスのエリア付近だよ!?』

 

その時、ズシンズシンと足音が鳴り響く。もしかしてだけど……ボスエリア?いや、まさかそんなわけなi

 

『ブゥルアァァァァァァ!!!!!』

 

Flower・RinRin・あこ姫『フィールドボスだあぁぁぁ!?』

 

サヨ『ど、どうするんですか!?』

 

RinRin『あこちゃん!今はきらポンじゃなくて脱出を優先しよ!ボスの足元に今井さんと氷川さんを誘導して!華宮くんは10秒だけ時間稼いで!!』

 

Flower『(-ω-ゞラジャ⌒☆じゃあ、頼みますわ!』

 

俺はボスの気を引くためにガンブレードを使って攻撃を仕掛けて転ばせる。

 

Flower『燐子さん!』

 

RinRin『うん!準備できたよ!煙爆弾使うから来て!』

 

俺が来たのを確認すると燐子さんは煙爆弾を使って視界を眩ませる。そして俺達はそのまま勢いよくロゴロ鉱山を脱出した。

 

リサ『はぁ…はぁ…出られた…』

 

サヨ『外までは追って来ないですよね?』

 

Flower『それはねぇから大丈夫』

 

友希那『そうなのね…良かったわ…』

 

あこ姫『ゆ、友希那さん?その手に持ってるものって何ですか?』

 

友希那『これ?これは……』

 

なんと友希那がキラぽんの尻尾を持っていた。なんで持っていたのかというと燐子さんが煙爆弾使った時にきらポンを見つけて倒してしまったとのこと。そして欲しがっていたあこにあげたらしい。まぁ、友希那にとっては無用の長物だったからな。

旅立ちの村に戻った俺達はジェイクの元に行き無事にクエストを終わることが出来た。報酬は『リンダのサイス』という鎌の武器、あこが欲しがっていた武器だ。

 

ユキナ『これで終わりなのね?じゃあ、終わらせましょう?あこ、明日からはちゃんと練習に集中するのよ』

 

あこ姫『はーい!!』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

〜数週間後〜

 

 

あこがちゃんとドラムに集中できるようになってRoseliaの技術はさらに上がった。

 

「それじゃあ今日の練習はここまでよ、みんなお疲れ様」

「うーい、あ、そうだ友希那。今日の打ち合わせはファミレスでいいか?」

「そ、その事なんだけど…和都の家にいってもいいかしら?」

「は?俺ん家?別にいいけど……」

 

そう言うと紗夜の目が何故か光っていた。それを燐子さんもあこも分からないまま全員で俺の家に来た。そして……

 

「なんでゲーム専用部屋にくるんだよっ!?」

「和都、何してるの?早くパソコンを付けて!」

「お、おい…ほんとにどうした友希那?」

 

俺が心配しながら言うと友希那は全員に呼びかける。

 

「あなた達…ヘルスケルトンソルジャーを倒す覚悟はある?」

「お前何言ってんの!?」

「そうですよ湊さん!そんなことをしてる暇なんてありません!」

 

紗夜が友希那を注意する。助かったぜ、サンキューs

 

「今日みんなが和都の家に集まったのはタンク専用装備が作れる蒼結晶龍のイベントですよ!!」

「違ぇよ!?ツッコミを入れるところが全く違ぇよ!!フォローどころか高難度イベしようとしてんじゃねぇか!?」

 

そこにリサが割って入る。

 

「ちょ、二人とも落ち着いて!!」

「はぁ…リサ、このポンコツ共に目的言ってやれ!」

「ヒーラーの装備作るんでしょ!?」

 

オメーもかよぉ!?話を聞くとあれからめっちゃくちゃハマったらしい……道理で3人とも目の下のクマ頑張って隠してたワケだ!!

 

「は、華宮くん…」

「は、華宮しぇんぱい……」

 

二人が苦笑いしながら俺の方に来る。多分二人の考えてる事は俺と一緒だろう。

 

(((予想以上にハマってしまってるぅ……)))

 

 

……このあとRoseliaメンバー全員が寝不足になりながらも俺ん家に泊りがけでNFOをやったことは言うまでもなかった。




最後まで読んでいただきありがとうございます。

前書きで書いていた【重要なお知らせ】ですが……この小説は次の話を含めてあと3回で最終回を迎えることとなりました。読んでくれている皆さん、最後までお付き合いのほどよろしくお願いします!

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