そして…………
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皆様ありがとうございます、そしてこれからもよろしくお願いいたします。
それでは「昼休み」どうぞ!
<達也視点>
いつものごとく朝から師匠の所へ行く。今日は深雪も一緒だ。
そして寺に入ると師匠が一人門の近くに立っていた。
「おはようございます」
「おはようございます九重先生」
「おはよう二人とも、本当なら達也くんにいつものやってもらうつもりだったけど………長話になりそうだから今日は止めておいたよ」
「わかりました」
「ここじゃあれだし場所を変えようか」
俺と深雪は近くにある小屋に案内された。
「それで…………空閑悠一君のことなんだけど…はっきり言って普通だ」
「普通…?何が普通なんですか」
「経歴、家全て…………が。彼の親は魔法師であるがランクはBだけど父方の祖父がAで魔法の才能はそこからだろう」
「なるほど…………(やはり俺の考えすぎか…?)」
「けどね、ひとつ気になることがあってね」
「気になること、ですか」
「彼は3年前に沖縄に旅行に行った記録があるんだ」
「三年前………まさか!?」
「そう、時期もあの大亜連合襲撃の時だ。しかもその数日後空港が使えて一番最初の便で本州に戻っている」
深雪は絶句し、達也はいつものポーカーフェイスが崩れている。たが達也はすぐ冷静になり
「実は昨日彼と模擬戦をしまして」
「ほう、それでどうだったんだね」
模擬戦のことについて九重に話した。
「…………まさかそこまでとはね」
「はい、ですが多少動きに無駄があるようなのでおそらく武術などは習っていないかと。厄介なのは身体能力と魔法の発動するスピードですね」
「では、本気でやったら彼には勝てるかい?」
「…………………わかりません」
その質問は達也にとってすぐ出るものではなかった。
「君の本来の力でもかい」
「もし悠一が[黒い悪魔]ならあの奇妙な力も出してくるでしょう。そうなると情報が少なすぎます。今の段階ではなんとも」
「そうか…これからも僕のほうで色々調べてみるよ」
「ありがとうございます」
「ありがとうございます九重先生」
「彼には僕も興味があるからね。後深雪君」
「なんでしょうか」
「彼とは同じクラスだったよね、出来れば彼についてわかったら教えてほしい。勿論深追いはしないように」
「俺からも頼む。お前を使うようで悪いが」
「いえ、大丈夫です。何かわかりましたらすぐにお伝えします」
「ありがとう、そろそろ時間だ。気を付けてね」
「はい、ありがとうございました」
俺と深雪は一端家に帰って朝食をとり、学校に向かった。
<悠一視点>
1-A教室
「ふぁ~~、眠い…」
「悠一さん寝不足?」
「あぁ昨日ちょっと遅くまで作業しててな」
印の製作に思ったより時間がかかってしまった。そもそも印は相手の攻撃を解析して作る方が早いが一から作るとなると何日もかかる。
「魔法師にとって体調管理は大事だよ」
「あぁ、わかってるよ。大丈夫」
さて今日からは新入部員勧誘期間だ。初めての風紀委員としての仕事、忙しくなるぞ。
昼飯時
今日も生徒会室で真由美さんたちと一緒に昼飯を食べる。食堂みたいに席に困ることがないのでここで食べることにしている。後、楽しいイベントも起こりそうだからであるが…………
そして達也と深雪がなんやら観察するように俺を見ている。そんなに見られても何にもないんだが
さて、今は新入部員勧誘期間について話している。
「今年も来ちゃったか~」
「そうだな、この時期は生徒会と風紀委員は特に忙しくなる、だがそれがあたしたちの仕事だからな」
真由美さんと委員長はため息をつく。
「ため息なんかつかないでくださいよ、幸せが逃げますよ。あ、委員長に関しては無限に幸せがあるから問題なしでしたね」
「?、どういう意味だ」
「だって朝から彼氏に愛妻弁当作ってきたんでしょう、指に包丁で切った傷が新しくできてますよ」
「な、!////そんなことは………」
「そうなんですか?幸せじゃないということは委員長は彼氏さんを愛してないということですね」
「違う!!私はシュウを愛して……あ」
委員長は俺に釜をかけることに気づいたみたいでみるみる赤くなっていた。
「あー委員長、ゴチソウサマデス」
「~~~~~!////悠一くん!」
「あはは、すいません。つい」
「摩利一本取られたわね」
真由美さんはニヤニヤしている。しかし委員長の彼氏への愛してる宣言で少し顔を赤らめてした。…………もしかして恋愛経験ないのかな。
「うるさいぞ真由美」
「いいじゃない。摩利の可愛らしい顔見れたんだから」
そう言いながら茶を飲んだら
「~~~!あーちゃん水!お水ちょうだい!」
舌を出しながら涙目で言った。
「は、はい!」
「ん、…………はぁ、はぁ、はぁ」
「お、おいどうした?」
「何でこのお茶すごく辛いの!?お茶だよ!さっきまで普通だったのに」
「あ、俺が特性色無し唐辛子粉末を入れました」
「悠一君!?」
「聞きましたよ、俺の入試結果深雪に言ったこと。その仕返しです」
「それにしても酷すぎない?」
「良くやった悠一君」
「会長にはこれくらいしないと大人しくしませんからね」
「摩利はともかくリンちゃん?貴女まで私の敵なの?」
「私は常に公平な立場にいるつもりですが」
「いや、明らかに私に対して不公平だよね!いつも!」
いやぁー。笑える。
「………………………………」
「あー、ところで達也?さっきから何で俺をジーっと見てるの。もしかしてソッチ系だったの「違う」じゃ何で俺を見てるんだよ」
「いや、昨日と雰囲気が違うからな。以外だと思っただけだ」
ふーんまた嘘か。これは本格的に俺を怪しんでいるな、何とかしておこう。
「いつもはこんな感じなんだよ。むしろ昨日の俺そんなに可笑しかったか?」
「正直言うと少し怖かったぞ」
「達也に怖いものなんてあるのか」
「誰にでもあるだろう」
いや嫉妬している深雪だろ。と言おうと思ったがそれは地雷なのでやめておく。…なんか寒気が…………
「さて」
委員長が話を切り出す。
「なんとか風紀委員のメンバーが、足りてよかったよ。何しろ一年間の中でこの新入部員勧誘期間が一番忙しくなるからな。頼りにしてるぞ二人とも」
「あまり期待しないでください」
「でも達也なら大丈夫だろ。な、深雪」
「当然です。お兄様の手にかかればどんな事件も解決できますから」
「だってよ」
「俺としてはお前の方が活躍しそうだがな」
「つっても俺には体術とかないからほとんど力づくになりそうけど」
昨日の試合で改めて対人近接戦闘の重要性を理解した。空手とか柔道やってみようかな。
「ところで委員長」
「なんだね悠一くん」
「一年って俺たちだけなんですか?」
「いや、教師推薦の森崎が入って一年は君たち含め三人だ」
まじかあいつか~~…………ん?
「委員長、達也は生徒会推薦、森崎は教師推薦、俺はどんな形で入るんですか」
「君は形としては部活連からの推薦として入ってもらう。昨日の試合のことを十文字に話したら興味心身だったぞ」
…………とうとう十文字家まで目をつけられたよ俺。これから先大丈夫か。
「とりあえず放課後本部に集合。そこで役割を言おう」
「わかりました」
さぁて、頑張ろう。
今回は普通の日常回みたいな感じでしたね。
それでは次回もお楽しみに!