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本当にありがとうございます!
自分の妄想で書いた作品が多くの方々に読んでいただているとわかるとすごく嬉しいです!
出来る限り投稿出来るように頑張りますのでこれからもよろしくお願いします。
それでは「下校時」どうぞ!
<悠一視点>
あの後森崎たちは達也たちを少し睨んで帰っていった。さすがに入学早々説教を喰らったなんて周りに知られたら魔法師としての未来が危うくなる。今回は未遂なためそのようなことはないだろう。
そして俺はほのかと雫と一緒に達也たちの前に立っている。
「すまなかったな」
「いや、こちらのせいでもある。お前が止めてくれなかったら入学早々問題児になるところだった。ありがとう」
俺が止めなくてもお前がなんとかするけどな、と悠一は心の中で思った。
「改めて、司波達也だ。よろしく」
「空閑悠一だ、こちらこそよろしく。俺のことは悠一と呼んでくれ」
「わかった悠一。じゃぁ俺のことも達也と呼んでくれ」
「わかったぜ達也」
「あの~」
美月がタイミングを見計らって話しかけてきた。
「さっきはごめんなさい、おかげで助かりました。私は柴田美月と言います」
「いいよ、さっき達也にも言ったようにこっちにも否があるから」
「ありがとうございます。ほら、エリカちゃんにレオくん、二人も言うことあるでしょ」
ごもっともと言いたげな顔したエリカとレオ。
「さっきはすまねぇな、ついカッとなったわ。ありがとな。俺、西城レオンハルトだ。レオって呼んでくれ」
「わかったレオ。今度から気を付けろよ」
「ありがとね空閑くん。あたしは千葉エリカ。エリカって呼んで」
「わかったよエリカ」
俺は雫達の方に向いて
「お前達も自己紹介したほうがいいぞ」
そうだね、と雫が相槌をうち、
「私は北山雫。よろしくね」
「わ、わたしは光井ほのかです!よろしくお願いします」
ほのか緊張しすぎ
「それにしても空閑くん、よくあたしがCADを叩き落そうとしてたのわかったね」
「こう見えても観察能力には自信があってな、体の重心とか足の位置とか見てかなりの手練れだと思ったんだ」
ほんとは原作による未来予知(笑)なんだけどな
「すごいね、もしかして入試次席だったりして」
「違うわよエリカ。悠一君が本当の入試1位なの」
「え!でも新入生総代の答辞やってたの深雪だよね?」
「あー、人の前でスピーチとか苦手でな。真由……七草会長に無理言ったんだよ」
レオ、美月が驚く。達也は何故かずっと疑いの目を向けていた。……まさかもう勘づいている?…んなわけないか
「あの、ここで話すのもあれですし、みんなでどこか寄り道しませんか?」
「賛成、じゃぁ駅の近くにクレープ屋があるからそこに行こう!」
「お前ってほんと色気より食い気だよな」
エリカとレオの痴話喧嘩が始まる。仲がよろしいことで。
反論は無く皆でクレープ屋に向かった。
「ちなみに私達に嘘ついた罰として悠一さんは全員におごりだから」
「え、雫!?それは雫とほのかだけじゃ…………」
「悠一さんは全学年全員に嘘ついた。むしろこれだけで済んでよかったと思うけど」
雫さーん、そんな悪い笑顔で言わないでくれ!キャラ違うから!
「お、それじゃぁ」
「悠一くんに」
「「ゴチになりまーす!」」
変なところで息ぴったりじゃねぇかお前ら!
「悠一くん、ありがとうございます」
「すまないな悠一、甘えさしてもらう」
ブラコン&シスコンの二人!そんな威圧出しながら笑顔で言われたら何も言えねぇだろうが!
「ありがとうございます空閑さん」
美月の純粋な一言で俺は諦めた…………
今全員のクレープの代金を払ってる。まぁそんなに対した金額じゃないからいいけど…………イチゴクレープ旨いなぁ
後ろでは深雪のCADやエリカの警棒型のCADについて話している。確か……兜割りの原理と同じって言ってたな。兜割りがどんなものかは知らないが。
払い終え皆の所に戻ると
「魔法科高校に一般人はいないと思う」
雫、おっしゃる通りです…………
「実際悠一さんも殆ど人間やめているようなものだし」
「それはいくらなんでもひどくないか?」
「入試で170msなんて出せる人は人間じゃない」
雫の言葉に俺とほのか以外は絶句していた。
「…………それなら納得だね」
「だな」
黙っていろお前ら、もはや夫婦じゃねぇか。
その後も喋っていると日が暮れそうになり、皆解散した。
「さて、今日もトレーニングやるか」
<達也&深雪視点>
「……………………」
家に帰ってから達也はずっと黙っていた。深雪に入れてもらったコーヒーをたまに飲みながらずっと考え事をしている。さすがに心配し始めた深雪が
「お兄様、どうかなさいましたか」
と声をかけた。
「……深雪は悠一をどう思っている」
「どう、とは?」
「そのままだ。悠一を見て思ったことを言ってくれ」
「………………総代を降りたと言った時は不真面目な人だと思いましたが、ちゃんと正直に理由を話してくれたので普通にいい人だと思います」
「あぁ、確かに校門でのやりとりを見てもいいやつだと思う。だが…………」
「何か気になることでも?」
「声が似ているんだ。三年前に出会ったアイツに」
「、!まさか」
「三年前、急に俺たちを爆弾から守るような行動をし、そしてそのまま姿を消した……〔黒い悪魔〕に」
深雪は達也が言ったことを信じられず呆然としている。
「ですが声が似ているだけなのでは?」
「声以外にもあの時の背丈が見た感じ同じだったんだ。だが、悠一は髪が黒かった」
「確か〔黒い悪魔〕の髪の色は」
「白だ。髪が黒から白になることはあるかもしれないが白から黒になることはまずない」
「魔法で髪の色を白く見せただけでは?」
「それはない、アイツは魔法を発動すらしてなかった。その他にも肉眼では見えるが、
「そんな……!お兄様の眼でも見えないなんて。そんな物実際に存在していたら」
「魔眼を封じるマント、またはその素材が反魔法師団体に知られれば
現代魔法社会の大きな危機となる」
「悠一については明日師匠に相談しよう」
「わかりました」
達也はベランダに出て、外の夜の空を見ながら思った。
「(悠一、お前は何者なんだ……?)」
<悠一視点>
「はぁ、はぁ、はぁ、」
現在ラービットとの十本試合を終えた悠一は寝転がっていた。通算478戦251勝227敗。最近は勝ち越せるようになった。
「さすがにユーイチでも疲れるか」
「はぁ、あたり、はぁ、まえだ」
悠一が毎日トレーニングしているのには理由がある。
いくらトリオン体が実弾に対して相性が良くても魔法は普通に喰らう。この世界でトリオンは生体エネルギーとして内部に存在するが、戦闘体や武器など実体化しているものは魔法の対象に出来ることをになっている。もちろん普通の魔法師には負けない、たとえ万の普通の魔法師が相手でも勝てるだろう。
……‥
そう普通、ならば
この国には十師族や数字付きなど手練れの魔法師がいる。さらに戦略級魔法師の達也や既に魔法師トップクラスの実力を持つ深雪、それらが全員相手するとなったら結果は見えてくる。
100%負ける。
だから身体能力向上の他にも魔法についての練習も欠かさずやる。
もしも、全世界を相手にしなくてはならない時の為に。
「……さて風呂入って寝るか」
ちなみに悠一が布団を被って寝るまでの時間はわずか0.05秒である。
魔法を発動するより早いと呆れるレプリカであった。
今回はチートなのになぜ悠一がトレーニングし続けるのかを書いてみました。
それでは次回もお楽しみに!