尖閣諸島決戦 VS中国軍【空母いぶき】 作:カカシ
東京都港区元麻布
中国大使館前
デモ隊『中国は今すぐ立ち去れ!先島諸島を開放しろ!』
デモ隊『戦争反対!尖閣は日本固有の領土だ!』
運転手「これ以上は入れませんね・・・」
一の瀬「ここでいい・・・・」
ガチャ
一の瀬「すげえ数のデモ隊と・・・機動隊だな」
一の瀬「これでは大使館員も動けまい」
一の瀬「ある意味大使館員の身柄拘束・・・軟禁だな」
デモ隊『中国は直ちに日本より立ち去れっ!』
中国大使館内
中国大使「外務次官、警備はありがたいが厳重すぎて我々も身動きが取れない」
中国大使「なんとかならないのか」
外務次官「必要な措置です、ご了承願いたい」
外務次官「大使、中国政府の公式声明はまだ発表されないのですか?」
中国大使「本国からの訓令はまだ届いていない」
中国大使「我々大使館も待っておるのだ」
外務次官「他国の領土に不法に侵攻して何の声明も発表しないとはどういうことか」
外務次官「あなた方は日本政府と国民を何と心得ているのかね!」
馬「他国の領土ではない」
馬「
外務次官「おっしゃる意味がわかりません!魚釣島は1885年に明治政府が無人島であることを確認し日本領に編入しているのです」
外務次官「あなた方が魚釣島の領有を主張し始めたのは1970年」
外務次官「そして2015年2月に発見された1969年発行の中国公式地図では魚釣島から赤尾嶼までの島々を尖閣群島と記載している」
外務次官「どう考えても途中で主張を作ったとしか思えませんが」
馬「当時の公式地図については植民地時代の地図の一部を使用してしまったからであり、ただの誤記である」
馬「日本も1970年代以前の地図では魚釣島を日本領土と確定していませんでしたが?」
馬「そもそも中華人民共和国領であることは1992年に制定された我が国の「領土法」に明記されている」
外務次官「それは中国政府が勝手に法制化したことである!国際的には全く意味も・・・」
馬「1992年2月25日に施行された「中華人民共和国領海接続水域法」」
馬「その第二条に明記されています」
馬「中華人民共和国の領地領土は中華人民共和国の大陸と沿海の島」
馬「台湾及び魚釣島を含む付属の各島である「澎湖列島」「東沙群島」「西沙群島」「中沙群島」「南沙群島」」
馬「その他は全て中華人民共和国の島に属する」
外務次官「だが2016年7月の常設仲裁裁判所においての判決では」
外務次官「「国際法上の法的根拠がなく、国際法に違反する」と・・・」
馬「あれは我々の合意によるものではなく、また法的拘束力はあるがそれを厳守する規則はない」
馬「あと・・・先程我が国の輸送機が琉球に着陸したと聞いたが」
馬「我が国は即刻返還を求める」
沢崎「現在然るべき調査をしている、それまでにしばしお待ち願いたい」
外務次官「とにかく、日本政府はこの事を国連安保理に提訴する!」
外務次官「国際法に照らせばその主張は認められないはずだ!」
中国大使「国連提訴は日本の自由だが」
中国大使「安保理は機能しますかな?我が国の大使は認めませんよ」
外務次官「だが紛争当事国は必ず棄権しなければならないはず」
中国大使「だが他の国が賛成しますかね?」
外務次官「・・・・・・」
沢崎「では馬大校」
沢崎「この行動は人民解放軍の一部反乱分子が行っているわけではないと?」
馬「ご心配なく、我が軍の統制に一糸の乱れはありません」
沢崎「そうですか・・・・」
馬「・・・・・行かれましたか」
中国大使「はい、馬大校」
馬「空挺を搭載した輸送機が作戦失敗し琉球に着陸したのは予想外でしたが」
馬「ですが先島諸島の住人、部隊が避難することは想定内です」
馬「なにせ日本には怪獣というものが襲来する・・・・そのための避難体制はどこの国よりも整っているはずです」
馬「ですがそれはそれで都合がいい、住人がいない分こちらも考慮する必要が無いですから」
馬「
馬「現在先島諸島海域の制空権は我々が取ったも同然、与那国には再び輸送機を派遣し配置準備中です」
中国大使「そうか・・・・・」
馬(だが情報によるとスクランブル発進してきた日本空軍の航空隊はエースパイロットだったという・・・)
馬(過大に評価し過ぎであると思うが・・・・念のため警戒させておこう)
16:30分
総理官邸
石渡「現在尖閣諸島海域方面に航行中の全ての船舶に対し、迂回航路を取るように指示」
石渡「なお、沖縄那覇空港他、南西諸島への航空便は全て運航停止となっております」
石渡「各都道府県の警察本部対して治安維持のため各庁への警備を要請・・・」
垂水「・・・・・」
沖「・・・・そうか、ご苦労」ガチャ
沖「総理!第5護衛隊群の群司令より報告です!」
沖「第5護衛隊群は現場海域を直進し16:40分現在、進路変更することなく目標海域に向かっております!」
垂水「戦闘にならなかったのだな?」
沖「はい、中国潜水艦は艦隊通過後、針路を東南にとり離脱したと!」
沖「今後何事もなければ、予定通り明後日には「いぶき」は先島諸島海域に到着できます!」
垂水「よくやってくれた・・・現場から勇気を貰ったな」
部下「総理、記者会見の時間です」
垂水「わかった」
17:00
垂水「我が国は現在中国人民解放軍の侵攻により重大な局面に立たされております」
垂水「事態の状況は官房長官が発表した通りですが、我が国の固有の領土である尖閣諸島のみならず」
垂水「沖縄県の多良間島が完全に軍事占領され、また与那国島も占領され始めました」
垂水「すでに公表されているように、我が航空自衛隊第9航空団と中国空軍の空挺搭載輸送機を護衛する戦闘機を撃退しており」
垂水「偶発的でありますが先の大戦以来初の他国との交戦を許す結果となりました」
垂水「本日、在京中国大使館との接触では本国からまだ訓令が届いていないと回答があり」
垂水「北京の日本大使館を通じ中国外務省への問い合わせに対しても」
垂水「早急に公式声明を発表するとしているため暫く待つようにという回答しかありませんでした」
垂水「政府としては国民の生命と財産を守ることが最優先事項と考えており」
垂水「国民の皆様は流言飛語などに惑わされることなく、政府を信頼していただきたい」
垂水「冷静に行動していただくようにお願いします」
新聞記者「「海上警備行動」は発令されてはいるが軍事侵攻されているにも関わらず、なぜ直ちに「防衛出動」を発令してないのか!?」
垂水「軍事侵攻が中国政府の意志なのか一部の反乱分子によるものかと見極める必要があったからです」
雑誌記者「占領された領土を奪還するためには中国軍との戦闘は不可避と考えられるが」
雑誌記者「総理は戦闘は避けられると考えておられるのか!」
垂水「我々はあらゆる事態を想定して対処する覚悟でます」
ガヤガヤガヤガヤ
テレビ記者「佐世保の水陸機動団や習志野の特殊作戦群がすでに移動中という情報があるが事実か!」
垂水「具体的な防衛情報に関しては回答を差し控えさせていただきます」
一の瀬「東都新聞記者の一の瀬です」
一の瀬「第5護衛隊群旗艦「いぶき」は総理の肝いりで昨夏就役しましたが」
一の瀬「現在はどこで何をしているのか?」
垂水「与えられた任務を遂行中です」
一の瀬「その任務は、戦闘を目的と考えてよいのか?」
垂水「繰り返しますが、我々はあらゆる事態を想定して対処する覚悟でいる・・・ということです」
一の瀬「・・・・わかりました」
片桐「一の瀬さん、総理の目の前でよく言えるッスね・・・・」
一の瀬「お前もなんか質問したらどうだ?」
片桐「俺は良いッス、記録するのに精一杯ッスから」
一の瀬「なら良いが」
18:10
与那国島
中国空挺兵「第三小隊、第1ブロック異常なし!」
中国空挺隊長「やはりデータ関係は全て遮断されているか」
中国空挺副隊長「訓練されてますね・・・・」
中国空挺副隊長「しかし・・・・第四空挺隊は失敗して日本に拘束されたんですよね?」
中国空挺隊長「ああ、だがいずれ上が取り返すはずだ」
中国空挺兵「隊長、全域に配置完了しました」
中国空挺兵「もうそろそろで空挺戦車も投下とのことです」
中国空挺隊長「了解した」
中国空挺副隊長(この占領は本当にわが祖国のためなのか・・・?)
中国空挺副隊長(海軍主導で我々は空母のための捨て駒な気がしてならん・・・・・・・)
中国空挺兵「副隊長!こちらへ!」
中国空挺副隊長「了解だ、今行く」
続く