フラン「魔法が何か失敗して娘出来ちゃった。テヘッ☆」紅魔館一同「ファッ!?」 作:鋭利な刃
それは、夏だと言うのに雨が多く降り、暑さでバテぎみの紅魔館一同にとってはとてつもない程ありがたい、涼しげな日が続いている日の事。
私、フランドール・スカーレットは、レナの子守りを、「門番をサボるぐらいならレナ様のお世話をします!」とほざいていた美鈴と、「カメラの準備は24時間365日、常に万端です!」と言う咲夜に任せ、お姉様であるレミリア・スカーレットに連れられ、お姉様の部屋のベッドに座って、お姉様に抱きつかれたり、頭撫でられたり、レナが生まれる前までの感じで、お姉様の言葉を借りると、“愛でられて”いた。
まぁ、それは別に良い。なんだかんだ、私もお姉様にこうされるのは嫌いではない……と言うかむしろ好きな方だし、このところレナの母親として過ごしていたので、たまには私も甘えたりしたいし、単純にお姉様LOVE勢だし。
……ただまぁ、ずーっと耳元で「フラン可愛いフラン可愛いフラン可愛いフラン可愛いフラry……」と言い続けるとか、突然私を押し倒して、ハァハァ言いながらよだれを垂らして私を見つめて更に服を脱がそうとしたり羽を触ろうとしたりするのはやめて欲しい。
何て言うか本当に、身の危険を感じるんだよねぇ……
でも、ふざけて一度、「私はどうなってもいいから、レナは……レナだけは!」とか言ってみたい。……その後どうなるのか、かなり、非常に、とてつもなく不安だけれども。
「……( ゚д゚)ハッ!」
「どうしたの? お姉様」
「なんか今、近いうちにフランが「私はどうなってもいいから、レナは……レナだけは!」って私に向かって言う運命が見えた気がしたのよねぇ……」
「……それで?」
「まぁ、私が見たって事はきっといずれそうなる運命よね! と言うわけでフラン! はい、ばんざ~い」
「……ばんざ~い」
両手を上げた。そうしたら、私が上げた両手をお姉様は左手で掴み、残った右手で器用に私の服のボタンを、一つ一つ、ゆっくりと外してゆく。
……別に抵抗する気はない。理由? さっきも言ったじゃない。私はお姉様LOVE勢だって。
ただまぁ、私だけが一方的にやられるって言うのも、今度は私が我慢できなくなりそうなので、隙をみつけしだい反撃していこうと思う。
それまではまぁ、このまま受け身になっていようかな……
とか思っていたら、それがフラグだったのか
「マー。レーさん。見つけた~」
「「失礼しま……キタコレ!щ(゜▽゜щ)!」」
ああ、面倒な二人が来てしまった。
「咲夜さんカメラカメラ! お嬢様のフラン様愛でモードとフラン様の甘えモードの共演ですよヤバいヤバすぎる鼻血が止まらん堪らんキタコレ!щ(゜▽゜щ)!」
「ええ分かっているわこの部屋に入る2時間前から既にカメラは回っているしかしお嬢様が愛らしすぎて生きてるのが辛いフラン様の此方をチラチラと確認しながらもお嬢様にしっかりと甘えているお姿が愛らしい生きてるのが辛いそしてそんな光景に無垢な笑顔を浮かべながら抱きつきに行くレナちゃん様愛らしい生きてるのが辛いああダメだ鼻から忠誠心が止まらんぜキタコレ!щ(゜▽゜щ)!」
……まぁ、いいか。開き直ってこのままお姉様に甘えてよう。
でもあれね、流石ねお姉様。咲夜達があんなにキタコレしてるのにも関わらず一切動じず私を愛で続けてるのね……
いや、さすがに素肌をなで回すのは……
オマケ
その頃の大図書館
「さて、それじゃ写真の選別を始めましょうか」
「はい、パチュリー様」
そう言ってアルバムを広げると、そこにはフランに抱きついているレミリアに対してちょっと赤くなりながらも抱き返しているフランに更にその二人に満面の笑みで抱きついているレナを撮った写真がこれでもか言うほどにあった。
しかも、一秒に5~6レベルで増え続けている。
……どうやら、咲夜の持っているカメラで撮られた写真は、ここに送られてくるらしい。
あ、小悪魔の鼻から忠誠心が……
……どうやらこの紅魔館の従者達、どいつもこいつも同じらしい。
久々の投稿のため、短め+はっちゃけました。