DOG DAYS 勇者の友人は騎士王!?   作:プププ大王

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久しぶりの更新です...。





第8話

 「ん、わしは降参じゃ」

 

 レオ様が白旗をあげると大きな花火が打ちあがった。

 

 『まさか、まさかのレオ様が敗北!総大将撃破ボーナスとして350ポイントが加算されます。今回の勝利条件は拠点制圧ですので、戦終了とはなりませんがこのポイント差は致命的!ガレット側の勝利はほぼないでしょう』

 

 

 

 

 戦いが終わった俺たちはレオ様と今回の戦について話していた。当然カメラもあって若干だが緊張していたのは秘密だ。

 

 「勇者よ、親衛隊長と友人のレンの助けがあったとはいえわしに一撃いれたことは褒めてやろう。だが今後も同じ活躍をできると思うなよ。そしてレンよ、本気ではないとはいえわしとあれほど戦えるものは多くない。次も今日のような戦ができるように鍛錬でもしておくのじゃな」

 

 レオ様はそういうと手に持つマイクをシンクに投げ渡した。

 

 「ありがとうございます。姫さ「閣下」閣下!」

 

 シンクがレオ様を姫様と呼ぼうとしたときレオ様は自分の尻尾でシンクを指し訂正させた。やっぱり自由に動かせるのか、尻尾...。

 

 「俺もまだまだ全力じゃないんで次を楽しみにしていてください」

 

 風王結界や魔力放出は使ったがまだまだ余力があったのは事実なので次戦うことになったときはもっと戦えるだろう。それに、レオ様が相手だったら約束された勝利の剣を使ってもいいかもしれない。まぁ、これから戦うこともあるだろうし今回は自分の力を試すという意味ではよかったのかもしれない。

 

 そしてシンクがしゃべった後目線でエクレールにマイクを渡せと言っていたのでシンクはそのままマイクをエクレールに渡した。

 

 「撮影班、垂れ耳によれ。良い画がとれるぞ」

 

 閣下の言葉に撮影班の人たちはエクレールを映すが嫌な予感がした俺はとりあえずエクレールを視界にいれないようにした。そのすぐ後に聞こえた服が破ける音。そして悲鳴。どうやら、エクレールの来ていた服が破れたらしい。実際に目にしていないからよくわからないがレオ様の防具を破壊するときにシンクのパラディオンがエクレールの服に当たっていたらしい。武器が服にあたると防具破壊とみなされ破れる...らしい。

 

 『勇者!なんと自軍騎士にGO☆BA☆KU!防具破壊を超えて服まで破壊してしまいました』

 

 シンク、お前はすごいのかすごくないのかたまにわからなくなるぜ...。

 

 「ハハハ、また来るぞ!今度はきっちり侵略してやろう」

 

 『ここでレオ閣下、堂々のご退場。これは次の戦にも期待が高まりますね!』

 『全くです。ですがまだこの戦も終わったわけではありませんからねぇ』

 『そうですよ。前線の皆さん、最後まで気を抜かずタイムアップまで頑張ってください』

 

 ビオレさんがそういうと士気が一気に上がった...気がした。やはり美人な女性に応援されると男ははりきるらしい。

 そしてシンクとエクレールはいつの間に移動したのか、歯車の上でシンクにエクレールが切りかかっていた。

 

 「このバカ、このバカ、このバカァァァァァ」

 「だからごめんって、わざとじゃなって」

 

 『それにしてもこの勇者強いしすごいがやっぱり若干アホかもしれません。そして騎士エクレールおいしい映像、ありがとうございました!』

 

 まぁ、あいつがアホっていうのは事実だからなぁ...。

 先にロランの元に戻っていた俺は心の中で思っていた。少しすると、二人が戻ってきたがまだ口喧嘩をしていた。

 

 『さて、ガレット軍が勝利していればこの後はガレットの地酒祭りが行われる予定でしたがこのままビスコッティ軍が勝利すれば戦勝イベントの開催はビスコッティ側の権利となります。ヒィリアンノ城のミルヒオーレ姫、今回のイベントはやはり...』

 「はい!ヒィリアンノ音楽ホールから音楽と歌の宴をお届けします」

 「姫様の歌のセットリストもばっちりであります!」

 

 

 

 

 

 「へぇー、姫様って歌とか歌うんだ...」

 

 シンクがそういうとエクレールに思いっきり踏まれて怒られていた。

 

 「歌うんだとは何事だ!姫様は世界的な歌い手であらせられるんだぞ」

 「世界!?」

 「そいつはまたすごいな...」

 

 俺たちが姫様のことで驚いているとロランがエクレールの着替えをもってきた。

 

 「三人ともお疲れさまだ」

 

 ロランの背に隠れてエクレールが着替えている間にロランが先ほどの続きを話してくれた。

 

 「姫様は他国との会議や交流の際、楽団を連れて世界中で歌われているんだ。ただ近頃は戦続きでツワーもめっきり滞ってしまっていてね...。我々も久しぶりに姫様の歌を聞けるくらいなんだが「貴様らも姫様の歌を聞けば納得するだろうよ」活躍してくれた勇者殿とレン殿には特等席で聞いていただくとしよう!」

 

 そこまですごいならぜひ聞いてみたいが

 

 「シンク、親かベッキーあたりにひとこと言ったほうがいいんじゃないか?」

 「だね。あの向こうに連絡したいんですが...」

 

 シンクがそう聞くとマルティノッジ兄弟は何を言ってるんだ?こいつみたいな顔をした。

 

 「召喚された勇者は帰ることも、元の世界と連絡を取ることもできない。それが召喚のルールだ」

 「え?」

 「ハハハ...そんなまた冗談を...」

 「いや冗談ではなく、帰る方法はない」

 

 

 

 「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」」

 

 

 遠くで姫様の声も聞こえた気がしたがそれよりも

 

 帰れないって、マジか...。

 

 

 

 

 

 

 




やっぱり自分の思い描いたことを言葉にするってむずかしい...


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