『今大変なニュースがはいりました!ミルヒオーレ姫が勇者召喚を使用しました。これはすごい!戦場に勇者が現れるのを目にするのは私も初めてです。さぁビスコッティの勇者はどんな勇者だ!』
実況の人も初めて勇者を目にするためか実況に熱がはいっている。
「姫様!」
「リコ、ただいまです!」
「おかえりなさいであります。勇者様きてくれたんでありますね」
「はい、私たちの素敵な勇者様です」
「ところで...そちらの方は?」
「こちらは「勇者シンクの友人の神崎蓮です。レンと呼んでください」
オレンジ色の髪の女の子、リコや周りにいた爺さんたちと軽い自己紹介を済ませると姫様がマイクを手に取り
「ビスコッティの皆さん、ガレット獅子団領の皆さん、お待たせしました!近頃敗戦続きなわれらがビスコッティですがそんな残念展開は今日を限りにおしまいです!ビスコッティに希望と勝利をもたらしてくれる素敵な勇者様が来てくださいましたから」
そしてカメラは白いマントに青いハチマキ、金色の髪の少年をうつしていた。
「華麗に鮮烈に戦場にご登場していただきましょう」
そうして白いマントの少年、シンクは持っていた神剣パラディオを空高くなげ自身も華麗に宙を舞ってから着地をきめた。
「姫様からのお呼びにあずかり、勇者シンクただいま見参!」
あいつらしい登場の仕方だな。まぁ、勇者だからあんな風に登場したほうがインパクトはあるか...。俺だったら、緊張でこけたりしそうで少々怖い気もするが...。
『ゆ、ゆ、勇者降臨!!ここフロニャルドで国を治める王や領主にのみ許された勇者召喚!』
『私も見るのは初めてです。』
『そう!そんな希少な勇者がいま我々の目の前に現れました』
希少なって動物かなにかか?てか俺も一応希少な勇者の友人か。そんな勇者シンクはロランという人物に戦のルールなどを確認していた。そして確認が終わったのか敵に向かって走っていった。
まずシンクは襲ってきた相手選手全員に強打を与えノックアウトにしていた。そして切りかかってきた相手の剣をくぐり抜けその背中をタッチした。そして大柄な選手をはじめとする6人の選手をタッチアウトしていた。そして前線に行く道中にいる敵の選手を次々と倒していった。
「あいつ楽しそうな顔してやがるな」
俺もあそこにすぐにでも行って暴れたい衝動にかられるが我慢する。まだ待てと自分に言い聞かせて。
「あれが紋章砲か」
シンクとエクレールが自身の武器から打ち出したビームがここからでも見えた。確かにすごい威力だが約束された勝利の剣《エクスカリバー》に比べれば遥かに劣る。まぁ、たかがエネルギー砲と宝具の一撃を比べるのがまちがいか。
「よけろ!バカ」
紋章砲を打った直後からか気の抜けたシンクに土煙の向こうから輝力をまとった矢が一本すごい勢いで迫っていた。とっさにエクレールが防いだので無事だったがもし当たっていたら...。
それに矢をはなった人物がすごい大物だった。
「レオンミシェリ姫!」
「姫様?あっちの?」
「ちっちっ姫などときやすく呼んでもらっては困るのぅ。我が名はレオンミシェリ・ガレット・デ・ロア。ガレット獅子団領国の王にして百獣王の騎士。閣下と呼ばんか、この無礼者が!」
まさか矢を放ったのがあちらの姫さん「閣下!」閣下だったとは。そしてレオ閣下はシンクとエクレールをそのままにして先に進んでいった。ちなみにシンクはエクレールの胸を揉みぶっ飛ばされていた。シンクよ...さすがに俺もアホだと思うぞ。
さて、そろそろ我慢の限界だ。
「姫様、適当な長さの剣ってなにかないか?そろそろ俺も戦に出てみようかなとおもってな」
「はい、剣なら騎士団のものがありますが」
「レン様も出るのでありますか?」
「まぁせっかく俺もこっちに来たんだ、俺も楽しんでいかないとな」
そうして約束された勝利の剣《エクスカリバー》とほぼ同じ大きさの剣をもらい俺も今回の決戦の場、すべすべ床のすり鉢エリアに向かった。
とりあえず打倒閣下ってところかな...。
次回は、次回こそはオリ主が戦います...」
今日中に続きを書くと思います...たぶん