1人の男と武士娘の川神学園   作:龍仁

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エクシリア2を久しぶりにプレイしました。ルドガーやっぱりカッコいいです(*^o^*)。


さて今回は釈迦堂さんとの試合ですね
宜しければどうぞ


16話

双方向かい合う二つの影、神道龍樹と釈迦堂刑部。

 

「それでは、2人とも、準備はいいかイ?」

 

「「はい!・いいぜ!」」

 

ルーの言葉に覇気の籠った返事をする釈迦堂と龍樹。その周りには鉄心、刃、百代、ハク、修行僧達が周りにいる。大人と子供の試合ではワンサイドゲームになる可能性がある。だが釈迦堂の相手は別だ。修行僧達も初めて龍樹を見た時は只の子供という認識。その()()は、いとも簡単に覆された。そして今回の相手は川神院のトップクラスの実力者の釈迦堂。

 

この2人の対決は目を見張るものがあるのだ、武を嗜んでいるものとして、好奇心をくすぐられる。

 

「それでは!試合...」

 

ルーの合図を聞き、構えを取る2人。

 

 

 

 

——————始めッッッ‼︎

 

 

開始の合図と共に釈迦堂は距離を詰める。

 

「無双正拳突きッッッ‼︎」

 

「(速いッ‼︎)」

 

予想以上の釈迦堂の速さに龍樹は背後に後退し、釈迦堂の攻撃を回避した。

 

「おいおい、今の躱すかよ...俺は当てるつもりでいったぜ」

 

「ご冗談言を、今のなんて本気の一割でもないはずです、それに始まって直後にギアをトップにする馬鹿はいないでしょう?」

 

「まあな、今ので大体わかった、お前の実力がな、中々楽しめそうだ」

 

龍樹の詮索に釈迦堂は笑みを浮かべながら再び構える。

 

「今度は俺から行きます...」

 

その言葉と同時に龍樹の姿が消えた。

 

「なっ!?」

 

「きっ!消えた!?」

 

「何処に!?」

 

修行僧達は龍樹の姿が瞬きする間もなく消え、狼狽する。だが、実際消えたのではない。

 

 

 

——————()()()()()()

 

彼の鍛え抜かれたスピードは、努力をして手に入れた賜物なのだ。

 

「……ほぉ」

(中々速えーじゃねぇか、修行僧(アイツら)なら見えねぇーだろうよ……だが……)

 

釈迦堂は大きく振りかぶり拳を前に突き出す。その刹那、釈迦堂と龍樹の拳がぶつかり合った。

 

ドンッッッ!!!!

 

2人の拳がぶつかりあい大きな音が鳴り響く。

 

「俺は別だぜ!」

 

不敵に笑みを浮かべる釈迦堂。それに対し龍樹はさらなる攻撃を繰り出す。

 

 

魔神拳(まじんけん)ッッッ‼︎」

 

 

右手を振り上げる龍樹、その右手から放たれたのは衝撃波だった、衝撃波は地を這いながら釈迦堂に向かって行く。

 

「あん時と同じ遠距離技か!」

 

 

釈迦堂は放たれた衝撃波を上空へと飛翔するで回避する。

 

「オラ‼︎行けよ‼︎ リング‼︎」

 

上空から放たれる釈迦堂の攻撃。腕からリング状の高密度エネルギーを飛ばしてくる。

 

 

これは...避けたほうがいいな

 

 

少し大きく予想着弾点から離れる。

リングが地面とぶつかると同時に爆発が起きた。爆発地点には大きな穴が空いていた。

 

「ハッ‼︎」

 

龍樹は直ぐに釈迦堂に詰め寄り突きを放つ。

 

「チッ!」

 

釈迦堂はなんとか龍樹の突きをガードするが、威力が凄まじく数メートル後退した。

 

「ぐッッッ‼︎」

 

勝負の最中に相手が苦しんでいる所に情けをかける程、龍樹は優しくはない、龍樹はさらなる一撃を釈迦堂に打ち込む。

 

「オラッ!!」

 

「中々威力あんじゃねぇーかよ‼︎」

 

龍樹の突きに対し徐々に対応していく釈迦堂。一方的による龍樹の攻撃をいなしていき反撃を加え始める。

 

「オラッ!行くぜ!無双正拳突き・乱打‼︎」

 

「っ!?」

 

先程とは打って変わり釈迦堂の猛攻。繰り出される拳を冷静に対応していく。促しては躱し相殺させるを繰り返す。

 

「ハッハーー!!!楽しーぜ!!!」

 

戦闘狂の彼は戦いが面白ければ面白いほど、強ければ強いほど、強さを引き起こす。

 

 

(ヤバイ!?受けきれない!?)

 

 

零距離だ……」

 

「っ!?」

 

 

この時、龍樹は気づいていなかった、釈迦堂に徐々に詰められている事に

 

 

 

 

——–————リング!!!

 

 

その言葉が放たれたと同時に爆発が起こった

 

 

ドガアアアアアンッッッ!!!

 

 

「ぐあああああアアアアアッッッ!!!」

 

 

文字どおりの零距離からのリング、爆発を起こし龍樹を大きく吹き飛ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「龍樹!?」

 

「ありゃ〜派手にやられたな」

 

「真面に喰らったのぉ……」

 

「ダメージ的に、龍樹君の方が上になってしまいましたネ」

 

「そうだな、所で百代ちゃん、今龍樹の事心配してくれた?」

 

「えっ!?いや...その...あの...///」

 

刃の言葉に顔を赤面させる百代。

 

「ありがとね」

 

「えっ?」

 

「心配してくれて、大丈夫、彼奴は負けない、きっとこの勝負龍樹が勝つよ」

 

 

刃の声音はとても落ち着いていた。

一切乱れることのない、優しい声。

 

「百代ちゃんも見てみな、龍樹がこの試合でどう勝つかね」

 

「はい!」

 

刃達は再び視線を龍樹たちの方へ向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へっ、まさかこれで終わりじゃねぇーよな、わかるぜ、お前まだ()()出してねーだろ?」

 

 

釈迦堂の言葉に身体がピクリと反応する。

そしてゆっくりと立ち上がる。

 

 

「痛つつつつ...あーイタイ...ご明察ですよ」

 

「そろそろ本気でやろーぜ、大分身体があったまっただろ?あー、あと」

 

「なんですか?」

 

「敬語はいらねぇ、タメでいい」

 

「はい、なら...本気でね」

 

両者から殺気が漏れ出す。

周りに有無を言わせない雰囲気を漂わせる。

 

「「………」」

 

 

両者はただ相手を睨む。

一瞬たりとも気が抜けないこの沈黙。どちらが先に仕掛けるか...

 

仕掛けたのは————

 

 

 

「地の剣!」

 

 

釈迦堂だった。一瞬で詰め寄り放たれたのは回し蹴り。相手の一部を粉砕することがわかる威力だ。これほどの威力という事は釈迦堂も本気だということがわかる。

 

「ハッ!」

 

龍樹は身体を回転させ遠心力をフルに使う。身体を回転させ、生み出された裏拳は釈迦堂の蹴りを相殺させるのには丁度よかった。

 

 

「お前!マジでどんな力してんだよ!」

 

 

「お互い様だろーがあアアアアアッッッ!!!」

 

 

龍樹は左腕の拳を釈迦堂の腹に打ち込んだ。

 

 

「ぐッッ!!!」

 

 

(手応えがあまりなかった...背後に飛ぶことで威力を殺したのか)

 

 

龍樹は手を前に突き出し、手に氣を充満させる。

 

 

「ファイアーボール!」

 

 

その名の通り現れたのは炎弾。

炎弾は勢いよく釈迦堂に向かって飛んでいく。

 

 

「飛び道具には飛び道具だ!リング!!!」

 

二つの飛び道具が飛びあい、ぶつかり爆発を起こす。

 

「今度はこっちから行くぞゴラァッ!」

 

 

「獣招来!」

 

 

釈迦堂の連続攻撃を躱していく龍樹。

今の龍樹は自身の身体能力を高めている。躱すのは容易だ。

 

(チッ...速すぎて当たんねぇー!)

 

 

「………」

 

釈迦堂からの怒涛の連続攻撃に反撃するわけでもなくただ躱している。いや、正確にはただ躱しているのではない...反撃の隙を窺っているのだ。

 

 

「蠍撃ち!」

 

釈迦堂からの猛攻の中、その中で放たれたのは川神流の技。真正面からの正拳突き、内臓がある部分を攻撃し内部から破壊する、この攻撃を受けると立ってはいられないほどなのだ。

 

 

「集中回避」

 

 

釈迦堂から突きが迫る直前に呟く。

そして龍樹は一瞬にして背後に回り込んだ、

 

————()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

(こいつ!?なんだあの速さは!?全く見えなかった!?)

 

 

背後に回り込んだ龍樹は手を釈迦堂の背中にピタリとくっつけ...こう呟いた。

 

 

 

 

 

——————零距離だ

 

 

「っ!?」

 

 

釈迦堂はこの言葉を聞いた時には時既に遅かった。

 

 

烈震虎咆(れっしんこほう)!!!」

 

 

グオオオッッッ!!!

 

 

その言葉が放たれた同時に釈迦堂に襲い掛かったのは具現化した獅子の闘気。猛虎をも葬る獅子の闘気は唸り声を上げながら釈迦堂を吹き飛ばす。

 

 

「ゴハァッッッ!!!」

 

 

釈迦堂は背中が大きく、反対側のくの字に曲がりながら吹き飛んだ。もろ背中に激しい衝撃を受けた釈迦堂は大きくダメージを負った。

 

吹き飛ばされた釈迦堂は背中を抑えながら何とか立ち上がる。だが、龍樹が放った威力は生半可な物ではない、釈迦堂は己の痛みに堪えながら龍樹に向き合う。

 

「はは!中々聞いたぜーありゃ!面白い技使うじゃねえーか!」

 

 

「あの攻撃は結構自信あったんだがなぁ〜まあ、まだ闘いを続けんるんだろ?」

 

 

「当たり前よ!こんなにもワクワクする闘いは久しぶりだ!」

 

(つっても……またあんな強力な技を撃ち込まれたら終わりだ。これは一瞬の隙を突いて本気の一撃を撃ちこまねぇと俺に勝ち目はない、恐らくヒビも入ってる、闘いを楽しんでる場合じゃねぇ、サッサとケリつけねぇーとな)

 

 

「リング!!!」

 

 

釈迦堂の腕から放たれたリング。それを龍樹は上空へと飛躍する事で回避する。

 

 

「もう一発だ!」

 

 

「ファイアーボール!」

 

 

龍樹も同じく飛び道具で対応していく。

地面に降り立った龍樹は釈迦堂に向かって突進し反撃の余地をも与えない連撃攻撃。

 

 

「くっ!」

 

釈迦堂は苦悩の声を漏らすが龍樹の攻撃に防戦一方になっている。龍樹は更に力を上げ釈迦堂を追い込んで行く。守りにばっかり徹している釈迦堂は反撃の余地を伺うが中々反撃出来ない。

 

 

 

 

 

 

「うぐっッッッ!」

 

 

 

すると突然龍樹が苦悩の声を上げた

 

(ん!?なんだ?龍樹の奴...苦しそうに...まさか!?)

 

龍樹の攻撃のスピードが遅くなるのを感じた釈迦堂は一瞬の隙をつき反撃を始める。打って変わって、今度は龍樹が防戦一方になった。

 

(やっぱりな)

 

釈迦堂は龍樹を攻撃をしながらある結論に至った。

 

 

「お前、俺の()()()()()()()()が大分デカイんだろ?」

 

 

「……ああ、今も結構痛いし、キツイ」

 

 

そう、釈迦堂のリングを真面に受けて平然としていた龍樹、だが実際はそうではない。大人と子供の体力は違う。釈迦堂は大人、龍樹はまだ子供、如何に鍛えていても体格差の問題が出てくるのだ。まだ子供の龍樹は零距離からのリングを受けた。その威力は龍樹の体力を持って行くのには十分な威力だった。

 

そして等の受けた龍樹はただのやせ我慢をしていたのだ。

 

「オラッ!!!」

 

 

「グッ!!!うぐっッッッ」

 

なんとか釈迦堂の攻撃をガードしていた龍樹だが体力の限界なのか一瞬ふらつきもろ突きを受けてしまった。

 

 

そして、一瞬止まり身体がゆっくりと倒れ始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは...勝負あったかのぉ...子供でありながらリングを真面に受け、深手のまま釈迦堂をあそこまで追い込んだ龍樹君は素晴らしいものじゃよ」

 

 

「そうですネ、見事の一言だネ」

 

 

「龍樹...」

 

 

それぞれ思う所がある3人、だが1人だけは違った。

 

 

 

 

「お前ら...試合ってのはな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

————最後までわからんものさ

 

 

「「「???」」」

 

 

「見てみな、龍樹を」

 

刃の言う通り龍樹の方へと視線を戻す3人。

 

 

「なっ!?なんと!?」

 

 

「これハ...」

 

 

「龍樹...やっぱりお前は!」

 

 

その視線の先に映のは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

————倒れる直前に踏み止まる龍樹の姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




久しぶりの戦闘シーン自分なりに頑張りました涙

次回も宜しければ見てください、お願いしまーす

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