たとえばこんな緑谷出久   作:知ったか豆腐

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注意。あくまでパラレルワールドのifなので、本編ではありません。
本編はめっちゃ平和な世界なのであしからず。

2018/02/25 投稿


いずくオンライン 小ネタ その2(もしも主任がデスゲームを始めたら)

『ソード・アート・オンライン』

 本日発売される新作のフルダイブ式のVRMMORPGだ。

 剣を武器にモンスターやトラップが溢れる100層の迷宮からなる鉄の城『アインクラッド』を攻略するというのがこのゲームの世界観だ。

 魔法も超能力もなく、剣技のみで戦うというゲームシステムが、超人社会となり、『超常の力』が当たり前となった現代において逆に注目を浴びる結果となった。

 初回生産の一万個はあっという間に売り切れとなった。

 そして本日がリリース初日。

 運よく購入をすることができたプレイヤーたちは、ファンタジックな世界を楽しんでいた。

 

 ーーーーほんの数分前までは。

 

『これはゲームであっても遊びではない』

 

 強制転移させられた広場で、宙に浮かぶ影法師がデスゲームの開始を告げる。

 パニックを起こすプレイヤーたちの中に、緑谷出久の姿があった。

 

「そんな、茅場主任。あなたがやりたいことって、こんなことなんですか!?」

 

 茅場主任から特別に渡された初回生産版のゲーム。

 それを受けとった時に茅場主任はなんと言っていたか……

 

『緑谷くん。君には僕が心血を注いだゲームを見届けて欲しい』

 

 そう言われた出久は茅場がこんなことをするとは全く思っていなかった。

 自慢のゲームを見てほしい。

 それくらいの気持ちだと思っていたのに。

 自分の作ったゲームで他人を不幸にする……そんなことは、同じゲームクリエイターとして許すことはできない。

 

『絶対に止めてみせます! 茅場主任!!』

 

 決意を込めて影法師を睨みつける出久。

 深く被ったフードで見えないはずなのに、その影法師はこちらを見て笑っているようだった。

 

『やってみたまえ、緑谷くん』

 

 そう、茅場主任が言っているように感じた出久は真っ先に始まりの街を飛び出したのだった。

 ゲームに捕われた人々を一刻も救うために。

 そして彼がこの仮想現実の世界で英雄(ヒーロー)になるための鍵をすでに持っている。

 

 ユニークスキル“二刀流”

 

 ゲーム内における最高の反応速度を持つプレイヤーに与えられるユニークスキル。

 VRの黎明期から最前線でVRに関わりつづけてきた出久は、フルダイブ環境における高い適性を得ていた。

 

 これは、彼が仮想現実でヒーローになる物語だ。

 

 

「あれ? 出久(お父様)がゲームから出られなくなってる? ログアウトできないとかひどいバグだよね。直しておかないと」

 

 ……常識外のAIがなにもしなければの話だが。

 なお、介入した場合はわずか15分ほどで事件が解決する模様。

 

 

オマケ 『アルターエゴ“デクくん”inしたお!』

 

 出久のアカウントを勝手に使ってSAOにログインしていたアルターエゴ“デク”。

 プレイヤーとしてAIのハッキング機能が使えなくなってしまった状況で、デスゲームに巻き込まれてしまったのだが……

 

「どうしよう。お父様からはあまり使わないように言われてたけど、緊急事態だからしかたないよね」

 

 コマンド実行。

 加速世界(アクセル・ワールド)

 

 どうやらSAOはTASさんされてしまうようです。

 これが1番早いと思います。

 

ヒースクリフ「一日で30階層もクリアされてしまうとは……」

デク「あ、茅場さん、みーつけた!」

ヒースクリフ「な、何のことかな?」

 

 この後速攻で見破られた挙げ句、決闘申請がきて秒間16連撃くらって負けた。

 

茅場「デスゲームなんてもうこりごりだ」




オンライン世界だと悲劇が起きる気配がないんだよなぁ……
本編の茅場主任?
また味覚エンジンの開発のためとか言って、経費でB級グルメ食べてるよ。


活動報告に今後の更新予定を載せておいたので、よかったらみてください。

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