それでは、どうぞ
P.Sお気に入り10件とUA1000件超えました!「東方錬金録」を読んでくれている人たちには感謝の言葉しかありません、本当にありがとうございます!そしてこれからもよろしくお願いします。
「!?」
ずっとおさえていた扉が動いた。それを確認した俺はすぐさま魔理沙に声をかける。
「おい魔理沙!扉が動くぞ!」
「ほ、本当か銀斗!?」
「こんな時に嘘ついてどうするんだよ」
「そ、そこは冷静に返してくるんだな・・・」
「当たり前だ。それよりさっさと行くぞ」
茶番を終え、中に入ろうと扉の方を向く。すると
「ミィーツケタ♪」
満面の笑みで剣を俺の方へ向けている金髪の少女がいた。
「っ!」
俺は咄嗟に剣を躱す。そしてそれと同時に俺はその少女に筋力を強化した状態の蹴り、吹っ飛ばす。すると彼女は霧のように散り、その少女と瓜二つの少女が降りてくる。
「サスガダネ、オニイサン。アノジョウタイデカワスナンテ」
「躱せないと思うんだったら剣を向けるな、しかも初対面の奴に」
「アハハ、アナタハワタシノオモチャ、オモチャニナニヲシヨウガカッテデショ?」
「・・・屑が」
俺はそう吐き捨てる。そしてその直後彼女の足を岩が縛り付ける。
「・・・ハァ?」
「ほら、俺からのプレゼントだ。ありがたく思いな」
すると同時に魔理沙が図書館へ入ってくる。
「ふ、フラン!?」
「・・・魔理沙、あいつと知り合いか?」
「知り合いも何もあいつはここの主の妹だぜ」
「ここの主はしつけがなってないな」
「あら、しつけがなってなくて悪かったわね?」
声のした方を向くと、そこには紫色の髪の美女がいた。そしてその後ろには少し薄い紫色の髪の美少女がいた。
「・・・誰なんだぜ?」
「あら心外ね、魔理沙はわかってくれると思っていたのに」
「・・・もしかしてレミリアか?」
「正解、流石長い付き合いなだけあるわ。それで・・・そちらの人は?」
「あぁ、俺か?俺は青桐銀斗、ただの能力持ちの人間だ」
「能力持ち?」
今度は後ろの方の少女が尋ねてくる。
「あぁ、俺の能力は錬金「『あらゆる交換をする程度の能力』なんだぜ」・・・魔理沙、お前も遮るのか」
「し、仕方ねえだろ。錬金術だと誤解が生まれるかもしれねえだろ」
「へぇ・・・興味深いわね、後で調べさせて頂戴」
「別にいいが、生きてたら・・・な!」
俺はその少女の後ろにいた「フラン」という少女に向けて紫色の火を放つ。するとその少女は「グエッ」と女の子らしからぬ悲鳴を上げ先ほどと同じように霧のように消えた。
「油断はするな、パジャマ」
「パジャマじゃないわよ!私はパチュリー・ノーレッジ、パチュリーでいいわ。この図書館の管理者よ」
どうやらこいつが魔理沙の言っていた魔法使いらしい。ということはこの美女が紅魔館の主でこの問題児の姉なのだろう。
「で、彼女は」
パチュリーは美女の方を指さす。
「レミリア・スカーレット、レミリアでいいわ。紅魔館の主で今回の元凶であるフランドール・スカーレットの姉よ、しつけが悪くて悪かったわね」
彼女、レミリアは頬を膨らませていて、そこには外見の大人っぽさとはかけ離れた可愛さがあった。しかも魔理沙は彼女を最初は誰だかわからなかった。そして今暴れている彼女の妹「フラン」は少女、ここから導き出せるのは
「あぁ、お前もとの姿少女なんだな」
「「「!?」」」
俺の推理を発表すると、彼女たちはいっせいに目を見開く。
「す、すごいわね貴方。さ、さすがは魔理沙の友人ね」
レミリアは平然を装っているが動揺しているのがバレバレである。かなり見破られたのがショックなのだろう。しかも初対面の人に。
「んなことはどうでもいいんだよ、で俺たちは何をすればいいんだ?まさか何の考えもなしにあの扉を開けさせたわけじゃないだろ」
「・・・えぇ、そうよ。今ここで会った仲だけど、どうか」
レミリアは一回言葉を切り、頭を下げる。
「どうか、私の妹を助けてほしいの!」
「・・・それが?」
「え?」
「いや、頭を下げることでもないだろ、助けてくれって言われたら助けるのは常識だ」
俺は彼女に説教するかのように言う。そういえばあの時もこんな感じだったよな、「姫様助けてください」って頭下げられたときはどうしようかと思った。そしてその時も同じセリフはいて後で恥ずかしくなったのも今ではいい思い出だ。・・・あの頃の俺はあまりにも能天気すぎたな。
「銀斗!」
「ん、どうした?」
「どうしたじゃないわよ、フランだったら貴方死んでたわよ?」
「そん時は大丈夫だ、俺は殺気に敏感だからな」
「そう、まぁ・・・フランの事頼まれてくれるかしら?」
「当たり前だ、俺はなるべく頼みは断らない主義でな」
「・・・それなら良かった」
レミリアは安心したのかパチュリーの方へと倒れ込む。
「れ、レミリア!?」
「大丈夫、ただ寝てるだけだ」
レミリアはパチュリーの腕の中ですぅー、すぅーと寝息を立てていた。
「・・・フランがおかしくなってからずっと戦いっぱなしで疲れたのよ、無茶しすぎなのよレミィは」
彼女の寝顔を見ながらパチュリーは微笑む。その表情は今の俺にはできない表情で、とても羨ましく思えた。
「・・・全く、とことん家族思いなやつだ」
「ふふ、確かにそうね。それよりフラン大丈夫なの?」
「・・・そろそろ限界だな。それじゃあ俺にフランを預けるんだ、レミリアを頼んだぞ」
「貴方に言われなくても」
「なら結構だ、行くぞ魔理沙。牽制は頼んだぞ」
「おう、任せろ」
魔理沙はほうきを呼び寄背た後、八卦炉を構え臨戦条体に入る。
ちょうどその時、フランが俺の岩の縄を破壊し、俺たちの前に飛んでくる。
「スグコワレナイデヨ、タクサンイタブッテカラコワシテアゲル」
「俺を舐めるなよ・・・それじゃあしっかり見て行け、俺のショーをな!」
どうでしたか?
そしてそして少しお知らせですが、勉強に専念するため更新は9月になってしまうかもしれません。ご了承ください、次回はしっかり戦闘描写書きます。
それではまた次回!