海人たちはポイントを稼ぐことはできるのか?
※午後の部開始、まずは各チームの様子をご覧いただきましょう※
SIDE 美波
「三位か・・・海人はたしか100番だから四位、割と差があるとはいえまだ安全圏とは言えないな」
「そうね・・・」
まだ上に二組いるわけだが、正直言ってどうでもいい
優勝賞品なんていらない
ウチは海人と仲直りできればそれでいい
「それで、午後からはどうするの?」
「そうだな・・・午前と同じように、☆3エリアで点数を温存しつつ戦って、チャンスタイムになったら☆4エリアに移動でいいだろう」
「海人たちに追いつかれないかな?」
「追いつかれるかもしれないが、明日もあるんだ。長期戦である以上、ペース配分が最も重要になる。それに、この手の催し物は後半にイベントを持って来るのが定石だ。折角のチャンスイベントで点数が無くて参加できないっていうのは避けたいからな」
「なるほどね、わかったわ」
SIDE OUT
SIDE 雄二
俺達は現在二位
一位は誰だ?
海人たちは100番だから違う
となると可能性が高いのは、島田&北条か翔子&秀吉のどちらかだ
クソッ!ムッツリーニから番号も聞いておくんだったぜ!
一位が北条達ならまだいい、島田の頭には海人との仲直りしかないはずだから俺にはそんなに無茶な命令は来ないはずだ
だが・・・もし翔子達に負けたら・・・
「坂本君?どうしたの?顔色が悪いけど・・・」
「こうしちゃいれねえ!☆6に行くぞ!」
「え?む、無茶よ!アタシの点数じゃとても・・・ちょ、引っ張らないで!待ちなさいってば!!」
俺は小山を強引に引っ張りながら☆6エリアに向かった
SIDE OUT
SIDE 秀吉
「・・・と、言って雄二は自滅するだろうから私たちは安全運転で行く」
「・・・お主はエスパーか何かなのかの?」
ワシらが今いる場所は回復試験場
その後は☆3辺りに行く予定じゃ
今日のところはリスクを回避し、明日に備えるという作戦じゃ
「・・・雄二の考えはお見通し。前半で飛ばせば焦って自滅すると思っていた」
「それでいきなり☆6エリアに行ったんじゃな」
「・・・こういうイベントは後半になればなるほどリスクを負う行動を取りにくくなる。攻めるなら前半。あとは☆3~4辺りで他のチームの様子を見ながら移動する」
さすがじゃな
にしても・・・ワシは完全に足手纏いじゃな・・・
情けないのじゃ
・・・合宿から帰ったら姉上に勉強を教わるとするかの・・・
SIDE OUT
SIDE 康太
「怖くないです怖くないです怖くないです・・・」(ガクガク)
・・・勝ちは諦めるか・・・
SIDE OUT
SIDE 優子
「なに☆2エリアで秒殺されてんのよ!このバカぁぁぁ!!」
「か、紙一重の戦いやった・・・」←21点
開始早々、中島君(沈没船)が瞬殺されたため、アタシは連帯責任として補習室に連行されてしまった
はぁ・・・やっぱりアタシも海人君と一緒がよかったな・・・
SIDE OUT
SIDE 明久
「・・・豚野郎」
「・・・何かな清水さん」
「・・・ここから一位を狙えますの?」
「・・・無理なんじゃないかな」
ほぼ500P差・・・
誰かはわからないが、ここから大崩れすることはないだろう
絶望的な点差だ
「多少の無茶は覚悟しないとね」
「・・・言っておきますけど、☆7エリアはゴメンですわ」
「それに関しては激しく同意するよ」
あんな化物に追いかけまわされるなんて二度とゴメンだ
「とりあえず☆4くらいは行かないとね」
「美春の点数では厳しいですがお姉さまとお兄様の為、頑張りますわ」
僕と清水さんは☆4エリアに移動した
SIDE OUT
※以上、他のチームの様子でした。引き続き海人の視点でお楽しみください※
SIDE 海人
「よーし、午後からも張り切って行こー!」
「おー!」
僕達は昼食後すぐに補充テストを受けて再び戦場に移動している
移動しながらタブレットPCで他のチームの様子を確認
僕達の順位は変わらず四位のままだった
でも・・・二位の4番と三位の12番の順位が入れ替わっていて、更に4番と五位にいる36番のポイントがほとんど変わっていない
どうなっているんだろう?
戦死したのか?それとも補充テスト?
なんにせよこれはチャンスだ
この隙にまずは4番を捲くる!
『pipipi』
「ん?」
タブレットPCから音がする
なんだろう?
「ねえ工藤さん、なんかピピピって音がしたんだけど?」
「どれどれ?あぁ、なにか通達が来ているね」
そう言って工藤さんは画面を開いてくれた
僕はそれを横から覗き込んだ
『ラッキーモンスター出現!これより1時間、ラッキーモンスターが出現します。種類は金、銀、銅、紫、メタルの5種類。ポイントは金とメタルは100P、銀は50P、銅は30P、紫はマイナス50P』
逆転のチャンスだ
今の僕達にはうってつけのイベントだね
「これは逃せないね」
「うん。逆転のチャンスだね」
これをたくさん倒して逆転だ!そう思っていた・・・が
「・・・どうしようか?」
「うーん・・・」
歩いていると割と見つかるのだが、近くには必ず紫のモンスターが何匹か一緒にいる
今、目の前にも金色がいるのだが、まわりに三匹の紫色がいる
しかもこいつら、金色を庇うように行動してくるため、なかなかうまく倒せない
おまけに・・・
パープルスライム×3 物理 平均8点
&
ゴールデンスライム 物理 51点
VS
工藤愛子 物理 251点
&
島田海人 物理 246点
こいつら点数が低すぎる
これじゃあかすっただけでも倒してしまう
「・・・もったいないけどここは諦めよう」
「そうだね。仕方ないね」
そう言って僕達はその場を後にした
まぁこれは仕方ないね
全部倒してしまうと、+100、-50×3で結局マイナスだからね
「このイベント、アキ兄さんとか強そうだなぁ」
「吉井君は操作が上手だもんね」
※一方その頃※
「よっ!ほっ!」
「・・・なかなかやりますわね豚野郎」
器用な動きで紫を躱しつつポイントを稼ぐ明久の姿があった
※再び海人視点※
「北条君とかも武器が銃だから狙いやすいかもね」
「そうかもね~・・・ん?」
目の前に猿が現れた
色は・・・なんだろうこれ?まるで金属のような・・・
「ねぇ、これが『メタル』なんじゃない?」
あぁ、なるほどね
でも・・・周りに紫が見当たらない
単体で現れることもあるのかな?
「とりあえず倒してみようか?」
「そうだね。少なくとも紫には見えないし、マイナスになることはないでしょ」
「それじゃ・・・えい!」
そう言って工藤さんは猿に攻撃した
「いっちょあがr・・・え?」
メタルモンキー 総合科目 20点→19点
VS
工藤愛子 総合科目 3099点
「1点しか喰らってないね」
「もしかして『メタル』は防御力が高いってことなのかな?」
なるほどね
にしてもこの点差でも1点しか与えられないってことは、おそらく誰が攻撃しても1点しか与えられないだろう
となれば、後19回攻撃するしかないね
「あれ?猿は?」
「あっ、あそこだ!」
少し離れたところに猿を発見
そしてこっちを見て・・・
・・・あっかんベーをして、自分のおしりを叩いて挑発してきた
((プチン))
「・・・工藤さん」
「・・・海人君」
「「殺るよ!!」」
僕達と猿の鬼ごっこが始まった
☆おまけ☆
※一方そのころ補習室では※
雄二「ちくしょう!俺としたことが・・・」←翔子の予想通り自滅
英雄「まぁ気ぃ落とさんときや坂本君」
友香「だから無理だって言ったのに・・・」
優子「・・・苦労してるわね友香」
友香「・・・優子もね」
こんな会話が繰り広げられていた
次回も頑張ります