バカとテストとウチの弟   作:グラン

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今回は主に海人視点です


第六十問 モンスターハンティング開始!

  SIDE 海人

 

 

「さて、準備はいい?」

 

「うん!いつでも大丈夫だよ」

 

 

僕が問いかけると工藤さんは元気よく返してきた

 

 

「でも、この格好は納得いかないな・・・」

 

「?なんで?」

 

 

ちなみに僕達の格好は制服ではなく、動きやすい体操服

男子はともかく、女子はスカートだと動きにくいもんね

 

 

「だって・・・短パンじゃあボクの得意のパンチラができないじゃないか!」

 

「しなくていいからね!?」

 

 

なんてしょうもない・・・

 

 

「え?なら脱いで見せればいいって?わかってないなぁ海人君。モロミエじゃなくてチラリズムだからいいんじゃないか。全く、そこまでして女の子のパンツが見たいの?海人君のス・ケ・ベ♪」

 

「んなこと一言も言ってない!!」

 

 

全く・・・今日から丸二日間、こうやって弄られ続けるのだろうか・・・

不安だ・・・

 

 

「ごめんごめん。お詫びにちょっとだけ見せてあげるから」

 

 

そう言って工藤さんは自分の短パンに手を掛ける

 

 

「み、見せなくていいから!」

 

「あはは、耳まで真っ赤にしちゃって、可愛いなぁ♪」

 

 

はぁ・・・胃が痛い・・・

こんなやり取りをしながら歩き、フィールドに到着

 

 

「?なんか人の数が少なくない?」

 

「参加しないで自習する人もいるみたいだよ。他にも点数が低い科目の補充テストを受ける人もいるみたい」

 

 

なるほど・・・最初から全員出撃するわけじゃないんだね

 

 

「じゃあ☆4エリアの中央辺りに行こうか」

 

「うん」

 

 

そう言って僕達はフィールドに足を踏み入れた

その瞬間

 

 

((ポンッ))

 

 

「あれ?召喚獣が勝手に出てきたよ?」

 

「そういえば『フィールドでは常に召喚獣を出した状態で行動する』って学園長が言ってたね」

 

 

あの時は何気なく聞き流していたけど、これはかなり厄介だ

なんせ、召喚獣を引っ込めることができないということは一瞬も気を抜くことができないということだ

それに移動中も前後左右に気を配らないと簡単にやられてしまう

 

 

『只今より、文月モンスターハンティングを開始します』

 

 

「来るよ工藤さん!」

 

「うん、準備オッケー、いつでもいいよ」

 

 

その数秒後、モンスターが現れ、僕達の戦いが始まった

 

 

  SIDE OUT

 

 

  ※ここで他のチームの様子を見てみましょう※

 

 

  ※美波&智也、☆3エリア※

 

 

「まずはここでどれくらいのポイントが手に入るのか見ながら上に上がって行って最も効率がいいところで戦うぞ」

 

「うん。わかったわ」

 

 

 

  ※優子&英雄、☆3エリア※

 

 

「フレー!フレー!頑張るんや木下さん!」←応援だけで戦ってない

 

「・・・う、うざい・・・」

 

 

 

  ※瑞希&康太、☆2エリア※

 

 

「こ、ここならそんなに怖いモンスターは出ませんよね?」

 

「・・・この位の相手なら俺も戦える」

 

 

 

  ※雄二&友香、☆5エリア※

 

 

「い、いくら何でもいきなり☆5なんて無茶よ!」

 

「無茶は承知の上だ。だがこれ位やらないと翔子や北条には勝てねえ」

 

「で、でも・・・って、危なっ!ああもう!なんでこんな危険な綱渡りしなくちゃならないのよ!」

 

 

 

  ※秀吉&翔子、☆6エリア※

 

 

「・・・と、雄二は言っているはずだから私たちはさらに上の☆6に行く」

 

「無茶じゃ!ワシの点数ではまともに戦えぬのじゃ!」

 

「・・・大丈夫、木下は死なない。私が守るから」

 

「・・・それはそれで男として情けないのじゃ・・・」

 

 

 

  ※明久&美春、☆1エリア※

 

 

「あ、あのさ、もう少し上のエリアに行かない?」

 

「美春はこんなオリエンテーションの勝敗には興味はありませんし、あなたと馴れ合う気もありません。お姉さまが悲しむから手を出さないだけです」

 

「そこをなんとか頼むよ。この勝負で海人に勝たないといけないんだ」

 

「笑わせないでください。あなた如きがお兄様に勝てるはずがありません」

 

「・・・それでも勝たなきゃいけないんだ。美波と海人を仲直りさせるために」

 

「どういうことですの?その話、詳しく聞かせなさい!」

 

「実は・・・(かくかくしかじか)・・・と、いうわけなんだ」

 

「この・・・大馬鹿豚野郎!!なんでそれを早く言わないんです!こんなところで油を売っている場合ではありません!お姉さまの願いは美春が叶えて差し上げますわ!!」

 

「ちょ、清水さん!・・・行っちゃった・・・まぁやる気を出してくれたみたいだし、結果オーライだね」

 

「何をモタモタしているんですの!?あなたもお姉さまとお兄様の為にキビキビ動きなさい!」

 

「は、はい!」

 

 

 

   ※以上、他のチームの状況でした※

 

 

  SIDE 海人

 

 

 

レッドコウモリ 英語 195点 

     VS

島田海人 英語 404点

 

 

 

「ここは任せて!」

 

「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

イエローウルフ 保健体育 188点

     VS

工藤愛子 保健体育 489点

 

 

 

「ここはボクに任せて!」

 

「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

「いいペースだね」

 

「そうだね、それに敵の法則もわかってきたよ」

 

 

僕達がいる☆4エリアのモンスターの点数は150~200点

何度も戦闘を繰り返すことを考えるとちょうどいいくらいの強さだ

そして次にモンスターの色に注目だ

さっきから出てくるモンスターの色は・・・

 

赤→文系

青→理数系

黄色→保健体育、家庭科

 

と、いう感じだ

え?家庭科なんてあるのかって?

一応あるよ。まぁ滅多に使わないから期末テストで受けたっきりだけど・・・

でもまだ情報が足りないからなんとも言えないね

 

 

「よーし、この調子でどんどん行こう!」

 

「おー!」

 

 

さてと、ん?モンスターがこっちに向かってくる

赤ということは文系科目かな?

・・・って!!

 

 

 

レッドタウロス 古典 198点

     &

レッドフォックス 古典161点

     &

レッドケルベロス 古典185点

 

 

 

「・・・群れで来ることもあるんだ・・・」

 

 

しかも古典って・・・

 

 

「工藤さん・・・」

 

「うん・・・」

 

 

僕が工藤さんの方をチラリと見て声を掛けると工藤さんは静かに頷く

そして・・・

 

 

「「戦略的撤退!!」」←203点&101点

 

 

僕達は踵を返し、全速力で逃走した

 

 

  ※一方その頃※

 

 

 

『グオォォォォォォ!!』

 

 

ヤマタノオロチ(黒) 総合科目 7777点

     &

ブラックドラゴン 総合科目 7890点

 

 

 

「「ヒィィィィィ!!」」

 

 

 

勢い余って☆7エリア(最深部)に入ってしまった吉井明久と清水美春がモンスターから逃げ回る姿がそこにはあった

 




海人は順調のようです
他のメンバーはどうでしょうね?
明久は・・・まぁ・・・ね

次回も頑張ります

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