バカとテストとウチの弟   作:グラン

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雄二「おい作者。投稿がこんなに遅れた理由を話してもらおうか」

海人「雄二君、作者さんにも都合があるんだからキツイ事言っちゃダメだよ」

美波「甘やかしちゃダメよ!さぁ作者!さっさとウチと海人を仲直りさせなさい!」

作者「・・・投稿が遅れた理由ですが・・・一昨日衝突事故を起こしてしまいまして・・・」

明久「ええ!?大変じゃないか!」

瑞希「大丈夫だったんですか?」

作者「双方、怪我はなかったんですが・・・修理に出した車は年内に直らないかもと言われて・・・モチベーションが全く上がらなくて・・・」

秀吉「ま、まぁ怪我が無くてなによりじゃな!」

作者「なるべく早く書こうと思いますので、皆様温かい目で見守ってやってください」


第五十八問 賭けをしようぜ

  SIDE 明久

 

 

合宿三日目

僕達はいつものメンバー(海人は除く)で集まり、仲直りの為の作戦会議を行っている

 

 

「さてと、まずは島田、お前と海人が最後に喧嘩をしたのはいつだ?」

 

 

雄二は美波に向けてそんな質問をする

なるほど・・・過去の喧嘩の仲直りを参考にしようというわけか

しかし美波は首を横に振る

 

 

「覚えてないようじゃな・・・」

 

「・・・そうじゃないの。ウチと海人、喧嘩したことは一度もない」

 

「「「「「は?」」」」」

 

 

・・・仲の良い姉弟だと思っていたけど、まさか一度も喧嘩したことがないとは・・・

 

 

「ウチが一方的に怒ることは何度もあったんだけど、海人に怒られたことなんて一度も無くて・・・」

 

「なるほどな・・・初めての事だからこそどうすればいいのかわからないってわけか」

 

 

美波は泣き出しそうな表情を見せながら静かに頷いた

 

 

「で、でも、美波ちゃんはこんなに反省しているんだし、もう海人君も許してくれるんじゃ・・・」

 

「そうかもしれないけど・・・でもやっぱり怖いよ!もし海人に拒絶されたら、ウチもう生きていけない!」

 

 

ガタガタと震えながら美波は呟く

 

 

「やっぱり何かきっかけが必要だね」

 

「一つ考えがある」

 

「本当!?」

 

「明日から召喚獣を使ったオリエンテーションをやることは知っているな?男女で二人一組のペアを組んで何らかの競技を行うらしい」

 

「なんで雄二はそんなこと知っているの?」

 

「鉄人と高橋女史が話しているところを偶然聞いたんだ。ルールの詳細まではわからんがな」

 

「それでどうするのさ?」

 

「なに、いつものノリで賭けをするだけだ。トップの奴が他の全員に命令できるってな」

 

 

なるほどね

それならうまくいくかもしれない

僕達は初日のポーカーみたいにことあるごとに賭けをしているからね

 

 

「でも、海人がその賭けに乗るかどうかわからないよ?」

 

「これはあくまで俺の予想だが・・・あいつはもう島田の事を許している。だがあれだけの騒ぎになっちまったもんだから言い出せずにいるんだろう。だからなにかしらのキッカケを作ってやればうまくいくはずだ」

 

 

ふむ・・・なんだかうまくいく気がしてきたぞ

いや待て・・・雄二の策はいつも肝心なところで何かが抜けている

まだ何か見落としている落とし穴があるはずだ

・・・あっ!

 

 

「雄二、この作戦、海人に勝たないと効果をなさないよね?誰が海人に勝つの?この中で海人に対抗できそうなのは姫路さん位だよ?」

 

 

海人は昨日とおそらく今日も木下さんと勉強している

よって、男女のペア戦ならそのまま木下さんと組む可能性が高い

この中で成績が高い二人と言えば姫路さんと雄二だが、それでもあの二人が相手だと確実とは言えない

 

 

「・・・ペアの相手はくじ引きで決める」

 

「そうなの?っていうか、ムッツリーニはなんでそんなこと知っているの?」

 

「・・・俺の情報網を舐めるな」

 

 

・・・深くは聞くまい

 

 

「これで希望は見えてきたね」

 

「ああそうだ!くじ運次第じゃ海人に勝てるってわけだ」

 

「・・・それってくじ運次第じゃ海人君に勝てないってことじゃ・・・」

 

「「あー聞こえない聞こえない」」

 

 

姫路さんのツッコミに僕と雄二は耳を塞ぐ

 

 

「確かに確実性には欠けるが・・・やるしかないだろ?」

 

「そう・・・だね。可能性はゼロじゃないんだ!やってみてダメなら次の作戦を考えればいい!ここでウダウダ言っても何も始まらないもんね」

 

 

よし!やってやるぞ!

だが、この時僕は・・・

 

 

 

(くくっ、うまくいったぜ。『他の全員』ってことは俺が勝てば明久にも命令できるわけだ。さて、何を命令すっかな~♪)

 

(これはチャンスじゃ!今度こそ一緒に風呂に入ってもらい、ワシが男だということを証明してみせるのじゃ!)

 

(・・・姫路や島田も対象に入っているということは撮影し放題)

 

 

 

・・・三人の邪念に気付いていなかった

 

 

 

  ※一方その頃※

 

 

 

(姉さんとアキ兄さんが一緒にいる。もう仲直りしたのかな?)

 

(そんなに気になるなら会いに行けばいいのに・・・)

 

 

美波達を遠くから見てソワソワしている海人とその様子をみて呆れている優子の姿があった

 

 

 

  ※再び明久サイド※

 

 

 

さて、三日目も終わりが近づき、僕達は学園長の話があるということで講堂に集まっている

結構適当に集まっている為、海人を見つけるのは難しそうだ

 

 

「さてクソジャリども!明日からは『旅のしおり』に書いてある通り、オリエンテーションを行うよ!」

 

 

壇上のババアはマイクを使ってそう告げた

 

 

「ルールは男女二人一組のペアマッチだ。と、言っても、戦うのは召喚獣同士じゃない。Fクラスの吉井明久、ちょっと前に出な!」

 

「え、僕?」

 

 

僕が前に出るとババアは何かの機械のスイッチを入れた

すると・・・ポンっ、という音を立てて何かが出てきた

これは・・・まるでRPGに出てくる雑魚モンスターだ

 

 

「吉井、召喚獣を出してコイツを倒しな」

 

「あ、はい。試獣召喚!」

 

 

スライム 日本史 25点

   VS

吉井明久 日本史 342点

 

 

 

・・・予想以上の雑魚だ・・・

僕は一撃でモンスターを始末する

すると・・・僕の名前の横に1Pと表示された

 

 

「こういう風にアンタ達にはこのフィールドにいるモンスターと戦ってもらう。名付けて『文月モンスターハンティング』さね」

 

 

これ・・・最近発売されたアクションゲームそっくりだ

ババア・・・さてはハマったな?

 

 

「当然、弱いモンスターはポイントが低く、強いモンスター程、獲得できるポイントは高い。フィールドでは常に召喚獣を出したまま移動し、エンカウントしたら戦闘に突入。科目はエンカウントしたモンスターに合わせて切り替わる仕組みだよ」

 

 

なるほどね

でも、強い敵と当たったらオシマイなんじゃ・・・

 

 

「それと、一つ通常の試召戦争との相違点。敵前逃亡を許可する。勝てないと判断したら撤退しても構わないさね。ま、逃げてばっかりじゃいつまでたってもポイントは増えないけどね。だが、戦死したら西村先生の補修を二時間受けてもらうよ。もちろん補充テストを受けても構わないし、自習して点数を上げることに専念しても構わないさね。その辺のペース配分は自分で決めな。時間は9時から16時、12時から13時は昼食休憩さ」

 

 

ルールは大体わかった

となるとゲームを行う時間は一日6時間、二日で計12時間

二時間の補修はかなり痛いタイムロスだ

戦死しないようにしないと・・・

 

 

「優勝ペアには商品として豪華焼肉セット一家族分(5人前)をそれぞれプレゼントするよ」

 

 

あ、男子一同の目の色が変わった

え?僕?焼肉もいいけど僕はやっぱり美波の料理の方がいいな♪

まぁ海人と美波の仲直りの為、勝ちは譲らないけどね

 

 

「ペアはくじ引きで決めるよ。Aクラスから出席番号順に引きに来な」

 

 

ババアがそう言うと男子は鉄人の方へ、女子は高橋先生の方に集まって行った

どうやら説明は終わったようなので僕は雄二達の所に戻った

 

 

  SIDE OUT

 

  SIDE 海人

 

 

みんなが順番にクジを引いて行き、そろそろ僕の番だ

 

 

「おう、海人」

 

「あ、雄二君」

 

 

そっか・・・雄二君は『坂本』だから出席番号は僕の一つ前だ

 

 

「さて、せっかくの催し物だ。いつも通り一つ賭けをしないか?」

 

「賭け?」

 

「ああ、いつも通り、勝った奴は負けた奴の言うことを聞く。今回は一位の奴が他全員に命令だ」

 

 

むぅ・・・リスクが大きいな・・・

まぁいいか。そこまで無茶な要求はしてこないでしょ

 

 

「あ、雄二君。それって姫路さんや姉さんも?」

 

「ああ、そうだがそれがどうかしたか?」

 

「・・・ううん。ただの確認」

 

(やっぱりな・・・こいつは島田と仲直りするきっかけを探している)

 

 

ちょうどいいや

姉さんにはもうアキ兄さんに暴力を振るわないように言って、仲直りしよう

だいぶ反省しているみたいだし、もうむやみに暴力を振るったりしないよね?

っと、僕の番だ

・・・100番か

 

 

「海人、何番だ?」

 

「100番だよ。雄二君は?」

 

「内緒だ!フハハハハ!油断したな海人!もう勝負は始まっているんだよ!」

 

「ズ、ズルイ・・・」

 

 

・・・まぁいいか。いずれわかるだろうし・・・

 

 

「引いたらあっちの建物の指定された部屋に移動しな」

 

 

学園長は大きな建物を指差しながらそう言った

あぁ・・・やけに立派な建物なのになんで使わないのかと思ったらそういうことだったんだね

などと考えながら僕は建物に入った

するとたくさんの部屋がずらりと並んでいる

さて、100番は・・・四階か・・・

そういえば・・・僕のペアは誰だろう?

知っている人だったらいいな~

あ、でも、もし姉さんだったらどうしよう

まだ顔を会わせにくいし・・・

っと、部屋の前に到着。僕はドアをノックした

 

 

「開いてるよ~」

 

 

中から女の子の声が聞こえた

どうやら姉さんではないようだ

それにしても・・・今の声、どこかで聞いたことがあるような・・・

僕はドアを開けた

するとそこには・・・

 

 

「あ、海人君だ」

 

「き、君は・・・」

 

 

緑色のショートヘアーの女の子がくつろいでいた

 

 

  SIDE OUT

 

 

  ※95番部屋※

 

「こんなお姉さまを誑かす豚野郎とペアなんて最低ですわ!」

 

(・・・誰か助けて・・・)

 

 

 

  ※36番部屋※

 

「俺に任せとき!大船に乗ったつもりでいてや!」

 

(沈没船じゃなければいいけど・・・)

 

 

 

  ※4番部屋※

 

「中島と一緒じゃなくて残念だったな」

 

「な、何言ってんのよ!あのバカと組んだら負け確定じゃない!それより、足引っ張らないでよ?元神童さん?」

 

 

 

  ※75番部屋※

 

「・・・雄二と一緒が良かった・・・」(がっくり)

 

「・・・誰か助けてほしいのじゃ・・・」

 

 

 

  ※131番部屋※

 

「・・・遅いですね~パートナーは誰なんでしょう?・・・もし北条君だったらどうしよう・・・『頼りにしてるぞ』なんて言われちゃったり・・・」←トリップ中

 

(・・・入りづらい・・・)

 

 

 

  ※12番部屋※

 

「なるほどな、まぁ確かに海人の奴は怒ってるっていうより意地になってるって感じだったな・・・」

 

「・・・そう、でもやっぱりウチ、拒絶されるのが怖い」

 

「だったら勝って、海人の見ている前で吉井に向かって、『もう暴力振るわないから許して』って言えば海人も許すだろう。まぁ俺も出来る限り協力しよう。海人の投球に影響すると困るからな」

 

「うん。ありがとね」

 

 

 

  ※???※

 

「島田海人は100番か。クククッ、あの時の恨みここで晴らさせてもらうぜ」

 




各自のペアは誰でしょう!?
正解者には何も無し!ww

次回も頑張ります

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