マジで間に合わないかと思った・・・w
「・・・愛子はいじわる」
「あはは、ごめんね代表。ドッキリの計画を聞いたときに面白そうだったものだからつい・・・」
休み明けの朝
頬を膨らませて怒る翔子と申し訳なさそうに笑う愛子
「でもさ、坂本君と付き合えてよかったじゃん」
「・・・うん。そのことで愛子に相談がある」
「ん?何かな?」
「・・・付き合い始めた後ってどうすればいいの?」
「え・・・そりゃあ・・・デートしたり・・・?」
「・・・なんで疑問形?」
「いや、実はボクもいまいちわかんないというか・・・よし、ここは恋愛の先生に聞いてみよう」
そして・・・
「「先生」」
「その言い方やめなさい」
恋愛の先輩である優子の元に来た二人だった
「なるほど、要するに付き合いたいと思って付き合い始めたはいいけど、いまいちピンとこないと?」
「そうそう」
「・・・付き合い始める前とあまり変わらない」
「まぁ代表はそうだろうね。その点、優子は海人君と付き合ってから色々変わったんじゃない?」
「え、えっと・・・」
愛子の質問に戸惑う優子
(・・・そういえばデートも一回っきり、しかも大失敗。他に恋人らしいことなんて何も・・・)
「たとえば腕を組んだり」
(・・・無い。言われてみれば一度も無いわ)
「キスしたり」
(それはあるわ)←第百三十六問
「抱き合ったり」
(それもある)←同じく第百三十六問
「一緒にお風呂に入ったり」
(そ、それも・・・)←第百四十三問
「さらに一緒に寝たり」
(・・・)←同じく百四十三問
「そして、保健体育のじ・つ・ぎ♪」
「それはまだよ!・・・あっ!」
「「それは?」」
口は災いの元である
「優子はやることはやってるけど、順番が滅茶苦茶だね」
「うぅ・・・」
「ボクが思うに大事なのは・・・押し引きのバランスだね!」
「「!!」」
「って、驚いて見たけど、いまいちピンと来ないわ」
「たとえばメール。全く来ないと寂しいよね?」
「「うん」」
「でも数分間に何通も送られると鬱陶しい」
「確かに」
「?」←そうかなぁ?と思っている
「というわけで、実際にメールを送ってみよう」
「え、そんな急に言われても・・・」
「何でもいいんだよ。優子だって何でもないことでも海人君からメールが着たら嬉しいでしょ?」
「そりゃまぁ・・・」
「ほらほら、レッツトライ!」
愛子に言われ渋々メールを作成する二人
「・・・送った」
「流石代表、積極的だね」
そう言いながら愛子は翔子の携帯を見せてもらう
『雄二、愛してる。浮気したら許さない』
「怖っ!怖いよ!なんで浮気を疑っちゃうかな!?」
「・・・うっかり」
「優子、できた?」
「う、うん。一応」
『元気?』
「短っ!?っていうか朝練で会ったんだよね!?」
「むぅ・・・そこまで言うなら愛子、送ってみなさいよ!」
「ふっふっふ、僕は二人とは違うんだよ」
((イラッ))
愛子の言い方にイラッときた二人
差し出された携帯を覗き込む
『おはよー康太君♪悪いんだけど、現国の教科書を忘れたから貸してくれない?』
「どう?このメールを送るためにわざわざ教科書を忘れてきたんだよ!」
「そ、そこまでする?」
(・・・持ってきて忘れたフリじゃダメだったのかな?)
驚く優子と心の中でツッコむ翔子
「ん?あ、返事が返って来た」
『今日はFクラスは現国は無いから持ってきてない』
「ノォォォォ!!」
((自業自得))
Fクラスの時間割を確認していない詰めの甘い愛子だった
※休み時間※
「うぅ・・・失敗だよ」
「うまく行かないわね」
「・・・難しい」
結局何の進展も無い三人
「やっぱり回りくどいのはやめてストレートに行こう!」
「と、言うと?」
「ズバリ、集団デート!」
「「?」」
「互いのカップルを見て良い部分は参考にして真似するんだ。全員恋人持ちだから浮気の心配は無い。メリットがたくさんだよ」
「な、なるほど」
「・・・いいアイデア」
愛子のアイデアに賛同する二人
「次の週末、あ、海人君は部活かな?」
「土曜日は部活だけど、日曜日なら大丈夫よ」
「じゃあそれでいこう」
それから三人は週末のデートに向けてシミュレートを開始
自然と腕を組む方法
「いだだだだっ!!代表、決まってる!関節決まってる!!」
「・・・これは難しい」
ネットでデートスポットを検索
「新しく出来たショッピングモールだって」
「いいわね。ここにしましょ」
互いに着て行く服をチェック
「どうかな?」
「ちょっと派手じゃない?」
「・・・こっちの方がいいかも」
※そしてデート当日※
「よし、行くわよ!」
優子は前回の失敗を反省し、今回はしっかり準備を整えて集合場所に向かうのだった
Aクラス三人娘の日常でした
次回はトリプルデート
はたしてうまくいくのか
次回も頑張ります