バカとテストとウチの弟   作:グラン

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第十三問 あれはただのオカマよ

  SIDE 海人

 

 

「いたぞ!坂本だ!」

 

「クソっ!もう追いついてきやがったか・・・」

 

 

後ろから追ってくるBクラス生は・・・3、4人ってところか・・・

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

 

マズイな・・・僕達はともかく姫路さんの体力がもたない

このままじゃ追いつかれる

・・・仕方ない・・・

 

 

「雄二君!ここは僕が食い止める!雄二君達は先に・・・」

 

「ウチも残る!可愛い弟を置いて逃げるなんてできないわ!」

 

「二人が残るなら僕が逃げるわけにはいかないね。三人は今のうちに逃げて!」

 

「・・・仕方ない・・・わかった!戦死するんじゃねえぞ!」

 

 

雄二君、康太君、姫路さんは教室に向かって再び走り出した

そしてBクラスの人達に追いつかれた

 

 

「さて、姉さん、アキ兄さん、迎え撃つよ!」

 

「「うん!」」

 

「やっと追いついたわ」

 

「あっ!海人、あいつ、四天王の一人、尾賀間稔二だ」

 

 

・・・え、えーと・・・

 

 

「あ、あの・・・尾賀間君?」

 

「んん?なにかしら?」

 

「その・・・男だよね?」

 

「そうよぉ~残念だけど、まだ『アレ』はついてるの♪」

 

 

えっと・・・性同一性障害ってやつかな?

 

 

「違うわ海人、あれはただのオカマよ!」

 

「んまーっ!失礼しちゃうわ!」

 

 

推定180cmの巨漢がクネクネしている

・・・こう言っちゃぁ失礼だけど、気持ち悪い・・・

 

 

「あらあら怯えちゃって、食べちゃいたい♪」

 

「!!」(ビクッ!)

 

「ウチの弟を虐めるんじゃないわよ!」

 

 

姉さんが僕の前で両手を広げて立ちはだかる

 

 

「なんてね。冗談よ。あなたは可愛いけどアタシのタイプじゃないもの。アタシはもっとガッチリした人が好みなの。そうねぇ・・・おたくの代表の坂本君なんてなかなかいいわ♪勝ったら彼の貞操でも頂こうかしら♪」

 

 

ど、どうしよう・・・本気で気持ち悪い・・・

 

 

「さて、おしゃべりはこれ位にしましょうか。遠藤先生、召喚許可を・・・」

 

「はい!承認します!」

 

「さぁアナタ達!やっておしまい!」

 

「「「試獣召喚!!」」」

 

 

Bモブ 116点

 

Bモブ 151点

 

Bモブ 140点

 

 

「なんなのその貧相な点数は!!」

 

「し、仕方ねえだろ!あの須川って奴に削られたんだから!」

 

「まぁいいわ!アタシは英語は得意なの。Fクラスごとき、アタシ一人で充分よ!試獣召喚!!」

 

 

尾賀間稔二 305点

 

 

「かかってきなさい。三人まとめて叩き潰してあげるわ!」

 

「たしかに高いね・・・でも・・・」

 

「「「試獣召喚!!」」」

 

 

島田海人 412点

 

島田美波 221点

 

吉井明久 195点

 

 

「僕も英語は得意なんだよ!」

 

「なっ!島田海人はともかく他の二人まで・・・」

 

「まだ海人には遠く及ばないけどね」

 

「さすがウチの自慢の弟だわ♪」

 

 

数学と英語は得意なんだよね♪

え?古典?・・・聞かないで・・・

 

 

「お、おい、どうする?」

 

「あんなの勝てるわけないじゃない!」

 

「ちょっと何やってるのアナタ達!早く行きなさい!」

 

 

渋々と言った表情でBクラス生はこっちに向かって来た

 

 

「アキ兄さんと姉さんは周りの三人をお願い!僕は尾賀間君を・・・って、え?」

 

 

僕が二人に指示を出して尾賀間君の方に目を向けると・・・彼は踵を返し逃げようとしていた

まさか・・・味方を盾にして見捨てて自分一人だけ・・・?

そんなの許せない!

 

 

「逃がさない!ぶち抜け!『超電磁砲』」

 

 

僕は腕輪を発動し、彼の召喚獣を狙った

 

 

「そ、そんな・・・このアタシが・・・イヤアアァァァ!!」

 

 

尾賀間稔二 305点→0点

 

 

「お疲れ、海人」

 

「あっ、そっちも終わった?」

 

「うん、それにしてもよく間に合ったね」

 

「僕の腕輪の最大の魅力は『雷と同じ速さ』だからね。躱せるのは教師かアキ兄さん位じゃないかな?」

 

「・・・チートだね」

 

「チートとか言わないでよ。コレ消耗激しいんだよ」

 

「でも一撃なんて凄い威力ね」

 

「彼は鎧を着ていたからね。電気だから金属製の防具に有効なんだよ」

 

「やっぱりチートだね」

 

「それより早く戻りましょ。また追手が来たら厄介だし」

 

「そうだね」

 

 

そう言って僕達は教室へと向かった

 

 

  SIDE OUT

 

  SIDE ???

 

 

「ちっ、尾賀間の奴、やられやがったか・・・」

 

「どうする?島田姉弟に姫路に吉井、それに坂本もAクラス並みだ。このままだと勝てねえぞ」

 

「心配するな。俺に策がある。俺の計算通りことが運べば五人中三人は無効化でき、さらに強力な戦力が手に入る。クククッ、そろそろ『アイツ』に働いてもらうとするか」

 

 

Bクラス代表、根本恭二と四天王最後の一人、北内は気味の悪い笑みを浮かべていた

 

 




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