バカとテストとウチの弟   作:グラン

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書く時間が無い・・・
そろそろ週一更新すら厳しいかも・・・



第百三十八問 福引と鍋 後編

翌日の放課後、いつものメンバーの帰宅部組は鍋パーティーの為、肉と野菜を運んでいた

場所は人数が多すぎるので霧島家を貸して貰った

 

 

「ふぅ、これで全部だね」

 

「そうね、玲さん、わざわざ車まで出してもらってすいません」

 

「気にしないでください。これ位お安い御用ですよ」

 

「おぅ、米とうどん買って来たぞ」

 

 

ちょうどお肉を運び終えたタイミングで雄二と翔子が買い物から帰って来た

 

 

「なんでうどん?」

 

「鍋の締めはやっぱうどんだろ?喰えなくても開けなきゃそこそこ日持ちもするしな」

 

 

意外と家庭的な面のある男である

家では家事をしているのだろうか?

 

 

「さてと、それじゃあ始めようか?」

 

「そうね」

 

 

そう言って明久と美波は各自鍋を取り出す

 

 

「ん?なんで鍋を二つ?」

 

「いやぁ、食材の数が多いからし、人数も多いから鍋が一つじゃ足りないかなぁと思ってね」

 

「それにいい機会だし、ここはひとつアキと勝負しようと思ってね」

 

「負けないよ」

 

「それはこっちのセリフよ」

 

 

火花を散らす二人

 

 

「面白れぇ、俺も参戦するぜ。翔子、鍋を貸してくれ」

 

「・・・わかった」

 

 

台所に鍋を取りに行く翔子

 

 

「サンキュ・・ん?何で二つ?」

 

「・・・私も作る」

 

 

翔子は対抗意識を燃やしたのか自分の分も持ってきた

 

 

「あ、あの、私も・・・」

 

「葉月の面倒を見ててね」

 

「う・・・はい」

 

 

いきなり出鼻をくじかれた瑞希はしょんぼりしながら葉月を連れて別の部屋に移動した

玲もそれについていく

 

 

「・・・食材を切る」

 

「み、美春も手伝いますわ」

 

 

やることがない康太は食材を切り始め、美春も慌てて手伝いを始める

 

 

 

  ※数十分後※

 

 

「「「「できた!」」」」

 

 

作ると言っても出汁の用意だけなのでそこまで時間はかからなかった

 

 

「鍋といえばやっぱりすき焼きだよね」

 

「ウチはカレー鍋よ。海人も葉月もカレーは大好きだからね」

 

「・・・牛乳鍋。一度作ってみたかった」

 

 

三人とも腕はたしかなのでなかなかの出来栄えである

 

 

「雄二は何を作ったの?」

 

「俺が作ったのは闇鍋だ!一度やってみたかったんだがこういう機会じゃないとなかなかできないからな」

 

「闇鍋ってなに?」

 

「暗闇の中で食べる鍋だよ。いろんな食材を入れて一度掴んだものは必ず食べなきゃいけないんだ」

 

「へぇ・・・なんだか面白そうね」

 

「本来なら各自一品づつ入れるんだが、今回は俺が予め入れておくことにした」

 

「そうなの?それは何で?」

 

「・・・ヒント、必殺料理人」

 

「オッケー、理解したよ」

 

「敢えて鍋にはあまり合わないものもハズレとして入れておいたが、まぁ喰えないものは入れてないから安心してくれ」

 

 

「「「「「おじゃましまーす」」」」」

 

「っと、部活組も来たな」

 

「それじゃあ始めましょうか」

 

「ああ、俺の鍋は最後の楽しみだな」

 

 

そう言って雄二は鍋を台所に持って行った

そして鍋パーティーが始まる・・・が、その途中・・・

 

 

「えっと・・・お茶は・・・」

 

 

一人の???が台所に入っていた

 

 

「あっ、ありました・・・ん?」

 

 

そこで一つの鍋を見つける

 

 

「これは坂本君の作った鍋ですね。最後の楽しみと言っていましたけど・・・」

 

 

そう言って???は蓋を開ける

 

 

「一見、普通の鍋みたいですけど・・・ちょっとだけ味見です」

 

 

そう言って???はハズレ食材のリンゴを口に入れる

 

 

「・・・美味しくないです・・・さては坂本君、味付けに失敗しましたね?仕方ないですね。ここは私が味付けを・・・」

 

 

そう言って???はいくつか調味料を入れる

 

 

「あとは・・・これを入れて・・・これで味がまろやかになるはずです。おっと、お茶を取りに来たんでした」

 

 

そう言って???は台所から去って行った

 

 

 

  ※数時間後※

 

 

「ふぅ、だいぶ食ったけど、ちょっと食い足りへんな」

 

「まぁこの人数だからな」

 

「安心しろ。鍋はまだある。最後は俺が作った闇鍋だ」

 

「闇鍋って何?」

 

 

きょとんとして聞く海人

このくだりはさっきやったので省略

 

 

「・・・嫌な予感しかしないんだが?」

 

「まぁ作ったのは雄二君だし、大丈夫じゃないかな?」

 

 

海人と智也がそんな会話をしていると、部屋の電気が消える

 

 

「さて、これで準備オッケーだ。各自一品づつ取り皿に取ってくれ」

 

 

雄二に言われるがままにそれぞれ一品づつ取る

 

 

「さて、取った物は必ず完食してもらうぞ。それじゃ、せーの・・・」

 

 

雄二の掛け声と共に全員食材を口にする

 

 

「「ぐぁぁぁぁ!!」」

 

「「おえっ・・・」」

 

「美味しいです」

 

「「「ゴフッ」」」

 

「「・・・美味しい」」

 

「「な、なにこれ・・・?」」

 

「「まずっ・・・」」

 

「微妙なのじゃ」

 

「微妙ね」

 

 

 

※各自手にしたもの※

 

 

海人→チョコがしっかり絡んだお肉

 

智也→じっくりことこと煮込んだイチゴ

 

英雄→お肉・オン・ザ・タバスコ(混ざってない)

 

葉月→奇跡的に無傷(被害のない)のお肉

 

優子→キムチ

 

美波→辛い白菜

 

明久→スープをしっかり吸った食パン

 

瑞希→リンゴ

 

玲→普通のお肉

 

康太→普通の長ネギ

 

秀吉→きゅうり

 

美春→パイナップル

 

愛子→もずく

 

友香→やや辛い豆腐

 

雄二→チョコとタバスコがしっかりコラボした白菜

 

翔子→雄二の隣で取ったのになぜか無傷の白菜

 

 

 

以上の結果となった

 

 

 

「ひ・め・じ?ちょっとこっちに来い」

 

「え?ま、待ってください!私じゃn・・・」

 

「問答無用」

 

「違うんですぅ~」

 

 

ズルズルと瑞希を引きずって部屋を出て行く智也

 

 

「瑞希さんはどうしたんですか?」←実は犯人

 

「気にしないでください玲さん。いつものことですから」

 

 

こうして鍋パーティーは終了した

もうこのメンバーで闇鍋をすることは二度とないだろう

 

 

 

  ※おまけ※

 

 

「うぅ・・・ホントに私じゃないんですぅ~」

 

「言い訳しない」

 

 

前科ありの為、信じてもらえず、正座して反省文を書く瑞希の姿がそこにはあった

瑞希の無罪が証明されるのはそれから数分後のことだった

 




意外にも今回は犯人じゃなかった瑞希なのでした
二人目の必殺仕事人の犯行でしたね
さて、次は何を書こうかな?(ノープラン)w

次回も頑張ります

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