バカとテストとウチの弟   作:グラン

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だいぶクオリティが下がってきている・・・
月曜にまにあわせるように慌てて書いたから誤字脱字あるかも・・・
その時は報告お願いします

それでは本編へどうぞ


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第百三十六問 彼と彼女の初デート 後編

  ※待ち合わせ時間30分前※

 

 

(優子さんとのデート、楽しみだなぁ♪)

 

 

待ち合わせ場所でソワソワしている海人

その近くでは・・・

 

 

『海人ってば、あんなに嬉しそうに』←様子を見に来た美波

 

『でもいくらなんでも早過ぎない?』←美波が暴走したときの為についてきた明久

 

『きっと優子とのデートが楽しみなんだよ』←面白そうだとついてきた愛子

 

『・・・雄二とのデートの参考にする』←メモを構える翔子

 

 

隠れて海人を見守る四人の姿

 

 

 

※覗き見している四人のセリフは『』で表記します※

 

 

 

 

  ※待ち合わせ時間※

 

 

『優子、遅いね』

 

『まぁもう時間だしそろそろ来るでしょ』

 

 

  ※30分経過※

 

 

『優子さん、遅刻かな?』

 

『優子にしては珍しい』

 

 

  ※一時間経過※

 

 

(イライライラ・・・)

 

(((ビクビク・・・)))

 

 

  ※二時間経過※

 

 

『もう我慢できないわ!優子に文句言ってやるんだから!!』

 

『だ、ダメだよ美波!今日は影から見守るだけって言ったでしょ?』

 

 

携帯を取り出す美波と必死にそれを止める明久

 

 

『あ!優子が来たよ!』

 

 

愛子が指を指す方向に慌てて走る優子の姿

 

 

「はぁはぁ・・・ご、ごめん海人君!遅くなって・・・」

 

「ううん、大丈夫。僕も今来たところだから」

 

『『『『いや、それは無理があるだろ』』』』

 

 

海人の言葉に物陰でツッコむ四人

待ち合わせ時間から二時間も過ぎているのに今来たわけがない

 

 

「僕も悪かったんだよ。今日、携帯持って来るの忘れちゃってさ」

 

「あぁ、それで・・・」

 

 

優子は来る途中に走りながら電話しても出なかった理由を知りホッとする

正直、口も利きたくないほど怒ってるんじゃないかと不安になっていたのだ

 

 

「それよりお昼でも食べに行こうよ」

 

「あ、それならアタシが・・・」

 

 

弁当を作って来たと言いかけて優子は固まった

慌てて家を出てきた彼女は財布の入った小さなカバンしか持っていない

つまり・・・

 

 

(お弁当・・・家に忘れてきたぁぁぁ!!)

 

 

そういうことである

 

 

「?どうしたの?優子さん」

 

「な、何でもないわ。それよりお昼はアタシが奢るわよ。ほら、待たせちゃったお詫びも兼ねて」

 

「え?そんな、悪いよ」

 

「いいから。ほら、行きましょ」

 

 

そう言って海人の手を引く優子

 

 

(海人君の手、冷たい。ずっと待っててくれたんだ)

 

 

嬉しいような申し訳ないような感情を胸に優子は海人を連れて近くの喫茶店へと入って行った

 

 

そして食事を終えた二人は喫茶店から出てきた

 

 

『特に何もなかったね』

 

『そうだね。ここは定番の『あーん』とかするかと思ったんだけどね』

 

『海人も優子も照れ屋なところがあるからね』

 

『・・・行き先を決めるみたい』

 

 

「優子さん、ご馳走様」

 

「いいのよ。これはお詫びなんだから」

 

「さて、それじゃあ・・・」

 

「あ、海人君、アタシ見たい映画があるんだけどいいかな?」

 

「え?あ、うん。もちろん。それじゃあ行こうか」

 

(よし!本に書いてあった通りだわ。『奥手な男の子は目的地を決めてない可能性あり、そんなときは男のプライドを傷つけないよう、『リード』ではなく『提案』をしてみましょう』)

 

 

優子は今の流れはよかったと確信

しかし・・・

 

 

(動物園でイベントをやっているみたいだから行こうかと思っていたんだけど・・・まぁいいか)

 

 

海人はきちんと目的地を決めていたのだった

 

 

『海人はたしか動物園のパンフを見てたはずなんだけど・・・』

 

『あらら、優子さんなりに気を使ったんだろうけど、裏目に出ちゃったね』

 

『・・・(カリカリ)』←メモしてる

 

『あれ?でもたしか映画館は今・・・』

 

 

 

「・・・ごめん。ホントごめん」

 

「き、気にしないで!優子さんのせいじゃないよ!」

 

 

映画館の前にいる二人

目の前には『改装工事の為閉館中』と書かれた看板

 

 

(下調べが甘かったわ)

 

 

「気を取り直して他の所に・・・」

 

 

海人がそう言いかけたその時

 

 

(ザァァァァァァ!!)

 

 

大雨が降り始めた

 

 

「「・・・」」

 

 

 

『なんでこのタイミングで雨が降るのよ!!』

 

『お、落ち着いて美波!怒っても雨はやまないよ!』

 

『・・・今日は降水確率は10%以下だったはずなのに・・・』

 

『うわ・・・ついてないね』

 

『とりあえず、海人達が行ったら傘を買いに行こう』

 

 

海人と優子がコンビニに入るのを見てそう言う明久

二人もビニール傘を買うつもりらしい

鉢合わせにならないように気をつけながらコンビニで傘を買い、後をつける四人

二人の進行方向から推測すると、どうやらもう帰るようだ

 

 

(もう・・・終わり?こんなのが・・・初デートなの?)

 

(優子さん、落ち込んでるなぁ。遅刻したことを気にしているのかな?)

 

 

優子が落ち込むのも無理はない

今日二人がしたことといえば、食事と散歩のみ

前日に本を読んで抑えた要点もほとんど台無し

そうこうしているうちに優子の家についてしまった

 

 

(これで終わりなんて・・・絶対嫌!)

 

「じゃあ優子さん、また明日」

 

「待って海人君!その・・・よ、よかったらウチに上がって行かない?ほ、ほら!雨も降ってるし、雨宿りも兼ねて・・・ね?」

 

「う、うん。それじゃあちょっとお邪魔しようかな」

 

 

そう言って海人は優子の家に入って行った

 

 

『おぉ!優子、やるねぇ♪』

 

『・・・大胆』

 

『優子さんの家で何をするのかな?』

 

『わかってないねぇ吉井君は。男と女が二人きりですることなんて決まってるって』

 

『?』

 

『保健体育のじ・つ・ぎ♪』

 

『な、何ですって!?そ、そんな・・・か、海人にはまだ早いわ!』

 

『ちっちっちっ、甘いよ美波。男の子って言うのは女の子が思っているよりずっとエロスな事で頭がいっぱいなんだよ!』

 

『海人はアキとは違うわ!』

 

『待って美波!僕の事を何だと思っているの!?』

 

『海人君も、もう一人の男ってことだよ。それにね・・・姉なら弟の成長を喜ぶべきなんじゃないかな?』

 

『あぁ海人・・・ちょっと前までお姉ちゃんお姉ちゃんってウチの後ろをついて来ていたのにいつのまにかこんなに立派になって・・・』

 

(((まるで母親みたいだなぁ)))

 

『もう帰りましょ。二人の邪魔をするわけにはいかないわ』

 

 

そう言って四人はその場を離れた

 

 

 

「ここがアタシの部屋よ(昨日のうちに片付けておいてよかったわ)」

 

 

そう言って部屋のドアを開ける優子

 

 

「・・・え?」

 

 

しかしそこは、昨日と変わらぬゴミ屋敷

 

 

(な、なんで・・・ハッ!!)

 

 

優子は数時間前の事を思いだす

 

 

 

  ※数時間前(家を出る直前)※

 

 

「ああもう!アタシのバカ!!着て行く服まで一緒に押し入れに入れちゃうなんて・・・」

 

 

寝坊して慌てていることもあり、優子は乱暴に押入れの中の物を引きづり出す

 

 

「あった!片付けは・・・帰ってからでいいわよね」

 

 

そう言って急いで着替えて出て行ってしまったのだ

 

 

 

   ※そして現在※

 

 

「・・・ぐすっ・・・」

 

「ゆ、優子さん?」

 

「うわぁぁぁぁぁん!!」

 

「ちょ、優子さん!?」

 

「こんなはずじゃなかったのに!!なんでうまくいかないのよぉ・・・」

 

「落ち着いて優子さん」

 

「うわぁぁぁん!!嫌いにならないでぇぇ!」

 

「な、ならない!嫌ったりしないよ!と、とにかく落ち着いて!!」

 

 

大泣きし始めてしまった優子を海人は抱きしめて落ち着かせる

 

 

  ※数分後※

 

 

「落ち着いた?」

 

「・・・うん」

 

「優子さんさ、色々無理してるでしょ?」

 

「・・・だって、海人君との初デートなんだもん」

 

「気持ちは凄く嬉しいけどさ、別に背伸びしなくてもいいんじゃないかな?僕達は僕達のペースで付き合っていこうよ。時間はいくらでもあるんだし・・・ね?」

 

「うん・・・そうね。アタシ、ちょっと焦ってたのかもしれないわ」

 

「焦る?」

 

「だってさ、付き合い始めてから全然恋人らしいことしてないじゃない?それに海人君はモテるし、いつかアタシなんかより可愛い女の子を見つけて捨てられちゃうんじゃないかって」

 

「む、僕、そんなに女癖が悪いように見える?」

 

「ち、違っ!そんなつもりじゃ」

 

「ふふ、冗談だよ。それに大丈夫。こんなに僕の事を好きでいてくれる可愛い彼女を捨てるわけないよ」

 

「海人君・・・」

 

「優子さん・・・」

 

 

二人は抱き合い唇を重ねた

 

 

「ただいまなのじゃ。む、姉上、帰って・・・」

 

 

そこまで言って秀吉は固まった

優子達は部屋のドアを開けただけで部屋の中には入っていない

そして玄関からは優子の部屋の入り口が見える

つまり・・・秀吉は姉と友人のキスシーンを目撃してしまったのだ

 

 

「「「・・・」」」

 

 

重い空気が流れる

 

 

「あ、雨が止んでるね。じゃあ僕はそろそろ帰るね」

 

「ま、待つのじゃ海t・・・もごもご・・・」

 

「じゃあね海人君。また明日学校で」

 

 

秀吉の口を抑えつつ海人を送り出す優子

 

 

「さてと・・・秀ちゃ~ん?」

 

「あああああ姉上・・・おおおお落ち着くのじゃ」

 

「あらあら、何で怯えているのかしらねぇ?もしかして殴られるとか思ってるのかしら?やぁねぇ、アタシが可愛い弟を殴ったりするわけないじゃない♪」

 

(き、気持ち悪いのじゃ)

 

「何か言った?」

 

「滅相もないのじゃ」

 

「さて、それじゃあこっちにいらっしゃい」

 

「い、いや、ワシは・・・「早く来い」・・・はい」

 

 

秀吉が連れて行かれた先は台所

そして数分後

 

 

「さ、召し上がれ」

 

「?い、いただきますなのじゃ」

 

「どう?」

 

「うむ、おいしいのじゃ」

 

「そう、よかったわ。じゃあ次を作るから待ってなさい」

 

 

  ※一時間後※

 

 

「さ、召し上がれ」

 

「あ、姉上・・・ワシの胃袋はもう・・・「喰え」・・・はいなのじゃ」

 

 

秀吉は数時間に渡り、優子の料理の練習の試食を(無理矢理)させられたのだった

 

 

 

  ※おまけ・一方その頃、島田家では※

 

 

「?姉さん、なんで今日はお赤飯なの?」

 

「ん~?別に深い意味は無いわよ♪」

 

 

島田家では『なぜか』お赤飯が炊かれていた

 




本日の一番の被害者は秀吉かも・・・

雄二と秀吉がKYのポジションに・・・


次回も頑張ります

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