バカとテストとウチの弟   作:グラン

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今週も何とか更新
リアル多忙でギリギリでしたww


第百十一問 綱引き

『次の競技は綱引きです。生徒の皆様は速やかに移動を・・・』

 

 

アナウンスを聞き、海人達は移動を開始する

そして一年生の競技を見つつ、優子と海人は軽く状況を確認する

 

 

「ここまで白組が一位、二位が紫組、三位が紅組で四位が青組か。まだ僅差だし、逆転も十分狙えるね」

 

「そうね、でも、気になるのは・・・」

 

「うん・・・」

 

「「北条(智也)君に動きが無いこと」」

 

 

二人とも気になっている点は一緒だった

 

 

「まぁここまでは戦略も何も無いような競技ばっかりだったけどね」

 

「あるいは、たかが体育祭の勝ち負けなんかどうでもいいのかもしれないわね」

 

 

  ※一方その頃※

 

 

「くくっ、ついに・・・ついにこの時が来たぜ!」

 

(ねぇ、雄二の奴、なんであんなにニヤニヤしてるの?)

 

(・・・北条に勝っているのが嬉しいみたい)

 

(正直、キモいわね)

 

 

白組のリーダー、雄二が嬉しそうにしているのを見て明久、翔子、美波はヒソヒソと話す

ちなみに雄二がリーダーをしているのは翔子の推薦である

 

 

「でもまぁ、北条君がこのまま黙っているとは思えないね」

 

「そうね、それに坂本君が北条君に勝てるとは思えないわ」

 

 

久保、中林も話に混ざる

 

 

「だよね~雄二じゃ北条君には勝てないよね」

 

「坂本っていっつもどっかでミスするし」

 

「・・・雄二はツメが甘い」

 

「聞こえてんだよテメエら!!さっきから黙ってきいてりゃ好き勝手言ってくれるじゃねえか!」

 

「「「「「だって雄二(((坂本)君))だし・・・」」」」」

 

「テメエら表に出やがれぇぇぇ!!」

 

「・・・雄二、ここはすでに屋外」

 

 

キレる雄二に翔子がツッコむ

以上、現在一位の白組陣営からお伝えしました

 

 

  ※再び青組へ※

 

 

「さて、僕達の出番はまだ先だね」

 

 

今回の綱引きにはいくつか条件がある

 

・ルールはリーグ戦方式(総当り)

・各組代表者25名で行う事

・出場は一人一回まで

 

つまり、VS紅組に出場した選手は白組、紫組戦には出られないという事だ

綱は二本使い、二戦同時進行なので時間はあまりかからない

ちなみに海人、優子は白組戦

紫組は海人を嫌っている根本がいるので何か卑怯な手を使われるかもしれないと思い、海人は避けてチームを組んだ結果である

 

※一回戦、紅組VS白組。青組VS紫組※

 

 

「やっぱり根本はウチを狙ってきたわね」

 

 

優子が対戦相手を見ながらそう呟く

紫組のメンバーは根本を始め、卑怯四天王が大集結していた

 

 

「優子さん、作戦は?」

 

「この一戦は落としてもいいから卑怯な手には気をつけるようにと言ってあるわ」

 

「・・・ごめんね。僕が居るせいで・・・」

 

「海人君が謝る事ないわよ。全部あいつの逆恨みなんだから」

 

 

海人は申し訳なさげな顔をするが、海人が悪いなどと思っている者は誰一人いない

みんな根本の悪事は知っているからだ

 

 

『試合終了!勝者、紅組、紫組』

 

「ちくしょおおおお!!」

 

 

結局、根本は何をするでもなく、普通に競技を行い終了と同時に退場して行った

智也に負けた雄二が悔しそうに叫ぶが、これはいつもの事なのでスルーしておこう

 

 

「負けちゃったね」

 

「何もしなかったわね。考え過ぎだったかしら?あ、次は秀吉達の番ね」

 

 

※二回戦、紅組VS青組。白組VS紫組※

 

 

「秀吉ー!しっかりやんなさいよ!」

 

「みんな頑張って!!」

 

 

見ているメンバーが声援を送る

そして結果は・・・

 

 

『試合終了!勝者、青組、白組』

 

 

「やった!」

 

「勝ったわね。でも、紅組のメンバー、明らかに非力な選手が多かったわ」

 

「最下位のウチは勝たせても問題ないと判断したのかな?智也君らしくないけど」

 

「紅組は小柄な生徒が多いから苦渋の選択なのかもしれないわね」

 

 

智也の思惑が分からず二人は困惑する

 

 

「とにかく、白組も勝ったってことは全チーム一勝一敗ね」

 

「うん、この最終戦、落とすわけにはいかないね」

 

 

※最終戦。紅組VS紫組。青組VS白組※

 

 

「海人!勝負だ!」

 

「弟だからって手加減しないわよ!」

 

 

白組のメンバーの中には明久と美波の姿があった

 

 

「望むところだよ!僕達だって負けないよ!」

 

 

そして試合開始

両チーム一歩も譲らぬ好勝負

しかし、ここでトラブル発生

 

 

「は・・・ハクション!!」

 

 

白組の一番前にいた明久がくしゃみをし、勢い余って後ろの生徒に顔面に後頭部が直撃

更にその生徒も仰け反り、後ろの生徒にぶつかるなどし、まるでドミノ倒しのように崩れて行った

そして白組がいきなり綱から力を緩めたことにより・・・

 

 

「うわっ!」

 

「きゃ!」

 

 

青組もまた、ドミノ倒しのように倒れるのだった

 

 

「痛たた・・・なんなのよもう!でもまぁ勝ったわね海人く・・・あれ?海人君?」

 

 

優子は尻餅をついた状態で辺りを見渡すが、さっきまで自分の近くにいたはずの海人の姿が見当たらない

直後、自分が何かの上に座っていることに気付く

そして優子は下を見る

するとそこには・・・

 

 

「きゅぅ・・・」

 

 

優子の下で、グッタリしている海人の姿があった

 

 

「き、きゃああああ!!海人君!しっかりして!!」

 

 

慌てて優子は海人を抱きかかえるのだった

数分後、担架で運ばれた海人に必死に謝る優子の姿が目撃されたという

 

ちなみに、紅組VS紫組は紅組の勝利だった

 

 

 

 

 

  ※おまけ。海人、気絶までの流れ※

 

 

明久のくしゃみ

白組の力が緩み、青組が一気に引っ張る

海人、仰向けに倒れる

優子、倒れないよう持ち直そうとするも、結局尻餅

優子、海人の鳩尾に直撃

海人、気絶

 

 

と、いう感じの流れでした

 




綱引きだけで一話終わってしまった・・・
もっと頑張らねば・・・

次回も頑張ります

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