バカとテストとウチの弟   作:グラン

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旅行編はこれで終わり
ですが、新たな騒動の予感が・・・


第百二問 嵐の予感?

  SIDE 海人

 

 

「くっくっく、これで俺の勝ちだ!リーチ!」

 

「・・・雄二、それロン。タンピンドラドラ。7700」

 

「うげっ!ラスまで落ちた!」

 

「甘いぞ坂本、トップだからと油断し過ぎだ」

 

「くっ、何も言い返せねえ」

 

「・・・雄二、振り込んだから脱いで」

 

「待て代表、これは脱衣麻雀じゃない」

 

「・・・うっかり」

 

 

雄二君と智也君、秀吉君と霧島さんは麻雀をしている

キッカケは雄二君が智也君に勝負を吹っ掛けて、智也君も『確率が絡むゲームで負けるわけにはいかない』と勝負に乗り、面子を集めて勝負開始

ちなみに今のところ智也君が全勝だ

 

 

「くそ!もう一回だ!」

 

「何度やろうが俺は負けん」

 

「・・・雄二がやるなら私もやる」

 

「・・・ワシはいつまで付き合わされるのかのぅ」←人数合わせで付き合っている

 

 

ちなみに僕は麻雀のルールがわからないのでこっちでアキ兄さん達とトランプでババ抜きをしている

 

 

「これでアガリです!」

 

「葉月ちゃん強いですわね」

 

「昔っから葉月ってこういうゲーム強いのよね」

 

 

嬉しそうな表情を浮かべる葉月

うんうん、楽しそうでなによりだ

 

 

「さて、そろそろ僕らもお風呂に入らなくちゃね」

 

「お兄ちゃん!一緒に入ろ!」

 

「こらこら、葉月は女の子なんだからちゃんと女湯に入らなきゃダメでしょ」

 

「じゃあお兄ちゃんが女湯に・・・」

 

「僕を犯罪者にする気!?」

 

「冗談です♪」

 

 

まったく・・・

 

 

「じゃあ姉さん、葉月の事お願いね」

 

「うん」

 

「海人君、覗かないでよ」

 

「そ、そんなことしないよ!」

 

「ふふ。冗談よ。海人君はそんなことしないって信じてるからね」

 

 

むぅ・・・葉月といい優子さんといい、僕の事をからかって・・

 

 

「そういえば康太君と英雄君は?」

 

「あの二人なら女湯を覗きに行って・・・」

 

『『ぎゃあああああ!!』』

 

「・・・その後を小山と工藤が追って行った」

 

 

・・・何やってんだか・・・

 

 

「ま、いいや。それじゃ行こうか」

 

 

こうして僕達は大浴場に移動

途中、『私は悪い事をしました』と書いた札を首から下げて正座している康太君と英雄君がいたような気がするけど気にしない気にしない

 

 

「この旅館を選んだのって智也君なんでしょ?だったらお風呂が楽しみだね」

 

「む?どういうことじゃ?」

 

「智也君は温泉が大好きなんだ。野球部の遠征の時もいつも予め近くの温泉を調べておいて個人的に入りに行ってるんだよ」

 

「まぁな。温泉はいいぞ。そもそも日本人は古来より・・・」

 

「ほ、ほら、大浴場に着いたよ!」

 

 

智也君が温泉について熱く語りだしそうになったので僕は慌てて止める

この話になるといっつも長いんだよね

 

 

「ここの温泉は疲労回復に良いらしい。女湯の方には美肌効果のある湯も・・・」

 

((((ピクッ))))

 

 

智也君の言葉に女性陣が反応する

やっぱり女の子は綺麗でいたいんだよね

 

 

「さっそく入りましょう!」

 

「そうね」

 

「賛成ですわ」

 

 

女性陣はぞろぞろとお風呂に入っていく

さて、僕達も入ろうかな

 

 

  ※数分後※

 

 

「ふぅ、いいお湯だった・・って、海人君?顔が赤いけどどうしたの?」

 

「アキも顔が赤いわよ?」

 

「「ちょっとのぼせちゃったみたい」」

 

「「??」」

 

(海人を見て美波の裸を想像したなんてバレたらミンチにされる)

 

(秀吉君を見て優子さんの裸を想像してしまった。僕は最低だ)

 

 

「おっ、海人君に吉井君、遅かったね。顔が赤いけど大丈夫?」

 

「「ちょっとのぼせちゃって」」

 

 

そう声を掛けてきた工藤さんにそう言って誤魔化す

 

 

「ならちょうどいいや。今から涼しくなれるよ」

 

 

?どういう意味だろう?

そんなことを考えながら部屋に戻る

英雄君と康太君が正座しているが、それはまぁスルーしておこう

そしてみんなで円を組むように座る

 

 

「こういうお泊り会じゃあ定番だよね。それじゃ、始めるよ。第一回怖い話大会!」

 

 

((シュバッ))←美波と瑞希が逃げようとする音

 

 

「ほら二人とも逃げない逃げない」

 

「は、離してください!」

 

「そんなこと言わないで、涼しくなれるよ」

 

 

・・・それは寒気の間違いじゃないだろうか?

 

 

「さて、電気を消して・・・それじゃあ言い出しっぺのボクから・・・」

 

「「イヤァァァァ!!」」

 

 

こうして夜は更けて行った

 

 

  SIDE OUT

 

  SIDE 美波

 

 

うぅ・・・愛子のバカぁ・・・眠れなくなっちゃったじゃない

なんだかトイレに行きたくなってきた

・・・怖いけど海人は違う部屋だし、葉月は寝ちゃったし、他のみんなを起こすのはちょっと恥ずかしいし・・・

瑞希も怖い怖いって言いながら寝ちゃったし・・・

 

 

「きゅ~・・・」←寝ているのではなく気絶

 

 

仕方ない。一人で行くしかないか・・・

 

 

「うぅ・・・なんでこんなに暗いのよ・・・」

 

 

※夜だからです※

 

 

「怖くない怖くない怖くない・・・あんなの作り話なんだから」

 

「美波さん」

 

「ひゃあああああああ!!」

 

「す、すいません。驚かすつもりはなかったんですが・・・」

 

「あ、玲さん」

 

 

  ※数分後※

 

 

「すいません。付き合ってもらっちゃって。あの、この事は・・・」

 

「大丈夫。誰にも言いませんよ」

 

 

結局、玲さんにトイレまでついて来てもらった

今は休憩所でちょっと一息

 

 

「ところで玲さんはなんでこんな時間に?」

 

「そうですね・・・久しぶりに楽しかったですから、興奮が冷めないと言った所でしょうか」

 

「でも玲さん、葉月の面倒を見てくれたりしていたからあまり遊べなかったんじゃ・・・」

 

「充分ですよ。数日前まではまたアキ君と笑いあえる日が来るなんて思ってもいませんでしたから。全部美波さんや海人君のおかげです」

 

「そんなことないです。そもそもウチがアキと付き合わなければ玲さんは・・」

 

「いえ、アキ君と美波さんが恋仲になったからこそ、私は自分の過ちに気付くことができたんです。これからもアキ君の事よろしくお願いしますね」

 

「はい、もちろんです」

 

 

玲さんの言葉にウチは笑顔でそう答えた

 

 

(アキ君の恋人が貴女でよかった)

 

「?何か言いました?」

 

「いえ、そろそろ戻りましょうか。私も明日は帰りの運転がありますし」

 

 

そう言ってウチと玲さんは部屋に戻り眠りについた

・・・いつの間にか怖い話の事は忘れていた

 

 

  SIDE OUT

 

  SIDE 優子

 

 

翌朝、旅館を出たアタシ達はマイクロバスにて学校の近くの大通りに到着

マイクロバスだとこれ以上先は運転しにくいとのことで、ここで解散となった

 

 

「それではアキ君、姉さんはバスを返してきます。ちゃんと美波さんを家まで送らないとダメですよ」

 

「うん、わかってるよ」

 

 

玲さんはそう言うと再びバスを走らせる

みんなともここで解散となり、アタシと家の方角が同じなのは海人君達と吉井君、坂本君、代表だ

 

 

「葉月、楽しかった?」

 

「はいです!とっても楽しかったです!」

 

「そっか、よかったね」

 

 

そう言って笑顔で葉月ちゃんの頭を撫でる海人君

ふふ、本当に仲が良いのね

 

 

「さて、もうすぐ島田家だな」

 

「ちょっと上がっていく?お茶位出すよ」

 

「お、サンキュー。ちょうど喉が渇いていたんだ」

 

 

そう言いつつみんなで海人君の家に向かう

・・・ん?海人君の家の前に誰か・・・

あれ?こっちに近づいて・・・

 

 

『海人君!会いたかった♪』

 

 

金髪の女の子が海人君に抱き着いた

・・・ドウイウコトナノカシラ?

 




この女の子の正体は・・・!?
一度だけ登場してるんだけどみんな覚えているかな?

次回も頑張ります

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