これは【GGO】であって、【MGS】ではない。 作:駆巡 艤宗
わいわい、がやがや。
GGOのどの酒場も、まさにそんな単語がぴったりな様子だった。
4月5日。
SJII、開催当日である。
「ふぃ〜きたきた」
「す、すごい……わね」
その中、参加者集合場所に指定された酒場に、タスクとシノンはやってきた。
「前回より多い、と聞いてはいたけど……」
「これは……予想以上ですね」
思わず苦笑する二人。
前回の二人は、観戦者として酒場にいた。
それ故に今この状況から、SJというものが前回と比べてかなりの盛り上がりを見せているのかよく分かる。
「ほ、ほんとに見せていいの……? わ、私はともかく」
「うぅん……はは」
あまりの盛況ぶり、集客ぶりに、思わず不安が漏れるシノン。
タスクは笑みこそ崩さないものの、汗が額に滲んでいる。
「……長そうね、今日は」
シノンが笑って息をついた。
✣
それから、しばらくして。
「おーおー、こりゃ思ったより狭いですね」
「……」
酒場のディスプレイには、『予選』の様子が映し出されていた。
SJIIは、前回より格段に規模が拡大。
その影響で大会の中身も大きく変わった。
従来の全員一斉にフィールドに放り出される形式を『本戦』とし。
その前にもう一度、『予選』と呼ばれる形の試合が行われていることになっている。
規定の時間になると、かなり狭いフィールドに各スクワッドが2組づつ飛ばされ、タイマンを張る。
勝った方は本戦出場。負けた方は敗者復活戦へ。それでも負ければ予選敗退。
本戦出場枠の二倍の数のスクワッドがやってきたが故に、綺麗に半分を削ぎ落とす、至ってシンプルなルールだ。
しかしそこには例外が。
「……私たちは出なくていいのよね」
「はい」
いわゆる、『
「僕たちはレンさんがいるで『シード枠』対象チームです。だから出なくていい」
「うん」
『シード枠』対象チームは前回のSJで3位までの入賞スクワッド3組。
当然、タスクたちのいるスクワッドはレンがいるため、『シード枠』の対象だ。
他の2チームは、言わずもがな。
「……して、残りの2つについて少し気掛かりが」
「……ええ、わかるわ」
するとタスクの声のトーンが下がり、シノンもそれを察して口を噤む。
一応言っておくと、残りの2枠はそれぞれ前回大会の2位と3位。
例のアマゾネス集団、『SHINC』と。
「『VRF』、ね」
「そうです」
店主が送り込んだ
「しれーっとエントリーしてます。彼ら」
「らしいわね」
そう。
なんと『VRF』は、前回と同じ編成で、しれっと『シード枠』を使って参戦しているのだ。
前回2位ということで、彼らも予選は免除。
「まぁそれはそれでいいんですよ」
「うん……」
まぁぶっちゃけ、それは別に構わないのだ。
いくら前回2位とはいえ、言うなれば「身内」な訳で。
今回の作戦の助っ人のような形で参戦してくれているの
ただ。
「問題は……」
「
二人は、たった今特段大きく映し出されたとあるチームを見やり、苦笑した。
チーム名『Leftovers』、直訳すると、『余り物』。
6人全員、見たことがあるような装備をしているが顔は完全に隠れている。
各々至って普通な装備を揃えているが、リーダー格の男だけ少し浮いていた。
その男の装備は。
……はい、えー()
お待たせしました。
お久しぶりです、駆巡 艤宗です。
なんだかんだ1ヶ月、音沙汰なしでしたね……。
Twitterもほとんど動かさず……何やってんだ全く()
8月はあと数話、投稿できる……と思います!!
乞うご期待!!
感想がとっても励みになるので、よければぜひ……(その前に書きなさいって? ウッ)
ではまた。
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