「よっ!イチャラブのお二人さん!」
屋敷に戻ってスグにナルトとハナビに見つかった。
恐らくハナビの白眼で見つけて飛んできたのだろう。
「やぁ、ナルト。相変わらずクソガキっぽさが抜けないね。
ハナビちゃん、初めまして。ヒナタさんの婚約者のやぐらです。」
「ジー…。」
「…。」
「ジー…。」
「…。」
ナルトがクソガキと言われた事でムキーッと怒る中、見つめ合う2人。
「…姉様の事泣かせたら全ての点穴付くから。」
「勿論、幸せにするよ。」
「なぁ、ハナビ…怖ぇよ…全ての点穴とか苦しみの中で死ぬってばよ…。」
「いいの。姉様を泣かせるような奴、苦しんで苦しんで苦しんで死ねばいいのよ。」
「お前ら姉妹、良く似てるってばよ…。」
「ホント!?姉様の事も私の事も知ってるナルトに言われた…!
姉さん、私着替えて来るからまた後でね!」
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「尾獣との対話のコツ?」
「おう。ヒナタってさ、磯撫とめちゃくちゃ仲いいからさ、九尾と対話のコツ?見たいなの教えてくれってばよ。
九尾に毎日話しかけてるけどずっと殺すぞとか乗っ取ってやるとか物騒何だってばよ。」
「うーん…ねぇ、九尾の名前って知ってる?」
「な、名前?あるのか?」
「ほら、九尾とか三尾って種族名って言うか…私達にずっと金髪野郎とか白眼の女って話しかけてるのと同じでしょ?」
「な、なるほど…」
『後、どうしてそんなに嫌がっているのかを考えるといいよ。
僕達尾獣は、力を怖がられ狙われて利用されて閉じ込められて苦しんで来たんだ。僕も今でこそヒナタちゃんと友達だけど…外で初めて出会った時は警戒して海に潜ってた。そんな僕をヒナタちゃんは海の外で待っててくれたんだ。
自分の何倍も体が大きな僕を、怖がらずに内面を見てくれた。九尾も…意地っ張りで人間嫌いだから…誤解されやすいんだ。』
「そうね…懐かしいな…磯撫と出会ったのももう何年も前なのね…。
あまり焦らずに、話を聞いてあげる事も大切よ。」
「ありがとう、ヒナタ!磯撫!
なんか上手く行きそうだってばよ!」
そのままダッシュで立ち去っていったナルト。
その落ち着きの無い背を見ながら、磯撫に話しかける。
「やっぱり…磯撫は一番の友達ね。」
前世の記憶を読み取って尚、変わらずに友達だと言ってくれた。
力を悪用されないよう一緒に頑張ろうと言ってくれた。
ヒナタちゃんは守ると、言ってくれた。
『当たり前だよ。僕はヒナタちゃんの一番近くにいるからね。』
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ザワザワと騒がしい会場。
第一試合から日向VSうちは、白眼VS写輪眼の試合が観れるとあって、大混雑だ。
試合前、水影席に座るやぐらさんに微笑むと、微笑み返してくれた。
日向家総出で作られた横断幕には〝ヒナタ様ガンバ!白眼の底力を見せる時だ!〟と書かれ、プレッシャーを煽る。
「第一試合を開始致します。日向ヒナタ、うちはサスケ、両者前へ出てきて下さい!」
わあぁああぁ!!と歓声が鳴り響く。
そして、試合開始の合図が響いた。