下忍になって3週間。
私達再不斬班は、お互いに打ち解けて修行も自分の得意分野を教え合って、任務でもチームワークを思う存分発揮している。
私以外の班員は、原作では全員抜け忍だった。
その元凶であるやぐらが操られるという事件が起きなかった為、現在抜け忍になる可能性は限りなく少ないが…。
気をつけてコミニケーションを取ることが必須である。
「再不斬先生…これで任務受けるの5つ目ですよ?まだやるんですか…?」
「…何処かの人柱力がよく食うからな。
財布の中身がピンチなんだよ。」
「それは私達もこんなに任務を受ける理由にはなりませーん。」
「だれのせいだ!だ・れ・の!」
「わ・た・し?」
「ダァー!分かってんなら自重しろっての!」
「だって先生上忍でしょ?」
「…毎回財布の中身が15万ほど飛んでいく俺の身にもなってくれ。」
「はーい…頑張ります。」
--------------------------------------------------
「Cランク任務…?」
そう呟いたのは、私だけでは無い。
ウタカタと白も頭の上にハテナマークが浮かんでいる。
普通、下忍になって1ヶ月も経っていないペーペーにCランク任務は任されない。
「普通なら有り得ない事なんだが…お前らは普通の下忍では無いからな。
全員実力的に非常識の塊だ。」
「ぼ、僕も一緒に入れないで下さい!人柱力である2人なら兎も角…」
「その人柱力に血継限界の氷遁があるとはいえ、苦もなく付いてってんのに何言ってやがる。」
「それで…どんな任務なんだ?人柱力会談があるから長期任務では無いのだろう?」
「大名の姫さんがストーカー被害を受けている。今日1日護衛し、とことん調査せよとの事だ。
お前らは白眼、水、泡、氷…色々と調査方法があるからな。
30分後、北門前に集合。散っ!」
------------------------------------------------------------
「
本日はよろしくお願いいたします。」
挨拶をしたのは、黒髪美人の20代の女性だ。
人を引きつける何かがあり、男性が〝守りたい〟と思える様な女の人。
私達の自己紹介が終わり、白眼を発動させる。
磯撫の中に住んでいる磯撫分隊を100体程外に放ち、異常があれば私達が向かう事ができる様にする。
「…?」
何かめちゃくちゃ視線を感じる。
ガン見している美雨さんをちらりと見やると、話しかけられた。
「ヒナタさんは…日向宗家の方?」
「え、えぇ。そうですが…」
「日向分家の方は白眼の秘密を守る為に、額に呪印を刻まれると聞いた事があります。
血継限界…それも、三大瞳術の一つである白眼を持つ一族と言うのも大変なのね…。」
「はぁ…。」
なんか同情されたらしい。
--------------------------------------------------
「皆様、本当にありがとうございました。
犯人確保までして頂きまして…おかげで安心して眠れそうです。」
その言葉に、外行き用の猫を10匹ほど被った再不斬が答える。
「お役に立てて良かった。では、私達はこれで。」
犯人はあっさり捕まった。
…磯撫隊によって。
まさかの戦闘ゼロである。
初のCランク任務は、呆気ない程簡単に終わった。