ようやく最初の一人をゲットでしょうか。
彼を応援してくださいね。
途中を覚えていない。
気が付いたら、ソファに寝かせられ、泣いていた。
(こんなのイヤ)
服の上から、
(どうして、わたしの気持ちを聞いてくれなかったの?)
艦娘は悔しかった。
はっきりとわかった。
裏切られた気がする。
もう少し、ほんの一言でも話しかけてくれたら、墜ちたと自覚があった。
どういうバランスに成り立っているか自分でもわからなかった。
ただ、求められたら、拒絶しない程度に許している自分がいた。
目を固く瞑り、これから訪れる凌辱の時間に対する覚悟を決めていた。
= = = = =
「うーん、くたびれ具合が微妙だなぁ」
俺は、眼鏡のユニホームの見立てをしてみた。
端々が綻び、表地が擦り切れそうで、裏地に至っては、破けていた。
(スカートだけって、売り物になるかなぁ)
無意識の内に下着まで観察していた。
パンツのゴムが伸びかけていた。
眼鏡は尻がでかいのか、かろうじて引っかかっているのかもしれない。
ブラジャーは、大丈夫そうだ。
ホックを弾き飛ばすほど発育していないからだろう。
俺は、執務机に戻って、電卓をはじいてみた。
「うーんと、スカートは満額だろ。
上着は、最悪おまけ扱いかもなぁ。
パンツは・・・・無理だな。
ブラは、単品扱いになると古着だな」
= = = = =
裏切られた。
どういうわけだが、意味が解らず腹が立つ。
こやつは、この野郎は、このゲスは、この提督は!
身体を弄ぶかと思ったら、何?
服の具合を見るって!
下着に手がかかったら、さすがに覚悟するでしょ!
それが何?ゴムを引っ張って何?それで終わり?
ブラもよ。
中身に全然触りもしないって、膨らみは充分よ。
形だって、悪くはないはずなんですからね!
= = = = =
気が付いたら、眼鏡が鬼の形相で睨んできている。
今まで見た中で一番殺気立っていた。
生意気なヤツだ。
大した金にもならないくせに。
まあ、今回は
「眼鏡、そんな顔するな。
お前のせいじゃない。
せっかくの美人が台無しだぞ」
慈悲深く微笑み
「な、何ですか。
お、お世辞は、わたしに通じませんからね。
どうせ、わたしには魅力はないですよー」
「いじけるな。
俺は、揶揄うことはあるが、褒め言葉で嘘はつかねえよ」
「もう、てーとくは、そうやって何人もあしらってきたんでしょ」
「そう見えるか?
俺ほど女の扱いが下手なやつはいないと思うぞ。
そう思うだろ?」
「ふん!どうですかね!」
「なんだよ。
いわれのない批判は、やめて欲しいもんだな」
「扱いが下手だって、口で言ってても、わた・・・・」
「綿?」
眼鏡が黙って沈黙が生まれた。
夕方に差し掛かり、部屋が薄暗いせいか、細かい表情が判りにくい。
≪ガタッ!≫
「食堂でお夕飯を食べてきます!」
眼鏡が勢いよく立ち上がったと思ったら、飛び出すように執務室から出て行った。
俺はひとり残された執務室でショットグラスにウイスキーを注いだ。
「女はよくわからねえな」
= = = = =
「オードブルっぽい料理なら、食べてくれるかな」
= = = = =
「風呂をどうするかな。
そろそろ、考えないとなあ」
= = = = =
「わたしのことは、心配いらない」
「長門、その自信は少しおかしいわよ」
みんな元気になってきました。
ドタバタになるのでしょうか?