ハクトウワシは正義を求める   作:ベルマッキャン

4 / 8
紹介だけで色々かかって3000とか水増しかよ(自虐)
完結は50話位の予定なんですが大丈夫なのかな(小声)


ストライクウィッチーズ
紹介


ハクトウワシの眠りはとんとんと背中を小さく叩いてきた胸の大きな見るからに気の弱そうな少女が見えた。

その少女は目が合い、三歩ほど後退りしハクトウワシは己の身に降りかかっているこの事が夢じゃ無いことに大いに落胆して立ち上がる。

眠っていた机には本棚に有った人間的な、あまりに人間的なが有り元の場所へと仕舞う。

 

「お、インテリじゃん」

 

これまた胸の大きな、輝く銅のような髪色の女性が笑って言う。

胸元の名札にLT:シャーリーと書かれており階級章はきっちり中尉のものだ。

 

「私ゃ学無いからなー」

「へー、シャーリーが毎夜毎夜物理学魔法学エンジン理論の分厚いの読んでるのもそうなんだ?」

 

褐色で背の小さく、元気活発な少女がニヤニヤとシャーリーの胸をツンツン突ついて言う。

それを言われて顔を赤く染めて「何で知ってるんだよ!」と少女の両頬を揉みほぐす。

後ろのウィッチ達が笑い声と上げたり、「一部だけ熱意旺盛だな」と冷淡な意見を述べている。

そんな中を手を二回叩いてミーナ中佐が「傾注!」と言うと全員が大人しくミーナ中佐の方を向いた。

 

「貴女はそこに立って」

 

ミーナ中佐はそう言うと自分の隣にハクトウワシを立たせた。

 

「宮藤軍曹が来て一週間、臨時ですが更に新たな仲間が加わります。

ベル・マッキャン軍曹です」

 

自分の新たなカバーネーム、予め確認した通りだ。

 

「リベリオン海兵航空隊から来ました、ベルって読んでください!」

「お、生まれ何処ー?」

「オレゴン州のブライ生まれです」

 

ミーナ中佐の表情が少し変わった、書類と少し違うからだ。

 

「オレゴンかあ、西海岸そういや行って無いからわかんないや」

「広いですしね」

 

宮藤もそう言うと、ミーナ中佐は鍵を2つ渡す。

一つの鍵には[火器保管室033]と書かれており、もう一つにはN-4と書かれていた。

どちらもホテルなどで見るような鍵だ。

 

「火器保管室に官給品の拳銃があるので、射撃訓練時に取り出すこと!規則厳守よ」

「イエスマム」

 

ミーナ中佐は続けて人員の説明を行う。

ハクトウワシを起こしたのがリネット軍曹、貴族の次女で姉に影響されたらしい。

ブリタニアは最前線国家ではあるが、徴兵には移行していない。

理由としては民間産業がカツカツであること、続いて徴兵しても陸軍はともかく海空は一朝一夕で済む職業ではないこと、

それに前大戦でキッチナーズアーミーが損害が多く、反戦活動が激化しかねないことがあった。

 

「よ、よろしくお願いします!」

「えぇ!こちらこそ!」

 

すると、ハクトウワシの両胸を先程の小柄な猫のような少女が揉みしだく。

ゾクッと電気的な信号が走り、後ろから「おっ!?」と驚きの声が上がる。

 

「シャーリー!この子結構筋肉質だけどある!将来的に期待出来るよ!」

「マジで!?」

 

未知の快感に小さくも僑声を上げつつ、少女の手を離させる。

呆れた顔をして首根っこを掴み、ミーナ中佐は眼が笑っていない笑顔をして言う。

 

「なんて言うのかしら?」

「ごめんなさい」

「二日間トイレ掃除」

「はーい...」

 

ミーナ中佐は更に何か思いつき、少女に視線を送る。

それに気づいた少女は笑顔で言う。

 

「私フランチェスカ・ルッキーニ!ルッキーニで良いよ」

「えっ、えぇ!よろしくね!」

 

続いて席の後ろの方で筆と鍬と槌が書かれた赤い星のマークが書かれた枕にぐっすりと眠っているウィッチが居るのが気になった。

それに気づき、隣に居た白い髪をした物静かな雰囲気のウィッチが言う。

 

「この子はサーニャ・リトヴァク、いつも夜間勤務で昼間は寝てる。

夜間スクランブルの時は頼もしいゾ」

「なるほど、だからさっきの戦闘の帰投しているとき居なかったんですね」 

「そゆこと、そんで私は長いからエイラで良いよ。

サーニャが居るとき大抵近くに居るから何かあったら言えよな」

 

愛想はそんなに良くないが善人なのは言葉の節々から感じられる紹介が、先程から此方を伺う様に見ているグレートウォー後期のフランス陸軍制服のような軍服を着こんだウィッチに変わる。

 

「私、ペリーヌ・クロステルマンですわ!

邪魔しなければ好きにして良いと思います」

 

そのあと何か言ったらしいが、小さくて分からなかった。

サーバルとか耳が良いから良いなー、と少し思ったがあの子超音波だから無理だと思いだし気になりはしたが特段重要でもないと流す。

次にルッキーニより小柄な金色の髪をしたウィッチの少女に変わる、ハクトウワシは少し恐怖した。

狂った戦争の狂気が幼い少女を戦線に引き摺り出しているのだと。

 

「私エーリカ・ハルトマン!これでもトップクラスのエースでーす!」

「私生活は兵卒以下だがな」

「ヴァルクホルンもうちょっと先輩ぶりたかったのにー!」

 

そう言って笑い合う彼女は本来なら軍務に服せず済んだのだ、西部戦線異状なしを思いだしながら次のウィッチが紹介される。

毅然として堂々とした風格をパンイチがテルミット燃焼で焼き尽くした様に台無しである。

 

「ヴァルクホルンだ、すまなかったな私が少しヘマしたせいですり抜けられた」

「でも結果として丸く収まったので、結果オーライでしょう!」

「そうか?」

 

最後に白詰め襟の海軍軍服を着た日本人らしいウィッチが紹介される。

 

「この航空隊で現場指揮官となる坂本美緒だ!訓練教官もしてるぞ!」

「おーまいが、練兵係の雰囲気が出てたら当たってしまった」

「ハッハッハッ!良く馴染めそうな奴だ!」

 

高笑いしながら言い終えると、会議室に二人の老人と初老の男性が入ってくる。

二人とも顔は白人系だが、老人の方は暖かな老後を過ごしていそうな優しい笑顔で。

もう一人の初老の男は厳つい人相で、警察署で犯人をこってりと問い詰め僅かな言葉を余さず聞く恐ろしげな男であった。

 

「彼らはブリタニア王国軍からの派遣将校のチャリントン中佐とオブライエン少佐。

チャリントン氏は観戦武官として、オブライエン氏は憲兵や部品類の補給等を監査し各国と交渉したりしてくれているわ」

 

老人の方はチャリントンと言い、初老の方はオブライエンと言う橋渡し役らしい。

チャリントン中佐は人相と違わぬ笑みを浮かべ、オブライエンは声は出したが無表情で機械のようだった。

ただ嫌っていると言うより、己を押さえつけて無かった事にしようとしている感じがハクトウワシには感じ取れた。

 

「後は整備班長ね、挨拶に行っておくと良いわ。

以上、解散!」

 

それと共に各自が会議室を出る。

資料に渡された地図によると古城を改装したこの基地は古代ローマ帝国が美観の為に作ったと言われている湖の小島に作られ、

東側にはリネット農園と俗称される小規模農場が、西側は防空壕と地下を利用して作られたキノコ生産施設俗称菌類の海がある。

何でも坂本少佐が食事に拘るべきだと主張し上層部は戦闘に支障出なきゃ好きにすれば良いと投げたためこうなったらしい。

南側には町への艀の桟橋、海へと繋がる川を通って機密に関連するストライカーを輸送する為のダグボートがある。

そして北側には滑走路がある。

内装はたしかに城だがルネサンスの時代にあれこれ増設したらしく多少混んでいる、そのためか芳佳は心配して声をかけた。

 

「あっベルさん!部屋分かります?」

「N-3ってあるので北側ですね」

「じゃあ案内します!」

 

そう言うと芳佳は手を引っ張って歩く。

 

「部屋や着替えで不足したものがあったらチャリントンさんかオブライエンさんに言っておくと被服の人とかに伝えてくれますよ!

紅茶の茶葉から新型空中焼い彈までです」

「へー、気難しそうで少し恐い感じがしてましたが」

「あー、オブライエンさんですね。

悪い人ではないですよ、配慮とかも考えてくれる人です」

 

なるほど、ハシビロコウみたいに顔で損したって人ですか。

ハクトウワシはそう思い、それなりに大きな部屋に入る。

一応ベッドもある、タンスや本棚もあって一式揃っていて非難する点のない部屋であった。

 

「おぉ」

「えーと、隣の人は坂本少佐とエイラさんですね、それじゃ!」

「サンクス!」

 

扉を閉めて、靴を脱ぎベッドにダイブする。

するとふかふかのベッドは優しくハクトウワシを受け入れ、暖かさと少しの気だるさを取り払う様に夢の世界へ導いていった。

 

 

パークは例を見ない騒ぎとなっていた、調査隊がフレンズ達から情報を聞いていった所彼方此方にレーザーを打ち出すセルリアンが居たのだ。

更に治安維持組織、特にセルリアンを狩ることに貢献していたジャパり警察やヘラジカ達の民間防衛戦が敗退。

各ちほーからけもの達が難民となっていき、離れているリウキウちほー疎開と負傷者の全力救助と言う一次目標に限定された。

無論問題はこれだけではない、本土から有害鳥獣駆除として治安出動する予定の自衛軍がろくな装備をしていなかったのである。

セルリアンが無機物を取り込むと言う理由で、事無かれ主義官僚達が足踏みしていたので結局救助と観測程度であった。

 

「ミライ...ハクトウワシは、見つかったか」

 

ハヤブサはミライに尋ねると、無言で首を振った。

目に見えるものしか信じない官僚は空間を割った様に出てきた新型セルリアンを信じず、ハクトウワシは行方不明で捜索している事にしたのだ。

だが捜索と言っても危険が大量に存在する、セルリアンのレーザーは既にヘリコプターを一機大破、ドローン四基撃墜、航空誘導(JDAM)爆弾3つ撃墜している。

カコ博士が学術的観点から大規模攻撃は控えられているが、それでも此で点数を稼ぎたい醜い内ゲバが攻撃案を作成している。

 

「私の、私のせいで」

 

過去に自信を奪われたタカがその時の不安感に苛まれ眠れずに過ごしていた。

もしかしたら自分がどうにかしてやれたのでは?その純情な心が苦しめる。

後ろで負傷者救援に歌を歌うトキの怪音波が強硬派のパソコンを発火させ攻撃案が焼却される騒ぎを後ろに、タカは決心した。

己の責任は己が負う。

 

「...抜け駆けはダメなのだ」

 

タカは自身の両手を掴むアライさんとフェネックを振りほどこうとする。

だがハヤブサが現れ、両肩を掴んで言う。

 

「無策で突っ込むのはお前らしくないぞ!少し休め」

「だけど...」

「だけどじゃない!ヘラジカやライオンたちすら負傷してるんだ、幸い海中は被害が及んでいないが各ちほーで大騒ぎなんだ。

分かるだろ、今無謀に仕掛けたらお前は死ぬ、それでアイツや、遺される私やミライ、園長達をどうするんだ!

明日の為に今日を耐えろ」

 

ハヤブサの説得が行われているその近くに、ミライは頭を捻る。

何か良い案が思い着かないだろうか、そう、こう言う時に輝けそうなフレンズさんたち。

 

「話は聞かせて貰ったであります!ゲロロロ」

「じゃじゃーん!バトー専用機ぃー...じゃなくてAI戦隊タチコマンズ登場!」

 

ミライの眼が光輝いた。

持つべき物って話の分かる友達(フレンズ)だ!。

 




お友達は多くて損はしない(至言)

ーオリキャラのようでそうじゃない人達ー

オブライエンさんとチャリントンさんはある小説から取っております。
察しが着いたらニヤニヤしながら見ようね。

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