このお話の題名?? それは───   作:ゼッケンマン

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ごわめ!

【今更だけど、織斑桜の簡単キャラクター紹介】

 

織斑桜(おりむらさくら)

男。

15歳。

原作主人公である織斑一夏とその姉である千冬の弟。

誕生日は4月5日であり、中学3年生。

4月生まれだという事で、桜と名付けられた(本人は気にいっている)。

身長は千冬より若干低い。

容姿は一夏と千冬と違って、中性的なおっとりのんびりした性格。

 

実は転生者だが、IS世界の事は一切知らない。

転生前はただの人間だったが、死に、魂が消滅する寸前、奇跡的に幸運を司る能力を発動した。

幸運を司る能力のおかげで女神さまに出会い、転生させてもらい、無数ある特典の中から能力を3つ手に入れた。

 

0.幸運を司る能力

 

1.前世の記憶を引き継ぐ

 

2.主人公の家系に産まれる

 

3.万物(ばんぶつ)を操る能力

 

4.読心(どくしん)する能力

 

5.無敵能力(ワンパンマンのサイタマみたいな能力)

 

 

【0】は、前世で手に入れた能力。

何に対して幸運と呼び、いつ発動するかは主人公すら謎。

 

【1】と【2】は女神さまが最初からつけてくれた特典。

【3】・【4】・【5】は無数にある特典の中から選ばれた能力。

 

 

3.万物を操る能力は、そのままの意味である。

一例として、死にかけの存在でも瞬く間に癒す。

任意発動。

 

 

4.読心する能力は、相手の考えてる事が解る能力。

任意発動。

 

 

5.無敵能力は、実際この能力さえ持ってさえすれば寿命以外で死ぬことはまずない。

任意発動。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──一夏兄とセッシーの試合の翌日、放課後!

僕は今一夏兄と箒ちゃんの部屋に、鈴ちゃんと二人で話していた。

箒ちゃんは剣道部、セッシーはテニス部、そして一夏兄は普段から二倍の重力で生活する、体を鍛えに校庭を走ってくるんだって。

 

「……ねえ、桜。あの時の約束……覚えてる?」

 

雑談の途中、鈴ちゃんは僕の目を真っすぐ見ながらそう言った。

僕は当然と大きく頷いて、

 

「うん、勿論! 今度鈴ちゃんと会ったときは一緒に遊園地に遊びに行こう! ……だったよね?」

 

僕の言葉に鈴ちゃんは嬉しそうに(うなず)いてくれた!

 

「良かった~、ちゃんと覚えててくれてたのね! もし忘れてたりしてたらいくら桜でもあたし怒ってたわよ?」

 

悪戯顔でニッカリ笑う鈴ちゃんは、鼻歌を交えながら立ち上がった。

どしたんだろ?

 

「ふふふ~ん♪ そうそう、桜。酢豚食べたくない?」

 

酢、酢豚?!

 

「食べたーい!」

 

鈴ちゃんが作る酢豚はさいっこうに美味しいんだよね!!

 

「もう一夏には許可貰ってるから、早速ここで作るわよ~」

 

「やったー! 鈴ちゃんの酢豚大好き!!」

 

「だ、大好きッ?! ……コホン、ほ、ほら、この濡れたタオルでテーブル拭いときなさい! あたしは料理に集中するから!」

 

「らじゃー!!」

 

急にテキパキと行動し始めた鈴ちゃん。

僕はただただ指示されるまま行動する。

早く食べたいな~♪

 

 

 

 

 

「できたわよー!」

 

「はーい!」

 

酢豚は勿論、白ごはんに中華スープと皿に盛っていく!

二人分の皿を盛ったら、テーブルに置いっと、

 

「ねえねえ! 食べていい??」

 

「いいわよー」

 

「いただきます!」

 

もぐもぐ、酢豚と白ごはんをバランス良く取って食べる。

──っ?! 

僕はそのままただただ食べることだけに集中した。

だってそれくらい美味しいんだ!!

僕の食べる姿を鈴ちゃんは自分のご飯をそっちのけで嬉しそうに観察する。

そして、

 

「ねぇ、桜の都合が合えばだけど……今度あるクラスリーグマッチが終わってからさ、次の休日に遊園地に行かない?」

 

「ごくんッ……うん! 僕はいつでも行けるよ? それとクラスリーグマッチって?」

 

「クラスリーグマッチっていうのは、一年の各クラスごとの代表同士がISでバトルするイベントよ。一組だったら一夏がクラス代表よね? 私は二組のクラス代表だった子にお願いされて私もクラス代表になったけど、そんなことより、遊園地に行くときは改めて伝えるわね!」

 

へぇ、そういう大会ね。

 

「わかった!」

 

それからの時間は、遊園地に行ったらどんなアトラクションに乗るかなんてことを話しながら楽しい晩御飯を過ごした!!

 

 

 

 

 

「ご馳走様でした!」

 

「どうだった? 向こうでも料理はきちんとしてたから味は変わってないと思うけど……」

 

「にしし、昔も美味しかったけど、今日のはもっと美味しかった!! またご馳走してください!」

 

「あ~もう、アンタはホント何て言うかっ──」

 

「──むぐゅ?!」

 

当然鈴ちゃんが近づいてきたと思ったら、ギュッて抱きしめられちゃった?!

箒ちゃんとはまた違った温かさに、何だか……眠くなってきた……。

 

「ん? 眠たいの?? それなら一夏たちが帰ってきたら起こしてあげるから、それまで寝ちゃいなさい」

 

「……なら言葉に甘えちゃうね……」

 

僕はそのまま鈴ちゃんに膝枕される形で意識を自然に手放した──

 

 

 

 

 

──翌朝!

目が覚めて起きたら、なんといつも寝ている千冬姉の部屋だった?!

どゆこと??

確か最後は、鈴ちゃんに膝枕してもらいながら寝ちゃって……

 

「む? 起きたか桜。おはよう」

 

すると既にスーツ姿の千冬姉が居た。

 

「うん、おはよ! ……それで、僕は何でここに? 一夏兄と箒ちゃんの部屋で寝ちゃったのは覚えてるけど……」

 

「就寝時間前になって一夏がお前をおんぶしてここまで連れて来たんだ。お前にいくら呼びかけても起きないからって理由でな」

 

千冬姉は微笑ましそうに笑いながらそう言った。

 

「そっか……後で一夏兄たちにちゃんとお礼言わなきゃ!」

 

「あぁ、礼儀は大事だ。親しき中にも礼儀ありとも言うしな」

 

「うん! ……話しは変わるけど、今日は土曜日だよね? この前は休みだったけど、今日はお仕事??」

 

「……そうだ。ま、教師も中々に大変な職業だからな、だからこそやりごたえもあるんだが」

 

そう言って千冬姉は部屋から出て行った。

……とりあえず、一夏兄たちと会おうかな?

何て考えてるとコンコンコンと扉をノックする音が。

一夏兄たちかな? と扉を開ければ、

 

「おはよ~ございま~す」

 

おっとりふわふわした女の子が立っていた?!

うーん、少なくとも僕は見たことないけど……?

 

「私はおりむーと同じクラスの布仏本音(のほとけほんね)っていうんだ~。本音でいいよ~? よろしくね~、さっくん!」

 

「……あ、うん! よろしくね! 本音ちゃん! それで僕に何か用事だった?」

 

おりむーって一夏兄のことなのかな?

 

「むっふっふ~、おりむーからもさっくんをよろしくって言われてたからね~。さっくんも暇だろうし、お姉ちゃんが遊びに来たんだよ~!」

 

「それはすっごく嬉しいけど、本音ちゃんはせっかくの休日なのに僕と遊んでも大丈夫?」

 

「そんなのはもーまんたいだよ~! ほらほら~、早速行くよ~」

 

そう本音ちゃんはほんわかオーラで僕の手を掴み、流されるままに身を任すことにした。

 

 

 

 

 

「着いたよ~!」

 

本音ちゃんはそう言って立ち止まった。

道中どこに行くのか聞いても答えてくれなかったけど……着いたってここ?

 

「本音ちゃん? ここって生徒会室って書かれてるけど……」

 

「うん~書かれてるね~。私は生徒会役員でもあるから入ってもいいんだよ~?」

 

ドヤァと胸を張る本音ちゃん。

 

「流石に部外者の僕が入るのはいけないんじゃないかな?」

 

「むっふっふ~、そこはちゃ~んと会長には許可貰ってるよ~! だから大丈夫~、ほらほら、ジュースやお菓子もあるから入った入った~」

 

本音ちゃんに背中を押されながら生徒会室に入ると、確かに高そうな机の上には沢山のお菓子が置いてあった!

しかもジュースまで!!

──それにしても、

 

「……楯無、さん?」

 

「さ、桜くん!!」

 

「むぎぁッ?!」

 

山積みになっている書類の中に、目を充血させてブツブツ呟いていた楯無さんに声をかけたら怖いくらいの速さで抱き着かれた?!

目視できないスピードで抱き着かれるのは今までに何度か経験したけど、ここまでホラー感があるのは何とも言えない恐怖があった!

 

「あぁぁ~! 私のもう一人の天使っ!!」

 

「た、楯無さんが壊れた?!」

 

楯無さんが落ち着くまで暫く、僕はなされるがままになるしかなかった……。

だってこの時の楯無さんには何だか逆らっちゃダメな気がしたんだ!

そしてようやく楯無さんが落ち着いて来た頃、ガチャリと誰かが入ってきた──

 

 

 

 

 

 


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