天性の魔術師と王女   作:バロン

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麦わらの一味

「くそ!炎上網とは!」

 

海軍が言い合っている声が炎の奥から聞こえてくる

 

「レーナ、炎が邪魔だ…吹き飛ばせ」

 

レーナは魔術≪水≫で炎を消した、目の前には山程海兵が待ち受けていた

 

「えぇーと、確か≪白猟のスモーカー≫って言ったか?」

 

「てめぇは、さっきの小僧じゃねぇか?」

 

俺はゆっくりと歩を進めた、俺が一歩進むと海兵達は身構えた

俺の横には黒髪の少女キトラと金髪の少年シン、赤髪の大男カエン、金髪の美女レーナ

 

「何だぁ?テメェ等、さっきも言ったがガキは…」

 

「あなた…さっきから誰をガキ呼ばわりしてるんですか?」

 

「まさか、我等が主の事では有るまいな?」

 

「えぇ~、ゼロにぃの事なの?それは腹立つな~」

 

「あなた達、ご主人様とシン君を侮辱した罪重いですよ?」

 

「はぁ?何言ってんだテメェ等」

 

「お前らは他の海兵を頼んだ変身を許可する殺すなよ、こいつは俺がやる」

 

≪ハッ!≫

 

そう言うとキトラ、レーナ、カエン、シンは自分の戦闘体勢に入った

その姿を見た海兵達はそれぞれ悲鳴をあげたり後退りしたりと明らかに逃げ腰だった

 

「テメェ何者だ!!!」

 

「名乗る必要はない、ただ俺達は謝って欲しいだけだ…」

 

スモーカーは腕を煙のようにしながら飛ばしてくる、俺はゆっくりと腰に手を回した

 

≪ドンッ!≫

 

俺の持つそれは重い音を立てスモーカーの右手を破壊した

 

「ぐあぁぁぁー!!貴様、なぜ攻撃が当たる!」

 

ゼロの右手に持たれていたのは現代で言うところのデザートイーグル、その大口径から立ち込める白い煙は直ぐに消えた

 

「カリーナから聞いといて良かったよ、お前が能力者と言うやつか」

 

カリーナから聞いていた、この世の中には悪魔の実の能力者と言われる奴等が居る、中には攻撃が通じない能力者も居るという事

 

まぁ俺はスキルに≪属性無効化≫が在るから特に問題は無いが能力者の能力を無効にする能力、バレると何やら面倒らしいのでこれを錬金術で作り出した

 

「≪鬼魔銃≫、お前ら能力者の力を無効化する銃だ!」

 

俺の錬金術で魔封石とカリーナの持っていた海楼石を解析し組み合わせた弾丸をこの鈍い紫の光を放つ煌鉄鋼で作り出した鬼魔銃で打ち出す、銃の表面に彫られた鬼は魔力を込めると同時にうっすらと赤い光を放つ

 

固すぎるが故に加工出来なかった煌鉄鋼も錬金術に掛かれば変幻自在、打ち出しは引き金を引くと持ち主の魔力を吸収し中で爆発を起こすその勢いで発射する

 

「クソがぁぁぁぁ!!!」

 

≪ドドン!≫

 

両足に魔楼弾を打ち込む、それでもこちらに左手に持ち代えた十手で攻撃してくる

 

それを一発目で十手を破壊、二発目で十手を持つ左腕を破壊した

 

「スモーカーさん!貴様あぁぁぁ!」

 

若い女海兵が俺に向かって来る、無駄だな

 

「あなた達は私達が相手ですよ?」

 

キトラがその黒い巨体を揺らし立ち塞がる、しかし女海兵は歩を止めない

 

「そこをどけぇぇぇ!!!」

 

飛び上がりキトラの頭を切り付けようとする、しかしキトラは素早く横へ回避し右手で女海兵を叩き落とした

フラフラに成りながらも立ち上がる女海兵に更に左手を薙ぎカエンへと吹き飛ばす、カエンはそれに回し蹴りを浴びせ更にレーナが尻尾で壁へと叩き付けた

 

「カッ…ハ!」

 

「たしぎぃ!!!」

 

力なく崩れ落ちる女海兵、そうかたしぎと言うのか上官を救おうとする心意気は立派だな

 

「ゼロ様、海兵隊殲滅いたしました」

 

レーナの声を受け後ろを向くと百人以上の海兵がそれぞれ倒れていた

 

「貴様ぁ、俺達に何をしようってんだ!」

 

「いやいや、何をするも俺はただお前に謝ってもらいに来たんだ、シンにな」

 

俺はシンを呼ぶと人化したシンがとことこ歩いてきた

 

「それだけのために海兵を全滅させたのか?」

 

「それだけ?」

 

「い、いや…分かった確かにあれは俺が悪かったすまん」

 

「すまんだ?」

 

「うっ、す、すみませんでした」

 

スモーカーが深々と頭を下げるとシンはニコッと笑い

 

「いーよ、でも…」

 

シンは腕を振りかぶりスモーカーの下げる頭の前へ降り下ろした、そこには大きなクレーターが出来ていた

 

「次、ゼロにぃをバカにしたり侮辱したら…殺すよ♪」

 

俺は船から桃源郷の桃を一つ持ってきて海兵に一滴ずつ飲ませた、流石にあのたしぎと言う女海兵にはけっこう飲ませたけど

そして海兵達は何故自分達の怪我が治ったのか不思議そうにしているが俺達を見て殆どの海兵は怯えていた

 

「あぁ、たしぎって海兵はいるか?」

 

俺が声を張るとスモーカーの脇から一人こちらへ向かって来た

 

「何ですか、もう私達には用は無い筈です」

 

「あんた、キトラを見て俺までたどり着けると思ったのか?」

 

俺の疑問だった、体格も明らかに違う相手にあんなに勇敢に立ち向かえるのか

 

「そんなの、仲間を助けるためなら理由は在りません!」

 

周りの海兵達が嬉しそうに照れていた

 

「そうか、なら俺達と一緒だな」

 

「お前の剣見せてくれないか?」

 

「え!ど、どうしましょう」

 

おずおずと刀を抜くたしぎ、俺は刀を受けとる刀身の波紋もしっかりとしている、手入れも行き届いている美しい刀だな、だが

 

「さっきキトラの攻撃を刀で受けたな、その時刃こぼれが起こっている」

 

俺は刀の鉱物、組織を解析して錬金術で再生させる、ついでにスモーカーの十手も

 

「さぁ、これで治った筈だぞ」

 

「すごい、私が持つ前からあった刃こぼれも全部治ってる!」

 

「あぁ、重さ重心ともに完璧だ」

 

「いや、たしぎには少しうちの仲間がやり過ぎたからな」

 

俺はお詫び代わりと言うことで海兵の武器を保全した、途中でカリーナが来た

食料を買い込んどいたとのことだったのでこの国でゆっくりしていく事にした、麦わらを探しながら

 

何か俺の銃を持とうとしているケムリ男がいたが全然上がっていない

 

「がぁぁぁぁ!くそ!上がんねぇ!」

 

俺が近くに行って片手で軽く持ち上げる

 

「お前、力どうなってんだ?」

 

「鍛え方が違うからね」

 

そんな事を言いながら俺達がこの場を去ろうとしたとき

 

「こいつらなら…なぁ頼みがある」

 

突然スモーカーから呼び止められた、真剣な眼差しに俺は話だけ聞くことにした

 

「今この国でクーデターが起ころうとしているのは知ってるな?

さっき店屋でお前の所の飯をひっくり返した張本人、あいつらの中にこの国の王女がいた、名前はネフェルタリ・ビビ、何であいつが一緒にいたのかとどこに向かうか調べてくれないか?」

 

「んー、まぁ麦わらのルフィには会いに行くつもりだが」

 

「礼はする」

 

まぁ特にやること無いしやっても良いか

 

「あぁ、良いぜ連絡はこっちから誰か行かせる」

 

「すまん、頼んだ」

 

こうして俺達は何故か海軍と同盟を組んだ、一先ず麦わらのルフィアイツを探すか

 

俺達は船へ戻りあいつらの情報を探った、どうやらあいつらの船は隣の≪エルマル≫と言う町へ向かった様だ、しかし何故?カリーナに聞くとエルマルの町は暫く前に滅んで居る

 

その先にあるのは反乱軍の前の本拠地≪ユバ≫あいつらが向かってるのはそこか?

 

 

 

 

 

「スモーカーさん、何で彼等に?」

 

「たしぎ、お前、あいつらの異常な強さを見なかったのか?あれは敵に回しちゃいけねぇ部類の生物だ、今のうちに貸しを作ってでもパイプを作った方が得策だ」

 

そう言うと海兵達はどこかへと消えた

 

 

 

 

 

「ご主人様、何故あの男の話を?」

 

「まぁ暇潰しと、海軍に貸しを作っておくのも悪く無いと思ってな」

 

「よし、レーナは先に麦わらの一味を上空から探してくれ、見つけたら全員に念話で報告してくれ」

 

「了解しました、では!」

 

レーナが空へと舞い上がったあと俺達はキトラの≪追跡者≫で麦わらの一味を探す事にした

 

 

船をエルマルに停める、そこには干からびたオアシスと緑の町と呼ばれた町の姿を無くした廃墟があった

俺達はここからは砂漠を歩く事にした、どうやら麦わらの一味は大分前に出発しているようだ、俺達は夜の食事を済ませ仮眠した後夜が明けるとき出発した

 

「カリーナはキトラに乗せて貰え、他の皆は変身して一気に抜けるぞ!」

 

カリーナはヒラリとキトラに股がる、キトラも乗りやすいように伏せていた

全員の用意が整い走り始めた頃、レーナから連絡が入った

 

≪麦わらの一味を見つけました、奴等はユバで仮眠を取っている様子です≫

 

≪ここから何時間かかる?≫

 

≪皆のスピードなら朝までには着くと思います≫

 

≪分かった、レーナもバレないように監視を続けてくれ≫

 

≪了解しました≫

 

俺達はレーナから言われた場所へと駆けた、ユバに着く頃になるともう夜が明けた

 

≪麦わらの一味が移動しました、いや、何やら揉めている様です、あ!王女様がルフィをボコボコにしてます≫

 

≪何だそりゃもう直ぐそこまで来ている、待ってて≫

 

俺達の目線の先にはスモーカーの言っていた通り麦わらの一味が揃っていた

 

船長・モンキー・D・ルフィ、航海士・ナミ、船医・トニートニー・チョッパー、コック・サンジ、狙撃手・ウソップ、戦闘員・ロロノア・ゾロそしてアラバスタ王国王女・ネフェルタリ・ビビ

カリーナは何故かナミに合わせる顔がないとユバに残った

 

俺達は麦わらの一味を驚かせないように少し離れたところで変身を解除して近づいた

 

「ん?何だお前ら?誰だ?」

 

「んおぉぉ!何だあの絶世の美女は二人のビーナスが砂漠に舞い降りたぁん!!!」

 

ぐるぐる眉毛の男がぐるぐる回りながらキトラとレーナに近付いて来た

 

「こんにちはセニョリータ、この砂漠の真ん中であなた達の様なこの世の奇跡に会えたことに感謝します」

 

サンジはキトラの手にキスをしようとしたとき

 

「あら、ありがとうございますでも私は全てご主人様だけの物ですからあんまり手とか触らないで頂けますか?」

 

「ハゥ!」

 

「あー、私もゼロ様の物なんで」

 

「ゲホォー!」

 

血を吐きながら倒れるぐるぐる眉毛

 

「サンジー!誰か!医者ぁー!俺だぁー!」

 

「何やってんだアイツ?」

 

一人コントしながらこちらに向かって来る毛むくじゃらのタヌキ?それを見ながら首をかしげる三刀の剣士、あちらの女性陣はため息をついている

 

「キトラ、レーナ、下がってろ」

 

「はい、ゼロ様」

 

「はい、ご主人様」

 

二人はカエンの脇に下がった

 

「俺の名前はゼロ・ガルドラ、こいつらの船長をしている、今回はそちらの船長、モンキー・D・ルフィに用があって来た」

 

「ちょっとちょっと、あんた行きなり来て何なのよ!ルフィが何したって言うの!」

 

「俺達の食事を邪魔した、そして俺達の仲間を泣かせて謝りもしない、俺達は忠告した謝るなら許すと」

 

「え、ちょっとルフィ!あんたそんなことしたの!」

 

オレンジ色の髪をした女、あいつは多分ナミと言う奴だな

 

「ん~、お前…誰だ?」

 

「それは謝らない意思表示ととって良いか?」

 

「何だ?やる気か!良し来い!」

 

アイツ、本当に謝る気が無いのか?謝ればそれで終わりにしようと思ったのに…仕方ない

 

「そちらが戦いを望むなら」

 

「あぁ、そう来なくっちゃな!」

 

そう言ってルフィの前に現れたのは緑色の髪をした三刀のような、あいつはロロノア・ゾロ

 

「大将は最後に出るもんだぜルフィ、それにお前はクロコダイルとやらなくちゃならねぇんだ、雑魚の処理は任せな」

 

「ん、そうか、じゃー任せる!」

 

ゾロは刀を抜くとゆっくりと近づいてくる

 

「ご主人様、今回は如何しますか?」

 

「んー、やりたい人!」

 

俺が聞くと皆一斉に手を上げた、しかしいち早く手を上げた人がいた

 

「じゃあシン、行ってこい!」

 

シンはニコニコしながら立ち上がりゾロの方へと駆けていった

 

「あぁ?邪魔だぞガキ!俺はお前んとこの船長に用があるんだ」

 

「ゼロにぃにやって来て良いって言われたからお兄さん、倒すね」

 

「あぁシン、変身無しでな!」

 

「えぇー!」

 

そう言って居る間にもゾロはシンの横を抜け俺に斬りかかって来た

 

≪キィン!≫

 

しかしその刀は俺に当たる事は無かった、シンが一瞬で間に入り降り下ろされる刀を殴り防いだのだ

 

「だからお兄さんの相手は僕だって!」

 

「おいおい…あのガキ今素手でゾロの刀を弾かなかったか?」

 

鼻の長い男が叫ぶ、あれはウソップだな

 

「何なんだテメェ!」

 

「僕の名前はシン、鼠王≪ベニート≫の一人息子にしてゼロにぃの一の子分!」

 

「いや、子分と言うよりは弟感がスゴいけど…」

 

俺がボソッと呟くがシンは胸を張ってどや顔をかましている、いやいやキトラとレーナは軽くうるうるしている、何だ?参観日の母親目線かな?

 

「さぁ行くよ!」

 

シンは拳を握り込みゾロの腹部へ一発、ゾロは横に避けて回避したがシンは左手で裏拳をゾロの顔へとみまった

 

ゾロは吹き飛び砂漠に転がる、直ぐ様起き上がり剣を構える

 

「鬼斬り!」

 

三刀がシンの逃げ場を防ぐように三方から襲いかかってくる、しかしシンは避けない少し微笑みながら右手を前に出し

 

「麻毒槍…」

 

手のひらから出てきた金色の槍で刀を薙ぎ払う、同時にゾロの肩を突き刺した、槍を肩から抜いた瞬間ゾロは時折体を痙攣させながら地面へ倒れ込んだ

 

「ゾロ!お前えぇー!!」

 

シンは槍を目の前でくるくる華麗に回すと構え直し

 

「そのお兄さん、死ぬことは無いけど暫く動けないと思うよ~で、次は誰が相手?」

 

「ウソ…でしょ、あのゾロが子供相手に負けるなんて」

 

「バカ剣士も油断をしていた訳じゃねぇ、ナミさんどうやらうちの船長、クロコダイルの前にヤベェ怪物に目を付けられた様だぜ」

 

「早く~、誰も来ないの~?」

 

シンは槍をくるくる回して暇そうにしている、俺は立ち上がるとゆっくりとシンの前に出て声を上げた

 

「退け!お前達では我々には勝てない、無駄な戦いは望まない、何度も言っているが俺達は誠意を持って謝ってくれればそれで良いんだ」

 

俺が叫ぶと彼方から何か声が聞こえてきた

 

「俺の仲間をやって、何言ってんだぁーー!!ゴムゴムのピストル!」

 

ん?ルフィあんなとこからパンチを届くわけ…うお!

拳はゼロの頬をかすった、あと少し左だったら直撃だったな

にしてもケムリの次は伸びる男か、本当に能力者ってのはめんどくさいな

 

「鑑定!」

 

 

 

モンキー・D・ルフィ 17歳 人間族 海賊

レベル 47

HP 5400/5400

MP0/0

筋力2300

耐久4000

俊敏3400

魔力0

 

スキル

 

・大食らい レベル B

 

・打撃耐性 レベルA

 

・銃撃耐性 レベルA

 

 

 

固有スキル

 

・ゴムゴムの実

 

 

称号

 

・海賊王(仮)

 

・信頼

 

俺は鑑定を終えると頬の横にある腕を掴み引っ張る、ルフィは勢い良く俺の元へと吹き飛んで来る

 

「我流魔術≪纏い≫」

 

俺は足に炎の魔術を集中しルフィの顔を蹴り落とした、ルフィは激しい土煙を上げ砂漠を転がる

同時にサンジが蹴りかかって来たが俺はローブを翻し腰に差してある≪鬼魔銃≫を足に三発撃ち込み怯んだ瞬間、弾丸を変更≪雷弾≫を肩へ撃った

 

「うがぁぁぁぁ!!!」

 

着弾と同時に魔封石に込めた魔術≪雷≫が発動する弾丸だ、殺傷力は無いが相手を無力化するのにはこれ以上の物は無い

 

ルフィは鼻から大量の出血をしていながらサンジに駆け寄って揺さぶっている、既にサンジに意識は無い

 

「お前、何で俺に攻撃が効くんだ!」

 

俺はスキル≪属性無効化≫が有るから能力者だろうが只の人間に過ぎない、しかしそれを言ってしまって良いものか

俺は神から貰ったスキルだし、他の仲間も各種族にのみ表れるスキルだ

 

これでバレたら能力者を無効にする種族が居ると何処かの馬鹿共がロゼーノの森へ入ってくるかもしれない

ここは言わないで置くのが得策だろうな

 

「言う必要はない」

 

「ちょっとルフィ!落ち着きなさい!話を聞く限りあなたが悪いんじゃ無いの?あなたもちゃんと話を聞かせて」

 

突然オレンジ色の髪をした女、ナミが俺とルフィの間に入ってきた

俺は何故怒っているのかナミに話す、途中からルフィも思い出してきた様で何故か頷いていた

 

「そう…分かったわちょっとルフィ!あんたが悪いんじゃないの!キチンとゼロさんとシン君に謝りなさい!」

 

「おう!申し訳なかった!」

 

ルフィが頭を下げるとナミもルフィの頭を掴んで更に下げさせた

 

「あぁ、分かってくれたら良いんだ、今度からゆっくりと入店してくれ」

 

「ゼロにぃが許すなら僕も良いよ、ルフィさんっていっぱいご飯食べるんだね、僕ビックリした」

 

シンが驚いた様子を身振り手振りでルフィとナミに教えていると突然ナミに抱きつられたシンがいた、そうでしょ家の子可愛いでしょ?

 

俺はゾロとサンジの怪我を治した、トナカイのチョッパーはどうやって治したのかしつこく聞いてきたがこの実もロゼーノ固有の木の実なので教えることは出来ない、チョッパーは悲しそうにしていたが代わりに俺が知っている毒消しの調合法を教えたらとっても喜んでいた

 

カエンはサンジと料理の話で盛り上がっていたがゾロがまたカエンに勝負を挑んでいる、怪我をさせるなとカエンに伝えておく

キトラとレーナはナミとビビに掴まり何か話している、キトラとレーナの顔がとても赤く染まっている一体何の話をしているんだ?

 

シンはルフィと何か話し込んでいたが暫くして各メンバーが集まってきた

 

「じゃあ何だ?お前たちはその王下七武海の一角であるサー・クロコダイルを倒そうとしているわけだ」

 

「おう!あのワニをぶっ飛ばしてビビを助ける」

 

麦わらの一味はそれぞれ頷いたり笑ったりしていた、覚悟は決まっているようだな

 

「そうか、助けは要るか?」

 

俺がそう訪ねると

 

≪要らねぇ!≫

 

一味の総意の様だ、それから俺達は麦わらの一味を見送った、砂漠の煙に消えるまで


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