天性の魔術師と王女   作:バロン

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次回から本格的にワンピースに入ります


種族問題

目を開けるともう見慣れた木製の天井、俺は何時ものようにベットから降りると水瓶に入っている水で顔を洗う

 

まだ日も昇りきっていない内に俺は準備体操を手早く終えてこの村のパトロールだ、一通り家々を回り何も異常がなければ今度は千年花の森、しかしその頃には俺の後ろには黒い影が五つ程並走していた、何か言い争いながら

 

「おはようございます!ゼロ様!」

 

「ゼロにぃおはよー!」

 

「もぉ~、今日最初にご主人様に挨拶するのは私って言ったじゃないですかぁー!!!」

 

「まぁまぁ、キトラちゃん尻尾下がってるよ~ウシシ♪」

 

「主よ、今朝もお元気そうで何よりです」

 

「あぁ皆おはよう、さぁいよいよ今日が船出の日だ各族長達に合いに行くぞ!」

 

≪はっ!≫

≪はーい!≫

≪はい≫

≪楽しみぃ~ウシシ♪≫

≪承知!≫

 

俺がこの島に転生して今日で丸六年俺は16歳になった、この五人は俺がこの6年間まぁ仲間に成ったのは四年前だが…俺が虎王族の族長に為ったのは

 

俺は四年前その時代の虎王族の族長ガルドラに戦いを申し込だ、と言うのもそのガルドラ本人が夜中に突然我が家に押し掛けて来ていきなり

 

≪ワシと戦ってくれぇ~!!!≫

 

涙目に成りながら訴えて来たのだ、訳を聞くとガルドラの長女≪セト≫に孫が出来てやっと話せるように成った時に祖父ガルドラに言った一言が

 

「怖いおじさん」

 

だったらしい、どうやら俺との稽古や他の村人に怒っている姿等、怖い姿しか見てこなかったようだ、そして本人も

 

「村のために孫より村をとり今までしっかりと孫と遊んでこなかった、このまま孫が大きくなる姿を近くで見れないのはもういやだ!」

 

とのことだったので、いきなりその次の日ガルドラとの決闘に成ったのだった、ガルドラも現役族長としての最後の仕事だと本気でぶつかってきた

 

それこそ本当に何度か死にかけた程だ、勝負は丸二日に渡りギリギリの所で勝った

 

「見事だこれでワシは孫と…フッフフフ、じゃなくてこれでお主はこの虎王族総勢百二十三名の長と成った、これよりお主の名はゼロ・ガルドラと名乗るがよい」

 

それから俺は種族問題を解決に動き回った、まぁ種族問題は予測していた通り≪どの種族が最強か!!!≫だったので俺は四種族

・虎王族・鳥王族・鼠王族・猿王族

を集めそれぞれ一人ずつ戦士を出し合い決闘で白黒つけた

 

虎王族からは勿論族長の俺が

鳥王族からは前ガルドラの代から代わらない鳥王≪バルドラ≫

鼠王族からも前ガルドラの代から代わらない鼠王≪ベニート≫

猿王族もまた代わらず猿王≪セラト≫

最初に戦ったのは俺と鼠王≪ベニート≫だった、鼠王族はその凄まじい耐久力に驚かされた、体長は約3メートル程、全身を白銀の体毛に覆われており如何なる攻撃も受け流した

 

ベニート 120歳 鼠王族 族長

レベル 298

HP 158000/158000

MP0/0

筋力93000

耐久875000

俊敏670500

魔力0

 

スキル

・鉄壁 レベルS

 

・全属性耐性 レベルS

 

・集団統制 レベルS

 

・猛毒霧 レベル

 

・鼠王の威厳 レベルS

 

固有スキル

・変身 レベルS

 

・審判の牙 レベルS

 

称号

・鼠王族の長

 

・忠誠心

 

・聖鼠王

 

 

こんな感じのレベルとスキルだった、圧倒的にキトラよりも強い、しかし

 

「こんなもんか…」

 

 

ゼロ・ガルドラ 12歳 鬼虎族 魔術師・族長

レベル 347

HP 147000/147000

MP945000/945000(+1000)

筋力102000

耐久550000

俊敏897500

魔力1200000

 

装備武具

・悪鬼王の小太刀

 

スキル

・経験値5倍

 

・空間魔力吸収 レベルS

 

・属性無効化 レベルS

 

・魔力消費減少 レベルS

 

・魔力容量増加 レベルS

 

・再生 レベルS

 

固有スキル

・言語理解

 

・アイテムボックス レベルS

 

・サイレント レベルS

 

・鑑定眼 レベル S

 

・伝承 レベルS

 

・魔術≪雷≫レベルS

 

・魔術≪光≫ レベルS

 

・魔術≪炎≫ レベルS

 

・魔術≪錬金術≫ レベルS

 

・魔術≪回復術≫ レベルS

 

・断罪の剣 レベルS

称号

・転生者

 

・魔道を極めし者

 

・虎王族の長

 

・忠誠心

 

・魔虎王

 

勝負はほぼ一方的な状態に成った、弾幕のような俺の攻撃になす統べなくベニートは破れた

 

次の決闘は鳥王≪バルドラ≫VS猿王≪セラト≫

体長は約10メートル桁違いの火力と制空権を持つ鳥王族その姿は鳥と言うよりも蒼鱗を持つドラゴンだった

 

対する猿王セラトは深紅の背に掛けている二メートルは在るであろう深紅の大剣と巨大な盾を左手に着け軽々と振り回す力と体長七メートル程とは思えないほどのスピードで敵を切り刻む

 

バルドラ 157歳 鳥王族 族長

レベル 330

HP 100000/100000

MP1100000/1100000

筋力157000

耐久460000

俊敏690000

魔力998000

 

スキル

・空間魔力吸収 レベルS

 

・魔力消費減少 レベルS

 

・魔力容量増加 レベルS

 

・魔術強化 レベルS

 

・魔術放出強化 レベルS

 

 

固有スキル

 

・魔術≪雷≫ レベルS

 

・魔術≪光≫ レベルS

 

・魔術≪炎≫ レベルS

 

・魔術≪氷≫ レベルS

 

・魔術≪闇≫ レベルS

 

・魔術≪土≫ レベルS

 

・魔術≪水≫ レベルS

 

・変身 レベルS

 

・終焉の咆哮 レベルS

 

称号

・鳥王族の長

 

・忠誠心

 

・魔竜王

 

 

 

そしてセラト

 

セラト 149歳 猿王族 族長

レベル 328

HP 980000/98000

MP0/0

筋力978000

耐久440000

俊敏990000

魔力0

 

装備武具

・猿王の聖魔剣

 

・猿王の聖魔盾

 

スキル

・身体強化 レベルS

 

・筋力強化 レベルS

 

・魔術耐性 レベルS

 

・麻痺耐性 レベルS

 

・幻覚耐性 レベルS

 

・絶対反射 レベルS

 

固有スキル

 

・変身 レベルS

 

・輪廻の剣

 

称号

・猿王族の長

 

・忠誠心

 

・聖猿王

 

 

この戦いは双方一歩も引かずに戦いは拮抗した

バルドラが変身して氷弾を吐けばセラトも変身して剣と盾で弾き飛ばす、しかし半刻程たったときそんな勝負に決着は着いた

 

「流石は薬師木の賢者と言われる種族、猿王族の長だ、我の攻撃をここまで防ぐとは、ならばこれも防いで見よ!」

 

バルドラはその蒼い双翼をはためかせて大空へと舞い上がった

 

「鳥王族に伝わる最強の技受けてみよ!≪終焉の咆哮!!≫」

 

「むぅ、そんなもの切り裂いてくれる我ら猿王族に斬れぬ物は無い喰らえ≪輪廻の剣!!≫」

 

バルドラの口から放たれた七色の光はセラトに向かう、セラトは盾を捨て両手で猿王の聖魔剣を握る、すると深紅の大剣はより鈍い光を放つ

バルドラの攻撃が当たる瞬間セラトは剣を降り下ろした

 

≪≪ドッッッゴゴオォォォォン!!!≫≫

 

凄まじい土煙と爆風に俺は錬金術でシェルターを作って難を逃れた

ベニートは何事も無かったように爆風を受けきっていた、本当にタフだな~

 

土煙が晴れてきた、そこに現れたのは先程はなかった巨大なクレーターだった、その中心には二匹の巨大な獣が絡み合っている

 

「見事だ…流石は猿王族の長だ」

 

それは絡み合っていたのではなかった、セラトの首筋に噛み付くバルドラの姿だった

セラトは意識を失っている様子だがその手には強く猿王の聖魔剣が握られバルドラの片方の翼を切り裂いていた

 

バルドラが口を放すとセラトはグラリと倒れた、急いで俺が二人の怪我を手当てした、魔術≪回復術≫は六年前に王都から逃げる途中に目覚めたスキルだ

 

手から回復の力を持つ光を放つ、これでほとんどの怪我は治る筈だ、俺はセラトの傷を全て治しバルドラの翼も繋げる

 

「これは…」

 

「うっ、我は…そうか負けたか」

 

セラトは意識を取り戻すと負けた事を思い出した、暫く何か考えていたが直ぐに身軽に立ち上がり

 

「良き決闘だった」

 

「お主も、久しく血が騒いだ」

 

双方とも固く拳を握り会うと何やら話始めた

 

「のぉ、虎の話があるんだが、ベニート殿も」

 

「我ら猿王族ど鳥王族からの提案なのだが…この決闘で優勝したものに残り三種族が忠誠を誓うのはどうだろう」

 

突然の提案に俺が驚いていると

 

「ウム、私も賛成だ…まぁいささかガルドラ殿の強さには驚かされたがここにいる長達もそれに引けを取らない力を持つ事が分かった

我々鼠王族はこの決闘の優勝者に未来永劫、忠誠を誓う事をここに宣言する」

 

「おう、鳥王族もこの身が朽ち果てようと永劫、忠誠を誓う」

 

「猿王族も同意だ、忠誠を誓う」

 

後は俺だけだが、はぁ~、そんなにチラチラこっち見んなよ分かったから…

 

「分かった、虎王族も賛同するこの決闘の優勝者に忠誠を誓う」

 

こうして誓いは立てられた、しかし少し違うのは忠誠を違うのはここの四人のうちの一人で一種族に忠誠を誓うのではないと言う事だ

残りの三種族は同盟と言う形でこれから助け合う事に成った。

 

「それでは我が契約用紙に使える木を持ってこようかの」

 

「それでは、我輩は墨でも持ってくるか」

 

セラトとベニートはそう言うと決着を見ずに自分の森へと帰っていった

 

「どうするバルドラ殿、もう始めるか?」

 

「我は何時でも大丈夫だ、ガルドラ殿の調子が万全ならば」

 

「じゃあ、始めようか」

 

俺が駆けるとバルドラは俺に水弾を放ってきた、一発一発が1メートル程ある水弾を弾幕のように撃ちまくる、まさにバルドラの魔力は無尽蔵と言っても相違無いだろう

 

「レールガン!!!」

 

飛んでくる水弾の弾幕を光の段幕で打ち返す、しかし俺の足は止められてしまった

 

「≪降り積もる氷塊≫!!!」

 

突如決闘場に影が射す、水弾を撃ち抜く合間に俺は空を見た

 

「おいおい、嘘だろ!!!」

 

決闘場を覆い尽くす程巨大な氷の塊が突如として上空に詠唱され落ちてきている

 

「≪獄炎の滝≫!!!」

 

それを俺は地面から吹き出した炎で残らず溶かし尽くす、直ぐに訪れる魔力切れの連帯感、しかし直ぐ様魔力を回復しまた

 

「フッフフ、見事だ」

 

それからは魔術の撃ち合いが始まった、多少魔力で勝る俺の攻撃は多少は当たるがバルドラの堅牢な鱗を破壊するばかりで致命傷は与えられずにいた

 

しかしバルドラの攻撃が当たる度に俺は体がバラバラに成るような痛みに耐えなければ成らなかった、悪鬼王のローブの効果で魔術攻撃を70%カットしているとは思えない

 

「クゥ!魔術はワシと同等か…いやガルドラ殿が少し上手、ならば!」

 

バルドラは上空に舞い上がった、あの攻撃が来る…

 

「受けてみよ!≪終焉の咆哮≫!!!」

 

全属性の魔術を加えた七色の光線は真っ直ぐ俺めがけて突っ込ん来る

 

「耐えて見せる!≪断罪の剣≫!!!」

 

俺は悪鬼王の小太刀に魔力の流し終焉の咆哮を切り裂く、体が燃えるように熱い、死ぬかもしれない

熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い

 

パキッ!

 

突然、体を包んでいた熱さが無くなったそして七色の閃光を切り裂いた

 

しかしそれで終りでは無かった、来た!

七色の閃光を盾に一気に接近してくる巨大なドラゴン、予想通りだ

 

「超大型魔術≪クラウ・ソラス≫」

 

その時上空が煌めき光に包まれた

 

≪ドスッ!ドゴッッ!!!≫

 

空から高速で落ちてきた剣かは地面深くに突き刺さると同時に小さく爆発した、それでもそこには丸いクレーターが現れた

 

それがこの決闘場の上空にところ狭しとひしめき合っていた

 

「さぁ防いでみろ」

 

ゼロがパチンと指を鳴らすと待機していた剣は一斉にバルドラ目掛けて降り注ぐ

 

「グオオォォォォォォーーーーー!!!!!」

 

果てしない集中爆撃にバルドラはフラフラに成りながらも耐えた、しかしそれは最早満身創痍の体だったそれはそうだ、この技はロゼーノ王国がこの村に攻めてきたときに撃つ予定だった対軍団用の魔術、それを一身に浴びたら…

 

「あの、大丈夫ですか?」

 

「か、完敗…だ」

 

そう言うとバルドラは地に倒れた直ぐ様、回復魔術を掛けて傷を修復した

 

そんなこんなしているとセラトとベニートが帰ってきた

 

「やはりガルドラ殿が勝ったか」

 

「じゃが見る限り楽な戦いでは無かったようだがな」

 

俺はセラトが持ってきた薬師木の木の皮を錬金術で紙に変える、バルドラはベニートが持ってきた桃源郷の桃を自分の鱗を砕いて蒼い墨に代えた

 

「では、ゼロ・ガルドラ様を我ら三種の王と定め如何なる時もこの身を盾にお守りする事を誓います」

 

「猿王族・族長セラト、誓います」

 

「鼠王族・族長ベニート、誓おう」

 

「鳥王族・族長バルドラ、勿論誓います」

 

「虎王族・族長ゼロ・ガルドラ、よろしく頼む」

 

それぞれの四枚の契約紙に一人一人判を押していく、各種族が一枚ずつ持つ事になりこうして四種族の問題は解決した

 

それから直ぐの事だった

 

≪≪≪ガルドラ様!!!≫≫≫

 

突如バルドラ、セラト、ベニートが虎王族の村まで出向いてきたのだ、村は大慌てで戦だやらなんやらやっていたが直ぐに落ち着いて話を聞いた

 

「我々の忠誠心を見せるためにどうしたら良いか考えたのです、そこで我々の娘、息子をガルドラ様の元に置いて側近にして貰えないでしょうか」

 

俺は断ったが残りの三種族がどうしてもと変身されて土下座されたら断るに断れなかった、三種族は子供達を置いてニコニコと森へ帰っていった

 

子供達をどうやら俺の事を聞いていた用で尊敬の眼差しが凄かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は戻って今、俺ゼロ・ガルドラは夢だった旅に出ることにした、この大海原を自分の好きなように渡り歩く

俺がいない間は前ガルドラさん、今は名前を替えて≪ジル≫に村の事をお願いしている

 

またワシの孫との時間を奪うのかと怒られたが若いからそれも良いと渋々了解してくれた

 

他の三種族も流石はガルドラ様だとなぜか誉められ、俺が留守の間は全力で虎王族の村と千年花の森を守ると約束してくれた、そしていよいよ今日船出だ

 

「いよいよですな、ガルドラ様」

 

「世界にガルドラ様の名が轟くのですね、うぅー」

 

「本当に行ってしまわれるのですか…バルドラはバルドラは~!!!」

 

「ほれほれ、泣きなさんなバルドラ殿、我らが王の船出ですぞ、笑って送り出さんと」

 

そんなことを言うセラトの目にも涙が浮かんでいた、息子達も親に別れの挨拶をしていた

 

やはりアイツは居ない

俺は少し間を見て王都へ駆けた、俺たちのもう一人の仲間≪セリア≫に会うために




次回も少し早く投稿したいとたいと思います

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