天性の魔術師と王女   作:バロン

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瞬殺

≪あぁ~あ、ゼロにぃ居ないと暇だねぇ~≫

 

スキル・擬態を使い敵を追跡するシンとカリーナ、キトラ、空には見えないが恐らくレーナが大翼をはためかせていることだろう

 

≪そんなこと言わないのよシン君、ご主人様は私たちを信じて任せてくれたんだもの≫

 

≪そうだけどさぁー、僕もゼロにぃに付いてけば良かったなぁ≫

 

その時シンは気付いて無かった知らず知らずのうちに虎の尾を踏みつけた事を

 

≪…私の方が、私の方が一緒に行きたかったですよ!

こんな良く分からないおばちゃんとオジさん、変なしゃべる犬を見張る位ならご主人様のお側で身の回りのお世話を全てこなし褒めて頂き、頭をナデナデしてもらってそれから、それから…≫

 

キトラは顔を赤く染めうつ向いた

 

≪おーいキトラ、シン君が盛大に引いてるぞ~≫

 

レーナから忠告を受けキトラはハッとした

 

≪いや、違うんですよシン君…私はただご主人様が心配で

別にご主人様に会えなくて寂しいなぁとか

ご主人様の匂いがする方向へ走り出したいなぁとかそう言う事じゃないから、ね?≫

 

≪うん、キトラねぇがゼロにぃの事が大好きなのは分かったから、でも今の念話って人数指定した?レーナねぇにも聞こえてたみたいだけど≫

 

≪…あ≫

 

≪これはやらかしたなキトラ≫

 

≪あ、あの?ご主人様もしかして聞いていらっしゃいますか?≫

 

≪ん、あぁ…まぁ少しな…≫

 

≪きゃぁぁぁぁ!!!ち、違うんです、今のはなんと言うか誤解と言うか少しご主人様から離れて寂しかったというか≫

 

≪キトラねぇ、ますます墓穴掘ってるよ?≫

 

≪最早深すぎて底が見えんな≫

 

≪キトラちゃんゼロ君の事大好きだねぇ~ウシシ♪≫

 

≪私も負けないよ…≫

 

≪あの、ご主人様?≫

 

≪ありがとなキトラ、俺もお前のような優秀な仲間がいてありがたいよ、あと…俺も好きだぞ?≫

 

≪はぅ!…いきなりはズルいですご主人様≫

 

≪一応婚約してるんだからな、言っておかなくちゃな≫

 

≪キトラだけズルい…ゼロ様私はその…婚約とかしていないんですけど、私もっての駄目ですか?≫

 

≪勿論レーナの事も好きだぞ、ただ俺と婚約したいのかはしっかりと考えて決めてくれ≫

 

≪えぇー、皆いきなりスタートしたねぇ~でもゼロ君と一番長い付き合いなのは私よ?ねぇゼロ君?≫

 

≪まぁカリーナには苦労させられたがな≫

 

≪え!じゃあ…私は嫌い?≫

 

カリーナが寂しそうに呟く

 

≪そんなわけ無いだろう、一番長い付き合いのお前には一番苦労を掛けている、好きだよカリーナ≫

 

≪ウシシ♪素直で宜しい、私も大好きだよゼロ君♪≫

 

いきなり皆からラブコールを掛けられ少し恥ずかしい俺は話を変えてこれからの連絡をした

 

≪良いか、俺とカエンは海軍と一緒にダンスパウダーの降雨船を拿捕しに向かう

カリーナ、キトラ、レーナ、シンはこれから起こるで有ろう麦わらの一味とBWの戦いを監視、やられそうに成ったら直ぐ様援護に入れ≫

 

≪≪≪≪了解しました!!!!≫≫≫≫

 

連絡を入れ俺は足元を見た、そこにはフラフラのカエンが立っていた

 

まぁカエンが熱くなっていたから俺がボコったんだが、てかカエンもボロボロなんだから念話に入って来なきゃ良いのに

 

「あぁ~、じゃあ改めて紹介する、この男がゼロ・ガルドラさんそしてその足元のが部下のカエンさんだ」

 

「ゼロ・ガルドラです、身長は確かに小さいですけど16歳です今回は降雨船拿捕の手伝いに来ました」

 

「私の名はカエン、我が主ゼロ・ガルドラ様の一の部下だ」

 

俺とカエンはヒナにそう言うとヒナはこちらを向き敬礼した

 

「私はヒナ、海軍本部大佐よ今回は降雨船拿捕の協力感謝します」

 

互いに礼を交わすとヒナはスモーカーを連れて船室へ入った、間もなくして船は動き始めた

俺とカエンは砂嵐が巻き起こっている砂漠を眺めた

 

 

 

…船室…

 

「何だよヒナ、俺はゼロと話したいんだ邪魔すんな」

 

ヒナに腕を捕まれソファに投げたされるスモーカー

 

「何よその態度、ヒナ不満」

 

「で?何の用だ?」

 

スモーカーが訪ねるとヒナはニヤリと笑いながら

 

「あなたも大人になったのね、あんな子供にあなたが負ける訳が無いじゃない、子供に花を持たせる事ができるように成ったのねヒナ感動」

 

「…は?」

 

何を言っているんだこいつは、まさか俺が嘘を吐いてると思ってるのか?

 

「いや、恥ずかしがらなくても良いじゃない本当に強いのはあのカエンとか言う大男なんでしょ、あいつも見たところ20歳頃に見えるけど」

 

「いやいや、本当にゼロに負けたんだよしかも本気にさせる事も出来なかった、恐らくあいつの仲間には一人も俺は勝てないかも知れないな…」

 

「あなた…そんなにあのゼロってこを海軍に入れたいの?あなたがそんなに押すなんて珍しいじゃない」

 

「いや、だから…まぁ良い、直ぐに分かる」

 

 

 

 

 

 

 

 

…甲板…

 

≪ゼロ様、セリアです≫

 

≪おぉ、どうだった?≫

 

≪はい、大臣達は森の守護者たちがこの国を守ると言うことで

国の警備費用が大幅に削減できると喜んでいました、少しは信用出来ないとの声も上がりましたが私が責任を持って説得しました≫

 

≪で、世界政府は?≫

 

≪国の建国には三つの条件が有ると言われました、一つ目が王、二つ目が国民が三万人以上、三つ目が三か国の承認≫

 

≪そうか、一つ目は大丈夫だが二つ目と三つ目が難しいな≫

 

≪はい、、一国目はロゼーノ王国が承認しますが後二か国の承認が必要に成ります≫

 

俺は暫く考える、そしてあることに目を付けた

 

≪一か国は何とか成るかも知れないな…セリアは承認の準備を進めておいてくれ≫

 

≪分かりました、ロゼーノ王国としても同盟国を全力でサポートさせてもらいます≫

 

俺はセリアとの念話を切るとカリーナに繋いだ

 

≪カリーナ、ゼロだけどお願いしたいことがある≫

 

≪ん?私に出来ることなら良いよ?≫

 

≪敵の目を盗んでコブラと接触してくれ≫

 

≪あぁ、そんなことなら楽勝よウシシ♪で?何て言えば良いの?≫

 

≪言うのはこうだ…≫

 

 

 

 

 

 

…王宮前…

 

敵が王宮前に集合した事を確認するとカリーナは崖の上に縛られているコブラの元へ向かい猿ぐつわを外した

 

「あなたがネフェルタリ・コブラね?」

 

「お、お主は?それよりも逃げよ、直ぐに奴等が戻ってくる」

 

「そんなわけには行かないのよね、私達の王から伝言を預かってきました、聞く気が有るならあなたとこの国は助ける事を約束しましょう」

 

「王だと?むぅ、伝言とやらを聞かせて貰おう」

 

「分かったわ、私の名はゼロ・ガルドラ、ロゼーノ王国から新しく獣人の国を作った者だ、単刀直入に言おう、我々は困っている

建国には三か国の承認が必要だがまだロゼーノ王国しか無い、なのでアラバスタ王国にも承認して貰えないかと思って伝言を託した、もし承認してくれると言うのなら必ずこの国を救うことを約束しよう。以上よ」

 

「建国だと、うむ、新しき国が生まれるとこは喜ばしく思う、一度お主の王の国を見てみたいものだな、だが何より今はこの国の終息が先決だ、約束しよう、この国を救えたならば必ずや建国に手助けする」

 

「契約成立ね、あなたが居ないことがバレたら奴等は計画を変更するかも知れない、暫くそのままだけど我慢してね」

 

≪カリーナねぇ、麦わらの一味来たよ~あれ?増えてる?≫

 

カリーナはコブラを置き王国前に向かう、確かに増えてる

 

「各自別れてサポートしましょう、私はあのおばさんとハバットのおじさんで」

 

「じゃあ僕はあの変な化粧のお姉?お兄?わかんない人!」

 

「じゃあ私もシン君に付いてくは、教育に宜しくなさそうだし」

 

「んじゃ私はあのボーズとセクシーお姉さんで良い?」

 

キトラVSモグラ女&バット男

 

シン&カリーナVSオカマ

 

レーナVSボーズ男&セクシーお姉さん

 

こんな感じに成った、極力麦わらの一味に任せるとしてやられそうにったら直ぐ様サポート

 

「それじゃあ頑張って下さい」

 

「じゃあねーキトラねぇ、カリーナねぇ行こ!」

 

「ウシシ♪じゃ行ってくるね」

 

「んじゃ私も行きますか~」

 

各自バラバラに散った麦わらの一味とそれを追うBWそれを更に追うキトラ、シン、カリーナ、レーナ

 

 

 

 

 

 

 

…キトラ…

 

「あぁ、ここはサンジさんとチョッパー君か…何とか勝てそうですね」

 

私は安心しながら戦いの行方見守る事にする、しかし事態は急変した

 

「クエェェェ!!!」

 

「あれは!ウソップとマツゲの乗っていた超カルガモじゃねぇか」

 

「サンジ!あいつらナガハナが殺られそうだと言ってるぞ!」

 

「クソ!ウソップか、チョッパーすまないがここを一人でも大丈夫か?直ぐに戻る」

 

「うん、なるべく早く戻ってね」

 

そう言うとサンジは超カルガモに乗り走り出したのだ、さてヤバイな

 

≪シン君、カリーナさん、そっちのウソップさんが殺られそうだと聞いたんですが≫

 

キトラが念話すると

 

≪うん、あのオカマって人にボコボコにされてたよ…あ!今度はラクダがやられた、これって助けに入って良いのかな?≫

 

≪そうですね、やられそうに成ったら直ぐ様援護に入れとの事でしたから大丈夫でしょう…まぁやられましたけど≫

 

≪ウシシ♪了~解!≫

 

やれやれ、やり過ぎなければ良いけど…

 

 

 

 

 

 

 

 

…シン&カリーナ…

 

「んもぉ~、じょーだんじゃなーいわよー!!!何で王女様居ないのよ~、他の人の獲物を横取りする訳に行かないし、手柄は諦めて皆が帰ってくるのを待つしかなーいわねぇー」

 

「じゃあ僕と遊ぼうよ」

 

「ん?だーれよぉー!」

 

オカマが振り向くとサラサラの金髪をなびかせながら立つ美少年がいた、年齢は10歳程で身長140センチほど服装は白いシャツに黒のベストと黒の長ズボン

 

「僕の名はシン、ゼロ・ガルドラ様に仕える従者だ!」

 

「あら~、可愛い坊や…たーべちゃいたい」

 

「あんまりうちのシン君に近づかないでくれる?ほら、シン君も下がって」

 

そう言いながら出たのはカリーナ、紫色の長髪を一つに結び腰には悪鬼王の小太刀を携えている、服装は茶色のショートパンツに胸元の大きく開いたTシャツを着ている

 

「えぇー、僕やっちゃダメなの~?」

 

「シン君、世の中には戦っちゃダメな人種もいるのよ、あれはダメなやつ」

 

「ちょっと!何かとーっても失礼な事言われてる気がするんだーけど!」

 

「うん、じゃあ久しぶりにカリーナねぇの戦いを見るよ」

 

ウソップとラクダを連れシンは近くの家の玄関口に座り込んだ

 

「ウシシ♪それじゃあシン君も見てる事だし情けないお姉さんの姿は見せられないわね」

 

「何でもいーわ、早く掛かって来いや小娘が!」

 

カリーナは腰の小太刀にてを伸ばすと、トットットッとゆっくり歩き出す

 

同時にオカマが走り出し真っ直ぐカリーナに向かってくる後三メートル、二メートル、まだ動かない後一メートル、オカマが手を突き出す、その時

 

「暗盗術・忍亜死」

 

隣を通りすぎるオカマは何があったのかさっぱり分からない様子だ、カリーナがゆっくりと振り返りオカマに近付く

 

「遅すぎるよ」

 

カリーナが指を鳴らす、同時にオカマの服は所々破け地に伏した

 

「化け…物ねぃ…かはっ!」

 

戦いが終わるとシンがとことこ近付いて来た

 

「流石は戦闘ランキング2位のカリーナねぇだね!僕18発までは見えたよ!」

 

そう、ゼロの船で一番の戦闘力を持つのは勿論ゼロ・ガルドラだ、しかし2番目の力を持つのはキトラではなくカリーナだったのだ

 

「ウシシ♪残念25発だよ、まだまだだねシン君」

 

 

 

「大丈夫か!ウソップ!マツゲ!」

 

「あ、ヤバイあれはサンジさんだ逃げるよシン君!」

 

「うん!」

 

こうしてシン&カリーナVSオカマ勝者…シン&カリーナ!


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