ONE PIECE 母は強し   作:ジェイ

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かなり適当な解釈にてお届けします。
あくまで私の主観にて書いていますので、原作との違いには目をそらしてください。
気に入らないからともんくを言ってくるのはやめてくださいね(-_-;)


6話

 「よぉルフィ、久しぶり。回りの奴等は仲間?」

 

 「おっ!久しぶり!皆俺の仲間だ!皆すげーんだぞ!」

 

 「はは!それは良いね!」

 

 「だろ!」

 

 「「はははははは!!!」」

 

 落ち着け、落ち着くんだ私。

 

 この海賊団は破天荒な奴等ばかりだし、その船長が一番破天荒な奴だし気にしたら負けだ。

 

 例え突如現れた女が親しげに船長であるルフィに話しかけ、何でも無いようにルフィが応えていてもどうせ知り合いか何かだろうと思う。ルフィ以外全く気が付かないとしてもだ。

 

 

 「それでここで何してんの?ここってクロコダイルの縄張りでしょ?ルフィより一応格上だよ?」

 

 「「「「っ!!!!」」」」

 

 その言葉に私達は強く警戒をした。

 

 船長、ルフィはのほほんとしているが、剣士のゾロは剣を構え、狙撃主のウソップは私の後ろに逃げ、船医のチョッパーは暑さでバテた。サンジ君なんかは目がハートにしながらお茶の準備をしている。ゾロ以外情けないそしてクロコダイルと言う言葉に一番反応した契約者のビビは

 

 「くっ!クロコダイルの部下ね!死ね!」

 

 

 そしてルフィにおさえつけられた。

 

 

 「馬鹿!死にてぇのか!」

 

 「ルフィさん!離して下さい!クロコダイルの部下ならこの場でころさなくては!」

 

 「死ぬのはお前だビビ!間違ったのは謝れば許してくれるから母ちゃんに謝れ!死ぬぞ」

 

 「「「「……………………え?」」」」

 

 聞き間違いだろうか。突如現れた黒髪の女性はルフィと親しそうに話し、ここが七武海であるビビを困らせる海賊クロコダイルを知っていて、今まで見たことも無いほど顔を青ざめるルフィが母ちゃん、つまりははおやと呼ぶ人物。

 

 それが目の前にいる。

 

 「あ、私ルフィの母親ね!よろしく!たまたま近くまで来たから会いにきたぞ!」

 

 「母ちゃん!俺も強くなったから心配すんなよ!」

 

 「親はいつまでも子供のことは心配なのさ」

 

 「そうなのか?」

 

 「そうなんだよ。あ、さっきエースにあったからそのうちくるぞ?」

 

 「マジか!ん、本当にエースの気配が、、、

おい母ちゃん。エース多分寝てるぞ?町の真ん中辺りだから店で食いながら寝てんじゃん?」

 

 「多分じゃなくて間違いなく寝てるね。もうちょい鍛えな」

 

 

 何か凄く異次元な会話が聞こえる。何故町中のピンポイントで知り合いの状況が把握出来るのか。

 

 思えばルフィと出会った時からそうだ。

 

 何かあれば直ぐに反応していたし、町中ではぐれても直ぐに合流してきた。本人いわく感覚で分かるらしいがルフィの教え方が下手すぎて誰も理解出来ていなかったけどこのルフィの母親を名乗る女性は同じ力を持っているらしい。

 

 「あの!すみません!」

 

 「ん?なんだい?みかんっぽいお嬢ちゃん」

 

 みかんっぽいって………

 何か釈然としない呼ばれかたをしたが気にしないでおこう。それよりはルフィの謎能力を知るチャンスだ。あわよくば手に入れば色々と役立つかもしれない。

 

 「その、ルフィや貴女のつかってる気配を把握するのはなんなんですか?」

 

 この質問にはゾロは勿論、他のメンバーも反応していた。やはり気になっていたのだろう。

 

 「なんだよルフィ。教えてないの?」

 

 「教えたぞ?わかんないみてぇだけど」

 

 「何ていった?」

 

 「勘!」

 

 「………他には?」

 

 「言ってねぇ!」

 

 「わかるかアホーーーーーーー!!」

 

 「ギャーーーーーーーー!?いでぇーーーーー!!」

 

 そうなのだ。ルフィは私達に対して勘としか言わなかった。分かるわけない。だから私達は先天的な能力として認識して諦めていたがそうでも無いらしい。

 と言うか

 

 「おい色ボケコック」

 

 「なんだクソマリモヘッド」

 

 「何かルフィ殴られて痛がってねぇか?」

 

 「あぁ痛がってやがるな。ゴム人間なのに」

 

 そう。あのルフィが打撃で痛がっている。ゴム人間なのに。衝撃を吸収してしまう程に弾力に溢れた体なのに痛みを感じている。

 

 そう言えば、ルフィも時々不思議な事をしていた。腕が少し黒くなったと思えば剣を腕で受け止めたり出来ていた。それと関係することなのだろう。

 

 「さて、皆さん。うちの馬鹿息子が大変馬鹿で申し訳ない。馬鹿で」

 

 「「「「本当に」」」」

 

 「おい母ちゃん!俺の何が馬鹿なんだよ!それもえーと………1………2……………3回も言いやがって!」

 

 「「「「「そー言う所だよ馬鹿!!」」」」」

 

 全員の声がそろう。それほどにルフィの馬鹿さ加減は半端ないほど馬鹿な馬鹿野郎だ。

 

 

 

 「てやっ!」

 

 「ぐぺっ!?」

 

 ギャーギャーうるさかったルフィはある意味謎な女性により気絶させられた。

 ………あのルフィを一撃で気絶させるとは恐ろしい。私が知るなかで恐怖の象徴だったアーロンを一瞬で倒したルフィは、正直、認めたくは無いが世界で一番たよれる船長だった。今でもその気持ちに変わりはないけど、それでもルフィより強い人に会った事がなかったため恐れは抱いてしまう。

 

 「………おい女。確かにうるさかったがこれでも俺らの船長なんだ。一味の長に手を出したらどうなるか………わかってるか?」

 

 「うーーーん。まぁわかるよ?メンツってのがあるもんね。クソ下らない子供の矜持ってやつ?弱い奴ほど気にすんだよなー、生きる事より優先する誇り?ってやつ。つーか女って何さ。一応これでもあんたらより数十倍は強い雑魚船長の師匠なんだけど?身の程わきまえろよ糞餓鬼が。まだそこで気絶してる鼻長君や可愛い謎生物の方が可愛らしい。自然の摂理を分かってる」

 

 今気がついた。私の体は小刻みに震えている。まるで巨大な蛇に睨まれたかの様に、巨大な捕食者に生殺与奪を捕まれた弱者の様に。

 ギリギリ意識を保っていたがかなり限界だ。ゾロやサンジ君も冷や汗を流していて、ビビは涙を浮かべ震えている。きっと私も同じだろう。

 

 凄まじいまでの威圧感。なんだこの感覚は。わからない。わからないけど怖い。

 

 「まっ、合格だね!」

 

 

 ふと恐怖の重圧がなくなった。

 

 「君達いいね。皆が皆、違う力がある。私的にはそこのみかんっぽいお嬢ちゃんとビビ様は良い!うちの子の嫁にこない?後長鼻君は狙撃主としては良いね!恐怖を恐怖と認識出来るのは才能の1つだ!そこの珍生物はペットに欲しいな!後は戦闘要員かな?良いよ、本当に良いよ!私の覇気を受けて冷や汗だけですんでる。才能あるね!」

 

 何故か女性は上機嫌で語り初めた。

 

 「あ、今答え言ったからね?覇気だよ覇気。人間誰しも持ってる潜在的な能力。悪魔の実を食っていない人間でも等しく身に付けられる、そして能力者にも等しく対応出来る人間のもつ神秘の力。それが覇気だ。今君達は恐れたよね?それは覇王色の覇気。これは才能によるけど数限りない程の中一部の王の器しか発現しない力で簡単に言うと他者を圧倒する力。今君達が味わった力だ。私が未熟とは言え耐えた君達には才能あるよ」

 

 覇気。初めて聞く言葉だ。だけど聞く限り誰もが身に付けられる力らしい。彼女の言う覇王色の覇気は難しいかもしれないけど他は別のようだ。

 

 「まぁ少し修行すれば皆使えるのは武装色の覇気と見聞色の覇気だね。錬度にもよるけどどちらも習得事態は難しくないね。一人ずつ鍛えてあげたいけど………んーーー、息子の仲間に手を加えるのはちょっと違うかな?

皆頑張って!」

 

 「ちょっ!?なげやりすぎませんか!?」

 

 思わず叫ぶ。ルフィの勘って言うのも大概だがこの人の説明も適当に聞こえた。

 

 「んーーー、と言っても本来なら数年かけて覚える技術だからねぇ。まぁ参考までにこの技術を修めればだけど人の心も読める。みかん少女は泥棒だね?でも海に、航海に夢をもってる。航海士だよね」

 

 「っ!?」

 

 初見で私の在り方や生きてきた歴史を読まれた気分だった。まるで本を、私が書いた日記を読まれて、その上で後書きをなぞったような感想。それは当たっていた。

 

 初見で見破られた。私の在り方を。

 

 「コレが見聞色の覇気。ルフィはまだ未熟だから周囲の気配捕らえる程度しか出来ないけど極めれば人一人の在り方さえ把握できる。これは怖がりほど極地に達する。ビビりだから周囲に敏感だからね!」

 

 恐れを抱きながらも聞き入ってしまう。

 

 「次に武装色の覇気。これは単純に武力の強化。見たことないかい?ルフィの体が黒っぽくなったのを?あれは単純に体を強くしていながら、相手の本質にダメージを与えることができる。だから私はルフィに痛みを与える拳骨が出来たわけだ」

 

 ようやくわかった!ルフィはその覇気をある程度使えたから今までの不思議な力を使えた!そしてその正体は覇気と言う人間なら誰でも使える可能性がある力!これがあれば私達は!

 

 「それで!その使い方は!?教えなさいよ!!」

 

 「え?良いけどヤダ!」

 

 「「「「どっちだよ!?」」」」

 

 総ツッコミ。皆の気持ちが一つになった。気絶してる連中すら片手を上げていた。流石にその答えは予想していない。イエスでもノーでもないとか訳がわからない。ルフィの親らしいとも言える。

 

 

 「いやー、気持ちいいツッコミありがとう!ボケたかいがあるね!」

 

 「「「「「ボケかよ!」」」」」

 

 「んっ!なんだろう。ちょっと気持ちいいねこの感覚。半世紀生きてきたけど初めてかも」

 

 「以外とババア!?」

 

 「殺すぞ緑坊主!」

 

 「!!」

 

 ゾロが怯えている。と言うより皆が怯えていた。気絶してるウソップは何故か震えていてチョッパーは仰向けで服従のポーズをとっていた。いての間にかルフィは目を覚ましていて麦わら帽子を抱きながら警戒をしていた。今まで何が合ったのかは知らないがこんなルフィは初めてだ。

 

 「………………おいルフィ」

 

 「ひ、ひゃい!!」

 

.ルフィがひゃい。笑いを堪えるのが少し辛い。ビビも涙目だ。

 

 「てめぇ、女性の取り扱いには散々たたきこんだよな?」

 

 「お、俺は何も言ってねぇ!ゾロが勝手に!」

 

 「おいルフィてめぇ!」

 

 「だまれごらぁ!船員の責任は船長の責任だ!そう言わなかったか!私は!お前に!」

 

 「いで!」

 

 「ぐはっ!?」

 

 ………凄い。あの戦闘凶とも言えるルフィとゾロがなす統べなくボコボコにされていく。しかし自業自得だ。女ならババアと言われて怒らないのは本当に悟りきった老婆位だろう。私から見ても少し年上位にしか見えない女性が、例え半世紀以上生きていてもババアと言われて怒らない訳がない。私なら殺す。

 

 

 

 

 しばらくするとルフィとゾロは顔の原型がわからないほどにボコボコに腫れ上がり正座をしていた。何故かチョッパーは女性の腕に抱かれ気持ち良さそうに撫でられ、サンジ君が女王に使える騎士、と言うより執事の様にお茶汲みをし、ウソップは土下座している。なんだこれ?

 

 「まぁ大分脱線したけど覇気って力でグランドラインの先に進めば割と誰もが使う力だから覚えておきなね!つーか使えなきゃそのうち死ぬよ?」

 

 誰が船長なのかわからない構図で女王は言う。

 

 「あの、覇気って言うのが重要なのはわかりましたけど使い方がわからないです」

 

 「まぁルフィが勘って言うのも間違いないんだけど、正確には認識することが大切だね。皆感じた事ない?殺気やら気配やらを。それを極限まで突き詰めたのが覇気って力で人間の潜在的な力なんだよ」

 

 「………ぞれば、剣気もが?」

 

 ゾロが濁っていながらも言葉を返す。あれだけ腫れてれば仕方ないか。

 

 「うん。君はマナーがなってないが才能はあるよ。その意識を日常にも広げ何気無い動作にも感じ取れる様になればその先に見聞色の覇気がある。精進しな」

 

 

 覇気。数種類あるがあくまでも人間に備わる可能性の極地。極めれば戦闘にも役立ち、私のような戦闘が苦手な人間でも役に立つ能力。ヒントは得た。要は認識して、その範囲を広げる。これはある意味私達の最重要課題だ。これを少しでも身に付ければ今後の戦力に影響するからだ。

 

 

 「ところでルフィ」

 

 「ん?なんだ?」

 

 「これはお前の喧嘩だろ?助けはいる?」

 

 「いらねぇ!母ちゃんに助けられてたらいつまでもたっても海賊王になれねぇしな!ししし」

 

 この人の力を借りればこの戦いはスムーズに終わるかもしれない。もしかしたらあっという間に、圧倒的に。ビビの事を思えば力を借りるのが正しいだろう。だけど

 

 

 「これは俺達の喧嘩だ!!!」

 

 そう、これは私達の喧嘩だ。私達でやらなければならないことなのだから!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後に私は色々と後悔する。助けを求めれば良かったと。戦闘脳の船長やクルーに感化され過ぎ熱くなりすぎたと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ちなみにルフィのお兄さんはかなり常識人に見えました。まる




さて


この先どう動かそうか。




エンディングは決まってるけれどもw

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