血塗られた戦車道   作:多治見国繁

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今日のお話はカルパッチョが酷い目に遭う話です。



第135話 躾

私が、大洗に連行されてから3日目の夜にかけて起きたことを話そうと思う。私が、大洗に連行されてからたかちゃんは私のことを一生懸命お世話をしてくれた。ちょっと過剰かなと思うこともあったが、私を思っての行動なのだろう。冷泉さんも収容施設の責任者として栄養たっぷりの食事を用意してくれて、適度な運動もさせてくれたし、久しぶりのお風呂にも入れてくれ、私を捕虜としてではなく、名誉ある客人としてもてなしてくれた。たかちゃんは用事がないときはいつも私に会いに来てくれていたし、たかちゃんと同じ戦車に乗る戦友たちも毎日会いに来てくれていた。しかし、そのような楽しい時間は突然終わりを告げた。あれは深夜だった。その日も私は、人の心の暖かさに触れて、穏やかな気持ちで眠りについていた。だが、私は忘れていた。そこが敵地であるということを。すっかり油断してしまっていたのだ。それはいきなりだった。ガチャリと鍵が開けられて扉が開く音が聞こえた。コツコツと靴音を立てて誰かが近づいてくる。それは理解できていたが、そんなことをどうでも良いくらいに眠くてそのまま目を閉じていた。冷泉さんかなと思った。その人は私が眠っているベッドのそばにやってくると、そこで立ち止まった。そして、ベッドスタンドをつける音と明かりが見えた。すると、視線を感じた。身体中に視線を。ねっとりとしたまるで舐めるようなそんな視線だった。その人物が狼が獲物を捕らえる前のようにジッと私を見ているのだ。私は体を丸めて布団を被ってそちらを見ないようにして怯えていた。すると、その人物は口を開いた。

 

「ふふふふ。起きてるのはわかってるよ。落合さん。」

 

その声の主を私はよく知っていた。眠気は一気に吹き飛んで私は目を剥いた。可愛らしく優しそうな声をして、実は心の奥底まで全てが氷でできた少女。人間の皮を被った悪魔のように残虐で、殺戮することを生きがいにしているような少女。西住みほである。みほはアンツィオで好き放題蹂躙の限りを尽くして、暴れ回って、大勢の罪のない私の大切な友達、優しい先生、そして学園艦で働く善良で働き者の市民を虐殺して帰ってきたのだ。この女悪魔は私に一体、何をする気なのか。私は恐怖でガタガタ震えていた。

 

「あはっ!震えてるね……可愛いなあ……ねえ、あなたのその可愛い顔、見せて。」

 

みほはベッドのマットレスに座ると私の顔まですっぽりと覆われた掛け布団を少しだけ捲った。私の目の前にみほの顔が見える。みほはニヤリといたずらをする子どものような悪い笑みを浮かべて、私の頰を指でいかにも愛おしそうに撫でながら言った。私は暗闇の中で突然顔に触れられたことに怯えたような反応をして口を開く。

 

「何の用……?何をする気……?」

 

私は警戒したような声で尋ねると、みほはくすくすと笑いながら耳元に口を寄せると囁く。

 

「ふふふふ。うん?覚えてないかな?初めて落合さんに会った日に私が言ったこと。私、3日も我慢してたんですよ。」

 

みほの言葉に私は総毛立った。私はこの女悪魔がかつて吐いた言葉を思い出していた。私は知っている。この悪魔が言っていることを。嫌だ。絶対に嫌だ。それだけは絶対に。もう二度とあの屈辱は味わいたくない。私は一縷の望みにかけて恐る恐るみほに尋ねる。

 

「我慢って……一体何を……」

 

すると、みほは異様に興奮したような様子で答えた。

 

「ふふふふ。あっははは!あなたは知ってるはずだよ。私が何をする気なのか。私があなたに何がしたいのか。落合さん。それとも、知ってるけれど認めたくないだけなのかな?」

 

そうだ。みほの言う通り。私は理解している。みほが私にしようとしていることを。忘れたくても忘れられない、あの恐ろしい記憶。私を捕まえて、あの女悪魔が私に何を言ったか。あの時みほははっきりと言った。私の耳にあの時のみほの言葉はこびりついている。「この身体をもっと触れてみたい」みほははっきりそう言った。邪魔者はもういない。今、私とみほは1対1で私は逃げられない状態。私の身体を好き放題に弄ぶ舞台は整っているのだ。みほは、私を跨ぐようにしてマットレスに膝を立て、私の顔の近くに手をついて四つん這いの状態になって少しずつ近づき覆いかぶさってきた。

 

「や……やだ……嫌だ……やめて……近づかないで……」

 

私は震えながら後ずさりをして、それを逃れようとする。しかし、すぐに行き止まりだ。

 

「あはっ!その絶望に沈む顔、とっても素敵ですよ!さあ、私にあなたの綺麗な身体を見せてください。落合さん。いえ、ひなちゃん?」

 

私は、大きく目を剥いた。なぜ、その呼び方をみほがするのか、私は混乱した。その呼び方は友達しか知らないはず。もちろん、私の名前から適当にみほが呼んだのかもしれない。しかし、みほのしたり顔の表情を見る限りではどうやら違う気がする。

 

「なぜ……?その呼び方を……あなたが……?どうして……?」

 

みほはやはりとでも言いたげな顔をして言った。

 

「ふふふふ。やっぱり、ひなちゃんはあなただったんだね。」

 

みほはとことん人を怒らせる天才のようだ。人の感情を逆なでしてくる。やめろ。私は心の中で叫ぶ。その呼び方は、その愛称は友達の間で呼び合う神聖なものだ。それをよりにもよってこの女悪魔に、私たちを敵どうしにした憎むべき悪魔に呼ばれた。私は怒りに震えてみほに問い詰める。

 

「質問に答えて!なんであなたがその呼び方を知っているの!?」

 

しかし、みほはただくすくすと面白そうに笑うだけだった。人をとことん馬鹿にしたような笑みを浮かべる。彼女は私の反応をただ愉しんでいたのだ。

 

「ふふふふ。そんなこと、あなたが知る必要はないよ。ひなちゃん。」

 

ギリッギリと私の奥歯が鳴った。でも、私には何もできない。私は鳥籠の中の小鳥だ。生き抜くためだ。我慢するしかない。私は睨んでいた目をゆっくりとそらす。

 

「ふふふふ。そうそう。ひなちゃんはそうやって良い子ちゃんでいれば良いんだよ。私に逆らおうとせずに。そうすればあなたは生きさせてあげる。ひなちゃんは可愛いからね。さあ、たっぷり可愛がってあげるから素直に身体を開いて。」

 

みほはそう言って掛け布団を私の膝あたりまで捲った。私は観念して目を逸らしてアルマジロか何かのように丸めていた身体を少しずつ開いていく。足を全て広げて、それから手もゆっくり少しずつ。だが、どうしてもあの時、辱められた記憶が蘇って胸の前で手が止まってしまう。

 

「早く。」

 

みほは急かす。しかし、身体は動かない。目を逸らして腕を胸の前で組んでじっとしていると、みほは私の手首を掴んで頭の上にあげて押さえつけた。みほは、私の姿をまじまじと見つめる。顔を蒸気させて異様に興奮していた。その時、私は寝巻として支給された着物状の寝間着を着ていた。それが、みほの心を煽った。みほは、着物状の寝巻の布と布が胸の前で合わさっている部分、襟というらしいがそこから手を侵入させた。一気にあの時の記憶がフラッシュバックした。

 

「嫌!嫌!嫌!やめて!やめて!もうやめて!もう私を汚さないで!お願い!お願いだから……」

 

しかし、それは逆効果だった。嫌がれば嫌がるほど、みほはそれに対して喜びや興奮を覚える。

 

「ふふふふ。可愛い。可愛い。なんて可愛いの。その嫌がる表情がまた唆る。ひなちゃんの恥ずかしがったり嫌がったりする姿を見てるとゾクゾクしてくる。」

 

そして、みほは襟から差し入れた手をそのまま私の胸に当てゆっくりと円を描くように捏ねまわした。

 

「くっ……うっ……うぅ……」

 

屈辱だった。悔しくて悔しくて涙が溢れ出て止まらない。みほはニタリとした笑みを浮かべて言った。

 

「初めて見たときから思ってたけど、ひなちゃんの胸、大きすぎず小さすぎずで丁度いい大きさだよね。形も綺麗だし。こんなに柔らかくて。ふふっ。それじゃあそろそろ裸を見せてもらおうかな。じゃあ寝巻、脱がすね。」

 

そう言うとみほは私の胸を弄んでいる方とは逆の手で腰のあたりで縛ってある寝巻の紐を引っ張って解いた。胸元がさらに緩む。みほは胸元から布を開く。みほは私の体を少し持ち上げると、寝巻の袖を腕から取り去って、巻きついた寝巻を私の身体から除いた。私は、下に何もつけていなかったから、生まれたままの姿をみほに晒してベッドに横たわった。みほは、まじまじと舐めるように私の裸を見つめる。

 

「くっ……うぅ……み、見ないで……」

 

私はその屈辱と恥ずかしさで顔を手で覆って目を逸らし、唇を噛んで呻いた。しかし、それがみほの嗜虐心を煽った。

 

「ふふふふ。それで、服を脱がせたわけだけど、やっぱり、何度見てもひなちゃんの裸は綺麗で可愛いね。あ、そうそう。これを首に巻いて四つん這いになって。」

 

みほは、私に輪っか状のものを渡してきた。それは首輪だった。

 

「これって……く、首輪……?それに四つん這いだなんて……まるで犬じゃないですか……!」

 

私は渡された首輪を地面に叩きつけた。あまりに酷い扱いに、私は許せなかった。みほは、投げ捨てられた首輪を拾って拳銃を見せながら言った。

 

「ふふふふ。当然でしょ?ひなちゃんは私の奴隷で私のペットなんだから。ひなちゃんはもう人間じゃないんだよ。だからこれからたっぷり躾けてあげるね。それにしても、悪い子だなぁ。そんな悪い子にはお仕置きしなきゃね。ほら、早く四つん這いになって。私に逆らおうなんて考えない方がいいよ。ひなちゃんの命は私が握ってるのだから。ひなちゃんの命なんて私の手のひらでころころ転がして簡単に消せる。さあ、立って。抵抗しないでじっとしてて。」

 

みほは私の首筋を二回指で撫でると、首輪を装着した。

 

「くっ……うぅ……こんなの……嫌……」

 

私は唇を噛んで俯くことしかできなかった。首輪をして俯く少女。何と扇情的な絵面だろうか。それがみほの嗜虐心をさらに昂らせることは自明のことだった。みほは顔を蒸気させて頰に両手を当てる。

 

「あはっ!よく似合ってるよ、ひなちゃん。うわあ!またゾクゾクしてきた。ほら、早く四つん這いになって。でないと……わかるよね?」

 

みほは拳銃をチラリと私に見せる。抵抗すればどうなるか、暗に示すかのように。

 

「わ、わかりましたよ…………これで……良いですか……?」

 

私はその場で四つ足動物のように手をつかされた。みほは私に装着された首輪のリードを持って笑みを浮かべる。

 

「あはっ!いい格好ですね!それでこそ奴隷、私のペットって感じで惨めですね!あっははは!どうですか?今の気分は?友達を大勢殺されて、こんな格好までさせられて。あはっ!それじゃあ、私の執務室のベッドにお散歩しながら行きましょうか!」

 

みほは私の首輪の先についたリードをぎゅっと引っ張る。

 

「うっ……く、苦しい……やめて、行くから……!」

 

私は膝をついた四つん這いの状態でみほの執務室まで歩いた。みほの執務室は意外と遠い。何階建てだったかは記憶が定かでないが、この建物の一番上の階にあった。だから、何度も階段を上らなくてはならなかった。しかも、みほは階段を上るときでさえも立ち上がることを認めず、四つん這いで上ることを命じた。

 

「ふふふふ。ほらほら、頑張って。こっちだよ。」

 

みほは、リードを引っ張って私を急かす。私は必死に手足を動かして付いていった。そして、大きな扉の前でみほは立ち止まった。どうやらみほの執務室のようだ。みほは片手で扉を開くと、またリードを強く引く。私は首の苦しさに咳き込みながらついていった。みほの執務室はすっきりと整理されていた。二つの部屋に分かれていて、手前の部屋には本棚と執務用の机が、奥の部屋には大きなベッドがあった。私は生唾を飲み込む。これからここで行われる行為にゾッとした。しかし、みほは上がるようにリードを引っ張って促す。私は、慈悲を求めるような目でみほを見たが、みほは悪い笑みを浮かべるだけだった。諦めるしかない。私は四つん這いのままベッドに上がった。すると、みほは私の背中を押した。

 

「きゃあっ!」

 

私はベッドの上に倒れこむ。驚いて振り向くとみほは、頰を朱色に染めて、息を荒げながら自らも服を脱いでいた。そして、自らも生まれたままの姿を晒した。みほの肌は白磁のようできめ細かくて美しかった。こんな状況でなかったら、同性の私でさえ、見惚れてしまう。私はうつ伏せで身を丸めて最後の抵抗とばかりに自分を守ろうとした。

 

「ふふふふ。たっぷり朝まで可愛がってあげる。心の準備はいい?まあ、準備できていなくても関係ないですけどね。さあ、こっちを向いて脚を開いてください。」

 

みほはにじり寄ってくる。私はベッドのシーツを掴んで首を激しく左右に振った。

 

「やあっ……!やめて……!来ないで……!怖い……!」

 

私は、うつ伏せで動かなかった。すると、みほはイラついた声で言った。

 

「もう!手間をとらせないでくださいよ!」

 

みほは私の膝を掴んで無理矢理脚を開かせようとしてきた。必死で脚に力を入れるが、少しずつ脚が開いてきた。ある程度開いた時、みほは私の股の間に腰を入れてきた。

 

「きゃあああ!やめて!やめて!」

 

みほは私の体に自らの体を重ねた。

 

「ふふふふ。観念してください、ひなちゃん。ひなちゃんは私のものになるんです。今日からあなたは私の所有物。だから、あなたのことをどう扱おうと私の勝手です。」

 

みほは腕を私の背中に回し絡めて抱きしめる。そして、ゆっくりと自らの体を私の体に擦り合わせる。素肌の柔らかな感触がみほを刺激する。みほは、恍惚とした表情で体を擦り付ける。

 

「はあぁぁぁ!柔らかい!柔らかいなあ!肌もこんなにスベスベで綺麗で!素敵ですよ!最高ですよ!流石ひなちゃんですね!じゃあ、次は……」

 

そう言うとみほは唇を私の唇に重ねた。いきなりのことで驚いて、慌てて口を閉じる。みほはそれをこじ開け、口の中に強引に舌を入れようとしていた。そしてみほは口内を蹂躙した。私は目を剥いて暴れようとした。何とかみほの魔の手から逃れようとしたが、みほはがっしりと私の体を固定してしまって動けない。みほは数分間、口内に舌を入れて散々弄んだ。ようやく離れた。みほと私の口に透明の橋が架かる。口元に私とみほの唾液が混ざったものが垂れていた。みほは、それを啜ると恍惚とした表情を浮かべる。

 

「はあ、ひなちゃんの口の中、温かくて美味しいね。舌も滑らかで唾も甘くて……」

 

私は咳き込み息を荒げていた。当然だ。悪魔の唾液を注ぎ込まれるなど、身の毛もよだつ話である。私は、注ぎ込まれた唾液を必死に吐き出そうと口がカラカラに乾くまでシーツの上に唾を吐き出す。

 

「うぅ……!な、な、な、何するんですか!キスだけならまだしも、口の中を……舌で……!こんな……こんなこと……!酷い!」

 

私は、みほの私に対する非道な扱いに抗議の言葉を並び立てる。しかし、みほはクスクスと笑うだけだった。まるで、相手にされていないのは明らかだった。私はみほの人形だった。みほは幸せそうに笑みを浮かべる。

 

「ふふふふ。やっぱりあなたを奴隷にして良かったです。こうやって好き放題やれる。ああ……嬉しいな。やっと手に入った。3日間、我慢した甲斐がありましたよ。こんなに良い思いができるだなんて。幸せ。あはっ!あなたの裸を眺めてたら、またひなちゃんの体に悪戯したくなっちゃった。あああ……ゾクゾクする……ふふふふ。」

 

みほは再び私を抱いて、今度は手のひらで私の体を楽しんだ。手のひらが私の体中を縦横無尽に駆け巡り、撫で回す。頭の先から足の先までを何度も何度も触られた。まずは、髪を撫でられサラサラとした自慢の髪を手櫛された。そして、鼻先に私の髪を持っていき、思い切り鼻から息を吸い込み、髪の毛の香りを楽しむ。

 

「はあぁぁぁ。甘くて本当にいい匂い!さすが女の子だね。ひなちゃんの髪の毛、こんなにサラサラしてるよ。」

 

みほはうっとりとしたような顔をして、歓声をあげる。そして、興奮したまま今度は私の頰に手を伸ばしてもちもちと摘んだ。

 

「ふふっ柔らかい。」

 

みほはそう呟くと頰を摘んでいた指が今度は首筋までやってくる。首筋を何度も柔らかい手つきで触れた。そして、二つの双丘に到達した、みほはうっとりとした表情で胸部を見つめる。

 

「ああ……綺麗だね。やっぱり、何度見ても綺麗。形もこんなに良くて、大きさもちょうどいい。麻子さんみたいに小さいのも可愛くて素敵だし、小梅さんみたいに大きいのも包まれてるみたいで素敵だけどひなちゃんみたいなのも良いよね。ふふふふ。それじゃあ……触るね?」

 

みほは何度もその柔らかい肉を揉みしだきこね回して蹂躙した。その手つきはねっとりとしていた。

 

「くっ……うぅっ……やめて……」

 

私は目を瞑って、苦しそうに悶える。みほは、それを見て嬉しそうに笑みを浮かべた。

 

「うん。やっぱり何度触ってもこの柔らかさは飽きないよ。本当に綺麗で可愛いね。」

 

そして、何度も私の胸を数分に渡って弄んで、そのまま臍と腹を愛おしそうに撫でて脚に到達した。みほは柔らかい太ももに何度も頬ずりして撫で回す。

 

「あはっ!スベスベだあ!」

 

ねっとりと何度も何度も触られた。その手がだんだん上に上がってきた。そして、足と股の付け根で手が止まるとみほは耳元で囁いた。

 

「ふふふふ。ここ、触ったらどうなっちゃうんだろう?」

 

私は首を左右に振りながら泣きそうな目でみほに言った。

 

「お願い……!そこだけはやめて!」

 

しかし、みほは私の言葉に聞く耳を持たない。下腹部を指で摩って蹂躙した。

 

「ふふふふ。ここ、もちもちだね。とっても触り心地いいよ。」

私は気持ち悪さと悔しさで涙を流した。

 

「くっ……ううっ……やめてって言ったのに……酷い……酷いよ……なんで、私がこんな目に……」

 

みほは、その姿を見て愉悦を感じ、嗜虐心をくすぐってしまった。みほは、私に後ろを向くように命じた。すると、みほは私の臀部を掌で上下に撫で回し、柔肉を揉みしだく。そして、再び私を抱きしめて体中を撫で回しながら興奮した様子でまくしたてながら言った。

 

「ひなちゃんがいけないんだよ?ひなちゃんが私をそんな可愛い顔と体で煽るから。あ、もう!その表情がいちいち可愛いなあ!そんなに可愛いからいじめたくなっちゃうんだよ?もうそれはひなちゃんの責任だよね?あ、ひなちゃん。また、そんな風に怒りと絶望が混ざったような顔をされると……私の心がゾクゾクと……!ああ、ダメ!抑えられない!可愛い!可愛いよ!可愛すぎるよ!ひなちゃん!もう私、ひなちゃん無しでは生きられないかも。ああ、ひなちゃん!ひなちゃん!ひなちゃん!ああ!可愛い!可愛すぎる!もうひなちゃんのこと絶対に離さないよ!絶対に!ひなちゃんはね、もう私の奴隷だから!奴隷といってもただの奴隷じゃないよ?私に体を捧げる奴隷だからね?この柔らかくてふわふわな髪の毛!このもちもちのほっぺ!この綺麗ですらっとした首筋!この柔らかくてちょうどいい大きさで形も綺麗な胸!この柔らかいお腹!この切れ長でくりっとしたお臍!この柔らかくて小ぶりなお尻!このすべすべな脚!それに大事な大事な隠されてるもちっとした女の子の大切なところ!どれをとっても全てが柔らかくて肌は真っ白ですべすべで本当に本当に綺麗!あぁ……!また!まただ!またゾクゾクしてきちゃった!ああ……!触りたい!触りたい!触りたい!こんなに短時間なのに!ゾクゾグが止まらない!我慢できない!ねえ?ひなちゃん?もう一度触るね?触るよ?触っちゃうね?ああ……ああ……興奮が……収まらないよ……!柔らかい!柔らかい!柔らかい!柔らかい!柔らかい!はぁぁぁ!柔らかすぎるよ!あはっ!ひなちゃんの肌、これ絶対舐めたら甘いよね?きっと舌が蕩けちゃうよね……?ああ……もう我慢できない!ひなちゃん。舐めるね?いいよね?ダメなんて言わせないよ?それじゃあいただきまぁす!」

 

みほが、徐々に顔を近づけてくる。私は本能的に危険を感じて後ずさろうとするが、みほがガッチリと固定していて逃れられない。

 

「やめて……!やめて……!そんなこと……!お願い……!お願いだから……!」

 

しかし、みほがそのようなことに耳を貸すはずもなく掌で撫で回すのと同じ具合で私の体を隅から隅まで舐め回す。ぴちゃぴちゃといかにも美味しそうに。

 

「あはっ!やっぱり……甘い!甘いよ!ひなちゃんのその肌、甘くて甘くて!」

 

私は目を強く瞑ってそれを絶えた。みほの舌は当然、下腹部にも及ぶ。

 

「あはっ!ここはどんな味がするんだろう?」

 

みほは股に顔を近づけた。

 

「いや……!いや!いやあああああ!」

 

股に気持ち悪いヌメヌメとした感触が走る。くすぐったくて切なくて私は思わず今までにない声が漏れてしまった。みほはピクッと反応して、上目遣いで私を見てニタリと悪い笑みを浮かべて更に舐った。私は私じゃないような声を上げ続けた。その声はまるでその行為を楽しんでいるかのようだった。心は嫌なのに、なぜそのような声が出るのか。私は戸惑った。そして、体が高いところから落ちるようなふわりとした感覚を覚えて、せつなさから解放された時、みほは口を下腹部から離した。ようやく全ての行為が終わったのか。そう思っていた。しかし、現実はそれほど甘くはない。みほは私の耳元で囁く。

 

「ふふふふ。ひなちゃん、甘くて砂糖菓子みたいで……とっても美味しかったよ。でも、まさかこれで終わりだなんて思ってないよね?」

 

私は絶望した。これ以上、この悪魔は何をしようと言うのだろうか。

 

「な……!これ以上、何をする気ですか……?」

 

問い詰めるとみほは、私の下腹部を指で摩りながら言った。

 

「ふふふふ。まだ最後の仕上げが残っているよね?」

 

「え……?」

 

まさか。私の顔は真っ青になった。それだけは。それだけは絶対に嫌だ。私は、ほとんどの初めてを悪魔たちに奪われ続けた。だから、せめて最後の初めてだけは本当に好きな人に捧げたい。私は懇願した。

 

「お願い!お願い!お願い!それだけは!それだけは許してください!それだけは私の好きな人に捧げたいのです!本当に好きな人に!だからお願い!私の最後の初めてなんです!もう奪わないでください!」

 

しかし、みほは満面の笑みを浮かべながらも冷たい声で言った。

 

「ふふっ。何言ってるの?私の大事なものを奪ったくせに。」

 

訳がわからなかった。私が何をしたと言うのか。私が混乱しているとみほはある人物の名前を耳元で囁く。

 

「東田信子二等飛行兵曹。」

 

私は目を剥いた。なぜ、その名前をみほが知っているのか。理解ができなかった。

 

「どうしてその名を……?」

 

私が震えながら尋ねると、みほはますます笑みを浮かべて答えた。

 

「ふふふふ。だって、ひなちゃん。書類燃やすの忘れたでしょ?機密も何もあっものじゃない。全部引き出しや書棚に残ってましたよ。それで、よくも私の大切な熟練パイロットを殺してくれましたね。報復として500人を磔にして処刑してあげましたが、まだ足りません。」

 

私は震え上がった。そして、絶望した。輸送機の中で見させられたあの処刑は私の所為で行われたものだったのだ。私があの判決を下さなければ起きないことだったかもしれないのだ。私は過去の私を恨んだ。

 

「ご、500人を……?そんな……」

 

私は絶望した。なぜ、こんなことになってしまったのか。私には唇を噛んで俯くことしかできない。みほは、私の顎先を掴んで上を向かせて、私の絶望した顔を見て愛おしそうに笑う。

 

「ふふふふ。その絶望した顔、可愛い。本当はあなたも処刑すべきだけど、私はひなちゃんを気に入ってしまった。だから、処刑できません。だから、私は精神的にあなたを殺すことにしたんです。ということなので、残念ですがあなたの初めては全て私が奪います。一生の思い出になりますね?全ての初めてを同性から奪われただなんて。ふふっ。じゃあ、そろそろ、ひなちゃんの初めて、もらいますね?」

 

みほは私の足を抑えて今にも下腹部に指を侵略させようとしていた。私は必死で泣き喚いた。

 

「お願い!それだけは……!本当にやめてっ!許して!処刑してしまったことは謝るから!お願い!許して!」

 

しかしみほは無慈悲で残虐であり、さも当然かの如く笑う。

 

「ふふふ。ダメだよ。」

 

みほは、私の下腹部に指を深くまで侵入させた。そして、乱暴を働いたのである。あの時の痛さといったら酷いものだった。叫び声が我慢できない。喉が枯れるまで叫び続けた。

 

「ぎゃああああああ!痛い!痛い!痛い!助けて!痛い!痛い!裂けちゃうよ!」

 

それを面白がってみほは下腹部への乱暴を何度も繰り返し行った。乱暴するものだから傷つきに傷ついて下腹部は血に染まった。私は痛みに泣き叫んだ。

 

「ふふふふ。おめでとう。今日はお赤飯だね。」

 

みほは私の下腹部に乱暴しながら言った。私の下腹部は血や分泌物やみほの唾液が混ざり合ってぐちゃぐちゃになっていた。みほは私の下腹部を弄り回した。そして、何度も何度も乱暴された。みほはようやく、私の下腹部を解放してくれた。私は息も絶え絶えで、ベッドの上に倒れこむ。しかし、みほは再び私の膝を掴んだ。

 

「ふふふふ。まだまだ休ませないよ?絶対に寝かせない。一晩中、朝まで可愛がってあげるね。」

 

そして、みほは首輪のリードを引っ張りながら再び私の体に自らの体を重ねて擦り付けた。

 

「苦しい……!首!苦しい……いや!もういや!もうやめて!」

 

みほは、その私の姿に嗜虐心をくすぐられて、両頬に手を当て、残虐な笑みを浮かべる。

 

「あはっ!これからたっぷりと躾けてあげます!」

 

その後、みほは私の体を散々にいじめ抜いた。何時間にもわたって休みなくだ。そして、朝になった。みほの執務室に朝日が差し込む。本当なら、今日も捕虜でありながらもたかちゃんと1日をささやかに楽しく過ごせるはずだった。みほは、私から離れてベッドから降り、自らは服を着て私を抱えた。そして、私が収監されている牢獄へと連れて行き、そこのベッドの上に私を投げ捨てた。そして、私を見下ろすと最後にもう一度と言わんばかりに体を撫で回して、口づけをしながら囁いた。

 

「また今晩もいっぱい可愛がって、躾けてあげるからね……って聞こえてないか。ちょっと可愛がりすぎちゃったかな。あははは。」

 

みほはそう言い残し、リードと手錠をベッドの端に括り付けて独房から退室していった。私は、息を荒げて裸で震えていた。体中を汚された私は自分の汚さに絶望した。死んでしまいたかった。消えてしまいたかった。これから先、このようなことが続くなら、死んだほうがマシだった。神や仏などない。なぜ、私がこんな目に。神よ仏よ。私が一体何をしたと言うのか。なぜ、私にこのような過酷な目に遭わせるのか。私は憎み恨んだ。絶望を抱えたまま泥のように眠った。心をズタズタに引き裂かれ、体の痛みを抱えたまま。私の魂はあの日死んだ。あの時のことはあの時の痛みは30年経とうと50年経とうと、70年経とうと死ぬまで忘れられないだろう。

どれくらい時間が経ったのだろう。目が覚めたらお昼過ぎだった。どうやら、気を遣って起こさないようにしてくれたらしい。でも、まだ痛みがあった。下腹部を弄り回されたあの痛みと似たような痛みがズキズキとしていてあのできごとがついさっき起きたことのように思い出される。何もする気が起きなくて体を丸めて泣いていると、誰かがやってきた。ゆっくりと扉の方を振り向くとたかちゃんが立っていた。たかちゃんは私の悲惨な姿を見て、狼狽えていた。

 

「ひなちゃん……」

 

私は必死で裸をたかちゃんから隠そうとする。こんな姿、大親友に見られたくなかった。

 

「た、たかちゃん……!いや!見ないで……!」

 

 

たかちゃんは口を手で抑えながらあまりにショッキングで悲惨な光景に目を剥いていた。

 

「たかちゃん……私、私ね……汚されちゃった……私、犯されたの……めちゃくちゃにされちゃった……だから、こんな汚れた私を見ないで……!」

 

私は初めてたかちゃんを拒否した。たかちゃんはがっくりと膝を落として項垂れていた。

 

「な、なんで……?どうして……?どうしてひなちゃんがこんな目に……?いやあああああ!」

 

たかちゃんはあまりにショッキングな光景に胃の中身を全て吐き戻してしまった。すると先ほどの叫び声と嘔吐した時の声が外まで響いたようで、私の独房に冷泉さんが飛び込んできた。

 

「どうした!?ってこれはひどいな……」

 

冷泉さんは私とたかちゃんの惨状を交互に見て呟く。そう言われるのも無理はない。私は体液と血でドロドロでたかちゃんも口が吐瀉物で汚れている。冷泉さんはたかちゃんを連れて行こうとした。しかし、たかちゃんは泣いて嫌がる。

 

「連れて行かないで!ひなちゃんのそばにいさせて!」

 

しかし、私も普通の精神状態ではなかった。いつもなら嬉しくていつまでも側にいて欲しいのに、その時私はたかちゃんを断固拒否した。

 

「出て行って!お願い!一人にして!こんな汚れた私を見ないで!」

 

それを見て冷泉さんは、今のたかちゃんは私と一緒にいさせない方が良いと考えたらしく追い縋るたかちゃんを無理矢理引きはがす。

 

「ダメだ!ここにいたら二人にとって良くない!済まないが、二人ともしばらくの間は面会を禁じる!」

 

そう言って冷泉さんはたかちゃんを引っ張って何処かに行ってしまって、私は一人残された。誰もいなくなった独居房で私はあんなに心配してくれたたかちゃんにひどいことを言ってしまったと後悔していた。そして、また私は死にたくなった。もう生きたくはなかった。旧日本軍じゃないがまさに虜囚の辱めだった。私はこの後、数日にわたって毎日朝までみほから辱めを受けた。ある時は道具を使って、ある時は鞭を使って甚振られた。そして、私の心は完全に破壊され、私はみほを愉しませるための奴隷になったのである。この出来事は私たちに多大な影響を与えた。そして、これにより心をかき乱された私たちは判断が鈍ってしまった。私たちが運命の日を迎える丁度一週間前の出来事であった。

つづく




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