畜生道からごきげんよう   作:家葉 テイク

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五九話:電光瞬く遊興の夜天

 さて、アーケードでの最大の目的を達成した俺達だったのだが――当然ながら、目的を達したからはい探索終わり、というわけにはいかないわけで。

 というか俺達の一番の目的はジャパリパークの観光なので、キョウシュウアーケードなんてもう名前からしてキョウシュウエリア最大の観光スポットなわけで、そんなところをじっくり観光しないわけにはいかないのであった。

 で、そんな観光の鬼(ってほどでもないけど)である俺達が向かった先はどこかと言うと。

 

「……うむ、やっぱここだよな」

 

 俺達はアーケードの中でもひときわ異彩を放っている一角の前に、足を運んでいた。

 商店街をオシャレにしたようなキョウシュウアーケードの店の並びの中で、まるで中世の街並みの中に突然一〇〇〇年後の施設がぽんと店ごとタイムスリップしてきたかのような、圧倒的な異物感。

 『そこ』はほかの店の三倍くらいのスペースを使った、大きな店だった。他の店同様光の落ちた店内は、しかし今なお生きている無数の電飾によって鮮やかに彩られている。本来ならば暗闇である空間が無数の光によって照らしだされているその景色は、まさしく人類の光による星空といったところだろうか。

 

「チーター、ここは?」

「ああ――」

 

 チベスナも、面白さの匂いを嗅ぎつけているのだろう。楽しそうに尻尾を揺らめかせながら問いかけるその姿を横目に見ながら、俺は鷹揚に頷いて、こう言った。

 此処は――――。

 

「――ゲームセンターだ」

 

の の の の の の

 

さばんなちほー

 

五九話:電光瞬く遊興の夜天

 

の の の の の の

 

「げーむせんたー……ですか?」

 

 俺の言葉に、チベスナは意図を測りかねているといった調子で首を傾げた。俺にとっては聞きなれた――とまではいかなくとも意味は容易にわかる単語だが、チベスナにとっては例によって初耳の単語だろうからな、無理もない。

 俺はそんなチベスナに頷いてみせて、

 

「ああ。ゲーム……こういう、ボタンを押すだけで遊べる機械が大量に置いてある場所だよ」

 

 そして、入り口近くにあったアーケードゲームの筐体をぽんぽんと叩いた。

 見た感じ、筐体の電源はだいたいが生きているらしい。おそらくラッキーが整備してくれていたのだろう。有難い話だ。そのおかげで、照明が落ちているにも関わらずゲームセンターの中は俺の目でもしっかりと見渡せるしな。

 

「なるほど……面白そうだと思いますよ! 色々やってみたいですね……あっ、あれはなんですか? 中にぬいぐるみが……」

「クレーンゲームだな」

 

 チベスナが指さした先には、ぬいぐるみが大量に入ったガラスの箱――クレーンゲームの筐体があった。

 中に入っているのは…………どうやら今までにも見てきた動物のぬいぐるみや、小物店のテープに書かれていた動物のキャラクターのフィギュアらしい。流石にさっきの店で見たようなのと比べると品質は下がるようだが、それでもクオリティはそこそこって感じだ。

 

「くれーんげーむ? またもやげーむだと思いますよ」

「よく気づいたな。アレもゲームの一種だ」

「とりあえずやってみると思いますよー!」

「あっ! ……まぁいいか」

 

 チベスナは俺の説明を聞く前にクレーンゲームの方へと突撃していってしまう。

 ゲーセンの筐体って、基本コインがないとできないから、多分クレーンゲームは遊べないと思うけどな……。俺がここに来たのは、『そういえばアニメでアーケードゲームの筐体で遊んでたような気がするし、アーケードゲームの方なら何かしらコインなしで遊ぶ方法あるんじゃね?』と思ったからである。

 ……それに、仮にそれがなかったとしても、コイン入手にはちょっとした『あて』があるしな。

 案の定チベスナも一向に動かない筐体に不満そうに眉を顰めてべしべしと平手打ちをかまし始める。

 

「チーター、動かないと思いますよ。ぼたんを押せば遊べるのでは? これ、壊れてるんですか?」

「叩くな叩くな」

 

 台パンはマナー違反だからな。

 

「えーと、ちょっと待て」

 

 言いながら、俺は筐体の近くまで行って、コインの投入口を探してみる。まぁクレーンゲームの筐体なんてどこのものも大した違いはなく、取り出し口のすぐ近くにレバーやボタンと一緒に投入口らしき場所も発見できた。

 ……が、通常のそれと同じような()()()投入口は、どこにもなかった。

 

「あー、なるほど……」

「なんですかチーター。もったいぶらないで教えるといいと思いますよ?」

「いやな。ここ、どうもジャパリコインが要るみたいでな」

 

 と言いながら、俺はコインの投入口を指さした。

 そこには『五枚』という記述とともに、『の』と描かれたコインの画が描かれている。クレーンゲームとか全然やったことないから分からないが、多分相場的に五〇〇円くらいだと思うので……ジャパリパークでは一ジャパリコインあたり一〇〇円が相場だったんだろうか。

 

「じゃぱりこいん……? それがないとダメということですか? じゃあげーむできないんですか? ここまで来てそれはないと思いますよ!」

「まぁまぁ落ち着き給えチベスナくん。このチーターがそんな初歩的なことに気付いていないわけがないだろう」

「おお! 言われてみればそうだったと思いますよ!」

 

 ふっふっふ。えー……と。あ、あったあった。

 俺はそのあたりを見渡して、『あるもの』を見つけ出す。

 クレーンゲームのすぐ隣。そこにその筐体はあった。ガラス張りの筐体の中にはコインが無数に散らばり、その中を台座が出たり引っ込んだりを繰り返している。

 ……そう、これこそ俺の考え付いたコイン獲得の『あて』……コインシューターだ。

 ルールは単純、台座が出たり引っ込んだりしている筐体の中にコインを入れて、溜まったコインを台座の下に落とす、ただそれだけ。

 ただし、このゲームの素晴らしいところは落ちたコインは自分のものになる点だ。しかもコインを落とすとたまに横のスロットが回って、これが連番になったりするとめちゃくちゃコインが出てくる。

 これを使えば、コインが大量に手に入るという寸法なのだ。

 

「……これをどうするんです? これもコインがないと遊べないみたいだと思いますよ?」

「ふっふっふ……まぁ見てろ」

 

 ……とはいえ、チベスナの言う通りこれも、元手となるコインがなければできない遊びである。一枚のコインを一〇〇枚にすることはできるが、〇枚のコインを一枚にすることはできないというわけだな。

 ただ、ここは問題ない。店員がいる平常時ではできない技ではあるが……、

 

「こうすればいいんだよ!」

 

 そう言いながら、俺はフレンズの膂力をフルに使って筐体を軽く揺らしてみる。派手に筐体がズレる音と共に、中から揺れによって落ちたコインがじゃらじゃらと出てくる。

 近くにあったコイン入れを使って取り出し口に落ちた二〇枚強のコインを集めながら、俺はチベスナの方へ振り返って手元を指さす。

 

「な。コインが手に入った」

「なんかズルっぽいと思いますよ……」

 

 散々お金出さずに品物を取ってる時点でそんなのは今更である。

 

の の の の の の

 

 ……が、やはり正攻法ではない戦い方では、事はうまく運ばないわけで。

 

「……あれ? なんでだ? 入らない……」

 

 コインも手に入ったしいざクレーンゲーム、という感じで投入口に手に入れたコインを投入しようとしたのだが……何故か、投入口とコインのサイズが合わなくて入らないのだった。

 

「チーター、どうしたと思いますよ? コインはもう手に入ったんでしょう?」

「そのはず、なんだがなぁ……なんで入らないんだろ? もしかして五〇〇円玉とか一〇〇円玉みたいにジャパリコインでも規格が違うのかな……」

「あ、そうだ。さっきのチーターみたいに揺らせばいいんだと思いますよ」

「わーチベスナ待て待て!」

 

 俺の悪影響を受けてしまったチベスナの蛮行を、俺は慌てて止める。

 ……俺も最低のやり方でコインを集めようとした畜生道サバイバーである。今更正攻法で頑張ってこそ価値があるなどとなまっちょろい正論を振りかざすつもりは毛頭ない。

 単純に、こんな方法でぬいぐるみを荒稼ぎされると、さっきぬいぐるみ売り場で持ち物規制した意味がなくなるのだ。ゲームで手に入れたものを持ち込み制限するのもなんか違う気がするし……。

 そもそもクレーンゲームを許容したのだって、チベスナの腕じゃまず荒稼ぎなんかできっこないからと高をくくっていたのもある。なのに大量に手に入れられては、困る……。……どうにかしてチベスナを丸め込む言い訳を考えなくては。

 

 ……………………………………。

 

「下手に揺らすと、『詰み』が発生するぞ!」

「つみ!? なんだと思いますよそれは……?」

 

 とりあえず適当に言ってやると、チベスナはふっとこっちの方へと振り返ってきた。よし、釣れた。

 俺は耳を抑えながら、

 

「あまりガタガタ揺らしてぬいぐるみを落とそうとしても……逆にぬいぐるみが変な感じに倒れて挟まるだけで、一向に落とせなくなる可能性がある。コインと違ってぬいぐるみはでかいし、けっこういろんなところに引っかかるからな……」

「な、なるほど……!」

 

 よし丸め込んだ。

 

「というわけで、とりあえず違う規格のコインを探そう。まったくどこにあんのかな……」

 

 あるとすれば、商品引き換え用のレジとかだろうか。レジ……両替………あっ!!

 

 そこまで考えを巡らせたところで、俺は自分のミスに気付いた。

 ふつう、ゲームセンター……そこで使われているコインは、その外で利用されている通貨とは別の、ゲームセンター内でしか使えない限定通貨だということに。

 つまり……このジャパリパークでも、ゲーセン用のコインと流通しているジャパリコインは別物なのではないだろうか。

 考えてみれば当然の話だ。ジャパリコインが一枚一〇〇円くらいの相場だとして、一〇〇円をバカスカ消費するようなゲーセン怖くて遊べるはずもない。それに、コインシューターで簡単に取り出せるものにパーク内の流通通貨を使うはずなかった。

 クレーンゲームでジャパリコインを使うのは、多分使用料とかの問題だろう。ジャパリコイン一枚が一〇〇円として、ゲーム用コインの相場はそれよりもかなり低くなっているはずだから一階遊ぶのに何百枚と入れなくてはいけなくなる。それは流石に面倒くさいということだ。

 

 つまり……あのクレーンゲームを遊ぶのに必要だったのは、このゲーム用コインではなく……ジャパリコインの方だったということ!

 

「分かったぜ……俺が何をすればいいのか!」

「チーター今度は何するんです?」

「今度こそクレーンゲームをできるようにする」

 

 そこが分かってしまえば話は早い。

 ジャパリコインをゲーム用コインと両替する為の両替機、そのあたりを漁れば、ジャパリコインが大量に手に入るはずだ。えーと、両替機両替機……。

 

「お、あったあった」

 

 あたりを見渡してみると、おそらく色々な手続きをしていたであろうカウンターのすぐ近くに真っ黒い両替機が置いてあった。当然、その周辺にジャパリコインが散乱しているといったような分かりやすい展開はない、が……。

 

「あれをどうするんです? 揺らせば出てきますか?」

「流石にそんな簡単じゃねぇよ」

 

 仮にも機械だからな。もし出てきたとしたら……なんか中の仕組みが壊れたとかだ。やろうと思えばできるが、それは俺の本意じゃない。そもそも施設を壊していいならクレーンゲームだってガラスを突き破ればいいわけだしな。

 ではどうするのか、だが……。

 

「鍵を探すぞ」

 

 この手の両替機は溜まったコインを取り出す為に中を開けて確認できる仕組みがあるはずだ。自動販売機とかみたいに。だからそのために使う鍵を見つけ出そうというわけだ。

 

「かぎ……どこにあると思いますよ?」

「そりゃこのへんだろ」

 

 そう言いつつ、俺はカウンターを指さして見せた。そういうのはたいていここにあるとみて間違いない。

 ただ、ちょっと薄暗いので探すのが大変だが……。

 

「こっちですか?」

 

 と、いつの間にかカウンターの向こう側に潜り込んでいたチベスナがこちらの方を向いて首を傾げていた。俺も頷きながら同じようにカウンターを乗り越え、従業員用のスペースに移動する。

 

「ここだな。えーと……あ、照明こんなとこにあったんだ」

 

 鍵を探そうと懐中電灯片手にうろちょろしていると、壁際に照明のスイッチが固まって設置されてるところを発見。作業効率の為にも迷わずスイッチON。

 

「わっ!? なんか急に光ったと思いますよ!?」

「あ、すまん」

 

 チベスナが驚いて声を上げたので、俺は軽く謝る。そういえばチベスナに声かけ忘れてた。急に電気ついたらそりゃびっくりするわな。

 

「チーター、何したんですか?」

「電気だよ。このスイッチを押すと照明がつく」

「おおー……。…………それ、今までのところにもあったのでは?」

「多分な。探すの面倒だからやってなかったが」

「それ早く言うと思いますよー! だったらチベスナさんがつけてたのに!」

 

 適当に返すと、チベスナは憤慨した様子でそう言った。

 

「暗いより明るい方がものが見やすいと思いますよ。ぬいぐるみのときとかけっこう見づらくて困ってたのに……」

「ああ……そうだったんだ」

 

 見づらかったのか。チベスナは暗所でも全然問題なくものが見えると思ってた。まぁ昼行性なんだし暗視性能については限界があるか。それは悪いことしたなぁ。

 

「でも、お蔭でかぎは探しやすくなったと思いますよ」

 

 しかしチベスナはそれ以上気にした様子もなく、鍵探しへと戻っていく。俺も鍵を探し……と、上の方へ視線を走らせたところで、鍵束が引っ掛けられていることに気付いた。

 あったあった。簡単に見つかってよかった。

 

「チベスナ、あったぞ。これ…………ってお前何してんだ?」

「いや、これなんだろうと思って……」

 

 そう言って、チベスナは従業員用スペースの壁を指さす。

 壁にはセロハンテープを手に入れた小物店でも見たキャラクターたちのポスターが飾られていた。見た感じ、ぬいぐるみの広告ポスターみたいな感じだろうか。多分クレーンゲームの景品になっているのの宣伝とかそんな感じだろう。

 …………まぁそれはいいんだが、なんで鍵探してたのにポスターを食い入るように見てるんだお前は。

 

「ポスターだよ。商品の紹介をしてるんだ」

「なるほど……そういうのもあるんですね」

「まぁな。映画とかも宣伝でポスター出したりするし」

「なん……ですって…………!?」

 

 驚愕に目を剥くチベスナはさておき、俺は鍵束を手に取ってカウンターから出る。鍵は全部で五つくらい連なっているが、まぁ全部試せばいい。大きさからして多分この鍵束が外れってことはないと思うし。

 そんな感じに考えつつ、俺は両替機のところまで近寄って、鍵を一つ一つ試していく。

 

「おお! 開いたと思いますよ!」

 

 果たして、両替機は二つ目の鍵で開けることができた。

 金属音と共に開いた両替機の中には……大量のジャパリコインが。おおお……これは……凄まじい大金……。

 

「……いや落ち着け俺。ダメだ、物欲にのまれては……」

「わーいこいんがいっぱいだと思いますよー!」

「チベスナぁ!!」

 

 思わず人間らしい欲望に飲まれそうになった俺が我に返るその横で、チベスナははしゃぎながらジャパリコインを大量に回収していた。……うんまぁ、そうだよね。欲望に素直ってことはこういうことだもんね。

 そうだ、何を憚ることがあろうか。そもそも今のジャパリパークでジャパリコインは何の価値もないのである。今のジャパリパークにおける通貨はジャパリまんが担っているのだからこれはただそのへんに置いてあったパズルを解いてガラクタを回収しているだけ……だから何も憚ることはないのだ……。

 

 そんなことを考えながら、俺もチベスナと同じようにジャパリコインを回収し、トートバッグの中に入れていく。

 と、

 

 ピリリリリリリリ!! と、ゲームセンターの入り口からなんか聞き覚えのある警告めいた電子音が聞こえてきた。

 

「…………まさか……」

 

 振り返ってみると、そこには――――ラッキーの姿が。

 電子音の感じからして、どう考えてもジャパリコインをとったことを咎めてる感じだ。

 

「な、なんかボス、怒ってると思いますよ……?」

「ばっ!? 馬鹿な、確かに手入れされてる様子だったがこのタイミングで!? タイミング悪すぎ……」

 

 ……いや、待てよ。

 そうだ、考えてみれば俺はさっき照明のスイッチをONにしていた。ということは消費電力が増えたってことで、もしもラッキーが電力量を常にモニタリングしていたら、ここにフレンズがいるってことがすぐにバレてしまう……ということになるんじゃなかろうか。

 ボスの神出鬼没っぷりを考えるに、様々な方法でフレンズの足取りを調べていてもおかしくはないからな……。くっ、考えが甘かった……!

 

 そんな風に考えている間にも、ラッキーはコインを回収している俺達のことを咎めるように飛び跳ねて電子音を鳴らしている。……うっ、可愛い。無視してもいいけど、無視したら凄く良心が咎めるな……。

 

「分かった、分かったよ。チベスナ、ジャパリコイン返せ」

「仕方ないと思いますよ……。……しょんぼり……」

 

 ついに降参して、俺はチベスナにジャパリコインを返すように促す。チベスナも素直にジャパリコインを戻していった。……が、ラッキーはそれだけでなく、俺の方もじっと見つめている。

 ……ちっ、誤魔化されないか。

 

「しょうがないなぁ…………」

 

 仕方なく、俺はトートバッグの中のジャパリコインも元に戻す。

 ラッキーはそれでも納得していないのか、トートバッグの中身も見せろとばかりにその場で飛び跳ねる。徹底してんなぁ……。

 しょうがないのでトートバッグの中身も見せて何もないことを示すと、ようやくラッキーは納得したように俺達から距離をとった。……まぁ、それでも何かしないか監視してるようだったが。

 

「分かったよ。もう何もしないから。チベスナ帰るぞー」

「ええっ、まだ何もしてないと思いますよ?」

「しょうがないじゃん、ラッキーが許してくれないし」

「ええー、やりたいと思いますよー」

 

 チベスナはぶーぶー言いつつも、渋々帰る準備をしはじめる。

 と、そこでピリリ、と俺達を呼び止めるような電子音が響いた。

 

「……あん? どうしたラッキー。もうコインは何も持ってないんだけど、」

 

 振り返って見てみると。

 そこには、きちんと両替機を元通りの状態に戻し、そして頭の上にジャパリコインの入ったカゴを乗せたラッキーの姿があった。

 

 ……これは…………。

 

「これ使って遊んでもいい、と?」

 

 ラッキーは答えず、カゴを俺たちの前に置いてどこかに行ってしまった。

 …………なるほど、ボスと呼ばれる理由が分かった気がする。




ラッキー『勝手ニパークノ設備ヲイジッチャダメダヨ。デモボクニ言エバ遊ベルヨウニシテアゲルヨ』

って感じだと思います。

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